概要
【果ての大地ゼニアス】にある町。
【ムニエカ地方】にある町で、町長は【エドアルド】。
あちこちが荒廃したゼニアスにあって、明るく楽し気な雰囲気に満ちている町である。
住民たちは歌い踊り日々を楽しく過ごしており、この地方の調査に来た【ナブレット団長】も芸を披露して喝采を浴びていた(ただし住民はプクリポを知らないため人形と思われていたが)。
主人公たちが訪れたことをエドアルドも喜び、歓迎のうたげを開いてくれるなど非常に友好的な町である。
ただ、住民のセリフの端々には奇妙な点がちらほら見え隠れしていて…。
町の造りはベクセリアの町とよく似ている。だが、ベクセリアの特徴的だった宿屋がある場所には、歯車が多数取り付けられた謎の壁がある。
BGMは昼は【街の賑わい】、夜は【まどろむ街並】。
名前の由来はスペイン語で「人形」を意味する「muñeca」と思われる。
SNSなどで「ムエニカ」と間違えて覚えているケースが散見され、Ver.7.1終了後の【エステラ】も間違えてしまっていた(Ver.7.1.1で修正された)。
【未来への扉とまどろみの少女】(Ver.7.0ストーリー)
実はこの町の住民はエドアルド含め、全てが人形。と言っても、魂は全て生きていた人間のものである。
大昔に世界を襲った災害により、住民は全て生身の肉体を失ってしまった。
本来ならそこで全員死に絶えるはずだったが、その時町を訪れていたふしぎなチカラを持つ女性の手によって、住民の魂は人形と結びつけられることになった。
それ以来、住民は人形の身体に宿った奇跡のチカラによって、長い間生き続けてきたのである。
しかし、その女性はいつの間にか姿を消してしまい、人形たちを維持する奇跡のチカラもだんだんと薄れてきており…。
なお、人形の町であることを示唆しているのか、この町にはどこの町にも必ずある食べ物のオブジェクトが一切存在しないという伏線がある。
ここがDQ9世界である事を考えると、とある町のエピソード「で登場した「動く人形」が連想されるが…
【ゆりかごの守り人】(Ver.7.1ストーリー)
本章にて更なる真相が判明し、町を襲った災害は【ジア・クト念晶体】の襲撃で、エドアルドと共に住民の人形化を行った張本人の正体が守護天使【ルーミリア】であった。
事実上の不老不死や死者蘇生という禁忌に手を染めた代償は重く、死ねない身体に縛り付けられた住民の魂は徐々に澱み、ケガレていく。
ケガレが溜まった住民は歪な形で生かされ続けることへの苦痛と絶望に耐えきれず発狂し、自殺者すら発生してしまう。
住民の肉体については人形師のエドアルドがメンテナンスできるが、魂のケガレについてはルーミリアが浄化を行う他無かった。
ところが、ケガレた住民はルーミリアに容赦なく負の感情をぶつけてしまい、長期間ストレスの捌け口となりながら浄化を行い続けた彼女の心身も疲弊していく。
そして、ルーミリアは最終手段としてケガレの浄化機関「浄化の聖花石」を歯車の壁から行ける【ムニエカの深層】に作成するが、そのためにチカラの大部分を使ったことで一時的に実体と記憶を喪失し、辛うじてエドアルドの作ったドロテアの人形に憑依。
これがドロテアの正体であり、ルーミリアが失踪していた理由であった。
ただし、上記の『歪な形で生かされ続けることへの苦痛と絶望』自体は紛れもなく住民達の本心であり、あくまでもケガレはそれを表面的に強く発露させただけである。
ルーミリアは住民の暴走をケガレの影響と断じていたが、住民の意思を無視して独善で『人形として永遠を生かす事が住民達の幸せだ』と決めつけてそのようにしてしまったため、住民の恨みを買って負の感情をぶつけられてしまう事は自業自得とも言える。
また、協力者のエドアルドもあちらほど住民に恨まれた様子はないものの、内心ではルーミリアの存在に気付くことができないまま、時として彼女を憎む住民たちを世話する中でかなりのストレスを溜め込んでいた模様。
そして、本章では遂に彼もケガレ狂い、住民のケガレの塊をルーミリアの魂と誤認して実体を与えた結果ソレに殺され魂も消滅するという、住民を無理に生かしてケガレさせた報いとも言える形での最期を迎えた。
最終的には上記の通りエドアルドが死亡し、ルーミリアもこれ以上手を出さない決断を下したのちに【創造神グランゼニス】にチカラを返還して消滅。
メンテナンスできる者達を失った住民は(ケガレについては最後まで浄化の聖花石が浄化してくれるようだが)数十年後に人形の肉体が朽ちる形で寿命を迎える見通しとなった。
【リンカ】が人体錬成した【シャンテ】同様、倫理に反する形で生かされた住民だが、だからといってその生を強制的に終わらせるのもまた倫理に反した行為となるため、これ以上手を出さず自然に任せる以外の選択肢は存在しなかったのだろう。
【ナブレット団長】もこの顛末について「この物語はここで終わらせるべき、そう信じるしかない」と締めくくっている。
数々の犠牲を出しはしたものの最終的に元凶が退治されて明るい未来が見えた【アマラーク城下町】、トープスという村の仲間を失ったものの眠りと悪夢から解放されて再び時を刻み始めた【メネト村】とは異なり、何とも言えない後味の悪い末路となってしまった。
このように人形の町としての終焉はほぼ確定したが、一方でサブクエスト【あたらしいお友達?】では新しい移住者が現れており、将来的に人間の町として存続する可能性は示されている。