【ジア・クト念晶体】

Last-modified: 2024-04-22 (月) 23:52:13

概要

Ver.6.2ストーリー【ふたりの勇者】で登場した用語。
 
遥か彼方から飛来した鉱石生命体群。高度な科学力を誇る【とこしえの揺り籠】を含め様々な世界を滅ぼしてきたとされる謎の侵略者。
その設定故、いずれも宝石シェーダー(宝石のようなグラデーション)がかかった外見が特徴で、如何にも異世界からの侵入者・異物という雰囲気も漂わせている。
尚、大半のジア・クト念晶体が後天的に鉱物化した存在であるのに対し、生粋のジア・クト念晶体は“偉大なる原石”と称されている。
生粋のジア・クト達はいずれも思考回路がアストルティアの生物と大きく異なることが示唆されており、それゆえ倒置法めいた話し方を多用する。
また、基本的にアストルティアの諸種族はただ侵略されるだけの存在として徹底的に見下しており、それゆえ反撃を受けたり他種族の基準で自分達を推し量られたりすると激しい屈辱を覚え激怒する者が多い。
また、実力を認めるまで本気で戦おうとしないので、そこが付け入る隙といえるか。
 
名前には必ず頭に「ジア」と付き、生粋のジア・クトに至っては特技も「ジア」の名を冠する技を多用する。
また、アストルティア住民が使うような呪文は一切使わず、例外となるのはメドローアの名を冠した【ジア・メドローア】ぐらいである。
ただし、雑兵や後天的にジア・クト化した元アストルティアの生物の中には、呪文を使うものがいる。
雑兵は【ジア・クトXX】【ジア・クトXY】、ジア・クト兵(声:永峰新)が存在。

【異界滅神ジャゴヌバ】【大いなる闇の根源】と言い換えられていたように、ジア・クトの名も口にすることすら憚られる忌み名とされている様子。
【主人公】はVer.3・5シリーズにて、六種族と分断あるいは対立していた【竜族】【魔族】と対話を試み、問題の元凶を打倒して和解と交流の切っ掛けを作り出してきた。
しかし、ジア・クトとはその2種族のように和解することができず、最後まで敵対したままであった。

Ver.6.2

初めてこの存在について言及され、構成員の一人【ジア・ルミナ】が登場した。
 
ジア・クトの意思の断片は古来より赤い石の形で【アストルティア】に残留しており、それに触れた者は洗脳されて傀儡と化す。
この洗脳は非常に巧妙なもので、傀儡の人格を大きく書き換えたり、誰かに命じられている感覚を与えたりせず、元の人格のまま自然とジア・クトを利するよう意識を誘導するため、傀儡自身も周囲の人物も違和感を覚えにくい。
しかも、複数人を同時に操ることも可能らしく、傀儡となった者は他者を赤い石に触れさせて傀儡を増やすといった行動にも出る。
本章ストーリー内では、【レオーネ】を導いた【天使】→レオーネ、【ヘルヴェル】の上司→ヘルヴェル→【アルビデ】と傀儡化が広まっていった。
また、【悪神】を生み出す悪神の火種も、赤い石と同じくジア・クトの精神操作技術によるものらしく、ヘルヴェルは傀儡となった際に自然と製法が頭の中に入っていたようだ。
 
そして、本章終盤ではレオーネが【アストルティアの楯】を破壊した直後、遂にアストルティアは再びジア・クトそのものに目を付けられてしまい、ジア・ルミナが船に乗って襲来してきた。

Ver.6.3

【天使長ミトラー】が語った伝承により【異界滅神ジャゴヌバ】がジア・クト念晶体のひとかけらであったこと、真の名が「【ジア・グオヌバ】」であったことが明らかになった。
【女神ルティアナ】やとこしえの揺り籠の民、それを追う形でアストルティアに紛れ込んでいたジア・グオヌバは「星の海」の向こう側からやってきたという。
はっきり「宇宙」と明言されたわけではないが、それを示唆するような表現となっている。
 
本章ではボスとして、【結晶の塔】の守護者である【ジア・ロダ】【ジア・ルダ】、そしてレオーネがジア・ルミナから奪ったコアを飲み込んで変身した【ジア・レオーネ】と戦闘した。
また、【ジア・デーモン】【ジア・メーダ】等、鉱物生命体へと変貌した雑魚モンスターも登場している。Ver.5における【強モンスター】の別バージョン、あるいはDQ11における邪モンスターといったところである。ジア・グオヌバが変化した名前もジャゴヌバであるため、意図的に邪モンスターを意識しているものと思われる。
ちなみに、これらのモンスターはシェーダー(三次元CGにおける陰影・グラデーション処理)により宝石のような見た目になっており、ほぼ同時期に発売されたDQトレジャーズの【宝石系モンスター】と同様のCG処理がされている。
 
結晶の塔での決戦後には空間にできた裂け目の向こう側からジア・クト本隊の大軍勢が襲来してきた。
裂け目の向こう側に広がる光景は宇宙空間そのものに見えるが、ワープホールのような空間の裂け目からの襲来だったので【断罪の虚空】のようにアストルティアとは隔絶された世界である可能性や、宇宙であったとしてもアストルティアの存在する宇宙とはまた別の宇宙であるといった可能性も考えられる。
 
そしてジア・クトを統べる王と本拠地である【魔眼の月】の存在が明らかになった。彼(?)によれば先のジア・クト本隊の大軍勢も全軍のうちのほんのひとかけらに過ぎないらしい。
しかし、ムービーでその大軍勢を見る限りでは、構成員がおなじみのドラクエモンスターのジア・クト化した存在ばかりであるため、侵略先で手駒を調達しているのかもしれない。
また、生粋のジア・クト念晶体も王を除けばジア・ルミナ以外は全く姿を現していないため、実は生粋のジア・クト念晶体たる存在は数が少ない可能性がある。
ジア・クトにとって侵略は本能、支配はたしなみであるという。
 
前章の時点で、鉱石生命体という性質ととこしえの揺り籠を滅ぼした点、そしてジャゴヌバの名の響きから、ジア・クトと【異界滅神の一族】は同一の存在と予想されていたが、本章にてそれが確定事項となった。
変質させられたとはいえ元が同種の存在であったためか、両者には共通点が多い。
ジャゴヌバは強力な毒性を持つ【魔瘴】で多くの命を奪い、ルティアナに従っていた賢者たちを【魔祖】として支配し、アストルティアの生物を魔物や【魔族】に変質させた。
一方でジア・クトも結晶化の呪いで侵略先を殺戮し、【脈動する鉱石】【呪炎】を用いて精神支配を行い、結晶化に適応した生物を眷属として操っている。
また、大量の魔瘴を含んだ魔族や魔物が死亡した際に魔瘴を噴き出す様子と、ジア・クトが死亡した際に虹色の霧や塵のようなものを散らして消滅する様子も似ている。
もし他のジア・クト念晶体が鉱物化能力を封じられた場合、ジア・グオヌバと同じように肥大化して魔瘴を発する巨大な肉塊と化してしまうのかどうかは現時点では不明である。
 
余談だが【ユシュカ】が持つ【魔剣アストロン】の「【命のルビー】」は、ジア・クトの幹部が持つコアと形状が似ている。
魔剣アストロンにも鉱物化の力があることから、命のルビーがもともとジア・グオヌバのコアだった可能性も捨てきれない。

Ver.6.4

新たな幹部として【ジア・ルーベ】【ジア・サフィル】が襲来し、敵対することとなる。
詳細は個々の項目に譲るが、結果的にジア・サフィルは自爆し、ジア・ルーベは後にアストルティア側に協力する形となる。
彼らにも仲間意識(彼ら2人の関係性による特有のものかも知れないが)があり、主たるジア・レド・ゲノスに使い捨てのごとく利用されていたことによる怒りや変心といった心の動きが見て取れる。

Ver.6.5前期

そして侵略の目的がついに明かされた。
 
ジア・クト念晶体は「創生のチカラを求めて異なる世界の境界線を旅する種族」。
定期的に創生のチカラを取り込まなければ体が完全硬化し消滅してしまうが、その創生のチカラを生み出す手段を持たないため、他の世界からチカラを略奪するしかなかったという。【念晶巨人】はその為に造られた兵器である。
はた迷惑な話だが、彼らも生きるためにそうせざるを得ないため、ある意味かわいそうな宿命と言える。
破壊なくして創造はありえないとは過去の外伝作品でも語られたことなので、【破壊神シドー】と同じような世界の反作用的存在と言えるのかもしれない。
ただ創生のチカラは本来そこにあるだけで万物に宿り、生み出されていくものであり、自然に生まれるなら分け与えてもらうこともできると思われる。
チカラが欲しいからと言って他の世界を滅ぼすというのはさすがにやりすぎな気がするが……。
 
ちなみに話を聞く限り、ジア・クトには特に寿命というものは存在せず、完全硬化して死ぬまで何千年でも何万年でも生き続けられると考えられる。
ただ創生のチカラを1度取り込んでからどのくらい生きられるのかは謎である。

Ver.6.5後期

最終決戦の魔眼の月侵入作戦においては侵入には早々に気づいており、少なくともハクオウ1人を相手にしても消滅に追い込めるほど戦力には圧倒的な差があったはずで、侵入に気づいた時点で数の暴力で押し包んでしまえば歴戦の英雄たる主人公たちであろうと全滅、ないしは撤退に追い込んで勝利することもできたはずであった。
しかし完全になめ切っているのかジア・ネブラ1人に罠を仕掛けさせ、罠にかかるまで他戦力を出そうともしなかった。Ver.6.3の時点で宇宙を埋め尽くす程の軍勢が出てきていたが、前述の理由によるものなのか今回の戦いにおいては投入されなかった。
そのため第1魔眼砲をまんまと破壊された上、最後に迎え撃ったゲノスさえもユーライザの神化の前に倒れ、敗北。
その後、ゲノスはルーベの身体を乗っ取って復活し、最後のあがきとして【主人公】を口車に乗せようとするが、はっきりと拒絶された上でとどめを刺され、絶滅に追い込まれてしまった(しかしまだ【ジア・メーダ】【ジア・デーモン】【死せる結晶の荒野】に生息している)。
結局最後の最後まで他種族を見下すその姿勢が仇となる結果になった。更にゲノス個人について言えば、アストルティア側は裏切ったルーベからの情報提供に大いに助けられているため、同族すら軽んじた代償を払わされる形となっている。
 
【ジア・メルド・ゲノス】の豆知識および、ジア・ルーベ・ゲノスの発言によれば、ジア・クトは元々他から奪うことなく創生のチカラを生産できていたが、とこしえのゆりかごを侵略した際に何らかの『厄災』によってその一切の術を失い、ただ消費するだけの存在に堕ちてしまったようだ。
Ver.6が完結しても不明瞭であったジア・クトという種族はどのようなルーツを持つのか?そして彼らの運命を狂わせたとこしえのゆりかごの厄災とは何なのか?今後のストーリーで明かされるのかもしれない。

Ver.7.0

本Verで冒険する【果ての大地ゼニアス】こそかつてジア・クトが侵略したとこしえの揺り籠であること、そして彼らを襲った厄災がこの地での戦いで【創造神グランゼニス】が放った【創失】の呪いであることが明らかになった。
実際にゼニアスにはジア・クトの結晶が至る所に存在している。
アストルティアやゼニアス側の人物が存在自体抹消されるのとは若干性質が違うが、ジア・クトが自力で創生のチカラを生み出せず、定期的に他者から奪わないと完全硬化して消滅するようになってしまったのも創失の呪いによるものというわけである。
そして、彼らが創生のチカラを補うために(実際は下記の通り動機の一つに過ぎないと思われるが)幾多の世界を侵略し、その一つとしてアストルティアに手を出していたことが切っ掛けで創失の呪いはアストルティアにも手を伸ばし始め...
 
Ver.6.5前期までに判明している範囲では、ジア・クトは奪わなければ生きられない悲しき宿命を背負った存在であり、ジア・クトと他種族の争いは種の存続を賭けた生存競争の一つであると解釈することも可能だった。
しかし、Ver.6.5後期~7.0で語られた通り「侵略は 我らの本能。支配とは 我らのたしなみ。」という在り方は創失に関係ないものであり、創失を受ける前からその本能に従ってゼニアスを侵略し、これに対する反撃で創失の呪いを掛けられたというのが真相であった。
つまり、ジア・クトは自然災害等の止む無き理由で創失の呪いを受けた訳でも、それを切っ掛けとして侵略者にならざるを得なかった訳でもなく、元から侵略者だったからこそ創失の呪いという報いを受けたのである。
創失を受けて根本的な在り方が変わったわけでもない(強いて言えば他の世界を侵略する動機が一つ増えただけ)と思われ、仮に創失が無かったとしても『天の船フォーリオン』を追ってアストルティアを侵略するという流れは変わらないだろう。 
ゲノスは「我らを襲った厄災がやがてアストルティアをも滅ぼす」などと言っていたが、ジア・クト経由でアストルティアにまで及んだ創失というのは、結局のところはジア・クトが自業自得で掛けられた呪いが伝染したはた迷惑な置き土産でしかない。
以上の経緯に加え、さらにその自業自得の結果をまるで『自分達が巻き込まれた被害者』であるかのように語っているなど、やはりジア・クトに対しては同情の余地など一切なく、最初から絶滅後まで他者に迷惑をかけ続けるだけの存在そのものが有害な邪魔者でしかなかったと言えるだろう。
 
また、グランゼニスがとった対応がかなり危険なものであることから、当時のジア・クトは更に強大な勢力であった可能性もある。
ジア・グオヌバは該当ページの考察通りなら創失の呪いを受けていなかった可能性があり、そのグオヌバは実際に一体で一つの世界を壊滅しうるほどの強大な力を持っていた。
なお、本章では天星郷絡みの人物は物語に関与しないが、多くの登場人物がジア・クトの存在を認知しているため、主人公がうまいこと天星郷の機密事項は伏せた上でジア・クトについてだけ周囲に説明したものと思われる。

主なキャラクター

元メンバー

ストーリー中で変貌