※ネタバレ注意!
ここはストーリーのネタバレと編集者の主観に基づく考察があります。
ストーリーの見方が変わる可能性もあります。
まずは自身で正体不明の映像記録を見て下さい。考察についてはこういう意見もある、という程度にお読みください。
軌道エレベーター記録室
軌道エレベーターで50階ごとに現れる、ゲームボーイアドバンスと同じ形をした記録媒体が並んだ異様な空間。
どうやら過去の記録が並んでいるようだ。
内容は正体不明の映像記録と同じ世界での出来事なので、記録を理解するためにはそちらも読んでおきたい。
51階
書き起こし
- 2015年3月の新聞記事
話題の宇宙探査プロジェクト、結局失敗となる… - 新惑星探査計画「ラボスプロジェクト」で世界中を騒がせた有名実業家???氏が、計画の失敗を公式に発表した。13人の探査要員を乗せた有人探査機が失踪してから既に6ヶ月が経過している。
- 今月8日の記者会見において、???財団のスポークスマンは、「実際の宇宙環境の変化に適応しきれなかった」ことが本プロジェクトの失敗要因の一つであるとの分析をしており、探査帯が失踪直前に送ってきたデータだけでは具体的な原因を特定することは難しいとの見解を発表している。
- その一方で、13人の尊い命を奪うことになった事故を「事業の失敗」の一言で表現した???財団に対して強い批判の声もえがっており、専門家たちは…
- 記事の上に誰かの殴り書きがある
「詐欺師どもめ!」
考察
「2015年」という西暦が出てくる。ガデテル世界の暦はA.H.で現在はA.H.502年なので、ここは我々のいる現実の地球が舞台と考えてよさそうだ。
「???氏」や「13人の探査要員」から、正体不明の映像記録にあったテティス移住計画の話と思われる。
あちらはテティス側の記録だったが、こちらの軌道エレベーターでは地球側で何が起こったかが記録されている。
調査隊のメンバーはその後テティスで生活しているが、どうやら地球側にその情報は渡っておらず計画は失敗扱いになっているようだ。
101階
書き起こし
- 2025年9月に作成された文書
機密 2025年9月22日
■■■■部門 報告者:ドン・ジョンズ
本文書の閲覧には、セキュリティレベル7以上の権限を持つ人間2人以上のサインが必要。 - 2025年4月11日、■■■■にある■■■■から強い電波を受信。当該電波を直近30年間で使用されたことのあるプロトコルと比較対照した結果(詳細資料3ページを参照)、2015年に実施された???財団の「ラボスプロジェクト」に参加した探査隊からの電波であることを確認。
- 解読された数点の映像より、テティスは地球と96%以上が同等の自然環境であると推定される(詳細資料5ページを参照)。ただし、調査隊が送ってきた生態系データはかなりの部分が失われた状態であり、研究用データとしては不十分であると判断。
- 電波送信時点での探査体は生存12名、死亡1名(■■■■)となっている。
- ■■■■に関する決定は■■■■として保留された。生態系に関して継続的な研究が可能であれば、■■■■が可能であると予想されるため、マスコミへの情報流出の防止には最大限の注意を要する。
考察
とある組織の記録。
2025年はケイデン3号が出発・失踪してから10年後。軌道エレベーター51階と映像記録Episode 9より後の話になる。
かなり遅れて、それも破損したデータを受信したところからは、テティスが「目の前に」あるにも関わらず地球と何らかの障壁で隔てられているように思われる。
死亡した1名はNo.13(正体不明の映像記録Episode 9より)。
テティス調査プロジェクトには「ラボスプロジェクト」と、「ラボス」の名前が使われている。
映像記録Episode 1で地球を襲っているLバクテリアのLはラボス(Labose)を指している。どうしてそんな名前を移住プロジェクトに付けたのだろうか?
ちなみに、ラボスと言えばロレインの正体でありテティス固有の生物。
151階
書き起こし
- 2030年11月の事件調査報告書
File No:30-WN-12935-QN
日時:2030年11月1日
担当:トーマス・カリン
ジェイソン・コルビー死体窃盗事件 - 事件概要:11月1日午前2時30分頃、ロックサン総合病院内の遺体保管書にあったジェイソン・コルビー氏の遺体が行方不明となった。
同年10月30日、原因不明の痛みで同病院に来院したジェイソン・コルビー氏は即日入院となり、2日後の11月1日午前2時頃に同病院の医師が死亡を確認、30分以内に死体安置所に移送された。 - 移送担当の職員ジェニー・ロイスは「遺体をベッドごと死体安置所に移動し、医療用手袋を取り替えて戻ってきたところ遺体が消えていた」と供述
供述によれば、その場から離れていた時間は2分以内であり、遺体が消えた場所には"半固形化した黒い粘液"が残されていた。なお、この「黒い粘液」は現在、成分分析中である。 - 病院側は、ジェイソン・コルビーの死亡原因が急激なたんぱく質および細胞の減少による退行性疾患であるとの暫定的な診断を下しており、急激に進行したため原因究明が間に合わなかったと供述。
- ジェイソン・コルビーの死亡原因と死体窃盗の関連はいまだ不明であり、現場で採取された黒い粘液の成分分析の結果によって今後の捜査方針が決まると予想される。
考察
101階の記録から5年後の、一見関係無さそうな記録。L-バクテリアの一般的な最初の症例。
ガデテルの「黒い粘液」といえば、ワールド1悪夢のロレインを想像した人が多いかもしれない。
ロレインの正体はラボスであり、この「黒い粘液」はラボスに関係がある。
死体窃盗事件という見出しだが実際は窃盗ではなく、ガデテル本編のようにただ「分解」されて消えたと考えられる。
症例が広まっていないことから考えると、2030年の時点ではまだL-バクテリアが蔓延していなかったようだ。
「ロックサン総合病院」という名称は、カマゾンランドのアーティファクト「応急処置キット」のテキストに登場している。
カマゾンランドが古代遺跡と呼ばれていることを考えると、地球が古代のテティスだったという可能性がありそうだ。
201階
書き起こし
- 2025年7月の新聞記事
ラボスプロジェクトを率いた有名事業家、突然の失踪 - 13人の優秀な人材を乗せた探査船が、宇宙で姿を消してからちょうど10年が経過した今、プロジェクトを率いていた有名事業者???氏が失踪した。
- 同氏が代表を務める???財団は、おおよそ2年前から次々と事業整理を行っており、資金難に陥っているのではとの疑惑が高まっている。
そのような状況の中で、財団関係者から先週の木曜日以降???氏との連絡がつかなくなっているというコメントが飛び出した。 - ???氏は家族や親戚などの係累がなく、自宅でも一人で過ごしていることが知られている。
事件に巻き込まれた可能性もあるため、関係者は警察に捜索願いを出すことを検討していると語った。
財団側では、???氏の行方に関する情報提供を呼び掛けている。
考察
ケイデン3号出発の10年後の記録。101階の記録(9月)より少し前に戻る。
13人が失踪した「ラボスプロジェクト」の失敗を経ても、???氏は責任を取らず代表の地位に残っていたようだ。
財団関係者から捜索願いが出ることが気にかかる。
単純に考えれば、移住計画が失敗したことの責任を追求され雲隠れしたと考えるべきだろう。
しかしラボスプロジェクトの失敗が計画通りで黒幕が???氏の場合、彼が単独でプロジェクトを計画し、これも計画通りに失踪したとも考えられる。
そしてこの直後、101階の記録にあるテティスからの電波が受信される……。
251階
書き起こし
- L研究所・新人研究員向けマニュアル
L研究所へようこそ。
当研究所の研究員となった皆様を心から歓迎いたします。
研究員の皆様は、入社と同時に予め個別に署名した秘密保持契約、および研究所の内規に従い、次の項目に同意したものとみなされます。 - 第1条
実験室および生物の安全管理規定に依り、研究員は四半期毎に安全教育および訓練を行う必要があります。
当研究所はバイオセーフティレベル4に分類される微生物を研究対象としているため、事故およびセキュリティの問題に対しては、考えうるかぎり最も厳重な対処をおこないます。 - 第12条
実験室および生物の安全管理規程に依り、研究員は指定された寮に帰住し、外部との連絡には制限が行われます。
入社時点より当該人物の退社が完了するまで、研究員は支給された内部通信専用の携帯端末のみを使用することができます。また、外出は隔週の日曜日に運営スタッフの同行を条件として可能です… - 第21条
研究所の規定に違反した場合、その場で即座に一定の退社手続きを行うものとします。退社後は、同業他社、および他業種への就職も制限されます。
退社手続きにおいて、特定の記憶が喪失する場合があります。なお、当研究所は本件に対し一切責任を負いません。 - 最後に改めて、L研究所の研究員として合流された皆様を歓迎いたします。なお、当研究所は皆様におかけします忍耐と苦労を当然のものとは考えておりません。その苦労に見合った支援と待遇をお約束いたします。
これから皆様が成し遂げる、人類の科学の発展に対する貢献に深く感謝いたします。
考察
どう見てもやばそうな研究機関のマニュアル。
「内部通信専用の携帯端末」「外出は隔週の日曜日に運営スタッフの同行を条件として可能」「退社手続きにおいて、特定の記憶が喪失」という徹底した情報管理を行っているようだ。
L研究所とは、Lを冠することからラボスと関係したものだろうか。バイオセーフティレベルという単語から危険な生物実験をしていることも伺える。
301階
書き起こし
- 誰かが残した記録
2025年2月1日
テティス調査隊は生きている。その事実だけでも大成功と言っていいだろう。ただ、調査隊から送られてきたデータはあまりにも多くのものが失われた状態だ。このままでは何も進まない、さらに多くのデータが送られてくるのを待つ必要がある…。 - 2025年4月12日
研究室を立ち上げて3ヵ月、今だにデータは分析中だ。
数十億ドルつぎ込んで集めた微生物学者たちは暇を持て余し、まるでバカンスに来たみたいに給料をもらいながら遊んでいる。だが、もうすぐだ…。 - 2025年4月21日
これだ!ちくしょう、これだったんだ!
調査隊から送られてきた5番目のデータに突破口を見つけた!
見つけた一貫的なデータのパターン、これは生命の痕跡だ。地球にはない生命パターンを作るバクテリア…
「僕の」バクテリア、ラボスバクテリア。 - 2025年4月27日
昨日からバクテリアの製造実験を開始した。人類は僕から大きな贈り物をもらうことになるだろう。
考察
軌道エレベーター201階で???氏が失踪する7月より前の記録。
101階で「強い電波」を受信したのが4月11日なので、その前後で状況が変わっていることがうかがえる。
- 2月1日、おそらく何らかのデータを受信して調査隊の生存が確認できたようだ。
- 4月12日、前日(11日)に受信したデータを分析。
- 4月21日、データの分析が完了。「ラボスバクテリア」と命名。
251階で登場したL研究所とは、ラボスバクテリアを分析・製造するための研究機関だったようだ。
「数十億ドルつぎ込んで集めた微生物学者」という下りからは、記録の書き手がこの研究所を立ち上げた人物と考えられる。
これがラボスプロジェクトを率いた???氏だとすれば、後に失踪する辻褄が合うが……。
L研究所は「地球にはない生命パターンを作るバクテリア」の研究をしている。地球にはない生命とは、映像記録で調査隊を襲った「黒い怪物(=ラボス)」だろうか?
余談だが、251階の第◯条と301階の~月◯日の数字が一致している。
351階
書き起こし
- 誰かがやり取りしたメッセージ
2030年12月14日 02:44
メリー:できるだけ早く荷造りして海外に行って。家にいる間はミネラルウォーターを飲むようにして、水道水を使う時は絶対に沸かしてから使ってね
2030年12月15日 08:21
ジョアン:???どうしたの?先週入ってきた患者さんのこと?
あれは大したことないって言ったでしょ
2030年12月15日 14:34
メリー:最初はそう思ってた、けど
2030年12月15日 14:37
メリー:どんな抗生物質も効かない、私も接触者扱いで病院から出られないの
2030年12月15日 16:19
ジョアンヌ:姉さん、その患者と接触したの?
2030年12月15日 16:20
ジョアンヌ:姉さん???
(おそらくジョアンはジョアンヌのミススペル) - 誰かが残した日記
2031年8月19日 やることメモ
9時~15時:オンライン授業
15時半:家の掃除(特にトイレ)
17時:お買い物!!!
住民証、防毒マスク、外出許可証を忘れずに!!! - 誰かが残した手紙
ママ…私、後5時間残ってるって言われたの…家族に渡す手紙を書くようにって病院から紙とペンをもらったわ。
もう永遠にママに会えないと思うと…とにかくゴメンなさいとしか言えない…。
一昨日まで隔離病室にいたんだけど、昨日6人部屋に移されたわ。もう見込みのない人たちは早くどかして、隔離病室に他の人を受け入れなくちゃいけないって。
面と向かってそう言われたわけじゃないけど…。
昨日から今日まで、前の人とか隣の人とか…3人も死んだわ。人間が予測時間になると…溶けるの…。その瞬間がどうしても忘れられないわ…ママは大丈夫よね?怖い…とても…とても怖いわ…怖くて…何も考えられないのよ、ママ…。
手紙の続きはドロドロで読み取れない
考察
301階の研究から5年後、151階で「黒い粘液」による死者が出てから1ヶ月後以降の記録。
2030年11月時点では症例が少なく「窃盗」と勘違いされていたが、どんどん症例が増えている様子が記録されている。
301階で手に入れたLバクテリアが急速に世界で蔓延し始めたようだ。
「接触者」「オンライン授業」「マスク」「隔離病室」などから、新型コロナウイルスの流行初期を思い出した方も多いだろう。
防毒マスクは映像記録Episode 1で販売されており、「寿命27歳も夢ではない」と宣伝されていた。
401階
書き起こし
- 誰かが残した記録
2026年9月12日
ラボスバクテリア投与実験 2回目
実験体マウスは3種
「バッジ」「リッコム」「ハンサン」
リッコムにバッジの5倍、ハンサンには15倍量を投与
バッジとリッコムは無反応
半3はショック死した
感染の推移を見つける間もなく死亡したため観察不能 - 2026年9月14日
ラボスバクテリア投与実験 4回目
実験体マウスは5種
そのうち4種類は「ハンサン」と同様の経過をたどった
ちくしょう - 2026年10月21日
ラボスバクテリア投与実験 10回目
実験体マウスは21種
空気に暴露すると活性化するようだが、なくても死ぬ訳ではなく、休眠状態に入るようだ - 2026年10月25日
ラボスバクテリア投与実験 20回目
「バッジ」と「ハンサン」タイプの実験体の投与結果はバラバラだ。もっと大きくて複雑な「両手両足を持った」タイプの実験体が手に入ると良いんだが。
考察
301階の記録者、あるいは微生物学者による一年半後の記録。
Lバクテリアを投与したが、マウスのような単純な生命体ではあまり期待した効果が見られなかったようだ。
451階
書き起こし
- 子供の日記
ぐにゃぐにゃな文字で書かれている
2025年11月3日
てんき:くもり
だいめい:わたしのパパとママのお仕事 - わたしのパパは、絵を書くお仕事をしています。家で大きいキャンバスに絵の具で絵をかいたり、小さな紙にえん筆で絵をかいたりします。
たまに、わたしもパパの横で絵をかきます。
パパは、わたしをよくかきます。ママのこともかきます。ママに会いたいからだって言っていました。 - ママはスパイかもしれません。パパにママの仕事を聞いたら、ママは白い服を来て実けんしてるといいました。あまり、くわしくは知らないみたいです。
- ママには、二週間に一回、会えます。先週は会えなかったから、今週は会えるかな。ママと遊びたい。でも、こわいおじさんがいるから遊べません。
この前、ママに実けんは成功したのって聞いたら、こわいおじさんが、すごくおこった顔でママを部屋からつれていきました。ママは、ずっとちがうって言っていました。 - 最近、こわいおじさんは、家にいるとずっとわたしを見てきます。こわい目です。おじさん、いなくならないかな。
考察
301階でLバクテリアを発見した半年後、まだ地球が平和だった頃の記録。
子供の母親はL研究所で働く微生物学者のようだ。「こわいおじさん」は「外出は隔週の日曜日に運営スタッフの同行を条件として可能」という研究所マニュアル第12条に書かれたスタッフだろう。
母親が秘密主義を貫くL研究所で実験を行っているということを伝えてしまい、子供が監視されてしまっている。
501階
書き起こし
- 誰かが残した記録
2026年12月9日
ラボスバクテリア投与実験184回目
ついに成功した!
眠りから目覚めたラボスは移動し、食らい尽くし、全てを溶かし尽くす。黒い粘液が残るまで休みなく…。
バッジだろうが、リッコムだろうが、ハンサンだろうが、しょせんは小うるさいネズミだ…さっさと溶かされれば良かったんだ。
胸の底からスッキリした。 - 2026年12月14日
ラボスが溶かした後で残る黒い粘液は、残りカスなんかじゃない、生物だ。それは…とても…純粋な…原初の生命そのものだ…。 - 誰かの残したメモ
メイソン、先週運営チームに要請していたウオッカがやっと今日届いたよ…。
くそっ、くそっ、くそっ…昨日見た実験結果を全て忘れられるほどキツイやつだと良いんだが…考えただけで吐き気がとまらない。
一体、俺たちは何を、何の目的で研究してるんだ?
俺達が創り出して育てたやつが、家族を含めて人類すべてを抹殺することになったらどうする?…とにかく、後であの場所で会おう。今日は飲まないとやっていられない。
考察
401階でマウスの実験を行った数カ月後の記録。
記録者はついにラボスを覚醒させ、バクテリアを製造する実験に成功した。
ラボスが溶かした後で残る黒い液体を生物として「原初の生命」と表現している。
おそらく「L-バクテリア(Labose Bacteria=ラボス細菌)」とは、この生物を指すのだろう。
大金で雇われたL研究所の研究員は何を製造しているか知らされていなかったようだ。
この後地球に起こる悲劇を予想している。しかし、記録者は一体何の目的でL-バクテリアを製造したのだろうか……。
551階
書き起こし
- 2031年3月の新聞記事
新種バクテリア感染症に、全抗生物質が無力…
新種のバクテリアによる感染症が、全国各地で発生している中で、現在、細菌感染症に使われている、いかなる抗生物質もこのバクテリアに対して効果がないという結果が出たことに懸念の声が高まっている。保険当局によれば… - 2036年2月の新聞記事
新種バクテリア感染症から5年…変わった日常
地球上のどの菌とも全く異なる特長を持つ新種のバクテリアが全世界に広がってから既に5年が経つ。依然としてこれといった治療薬は開発されておらず、累計数百万人にもおよぶ死亡者だけが増え続けている。
今回の特集記事では、新種バクテリア感染症の出現以前には戻れないほど変化した、我々の日常を探ってみたい。 - 新聞の広告欄
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考察
501階で製造に成功してから5年~10年後、L-バクテリアが完全に蔓延した世界の記録。
研究員が予想していた通り、L-バクテリアが散布されて多数の地球人が犠牲になっている。
601階
書き起こし
- 誰かが作成した死亡通知
受信者:エリザベス・C・ハーバート夫人
親愛なるハーバート夫人
私たちL研究所職員一同は、哀悼の意を込め奥様に残念なお知らせをしなければなりません。
ご主人様であるサミュエル・M・ハーバート様は、2027年2月1日に業務中に逝去されました。 - サミュエル様は、当研究所A棟にて発生した実験事故のフォローアップ中に死亡いたしました。
大変残念ですが、具体的な死亡経緯につきましては、ご主人さまが署名されております秘密保持契約書に従い、公開できないことをご理解ください。 - なお、感染リスク防止のため、ご遺体は研究所内にてすみやかに処理が行われ、有害物質等の危険に関する検査後に、引き渡しさせて頂く予定です。
- 今後についてですが、L研究所所属の弁護士が奥様に連絡を取り遺言状を執行させていただきます。
当研究所に所属する全職員は、入社時に弁護士立会いの下で各自の遺言状を更新しており、奥様がご存じなかった場合でも法的効力を有しております。 - 葬儀はL研究所にて行い、費用は全て研究所が負担されていただきます。また、葬儀への参列は、配偶者および両親、お子様のみに制限させていただきます。
安全のための措置であることをご理解いただけますようお願いいたします。
ご主人様であるサミュエル・M・ハーバート様の死亡に伴う一切の諸手続きは、全てL研究所で処理させていただきます。
再三ではございますが、奥様はいかなる措置をとることなく連絡をお待ちいただきますようお願いいたします。
発信者:L研究所・住所:■■■■
考察
2027年の記録。L研究所で「実験事故」が起こり、研究員が犠牲になったようだ。
入社時に遺言をしたためる必要がある研究所とは一体……。
サミュエルの死因は、次の651階で明らかになる。
651階
書き起こし
- 誰かが残したメモ
クシャクシャで一部しか読み取れない。
他の研究員はともかく、僕を騙そうとするのは良くないな、学園生活を共にしてきた僕をこの研究所に呼ぼうってなら、こういう考えは捨てておくべきだったのさ。 - …いや、違うな。もう既に放っていたんだろう?事故のフォローアップだといって研究棟を燃やす前に。
人事異動だなんて言って、研究員や研究室を全部再配置したことに気づかないとでも?休憩室が二つもあるって喜んでA棟に移った人たちは、みんなどうなった? - …間を実験体として使用することについて、僕と研究員たちが話している時、鼻で笑っていたよな…まるで自分のことを神、もしくは…救世主とでも思っているかのように。
僕からすれば君はただのイカれ野郎だ、小さな犠牲で成し遂げる科学の進歩?人類の発展?クソくらえ - …研究所周り…特に僕の家族には手を出すな、冗談抜きに、殺すぞ
僕は、警告したよ。
考察
L研究所の最後の記録。
301階からの記録者(???氏だろうか)はLバクテリアをA棟で放って人体実験を行い、その「フォローアップ」として研究棟を燃やしたようだ。
ここで同僚だった「僕」が記録者を評した「救世主」という言葉が、これからの彼の代名詞となる。
「救世主」と言えば、ベスをはじめとするインヴェーダーが崇拝している、インヴェーダーの首領と見られる人物。
「僕は、警告したよ。」という彼の最期の言葉が、これから関係してくるのだろうか。
この人物については後の記録は無い。
701階
書き起こし
- 誰かの記録
2028年12月27日
ラボスバクテリアが有機物と結合して作り上げた粒子には無限の使い道がある、考えうること全てが可能だ…まるで…想像していた魔法が実現されたかのようだ…。
テティスは一体、どんな場所なんだ?どんな場所でこんな魔法みたいな物ができるんだ…。 - 2028年12月28日
みんな、見てただろ!この粒子で何が可能になるか見てただろ!
…それでも俺がイカれてるって言うのか?溶けちまったネズミや人間は、無駄な犠牲だったっていうのか?
いや、そうじゃない。お前たちの才能も、将来を見通す視野も、小さくて狭いんだ。僕は違う。 - 2028年12月31日
集中力を研ぎ澄ますためには良い食事が必要だ。
つぶしたジャガイモとオニオンスープを食べながら、ふと気づいた。
俺が成し遂げた偉業、僕の任務、俺の使命について。
やっと気づいた。僕が変化を求めて始めたことが、巨大な流れを創り出しているんだって。
そう、俺は「始まり」と「終わり」に立っているんだ。
俺だけが、「それ」を成し遂げられる。
考察
L-バクテリア製造実験に成功してから、世界に疫病が蔓延するまでの、おそらく「救世主」による記録。
救世主は元々テティスやラボスについては知らなかったようだ。この人物が???氏だとすれば、一体何を期待して調査隊を派遣したのだろうか。
L-バクテリアと有機物が結合して作り上げた粒子には「無限の使い道がある」とまで語っている。
ただ人を殺すだけの目的がある訳ではなさそうだ。
そして、2028年の年末に救世主は使命を得る。これ以降地球をL-バクテリアが襲うことになる……。
地下51階
※重大なネタバレあり!ワールド11未クリアの方は閲覧非推奨
ワールド13-1のブリッジから落ちたところにある。
内部に入るためにはワールド11のサブステージ「インヴェーダー研究所」で手に入る軌道エレベーターのカードキーが必要。
書き起こし
- 愛するヴィクターへ
いつかあなたが目を覚ますとき■■
■■どの宇宙でも■■ - ■■へ
あなたは最後の人類の中で■■、必ず生き残って■■この地球のような苦しみや病の無い■■ - 愛しい■■
あなたが生き残る■■
■■あなたを乗せて送るこの母船が■■
■■どこにいても元気でね - ベティ、■■人類の未来なんだ
■■何かを成し遂げる子に成長するよう祈ってる
父さんの誇りになってくれ - エリザベス、私のかわいい娘
ママはベスのことを本当に、本当に愛しているわ
■■ママとあなたの写真が入ったペンダントを■■
■■ママと、ママが名付けたあなたの名前が必ず■■
どんな宇宙にいても、ベスを一番愛してるのは■■
考察
L-バクテリアが地球全土に蔓延し、もはや住めなくなった地球から子どもを見送る父母の記録。
「母船」という単語から、この船がテティスを襲うインヴェーダー母船と考えられる。
「エリザベス」はベスの本名。ベスは地球人だったのだ。
余談だが、ヴィクターはワールド11でランファンに倒されている。