地獄

Last-modified: 2020-07-12 (日) 12:42:48

阪神タイガースの蔑称の一つ。元ネタは2018年9月30日の西武リーグ優勝会見における埼玉西武ライオンズ・榎田大樹の発言から。

概要

榎田は2010年に大石達也の外れ1位で阪神に入団。元々は先発型だったがチーム事情もありセットアッパーとして活躍するも、2012年に酷使の影響で怪我をしてからは大半が二軍暮らしだった。*1
しかし2018年のオープン戦中に岡本洋介との交換トレードで西武に移籍すると、シーズン通して先発の座をほぼ守りきり、キャリアハイの11勝をマークしてリーグ優勝に貢献。会見では「正直、去年の今頃の自分を考えると天国と地獄じゃないですけど、すごい差なので西武に来られてよかったなと思います」とコメントした。*2


蔑称「地獄」の誕生

発言をそのまま読み取れば「天国と地獄」は自分に対し掛かっている言葉だと分かるが、なんJでは「リーグ優勝した西武は天国、この年セ最下位に沈んだ阪神は地獄」といった古巣侮辱に受け取れるとして騒ぎになり、ここから金本政権下の阪神の停滞ぶりを象徴するキーワードとして「地獄」が使われるようになった。
やがて首脳陣や球団フロントに失望した阪神ファン自身も自虐として「地獄」を使うようになり、集合スレタイも「阪神ファン」ではなく「地獄」と書いたり、「ちな獄」と名乗るなどのケースも増えている。
なお、最下位確定の翌日には、10月9日の日刊スポーツ大阪版の一面で敗れれば地獄と偶然にも「地獄」が使われた。

なお榎田本人が後に「阪神時代はチームに貢献出来ず、地獄のような野球人生だった」と改めて発言の真意を語っている。
V戦士榎田「天国と地獄」発言の真意 CS直前…西武と阪神への思いを激白
https://www.nishinippon.co.jp/nsp/baseball_lions/article/457774 - 西日本スポーツ


この年の天国(西武)と地獄(阪神)

西武は野手能力が非常に高く、多少の失点ならすぐに野手が取り戻していた。そのためバッテリーも思い切った攻めが可能になり、シーズン後半は投手成績も向上する好循環が生まれ、10年ぶりのリーグ優勝を果たした。

一方の阪神は、オープン戦は最下位を爆走。シーズン中も投手指標は良いものの、指標守備指標は共に12球団中最下位レベルで藤浪晋太郎以外がムエンゴに苦しむ。さらに9月以降は故障者の続出や、投手陣が限界を超えてパンクするなどの悪循環に陥った*3*4。下旬からはほとんど勝てなくなり、Aクラス争い*5など無かったかのような最下位転落でシーズンを終えた。

途中までAクラスが狙えたにも関わらず急激な失速で最下位にまで沈んだことに怒りの収まらないファンは親会社の阪急阪神HDにまで抗議を浴びせかけた。結果、坂井信也オーナーは解任され金本知憲監督も3年契約の1年目で実質的更迭されることになった。

国際試合での地獄

2018年11月7日、日本代表の壮行試合(台湾戦)で登板した岩貞祐太1回5被安打5失点大炎上で敗戦投手となる。
しかも台湾側で最後に登板した投手が元阪神の鄭凱文(ジェン・カイウン)であったがこちらも出来が悪かったため、なんJでは【地獄】スレが乱立し、

  • ここは地獄ですか...?
  • 地獄からの使者 岩貞、日本代表を地獄に引きずり込む
  • 阪神の紅白戦
  • 侍ジャパンの試合内容が阪神

など大荒れ。岩貞は散々叩かれさらに阪神そのものが戦犯扱いされた。

阪神選手の地獄の反応

2019年1月30日放送の「戦え!スポーツ内閣」(MBSテレビ:関西ローカル)で、能見篤史新加入の西勇輝に「いばらの道に来たな。オリックスの選手たちは楽しくやっているという感じを受ける。阪神ではそれは無理」と発言。横浜からオリックスを経て入獄した桑原謙太朗も「オリックスにいたときは(野球が)楽しかった」と発言するなど、この頃の阪神からは横浜の暗黒時代に近い声すらも度々聞かれるようになっていた。
ただしこれらは「阪神が12球団きっての人気球団であるがゆえに特にマスコミやファンの目が厳しく、常に緊張感を強いられるため楽しんでいる余裕などない」という、戒めの様な意味の発言であるのかも知れない。


地獄の余談

2018年シーズンのチームUZRは、12球団中トップが西武の+68.5、最下位が阪神の-71.2。同年11位のDeNA(-40.0)の約1.8倍、2017年阪神(-56.9)の約1.25倍という驚異的な指標を叩き出している。
また、榎田の交換相手の岡本は西武時代は謎の勝ち運投手扱いされながら、阪神時代は勝ちに恵まれなかった挙げ句2019年に戦力外通告を受けそのまま引退*6したため真の地獄を味わったとネタにされた。
2018年オフに西武・浅村がFA権を行使、楽天へ移籍した際に同僚の山川穂高が「ライオンズで10年やったし、仕方ない」「おめでとうございます」*7と、まるで西武から脱獄したような発言をしたことから、「阪神が地獄ならウチは監獄」と自虐する西武ファンも一部いた。


2019年以降の地獄関連

  • 2019年序盤、広島東洋カープが開幕ダッシュに失敗し、「赤ヘル打線」を捩って「赤HELL」という蔑称が誕生する。
  • このため、阪神ファンだけのスレだった地獄専スレに広島ファンも入るようになり、「【地獄】阪神広島【赤HELL】」となる。
  • 交流戦直後は互いに不調で一時はセ・リーグ最弱対決扱いを受け、阪神広島戦が「地獄赤HELL対決」や「地獄対決」などと呼ばれる。
  • 2019年度の広島の成績もあり「広島=赤HELL」も広まりつつある。
  • 2020年は中継ぎだけでなく抑えの藤川も逆転サヨナラ弾を打たれるなど炎上、打線も2割を切るという2018年を超える地獄となり、同じく開幕ダッシュに失敗した中日*8と共に「地獄うんち集合」スレやヤクルトオリックスも含んだ「【うんち地獄】中日、阪神、ヤクルト、オリックス合同葬儀【靭帯檻】」スレが誕生。

その他の用例

最初期の東北楽天ゴールデンイーグルスを指すこともある。こちらの元ネタは田尾安志が球団から初代監督就任を打診された際、「俺を地獄に落とすのか」と発言して一度は就任を拒否したことから。

なお、結局監督に就任した田尾は案の定地獄を見ただけでなく、1年で監督をクビになってしまった*9

関連項目


*1 特に2017年は登板数がキャリア最少で、年齢を考慮すると戦力外の可能性もあった。
*2 ソース1ソース2
*3 そもそもこのような結果になったのは最終盤の過密日程が原因という意見がある。この年は雨天中止や自然災害が非常に多く、ドーム球場ですら中止になる試合があるほど中止が多かったが、阪神は特に中止になった回数が多く、その代償が最終盤の過密日程につながったと言われてる。過密日程が原因でコンディション不良に陥ったり、故障者が続出したのも頷ける。なお、2020年は梅雨前線の停滞により各地で長期間大雨に見舞われ、屋外の試合を控えていた阪神は3戦連続で雨天中止となり、その結果9月に2ヶ月連続となる13連戦が組まれ、2018年を超える地獄のような日程となった。
*4 また、阪神は本拠地が屋外のため、雨天順延の試合も多く、例年シーズン終盤は他球団に比べて過密日程になりやすく、最後の最後で失速する要因として挙げられている
*5 実際、この年の阪神は過密日程のためにAクラス入りがCS前に確定しない事態も懸念されていた
*6 その後、阪神のスカウトに就任
*7 https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/201811220000093_m.html?mode=all
*8 ちなみに阪神との最初の3連戦は中日の3連勝で終えた。
*9 もっとも、監督やコーチの手腕でどうにかなるものではなかった事はファンや評論家、更に楽天の一部の球団関係者でさえ理解しており、批判は少ない