概要
CV:松山鷹志(DQM3の竜魔公ドラゴニカ役)。
【Ver.7.0】にて初登場。【果ての大地ゼニアス】の創造主にして最高神。ゲーム内表記は「主神グランゼニス」。
ゼニアス自体がDQ9のその後の世界であることが公式で明言されたため、彼もDQ9のグランゼニスと同一人物であることが確定している。
側仕えする【神獣】として【ラキ】がいる。
【未来への扉とまどろみの少女】(Ver.7.0)
ラストダンジョンにあたる【ゼニスの封宮】の最奥にて片膝をつくような格好で鎮座していて、にも関わらず【邪竜神ナドラガ】を遥かに凌ぐ凄まじい巨体の男神。その身体からは、【創失】の呪いである黒い霧のようなものが絶えず流れ出ている。
娘神である【女神ゼネシア】いわく、創失とは、かつてゼニアスを攻め滅ぼさんと飛来した【ジア・クト念晶体】に対抗するための最終手段として、何万年もの太古の時代に創造神自らが掛けた強力な呪いであるという。
これを食らわせたことによってジア・クトの一族から創生のエネルギーを消失させ撃退することに成功するも、創失は創造神自身とその被造物まで呪い、最終的にはそれら全てを消滅させようとするという諸刃の剣であった。
このような危険な手段を選ばざるを得なかったということから、当時のジア・クトはプレイヤーが【天に煌めく星のごとく】で倒した連中とは比べ物にならないほど凶悪な存在であったと考えられる。
なお、Ver.7.1にて当時のゲノスの依代もレドであることが判明している。
また、【女神ルティアナ】も創造神グランゼニスの娘であるようで、ゼネシアの妹にあたるらしい。
【ゆりかごの守り人】(Ver.7.1)
創造神グランゼニスを目覚めさせるため、【マギエル】、【バトラエル】、【トープス】、【ルーミリア】ら、四人の【守護天使】たちが自らの肉体を構成する創生のチカラを創造神グランゼニスに返したことでついに目覚める。
主人公らがルティアナの子であることを見抜き、ルティアナが創った世界について問う。
それに対する【ポルテ】(裏人格)の答えに満足し、ゼニアスを救うためにアストルティアの【グランゼニス】を連れてくるよう告げる。
そしてゼニアスとアストルティアを蝕む創失の呪いを断ち切るため、自らの内にある呪いの根源を【呪われしグランゼニス】として具現化し、これを倒せと主人公たちに命じる。
しかし呪われしグランゼニスは主たる創造神グランゼニスのくびきを離れ暴走してしまう。
駆け付けたラキにより創失から逃れた主人公たちが呪われしグランゼニスを倒すと、ラキの【神獣】の任を解き、自らの身と共に創失の呪いを消し去ることを決断。
女神ゼネシアの静止も振り切り、とこしえのゆりかごの主神たる創造神グランゼニスは皆が手を取り合い正しき道を進むことを望み、ゼネシアにゼニアスの守護を託し、創失の呪いと共に消えていった。
【遥かなる友の故郷へ】(Ver.7.4)
ストーリー終盤、【時渡りの術】で行方をくらました女神ゼネシアが到達した、ジア・クト襲来真っ只中である数万年前のゼニアスの【天の雷砲】にて再登場。
この時代では、比較的普通の人間の背丈で行動している。
ジア・クトをゼニアスに呼び込んだ罪により、【大樹の鳥籠】に投獄したはずの娘ゼネシアが、主神の王笏と王冠を携えた姿で目の前に表れたのを見て、娘が未来からやって来た事を察知。
ゼネシアが魔眼の連星 の一方を蹴散らし、贖罪の達成を認めよと詰め寄るが、グランゼニスは「神といえども、過去の事象に干渉することは禁忌である」と窘めてこれを拒否(時渡りは下手をすれば時空崩壊の危機を招くことがキューロピアの試練場で語られている)。不満気なゼネシアに自身の赦しが必要な理由を訊ねると、ゼネシアはゼニアスの主神となるために必要である【継承者のオーブ】を所望してくる。
己の犯した罪を自覚はしつつも反省はしておらず、主神になりたいが為に禁忌を犯し続ける娘の本心を見たグランゼニスは「期待した私が愚かだった」と失望。これまでのゼネシアの所業を、命を懸け責務を果たした妹ルティアナと比較し、「一つの罪を贖うために別の罪を重ねる者を赦すことなど出来ない」「ゼ二アスの主神たる資格なし」と激怒。
これに対し、「あの出来損ないと比べるな」とゼネシアは豹変。「父を誓約の子ともども殺してオーブを奪う」と暴走する娘を迎え討つべく、主人公および【キュルル】と共闘する。
ゼネシア討伐後、「継承者のオーブとは、親から子へと渡せるものではなく、ゼニアスの意思に資格者として認められねば顕現しない」という情報を開示し、迷惑をかけたとして主人公達に詫びると、本来の歴史通りに創失の呪いを発動してジアクトの船団を撃退。倒れているゼネシアに「父の手で弔ってはやれぬこと、許せ」と最後の慈悲と謝罪の言葉をかけると、後事をマギエルに託してゼニスの封宮で自らを封印し、眠りについた。
以上は、グランゼニスから見た時系列順ではあるが、プレイヤーは先にメインストーリークエスト【うしろの正面……?】で、【リムネル】の記憶を通じてマギエルに託す場面を見て、その後に【古・誓約の園】に【キューロピア】から飛んでくることで知ることとなる。
娘ゼネシアのことは、「なぜ、かような道を選んだのか理解できない」としながらも、かつて「悪しき人間は滅ぼすべし」とした己が過ちを振り返ってか、「その愚かさや野心、嫉妬は、我より受け継がれたものなのだろう」と評した。
が、DQ9時点でのグランゼニスはあくまで下界の悪徳を憂いたがゆえ(=人間を除く他の生物全てのため)の行動であったのに対し、ゼネシアはゼニアスの主神となって何を成したいかがプレイヤーには見えてこないため、単純な比較はできず、より悪質だと言える。
改めてVer.7.1において自死する前の言動を振り返ると、グランゼニスは長い時の中でゼネシアが悔い改めているということを前提に話していたと取れるが、その期待は完全に裏切られてしまった。
なお、「未来として知ってしまった情報に基づき、それを覆すために行動すること」も時空や因果を大きく乱す恐れがあるためか*1、ゼネシアの歴史介入が試みられた後の歴史においても、幽閉した当時のゼネシアを即刻処刑に切り替えるといったことはしていない。
【創失を招くもの】(Ver.7.5)
メインストーリーには登場しないが、クエスト【散る花 咲く花】でゼネシアの思い出を語る最後の人物として、そしてなぜ二人の女神を創生したのかについて、主人公に意思のみで語ってくる。
女神ルティアナと 女神ゼネシアは
どちらも 主神に匹敵するチカラを 持つ
ゆえに ゼネシアは ふたりで主神となれという
我が命を 不服に思い
単身 ゼニアスを 治めようとした
されど 神とて 過ちを犯すもの……
手を取り合って 苦境を乗り越え
競い合って 己を鍛え 慈しみ合って 傷をいやす
ひとりが過ちを犯したならば もうひとりが正す
それこそが 我が夢見し 新たな主神の姿
……ふたりの女神に 託した
ゼニアスの未来だったのだ
我が望みは何一つかなわなかったが、それでも二人は愛しき娘たちだったと語り終えると、うつろなカギは実体を取り戻し、ゼネシアのカギとなる。
この「二人で一人の主神」というコンセプトは、グランゼニス自身の過去の過ち(DQ9)と、それを説得によって止めたある人物(後述)のエピソードより、「絶対に同じ轍は踏むまい」という思想からであったと思われる。
【扉の向こうへ】(Ver.7.6)
ルティアナの回想でのみ登場。ゼニアスを出立する娘ルティアナに【断罪の剣】と主神の王冠を授けるとともに、創生のチカラと創失の呪いの特性について以下のように忠告していた。
創生のチカラと 創失の呪いは 表裏一体
神の振るう 創生のチカラは 容易に……
創失の呪いに変わりうる。
創生の主神たるもの 決して恐るるべからず
憎しみ 嘆き 悔恨は 不要と知れ
未来のみを その眼に 見つめるのだ……
結果として娘ルティアナはたった独りでの世界創造への不安から新世界創生と同時に創失の呪いを生み出してしまい、グランゼニス自身も不可抗力の事態とはいえ、娘ゼネシアを手にかけざるをえなかったという絶望を上乗せした状態で濃密な呪いを生み出すこととなってしまった。
Ver.7.5~7.6のプクフルの言葉を借りるなら、「善なるものと悪しきものが織りなす時の営みの果て」と言えるが、当事者家族であるグランゼニス自身はそこまで割り切った視点はとれず、Ver.7.5のマギエルによるとゼネシアが改心する奇跡を夢見てしまったという。
そして最初に創生した女神がジア・クトからゼニアスを守護するため、二度目の【女神の世界樹の儀式】を行った結果、幻となってしまったために新たに創生されたのが二人の娘たち…女神ルティアナと女神ゼネシアだったことが判明する。
2026年版【アストルティア拾遺譚】「とこしえの棺」
DQ9の頃と比較すると改心し人格的に穏やかな神へと変化しているグランゼニスだが、その親心は娘ゼネシアに正しく伝わらず彼女が本編ストーリーにおいて数々の凶行に走ってしまう直接的な動機となってしまっていたことが明かされた。
一回目のジア・クト侵攻の後ゼニアスは女神セレシアの守りの結界により全滅こそ免れたものの、陸地や海の大半が結晶化・消滅するなどの大打撃を受けた。
残った数少ない無事な大地や限られた富を人間同士が奪い合う争いが続くような状況となってしまい、下界の民の苦しむ様に心を痛めたゼネシアは、「ゼニアスの未来のため、世界を創り直してくださいませんか」と提言する。
しかしグランゼニスは、「戦いによる傷痕も、ゼニアスという世界の一部であり歴史である」という理屈から世界の再創生を拒否。「ゼニアスをありのままに見守り続けることが主神の役目である」として、娘たちに下界に恵みをもたらす事や新たな陸地を創生するなどの一切の手出しを禁じた。
この一件からもみてとれるように新たに創生した二人の娘たちへの教育方針はかなり厳しめだったようで、「どんなに説得しても、父はゼニアスを救うことを認めてくださらない」と、ゼネシアが不満を募らせていくひとつの要因となってしまう。
この頃のグランゼニスは不定期に雨の島を訪れては雨の中の幻となってしまった最初の娘セレシアに対し、不測の事態を防げず犠牲にしてしまった事に対する詫びとともにゼニアスを守り続ける事を改めて誓うという懺悔の時間を過ごしていた。
この時、「我が最愛の娘セレシアこそゼニアスの主神にふさわしい女神だった」と独り言ちているのを、父への不信と不満からひそかに後をつけていたゼネシアが聞いてしまう(ゼネシアは以前から自分たち姉妹に接する父について、常に別の誰かを見ているような不信感を抱いていた)。前述の苦しむ民の救済すらも禁じる戒律も相まって、「父グランゼニスが愛しているのは女神セレシアだけである」という盛大な誤解に至ってしまう。
後に主神の記憶と姿を一時的に引き継いだマギエルも述懐するが、そもそも女神セレシアの存在や顛末についてゼネシアとルティアナには一切の情報共有をしていなかったため、この決定的な誤解をゼネシアに与えてしまった点においてはグランゼニス側の完全な落ち度と言える。
最終的にゼネシアは、「このゼニアスとは死んだ女神のとこしえの棺であり、二人の女神はその墓守であって、主神ではない」「民がどれだけ苦しもうが、父はもうゼニアスを変えるつもりがない。死んだ女神が愛した世界だから」と思い込んでしまい、汚染のない新たなゼニアスを創り直してその主神の座に納まる事に固執するようになる。これが彼女が本編ストーリーにおいてゼニアスを守るどころか積極的な破壊活動をしていた動機および経緯だった。
ゼネシアはこの時点では護りの結界を破壊しジア・クトの襲来をも利用して死した女神のためのゼニアスを消し去る計画を企てていたようだが、まだ幼くか弱い妹ルティアナは戦いに耐えきれないと考え、「せめて妹が自分の身を守れる程度まで成長するのを待つ」と一度思いとどまっていることも描写されている*2。
このルティアナが成長するのに要した期間とは具体的にどのくらいかは不明だが、その間にゼネシアの誤解をグランゼニスが正しく把握してフォローする事なども無かったため、心がすれ違ったまま最終的に親子で殺し合うまでになったのはVer.7.4のキュルルの言葉の通り非常にやるせない結末と言える。
次世代の主神にと望んでいた女神セレシアが女神の世界樹の儀式で犠牲になった事を相当悔やんでいたようだが、ここを起因としたディスコミュニケーションで娘の1人が闇堕ちしてしまうとは因果な物である。
Ver.7ストーリーにおける二大悪役の片割れであるゼネシアの動機というストーリー上かなり重要と思われる要素が、ゲーム外のアストルティア拾遺譚という形でしか描かれなかった点には賛否が分かれる。
ただし、主人公を通してプレイヤーが物語に介入することが前提のゲームという媒体において、その介入の余地がほとんど存在しないこのエピソードをプレイヤーが楽しめる形で実装するのは難しかったのだろう、という見解もある。
能力
主人公との共闘の際に、実際にNPCキャラとして参戦してくれる。
レベルはなんとこの時の主人公の限界(Lv136)を超えるLv150。HP1999、MP990と創造神にふさわしい強さを見せつける。
使用する技も強力で、4000以上のダメージを与えるジゴスパークやギガデイン、4連撃の【雷刃剣舞】など、呪われしグランゼニスとして戦った時と同様に雷属性の技を主体に使う。ザオリクも使うが回復技は持たない。
また状態異常への耐性も多く持ち、全属性のダメージを半減する。これまでに同行したNPC戦闘員の中でも飛びぬけて強力と言っていいだろう。
またゼネシアへのトドメとして20000超えダメージの稲妻を使用する。創造神らしい異様なダメージである。
余談
これまでのストーリーで言及されていたDQ10における人間の種族神【グランゼニス】は、創造神グランゼニスとは同名の別人であることが確定した。
Ver.7.1でルティアナの末子である彼は、祖父からその名前をもらったことが判明している。
DQ9の創造神グランゼニスには一人娘のセレシアがいるという設定なのだが、セレシアがいない理由はVer.7.5まで判然としなかったが、Ver.7.6前期ストーリーおよびクエストにて詳細がついに判明した。
劇中で語られたエピソードを時系列順に並べると、以下の通りとなる。
1.果ての大地ゼニアスにジア・クト念晶体の一族が襲来。
2.女神セレシアが生涯で二度目の女神の世界樹の儀式を行い、守りの結界にてジア・クトを撃退。セレシア自身は儀式の負担から幻の世界樹となってしまい、ゼニアスの大地と同化。
3.創造神グランゼニスは新たにふたりの娘、女神ルティアナと女神ゼネシアを創生。ふたりでゼニアスの主神となるよう育て導く。
4.女神ゼネシアは主神たるチカラを父神に示すため、セレシアが構築した守りの結界を破壊し、ジア・クトをゼニアスに呼び込む。
5.創造神グランゼニス、創失の呪いでジア・クトを撃退。娘ゼネシアを粛清した後、ゼニスの封宮にて眠りにつく。
6.数万年後、誓約の子により眠りから目覚め、その身を創失の呪いごと消し去る。
以上の経緯と、クエスト【ゆりかごの語り部】で読める【ゼニアス各地の石碑】の内容より、DQ9における創造神グランゼニスと同一人物であることも確定した。
プクフルいわく、「何度も同じあやまちを繰り返す人間に怒り、一度人間を滅ぼそうとした」が、ある人物の行動により、どんなに愚かな振る舞いをしても、人間を許すことにしたらしい。
「人の子が憎しみあい争いあった末、すべてが滅び去ったならば、再び新たな生命を創生する。それが神というもの」という彼の言葉や、ルティアナとゼネシア二人の娘神たちとのエピソード、プクフルの証言から読み取るに、非常に成熟した思慮深い神となっていたようだ。DQ9を遊んだプレイヤーからすると、このグランゼニスの顛末は感慨深いだろう。
如何にもな見た目の通り雷神でもあるらしく、戦闘やイベントシーンでは雷の技を多用する。
娘ゼネシアや神獣ラキ、孫の方のグランゼニスやその器たる【勇者】が雷属性を得意とするのも、こちらから雷神の要素を受け継いでいるためと思われる。
尚、DQ9にて魔物に分断された詳細と、その後復活するまでの経緯は結局明かされずに終わってしまった。
また、彼に関する設定は【ドラゴンクエストウォーク】でも掘り下げられており、両者の設定を混ぜて考えた場合、彼の子はセレシア、ペルセリア、ゼネシア、ルティアナの4姉妹となる(DQ9と本作の設定だけで考えるとゼネシアとルティアナは次女と三女だが、ペルセリアを含めるなら三女と四女になる)。
ただし、本作とウォークは互いに相手側での追加設定があってもなくても成り立つよう、それぞれ独自のストーリー展開を行っているため、現状そのあたりの考察はプレイヤーに委ねられている。
ペルセリアにゼネシアと4人の娘のうち2人が彼の言動が原因でグレてしまっていることから、父親としてはあまり上手くいかなかったようであり、そのあたりも含めてDQ9・10・ウォーク世界の全ての元凶と呼ばれてしまうことも。