・魔物にさらわれし姫君
進行内容
アシェラが、モンスターに
連れ去られたらしい!
急いで森の中を探そう。
- 東アドゥリン・アドゥリン城門前のPloh Trishbahkに話しかける。
Fremilla : ………………誰だっけ?
Fremilla : ええと、ほら。
あなた、前に見たことあるわ……。
待って待って。今思い出すから。
Fremilla : ええとそう、
中の国から来た開拓者で、最近
大大活躍しちゃってる……
Fremilla : [Your Name]さん?
Fremilla : でしょ?
ほら、覚えてた!
Fremilla : っと。
そんな場合じゃないんだった。
Fremilla : ……ねぇ、
まさかと思うけど……
あなた、姫さまを見なかった?
Fremilla : アシェラ姫さまのことよ、
もちろん。もうわかってると思うけど。
Fremilla : 見てないのね? そう……。
困ったわ。また、森に行ってしまわれたのかしら。
アシェラ姫の所在について聞いてみる
なぜ森に?
Fremilla : えっ!?
ちゃんと話を聞いていました!?
捜してるのは、わたし!
Fremilla : ちょっと、ちょっと
あなた、たかがメイドの話だと
軽く聞き流してませんよね……?
Fremilla : ま、それはさておき……
Fremilla : それが……
わたしにもわからないんですよ。
Fremilla : むしろ、あなたのほうがご存じかと。
だって姫さまは、あなたには
心を開いているようですし。
振る舞っていらっしゃいますけど、
アシェラさまは今、大変な状況に
置かれているんですよ。
Fremilla : だって、
実のお兄さまが「あんな」ですし。
Fremilla : あんな……あんな。
Fremilla : かわいい!
やぁん、抱きしめたい! ぬいぐるみみたい!
Fremilla : ……はっ!
い、今のは聞かなかったことに。
い・い・わ・ね?
Fremilla : こほん。
まあ、そういうわけですから、
アシェラさまはお悩みなんです。
Fremilla : さらに、最近はお城の中でさえ、
推進派と反対派の家の方が出会うと、
すぐに喧嘩を始めてしまいますし。
Fremilla : だから、尚の事、
お城にいるのが辛いのでしょうね。
お心はわかるのですけれど……。
Fremilla : あの頃もそうでした……。
あの頃って?
どの頃?
Fremilla : え、どの頃って
それはその……もう、あの頃です!
Fremilla : これは、姫さまの
乳母をしていた母から聞いた話ですが。
ユグナス様がまだご当主となる前のことです。
Fremilla : 若くして聡明だったユグナス様は、
まだ子ども子どもしていた頃から、
お父様と、再開拓を行うべきかどうかで
何度も口論なされていて……。
Fremilla : 城内の雰囲気が
とても険悪になっていた頃があったんです。
Fremilla : アシェラさまはあのような
勇ましい格好をしていらっしゃいますが、
本当は争い事のお嫌いな性格……。
感受性も豊かな方で。
Fremilla : それゆえに、
重苦しい空気に耐えられず、あるとき
お城から森の中へと逃げ出してしまったんです。
Fremilla : あの森は、
成人もしていない子どもひとりが
生きていけるような場所ではありません。
Fremilla : 城からはすぐに捜索隊も出ました。
ですが……姫さまの行方は知れず……。
Fremilla : みながもうダメかと思って
諦めかけていた一週間後……。
Fremilla : 捜索隊のひとりが、
開けた森の柔らかい草地の上で
すやすやと眠っている姫さまを発見しました。
Fremilla : そのとき、
アシェラさまの周りには、
まるで姫さまを守るかのように
森の動物たちがぐるりと囲んでいたそうです。
Fremilla : 捜索隊に気づいたその獣たちは、
彼らに襲い掛かることもなく、一頭、また一頭と
静かに森の奥へと消えていった、のですって。
Fremilla : 不思議なことに
一週間を経ていても
姫さまはどこにも怪我らしき怪我もなく、
飢えた様子もなく……。
Fremilla : しかも、自分がどのように
その一週間を過ごしていたのかの記憶も
無くされていました。
Fremilla : ただ、
とある紋章が印された布の切れ端を
大切そうに握りしめていたそうです。
布の切れ端?
紋章って?
Fremilla : 紋章?
その当時、いたいけでキュートな少女だった
わたしが知ってるとでも?
Fremilla : ……。
なんですか、その顔は失礼ですね。
Fremilla : そうです。
紋章を見た十二名家の長老たちは、
なんだかやたらと畏まった表情を
みな浮かべていたのですって。
Fremilla : イルドベール様などは、
『彼がアドゥリンにその影を感じさせることが
あろうとは……』なんてこと言ったのだそう。
Fremilla : つまり、
偉い方々がよく知っているような人が、
きっと姫さまの傍に付いていたってことよね。
まあ、そういうことがあったの。
Fremilla : 帰ってきたアシェラさまは、
前より元気になられていて……。
Fremilla : 失踪する前までは、
城に閉じこもりっきりだったけど、そのあとは
街中でもよく見かけるようになったそうです。
Fremilla : そうして……。
ユグナス様が当主を継がれた頃からは、
森にも出ていくようになりました。
Fremilla : そんな姫さまを、
森の獣たちも襲ったりはしなくて。
Fremilla : 凶悪なはずのウルブカの地が、
姫さまだけには優しい。
何か不思議な力で守られているかのような。
そんなふうに思えるのです。
Fremilla : もっとも、
それゆえに周りの人たちからは、
怖れを込めた目で見られることも多くなり……。
Fremilla : 「森に護られた魔女だ」
などという噂まで立ったんです。
Fremilla : ああ、アシェラさま!
Fremilla : 決して……決して
姫さまは恐ろしい方などではありませんのに。
あんまりです!
Fremilla : はあ。
……[Your Name]さんに
当たっても仕方ないのですよね。ごめんなさい。
Fremilla : なので、
お城の中で見かけないときは、姫さまは
森にいらっしゃるんじゃないかなって思います。
Fremilla : あの……[Your Name]さん。
もし森に行かれるならば、姫さまを見つけたら、
連れて帰っていただけますか?
わかった
それはできない
Fremilla : かった。
お願いしますね……。
Fremilla : えっ? なぜ……。
Fremilla : 姫さまにも
ゆっくり安らげるときが必要?
ひとりにしておくことも大事だと言うのですね。
Fremilla : 確かに……そうかも。
わたしなどよりも
姫さまのことをわかっているのですね。
Fremilla : さすが、
たいそう信頼をおかれているだけある。
できるかぎりで構いませんので、
お願いしますね……。
Fremilla : やはりこのような時ですから、
少しでもお兄様の傍にいらしたほうが
いいかなって、わたし思うんです。
Fremilla : よろしく頼……。
Fremilla : な、なにかしら?
Volgoi : た、大変です!
アシェラさまが!
Ploh Trishbahk : どうした?
Volgoi : アシェラさまが
魔物に連れ去られました!
Fremilla : な、
な、な…………
Fremilla : なんですってぇぇぇ!
急いで、森の中を探してください!
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