アドゥリンの魔境/導く鍵

Last-modified: 2013-11-05 (火) 05:09:22

・導く鍵

進行内容
 穢れ祓いの儀式は失敗してしまった。
 ユグナスは、アシェラたちを
 導く鍵として指差したが……。
 開拓を進めるべきか止めるべきか、
 十二家当主らの間で、議論は続く……。


  1. アドゥリン城門前でイベント。
     
    Ingrid : ふうん。やるじゃないの。
     もっと手間取るかと思ってたけど……。
    Ingrid : ちょっと、
     あなたを見くびりすぎていたみたいね、
     中の国の冒険者。
    Ingrid : でも、これで準備は万端。
     必要な品は全て揃ったわ。
     さあ、「穢れ祓い」を始めましょうか。
    (解呪に失敗し吹き飛ぶリフキン。)
    Ingrid : こ、これは……。
    Gratzigg : 失敗……か。
      
    Hildebert : これだけの強き呪い……
     やはりこれは初代王の呪いなるぞ。
    Hildebert : これでわかったであろう。
     小娘の生半可な「祓い」の力など通じぬのだ。
     初代王の遺志は絶対なるぞ!
    Ingrid : ……っ!
    Ingrid : そう……確かに。
     これで解けないとは、
     簡単な呪いでないことは確かなようね。
     それならば、さらに大がかりな儀式を行うまで!
    Ingrid : お先に失礼するわ。
     次は……解呪してみせる!
    (暗転)
    Vortimere : 失敗だったか……。
    Ingrid : 申し訳ありません、
     ヴォルティミア様。
    Vortimere : よい。
     くっくっくっ。よいのだ。
    Ingrid : ヴォルティミア様?
    Vortimere : これは良き兆しぞ、
     イングリッド。穢れが増せば増すほど、
     我らの力は必要になるのだから、な。
    Vortimere : だが、イングリッド。
     ゆめ、忘れるな。
     二度も穢れに負けることは許さぬ。
     この一敗に留めておけ。
    Ingrid : はい。
     次こそは……必ず!
    Vortimere : 悪しき力を退けることこそ、
     我々エクソスシトの役目。
    Vortimere : そう……
     我々でなければならん。
     他の誰であってもならんのだ。
    Vortimere : 大遠征の頃、あの輝かしき時代。
     エクソシストが重用されていた
     あの時代を取り戻すためにも、な……。
    Vortimere : 開拓は進めなければならぬ。
     そのためには邪魔者が多すぎるな……。
    Vortimere : 先の闘技場の一件で
     イキ・アスカモットはおとなしくなったが、
     まだ頑固者が多すぎる。
    Vortimere : イングリッド。
    Ingrid : はい。
    Vortimere : して、実際に触れ、
     おまえはアドゥリン家当主、あれをどう見るかね?
    Ingrid : 正直
     計りかねております……。
    Vortimere : ふむ。
     おまえほどの者でもわからぬか。
    Ingrid : 初代の王の呪いなどと戯言を
     と思っておりましたが、それも……
    Vortimere : まあよい、いまは捨て置け。
     急ぐべき問題はそこではない。
    Vortimere : あの娘、
     さほど脅威にはならぬだろうと放っておいたが……
    Vortimere : 嘘か真かわからぬが、
     ユグナスの声を聞けるなどとのたまいおって。
     ……そろそろ邪魔だな。
    (暗転)
    Arciela : いったい、
     どうしたらいいの……。
    Ygnas : 『こ……呪いは解く、な……』
    Ygnas : 『ああ……』
    Ygnas : 『感……じる。
     ……の奥深く……ら』
    Ygnas : 『大い…る厄災…迫……てくる』
    Arciela : [Your Name]……。
     あにさまが、なにか言っているの?
    Ygnas : 『汝ら…導く鍵…そこに……』
    Arciela : あに……さま?
    Ygnas : 『………………』
    Ygnas : 『…………』
    Ygnas : 『……』
    ロスレーシャの実の光が収まり、ユグナスの声が聞こえなくなった!
    Arciela : [Your Name]、
     あに……お兄様はなんとおっしゃったの?
     わたしのことを指差していたみたいだけど……。
    Arciela : えっ。
     わたしたちを導く鍵?
     どういうこと、かしら……。
    Hildebert : 簡単な謎かけですな。
     いや謎とも言えない。明明白白でしょうぞ。
    Hildebert : アシェラ殿は、
     開拓を望んでいなかった。
     その彼女を指差したということは、
     アシェラ殿の意を酌め、との意。
    Hildebert : 初代王の遺志を守れ
     ということに違いあるまい。
     これ以上、開拓を進めるなということに
     間違いないですぞ!
    Arciela : そんな、わたしは……
    Melvien : ちょっと待って!
     そうとは限らないんじゃないかなぁ。
    Melvien : これは、アシェラ殿に、
     自分の代わりに開拓を進めてほしい、
     ということかもしれない。
    Melvien : アシェラ殿には
     開拓を進める旗頭になってもらいたい。
     そういうことかも。
    Hildebert : 何を馬鹿なことを!
    Melvien : いえ、必然的な推理ですよ。
    Melvien : 僕は、ここのところずっと
     初期の開拓について調べているんだけどね。
     それによるとね……。
    Hildebert : ふん、嘆かわしい!
     いつから、この国は初代王のご遺志を
     このように軽んじるようになったのか。
    Hildebert : 今こそ我らは
     大遠征の時代のように、
     亡き王の御霊を弔うべきですぞ。
    Hildebert : 必要なのは、
     あのような怪しげな儀式などではなく、
     初代王の魂をお慰めすること。
    Hildebert : しかり!
     必要とあらば、往時のように
     墓所の封印もやりなおし……。
    Svenja : イルドベール殿!
     このような場で、滅多なことを
     口にするものではありませんよ?
    Hildebert : む。うむ……。
     そうであったな。
    Melvien : そう……ですかねぇ。
     あの時代と今では、何もかもが違いすぎますよ。
    Melvien : 御霊を弔うとか。
     そんな鎮魂の儀式なんて
     している余裕があるかどうか。
    Hildebert : 余裕のあるなしの
     問題ではないわ!
    Melvien : いやいや。
     財務大臣としては迂闊に首を縦には振れませんね。
    Melvien : 大遠征の時代というのは、
     あれはあれで、ウルブカからアドゥリンに
     けっこうの富がもたらされた時代だったのですよ。
    Melvien : お疑いなら、
     あなたもセレニア図書館にでも行って
     お調べになったらどうです?
    Melvien : だからこそ僕は
     開拓を続けるべきだと思っているわけでね。
    Melvien : 今のアドゥリンには
     当時ほどの余力はない。
     イルドベール殿には、今更の話かもしれませんが。
    Hildebert : 信仰を
     金に換算しようというのか。
     虫唾が走るわ!
    Melvien : 人々が飢えることを
     前提とする政策には乗れない、
     というだけの話ですよ。
    Hildebert : わしが民を
     ないがしろにしていると言いたいのか?
    Melvien : ない袖は振れない、
     と言っているだけです。
    Arciela : やめて!
    Arciela : もうそれ以上は、
     やめて……ください。
    (アシェラ走り去る。)

アドゥリンの魔境
前のシナリオ次のシナリオ
穢れ祓い導く鍵若き姫の悩み