解説
プレイヤーキャラクターの持つ各種スキルは、余剰スキルポイントがあり、レベルが足りていればすぐに取得できるとは限らない。
クラス毎に3系統用意されたスキルタブには、それぞれ10種類のスキルが独特のつながりで配置されている。これらは「スキルツリー」と呼ばれ、矢印で結ばれた下部のスキルは、その手前にあるスキルをすべて経由しなければ取得できない。
この時、特定のスキルXの手前の矢印上に位置し、スキルX取得のために最低でも1ポイントは注ぎ込まなければならないスキルのことをPrerequisite(s)*1(通称:経過スキル)という。
プレイヤーキャラクターが自由に使えるスキルポイントは最大110(Lv99時)。レベル90で約100、レベル80時点で約90ポイントということを考えると、わずか数ポイントとはいえビルド完成レベルを遅らせたり*2、キャラクター使用感を左右するスキルを取得する羽目になったりと、その影響は必ずしも小さくない。
具体例
Amazon
- Passive and Magic Skills
- Decoy取得のための経過スキルは同列上のInner Sight, Slow Missilesのみだが、Valkyrieが欲しければ左列のみならず、中央列のDodge, Avoid, Evadeまでが経過に含まれてしまう。これらは避けバグ発生源として悪名高く、取得するかどうかで近接戦闘時のキャラクター使用感があからさまに変わってきてしまう。
Druid
- Elemental Skills
- 風エレドルの主力スキルTornado, Hurricaneを取得するにはArctic Blastから中央列まで下っていくだけで済む。
しかしD2Xにおいては、火エレドルがArmageddonを含めた左列の火炎系統スキルをコンプリートするとなると、Arctic Blast~Hurricaneまでの無関係なスキルに計5ポイントも費やさなければならない。
- Shape Shifting Skills
- 熊ドルはLifeと変身時間の増強スキルLycanthropyを取得するため、熊変身への恩恵が皆無のWerewolfに経過の1ポイントを振らなければならない。
また、Fire Clawsの火炎ダメージをメインに据えるなら、狼形態でしか使えないFeral Rageにも1ポイント必要になる。
Necromancer
- Summoning Spells
- Raise Skeleton, Clay Golem, Reviveの3本柱を主力とする召喚ネクロであっても、Reviveの経過スキルであるBlood Golem, Iron Golemへのポイントを惜しむことは許されない。
ワンドやネクロ専用盾に付加された個別スキルブーストのみでReviveを取得するという抜け道もを使えなくはないが、武器スワップした瞬間にReviveが全員崩れ去るという制約が加わり、裏装備活用の自由度が犠牲になってしまう。
Paladin
- Offensive Auras
- 属性攻撃ビルドとの相性が良く、Uber Tristramソロ攻略にも活躍するConvictionには経過スキルが5種もある。しかもその大半は実際に(本人の展開するオーラとして)使われることがほとんどない。
- Combat Skills
- Holy Shieldは多くのPaladinビルドにとって必要不可欠の攻防一体スキルだが、ZealやSmiteを主力とするMelee系ビルド視点では、中央列のHoly Bolt, Blessed Hammerは無駄スキル以外の何者でもない。
Sorceress
- Cold Spells
- 右列のArmor系スキルは攻撃回避手段として有用だが、経過スキル不要の1ポイントで済むFrozen Armorに対し、Defenseボーナスで上回るShiver Armorは中央列のIce Bolt, Ice Blastにまでポイントの投資を余儀なくされる。スキルポイントが戦力として極めて重要なこのクラスの特性上、他属性メインのビルドにとっては敷居が一気に上がる。
関連
- Arreat Summit
- Skills : 各スキルの個別紹介項にPrerequisites記載あり。