ロトシリーズ
【ロトシリーズ】に登場する【勇者】のなかでも、勇者ロトおよびその血を引く者のこと。初出はDQ2。
DQ2では、ゲーム内の会話のなかに2度登場する。
【ルプガナ】と【ラダトーム】にそれぞれいるNPCに話しかけたときの台詞で、
*「そのむかし ロトのゆうしゃと
ローラひめは そのくにから
やってきたそうな。
*「あなたがたは もしや
ロトのゆうしゃの しそんの
かたがたではっ!?
というもの。
ここで「ロトのゆうしゃ」と呼ばれているのは、【主人公(DQ1)】である。
そのほか、FC版DQ2の【取扱説明書】には、「あなたもまた、ロトの勇者なのですから!」と書かれている。
つまり、勇者ロトが基本的に【主人公(DQ3)】のことだけを指すのに対して、こちらはDQ1の主人公やDQ2のパーティメンバーも含む概念なのである。
もっとも、一般的にはあまり知名度がなく、「ロトの勇者」と言ってみても「何それ?勇者ロトの間違いだろ?」などと言われてしまうこともあるのだが……。
厳密にいえばDQ3の勇者も、さらにそれより古代からある伝承にちなみ「ロト」の称号を冠されているはずである。
だが真の本家本元たる『伝説のロト』については、他作品においてほとんど言及されることがなかった。
長い長い時間が流れたことで、後年には「より古い伝承のロト」も「ゾーマを倒した勇者ロト」も混同されていき、DQ1の頃にはもはや同一扱いされていたといったところか。
案外、「より古いロト」についても特定個人のことではなく、複数の勇者の伝承が積み重なったものだったのかもしれない。と思われたが…
ゲームブック(双葉社)
DQ1では、主人公が「タゴサ」という名前の人物と間違われた際に「僕はそんな名前じゃない、ロトの勇者だ」「読者の諸君、僕はタゴサではなくロトの勇者だ、間違わないでくれ」と発言している。
DQ11
真【エンディング】にて、【邪神ニズゼルファ】の完全討伐という、かつての勇者【ローシュ】でさえ成し遂げられなかった【主人公(DQ11)】の偉業を【聖竜】が
あなたこそ
ロトゼタシアを救った まことの勇者……
あなたは これより
ロトの勇者として語り継がれ
皆の希望の架け橋となるでしょうロトの勇者 ◯◯◯◯◯◯よ
(以下略)
と褒め称える。
約30年もの月日を経て、ついにDQ11の主人公こそがかの「伝説の勇者・ロト」その人であることが明かされた。
キャラバンハート
【ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート】の劇中では、DQ2のパーティーメンバーを指した「ロトの勇者たち」という呼称をかなり頻繁に耳にすることになる。
また、3つのロト伝説の英雄たちを全員ひっくるめた概念としても「ロトの勇者」が用いられている。
このように、相変わらずDQ3の主人公の血筋を指すものとして使われているが、そうでない使われ方もある。
【エンディング】の直前に、以下のような幻魔【マガルギ】のセリフがある。
ロトは ひとりの人間を さししめす 言葉では ありません。
そして 勇者とは 勇気ある者のこと。
それは 自分で 名乗るものではなく
ゆうきを もって こうどうする者が
いずれ ロト と呼ばれるようになるのです。
それこそが ロトのゆうしゃ なのです。
もともと「ロト」は、ラダトームに伝わる「まことの勇者」の証となる称号だった。
単純に血筋によってではなく、その者が真の勇者であることを示してこそ「ロトの勇者」と呼ばれるのだと言いたいのだろう。
タクト
詳しくはこちら【主人公(DQ3)】