概要
DQ2、ビルダーズ2、イルルカなどに登場するアイテム。
ゲーム内では「邪神」が何を指すのか明らかにされないが、【ファミコン神拳 奥義大全書】では破壊と滅亡の神【シドー】をかたどった像であると説明されている。
同書には翼の生えた悪魔の頭部に蛇が巻きついている像の挿絵が描かれている。
実際のシドーの姿とはあまり似ていないが、ハーゴンの教団も本物を見たことがなく想像で制作したということだろうか。
【公式ガイドブック】では、これとは異なって、翼の生えた悪魔と角の生えた三つ目の骸骨が一体化したデザインになっている。
こちらも全体的な造形はそこまでシドーと似ていないが、悪魔の顔はそれなりに面影が感じられるものとなっている。
SFC版以降のDQ2のシンボル絵やビルダーズ2でもこちらが採用されている。
なお、FC版DQ2にはマップチップにもシドーと思われる六脚の怪物のグラフィックがあり、【満月の塔】1・2Fの床面に描かれて不気味な存在感を放っている。SFC版以降はドラゴンの頭を描いた石板に差し替えられている。
DQ6には【じゃしんぞう】というモンスターが登場するが、これとは全く関係ないだろう。
DQ2
DQ2有数の重要アイテムで、邪教が奉る破壊の神を象った像。【海底の洞窟】の奥底に祀られている。
【ロトのしるし】や鍵まで売れてしまうDQ2の世界では数少ない売却不可の道具。最後まで強制的に持たされるのは、これと【ルビスのまもり】だけである。
極めて重要な場所で2度も使う機会がある辺り、おそらく信者が独断で作った信仰のための物というレベルではなく、邪神のご利益(?)はどうも本物のようだ。
使用タイミングの1つ目は【ロンダルキアへの洞窟】の入り口を出すシーン。
こちらは直接的なヒントがある。
そしてもう1つの使用タイミングは【ハーゴンの神殿】の2Fにワープするシーン。
ワープするためには、像を十字架の真ん中で使う必要がある。
ところが、これはゲーム中のキャラクターに聞き込みをしても説明書を読んでも分からない完全ノーヒントで、難しい難しいと言われているDQ2の中でも極めつきに難解な謎解きである。
FC版の公式ガイドブック巻末のヒント集には、そのまんまなイラストが掲載されている。
【Dr.パルプンテ】は「わしは意外に簡単じゃと思うがのう」などとのたまっており、ネタが割れれば単純でも、意外に簡単と感じたプレイヤーは少ないと思われる。
入れ知恵があったのか完全ノーヒントなのかは不明だが、この謎解きを製品として「OK」と評価した発売前のデバッガやテストプレイヤーには色々尋ねたくなるところ。
場所自体は「バリアに囲まれダメージを受けない真っ白な十字型の床」というこれみよがしに怪しいものなので気づきやすいだろうが、その場を調べても何のヒントも示されず、そこでこのアイテムを使う事に思い至るまでが難しい。
アイテムを使うことで突破できることに気づかないパターン、アイテムを使うことまではわかってもこのアイテムであることに気づかないパターン、そもそも神殿という場所柄から単なる宗教的シンボル・飾りに見えてしまい、攻略にはなんの関係もないモノだと思い込んでしまうパターンもある。
特にラストダンジョンで重要アイテムを2種類も使用する(1つはルビスの守り)というのが見落としやすい要因かもしれない。ロンダルキアへの洞窟の入り口で使用した時点で邪神の像の出番は終わりで、使い道がもう一つある訳がないと思ってしまうからという事である。
イベントアイテムの出番が1種類1ヶ所という固定観念があると壁になるが、アイテムを使うことに気づいたなら、何でもいいから試してみる発想に至れば解決への道はそう遠くない。
このアイテムの本質が、邪教徒たちが自分らの拠点の通路を開くためのものであることに気づくかどうかも成否を分けるだろう。
加えて、DQ1の類似の仕掛け(【竜王の玉座】)が「しらべる」だけで突破出来るというのも、分かりにくい理由の一つかもしれない。
この意味では「(調べても駄目なら)アイテムを使ってみる」という発想が必要であり、直前にルビスの守りを使うというイベントの存在がヒントになっている。
もう1度ルビスの守りを使っても駄目なら、FC版では他にそれらしいアイテムは邪神の像しか手元に無いはずなので、それに気付けば道は開けるだろう。
リメイク版
何作もリメイクされているDQ2だが、公式は未だなおこの謎解きを「簡単」と評価しているようであり、「十字架の上で像を使う」という答えを導き出すためのアドバイスは作中や付属の説明書にて用意されていない。
それどころか【預かり所】が登場し、なまじそこへ像を預けることができてしまうため、預かり所のせいで「神殿突入時に像を持っていない」という事態が起こりうるようになってしまった。
他作品をプレイして、一度使った重要アイテムを預けるクセがついているか、またはFC版未経験者のプレイヤーは、この罠にひっかかりやすい。
FC版では手放すことができないので、「ハーゴンの神殿まで来た時点で持っていない」ということは起こりえなかった。
FC版に比べて簡単になったリメイク版だが、珍しくさらに難しくなったと言える。
後年の作品ではイベントに必要な重要な仲間を【ルイーダの酒場】に預けられなくなっているケースはあるが、イベントに必要な重要アイテムだからといって預かり所に預けられないなどというシステムは本作に存在しないので、預かり所の重要アイデムにも気を配る必要がある。
小説版
この像を祭壇に捧げる事で大冥界への門が開き、邪神が降臨するという代物である。
海底の洞窟にあるのはゲーム版と同じだが、ハーゴン側もこれを入手しようと狙っているという事になっており、ロトの血を引く乙女が【みずのはごろも】を身に付けないと手に入らないという設定である。
魔物達がムーンブルク城を襲った理由付けになっている。
ビルダーズ2
表記は「邪神の像」。かざり家具として登場。レシピは【破壊天体シドー】のストーリー中で覚える。また、【オッカムル島】の炎の聖堂など、ハーゴンの信仰が行われてる場所で入手出来る。
立ち位置としては【女神像】と対になっているようだ。
【部屋レシピ】では【禁断の錬成部屋】、【ハーゴン教会】の完成に必要。【石像の間】、【美術館】に設置する彫像系家具としても使える。
【ムード】はビビッド。本作にはモンスターを象った彫像が少なからずあるのだが、それらのムードはノーマルなので、ビビッド志向の部屋を飾る彫像はほぼこの像一択になる。
作成の際の材料は【大いなるウロコ】×4、【骨】×3。
イルルカ
【ドークの館】にDQ2を象徴するアイテムとして置かれている。
攻略にも必須であり、売却不可という特別性を持つじゃしんのぞうはふさわしいだろう。
トレジャーズ
【お宝】の一つとして登場。
| お宝No. | 53 |
| レアリティ | トレジャー |
| カテゴリー | レジェンド |
| コレクション | どうぐ |
| 標準価格 | 4,666,666G |
ロトの紋章
アルスの父・カーメン4世が討伐したシャーマン達のご神体として登場する。
カーメン4世が破壊しようとした瞬間、変わり身の魔物・デルスと入れ替えられてしまう。
すり替わったデルスが持ち帰り、地下室で竜王との連絡にも用いていたことから、
通信機能も備えていたようだ。