概要 
DQ1と2に登場する重要アイテム。
ロトの紋章が大きく刻まれたメダルのような形状をしている。
剣や鎧といった他のロトの聖遺物と異なり、元のアイテムの名称が明確に明言された唯一のロト装備である。
DQ1 
【にじのしずく】を創るための三種の神器の一つで、かつての伝説の勇者の遺物。
移動中に使うと握り締めるが、特にしわくちゃになるわけでもなく、何も起こらない。また戦闘中には使えない。これは他の三種の神器も同様。
どういうわけか【メルキド】南方の【毒の沼地】に落ちており、そこから拾い上げる必要がある。
このロトの印、ハードごとに移動単位が異なるのでヒントも微妙に違うが、いずれも沼地の東側のほぼ中央である。
毒沼地帯の細い道のりからそのまま東へ直進しながら足元を調べれば見つけることはできる。
- FC版・GB版・スマホ版:【ラダトームの城】まで北に70・西に40の位置
- SFC版:ラダトームの城まで北に140・西に80の位置
上記のヒントはメルキドの神殿で、具体的な落下地点の座標として聞ける。
これだけ離れた距離を割り出すには方眼紙にマッピングを行う必要があると思いきや、【おうじょのあい】を使えば主人公がどれだけラダトームから離れたかはっきり教えてくれる。
場所さえわかっていれば王女の愛は必須ではなく、【ローラ姫】を助けないままクリアすることも可能。
マッピングが当たり前だったFC時代には、自力で見つけたゲーマーも多かったのではないだろうか。
あるいはラダトームから一歩ずつ座標の増減を数えながら歩いていけば、多少の数え間違いはあっても調べるべき大まかな位置は目星が付くだろう。
なお一般に座標を論じる場合は最初にフィールドの原点を定義するものなので、本来なら「ラダトームのおしろから…」のように説明したほうが分かりやすいところを、いきなり「ラダトームのおしろまで…」という聞き慣れない言い回しをされたことで、少々戸惑った者もいるかもしれない。台詞全体が倒置法になっていることで、最後まで聞かないと文意が取りづらいという点も疑問に拍車をかけていた。しかし落ち着いて考えれば、これは王女の愛が指し示す方向と同じく主人公中心の座標の解釈になっていることが分かるので、王女の愛を持っているなら言い回しの意味に気付くのは容易だったと思われる。
他の三種の神器はにじのしずくと引き換えに失われるが、これだけは残る。
他に使い道は無いので失われても関係無いのだが、さすがにこれを取られたら不自然であろう。
FC版等では道具欄が空いても松明・聖水・キメラの翼のストックくらいしか使い道が無いので、装飾品のコレクションでもしていない限り、残っても大した問題は無かった。
あちこちに「おまえが ロトの ちをひくもの? なにか しょうこがあるのか?」と疑いの目を向けてくる者がいるのだが、オリジナル版ではロトの印を所持していても彼らの対応は変化しない。
いかにも「ロトの印を持っていれば子孫と信じてもらえて有益な情報をくれる」という人物かと思いきや、何もなかった。
SFC版以降 
用途自体はFC版と同一だが、それ以外にも持っている状態で「ロトの印をもっているのか?」と尋ねてくる人達の質問に「はい」と答えれば、対応が変わるようになった。
*「ん? そ それはロトのしるし! ロトの子孫が 現れたという話は 本当であったか…。 *「うたがって 悪かった…。 どうか あなたの力で 世界に 光を 取りもどしてくれ。
ただ、特に有益な情報をくれるわけではなく、該当アイテムを取れるほど主人公が成長したことをプレイヤーが実感するためのミニイベントと言える。
スマホ版 
メルキドで聞ける情報が従前の「北に140・西に80」となっていたが、実際にそこを目指すと現実世界の某歴史書よろしく海の上にあることとなってしまう不具合があった。
配信当初は1/2マス移動だったため、後にバージョンアップで1マス移動に仕様変更された際の修正漏れだったのだろう。
現在はこのヒントは修正されている。
ちなみにスマホ版以降では調べられる・話せるNPCの前に立つと頭の上に「!」が表示されるようになったため、正攻法はおうじょのあいのGPS機能とメルキドで貰えるヒントから場所を特定するというものだが、これら2つには特別なフラグは用意されていない。
よって、これらのアイテム等がなくても、適当にメルキド地方の毒沼を何気なく歩いていると、事前情報一切なしで、何気なくこれらのヒントすらもなしで拾えることがある。
幾らなんでもヌルゲー過ぎるのでは…
ゲームブック(双葉社) 
赤い宝石が埋め込まれたペンダント、という設定。同書の発売はDQ2発売より前だったので、挿絵では鳥の紋章ではなく古代の護符の様な丸い物として描かれている。
小説版 
【聖なるほこら】で、主人公アレフが【ローラ姫】にキスをすると、彼女が身に付けているペンダントの宝石から【ロトのよろい】に向かって光が放たれ、その鎧の表面に紋章として浮かび上がった。
つまり、独立したアイテムではない。
この設定との整合性のためか、小説版DQ3でルビスから貰えるのは聖なる守りではなく【ルビスのまもり】となっている。
なおこのペンダントの宝石は、かつて勇者ロトが【ゾーマ】を倒す為に旅をしている途中、森の妖精から授かったと【ガライ】が語っているが、小説版DQ3にそのようなエピソードは出てこない。
ゲームブック(エニックス) 
原作とほぼ同じ「メルキドの真南」の毒の沼地にある。情報を聞いていれば、その場所で項目番号をプラスした項目に行くことで手に入る。
なお本書の【ゴーレム】はメルキドの入口ではなくここに出現し、【妖精の笛】も別の場面で活躍する。
本来の輝きを失った【ロトの鎧】と【ロトの盾】を覚醒させるイベントがある。
錆だらけになったロトの鎧と共鳴して復活させ、ゲームブックオリジナルの盾「失われた盾」の背面の窪みに嵌めこむことでロトの盾として復活させる。
DQ2 
【ローレシア】の城に保管されている。正統なロトの末裔であることの証なのだが、取るためには【きんのカギ】を手に入れて、自分の城の宝物庫に侵入して入手する必要がある。
使用すると握りしめ、移動中・戦闘中を問わず、勇気が湧いてくる。
…と言っても、祈りの指輪などと違って何かが回復するという様子でもなく、単なる演出のようである。
後述のように交換するアイテムなので、もしも仮に有用な効果があったとしたら、どちらを残すべきか悩んだかもしれない。
用途としては、【聖なるほこら】にいる【老人】(リメイク版では【神父】)に見せると【ロトのかぶと】が貰える。
ロトの兜自体は高い守備力を持つ兜なので貰っておいた方が断然有利なのだが、逆に言うとそれだけなので、別にクリアに必須というわけではない。
しかもFC版では売ることも捨てることも可能。実際手放さないとアイテム欄が厳しくなるし、失ってもローレシアの宝箱に戻るので気にする必要はない。
というか、FC版では上述のロトの兜とは交換するものなのでとっとと兜と引き換えてしまおう。ちなみにFC版ではロトの兜を所持しているうちはローレシアの宝箱から再入手ができない。つまり、ロトの名を冠する5種類のアイテムを同時に揃えることはできない。
それまでの聖なるほこらの老人とは違い、ロトのしるしを回収して預かったり、ローレシアに送り返したりしているということだろうか?
リメイク版 
兜をもらっても手元に残るようになり、晴れて5種類のロトシリーズを揃えることができるようになった。それ以外はFC版と同じ。使うと特有のコメントが出る。
装備することで即死を無効化かせめて軽減できれば【ブリザード】や【デビルロード】戦が楽になったであろうが…。
ゲームブック(エニックス) 
ゲームブック版(リメイクの3年前に発売)では、上巻で【ロトの剣】を手に入れていなかった場合、下巻で錆だらけの【王者の剣】と共鳴してロトの剣として復活させる(ちなみに上巻で手に入れる場合は、マイラの刀鍛冶の子孫が打ち直す)。
さらに終盤、【バズズ】の【メガンテ】から他に身を守るすべを何も持っていない場合、身代わりとなって砕け散る。ただし誤植かどうかは不明だが、表記は「ロトの紋章」となっている。
失われつつあった聖なる護りとしての力の最後の残照か、それともDQ2のメガンテが他作品とは比較にならない威力の表現なのかは謎。
DQ3 
【精霊ルビス】より授けられた【せいなるまもり】がロトの印として、剣や鎧ともに後世に伝えられたと【エンディング】で語られる。
ちなみに、DQ1でこのアイテムが落ちていた同じ場所に【精霊のほこら】がある。
このことから、DQ1と3では「雨雲の杖とロトの印は入手できる場所が逆」という設定になったが、何か意図があるのかは不明。
また「聖なる守りはルビス様の愛の証ですわ」という話を聞けるので、DQ1は「王女の愛を使ってルビスの愛を探す」というとらえ方ができるが、こちらの意図も不明である。
DQ6 
【聖なるほこら】で絵合わせをするときのマークの一つに、このアイテムの紋章によく似たマークが存在する。
ハズレ模様の一つなので使用することはないが、他にも【5つの紋章】と同じ模様が用意されている(こちらは正解が2つ、ハズレが3つ)。
DQ10 
大きなロトのしるしに台座がついた【ロトのオルゴール】が登場。
自宅のBGMを【序曲X】にすることが出来る。
イルルカ 
ファンサービス的演出として、【ドークの館】にDQ1を象徴するアイテムとして飾ってある。DQ2にも登場しているが、クリアに必須な1の方が相応しいという判断だろう。
DQMB 
ここでは「ロトの紋章」という名称でSPカードとして第七章で登場したものを扱う。
使用時に【ロトの血を引く者】がこれを使用する。
この印に描かれた紋章の力で、そのターンの間自分のモンスターの攻撃が終了した際に、攻撃がヒットした相手に120の追加ダメージを与えることがある。
勿論全体攻撃でダメージを与えればさらにダメージが増えるので、全体攻撃をメインとして戦うチーム編成をすると効果的。
また、この追加ダメージは固定なので軽減や防ぐ手段が無い。唯一の対策は攻撃する前に攻撃モンスターを足止めすることである。
DQMB2L 
同様の効果を持つカードとして【精霊の紋章】?が存在する。
DQB 
【いにしえのメダル】に名を変えて登場。かつてメルキド周辺で拾えたためか、メルキドの闇を晴らすアイテムとして抜擢された。
他の3種の神器が、湖に囲まれたリムルダールに雨雲の杖、温泉に囲まれたマイラに太陽の石、闇に覆われたラダトームに光の球と順当な繋がりを見せる中、これだけ共通点が乏しい。
DQトレジャーズ 
【お宝】の一つとして登場。
お宝No. | 11 |
レアリティ | トレジャー |
カテゴリー | レジェンド |
コレクション | 伝説のだいじなもの |
標準価格 | 36,100,000G |
DQウォーク 
サービス当初の2019年9月に行われたDQIイベントにて、クエストのクリア報酬で入手できたアクセサリー。
その後も期間限定で交換所に復刻することがあるが、入手できるのは1個のみ。
守備力+12に加えてデイン属性斬撃・体技ダメージ+10%の強力な効果がある。
スマブラSP 
ドラゴンクエストシリーズのシンボルマークとして使用されている。
ロトの紋章 
ロトのしるしと呼ばれるのは第1話くらいで、もっぱら「ロトの紋章」「紋章」と呼ばれる。
ルビスの守りと呼ばれることもあるが、アイテムのルビスのまもりとの関係は不明。
ロトの子孫であるローランとカーメンの兄弟がそれぞれ上下に割ったものが、末妹フローラに中央の赤い玉がそれぞれ受け継がれた。分けられた紋章は互いに共鳴し、所有者が死亡すると止まる。
上の紋章は上部に、下の紋章は断面に鎖を取り付たペンダントとして、赤い玉はピアスの宝石としてそれぞれ身に着けることができる。
作中では様々な奇跡を発現し、剣からかばったり、救難信号を出したり、ロトの血と共鳴して瞬間移動させるなど、子孫を守ろうとすることが多い。
赤い玉はその中でも特別な力を秘めており、【アステア】はこの力で封印されていた旅の扉を通ってアリアハンへやってきた。
ロトの子孫と紋章が一堂に会することで再び一つの紋章になり、勇者ロトからの【異魔神】に関するメッセージと【オメガルーラ】が発動するようになっている。
【ラダトーム】には、「三つに分けられし紋章が再び一つになる時、大いなる希望が甦る」という言い伝えがある。
それはオメガルーラのことだけでなく、真の勇者の誕生も意味しており、アルスがオメガルーラを使わずとも、異魔神を倒す決意を固めた際、一つになった紋章はアルスを選んだ。
【ジャガン】と【アルス】の二戦目の戦いで三人のロトの子孫が一堂に会し、ロトの紋章が一つになったが、魔人王の血に反応してジャガンが遠くに飛ばされたことでまたバラバラになってしまう。
【レイアムランドのほこら】に【闇のオーブ】を安置した後、赤い玉はアルスの紋章に重ねる形で譲渡された。
最終決戦で異魔神によってどこかへ飛ばされ、単行本の最終ページでは毒の沼地らしき場所に埋もれている様子が描かれている。
DQ1にてなぜ毒の沼地にあるのかという上記の疑問に対する回答の一つと言って良いものであったが、続編の執筆によってこの時点で飛ばされたものではなくなった。
ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~ 
続編にも登場。前作で飛ばされた時点では毒の沼地ではなく、【ラダトーム城】地下の【ひかりのたま】と【闇のオーブ】があった聖域に落ちている。
【アニス】が発見の切っ掛けを作るのだが、その際に起きた悲劇がアニスと【アロス】姉弟の心に暗い影を落とす。
その後、かつての分割ギミックを利用して【紋章剣】の鍔と鞘の装飾として移植された。更には最終決戦の際に紋章剣を錬金したことで完全な形でよみがえり、ロトのつるぎの鍔部分に埋め込まれる。
エピローグにてチキの背に乗ってアレフガルドの上空を旅するアロスが、未来へ託す為に上空から投げ飛ばし、毒の沼地に落下した。
この際の遠景は竜王の城やメルキド北の山岳地帯が映っていることから、落下した沼地はメルキド南のそれであり、DQ1で毒の沼地にある理由へ改めて回答したことになった。
そうして長い月日は流れ、おうじょのあいを持っている一人の若者がロトのしるしを手にした所で、物語が締めくくられるのだった。