概要 
2018年発売の欧米版DQ11から登場した、冒険開始時に設定できるしばりプレイの一つで、すべての敵【モンスター】が強化されるしばり。
DQ11Sでは日本語版にも逆輸入された。また、DQ10オフラインでは「すべての敵が強くなる」表記で登場した。
英語表記は "All Enemies Are Super Strong"。ただのStrongではなくSuper Strongと表記されているだけに、ただの「強い」ではなく、実際には「『超』強い」。
DQ10オフライン 
表記は「すべての敵が強くなる」。
こちらではルーチン変化などはなく、敵ステータス(HPのみ?)が上昇する内容となっている。
攻撃性能などはほとんど変化しないが、HPが1.5倍ほどにもなるのでかなりしぶとくなり、メンバーが揃わない序中盤の難易度がかなり上がる。
フィールドにレベルの高い敵も多く配置されているのでザコ戦が難しくなる一方、ボス戦では火力や行動パターンがほとんど変わらないため回復が追いつき、こちらのMPもそうそう尽きないため戦闘は長引くがあまり難易度は高くならないことも多い。
DQ11(欧米版)・DQ11S 
大まかな内容は、ステータスの上昇、敵の【呪文】や息などの特殊攻撃の威力増強、敵AIのルーチン変化(詳細不明)、の3つ。
ステータスについては敵によって上昇値は異なるが、【こうげき力】、【しゅび力】、【すばやさ】は概ね3割増しに、【HP】に至っては約2倍になる。
HPが大幅に上がるので敵全体が非常にしぶとくなり、攻撃力の上昇で受けるダメージも大幅に増大。守備力の上昇で生半可な武器ではロクなダメージを与えられなくなるし、素早さの上昇で先手も相手に取られてばかりになる。
呪文やブレスで受けるダメージについても、全体的に3割程度増強されている。
敵の【MP】も上がっているので、通常では1回しか唱えられない呪文がこのしばりでは2発飛んでくることも。
敵独自の特技についてはほとんど威力の強化が無いものが多いが、少し威力が大きくなっているものや大幅に威力が上がっているものもあり、様々である。
新たな行動が追加されたりはしないようだが(ただし、本来【痛恨の一撃】を出さないモンスター、それも【ドラゴン】や【トロル】のような強敵に限ってそれを出すようになっている)、敵AIのルーチンは変わるらしく、各行動の頻度が変わるらしい(詳細は不明)。特に【ボス級モンスター】に関しては上記の汎用ではなく細かい調整が行われていることがうかがえる。具体的には1~2回行動だったのが完全2回行動になったり、行動パターンのローテーションが無くなり完全にランダムな行動を取るようになったりする。
歴代シリーズのファンからは「簡単過ぎる」と言われ、普通プレイが「イージーモード」と言われた本作だが、これ1個設定するだけで、難易度はノーマルを超えてハードモードに早変わり。
最も恐ろしいのは攻撃力の増強で、【バイキルト】のDQ5の部分でも説明されている通り、攻撃力が3割増加すると、受けるダメージは3割増しどころじゃ済まないのだ。これにより、通常攻撃や物理系攻撃特技が全体的に脅威になった。【スクルト】等を唱えても容易にブチ抜いて大ダメージを与えてくるような調整がされており、DQ1やDQ2の頃のようにしっかりレベルを上げて装備を整えないと突破は難しくなっている。
逆に言えば新規の技が増えているわけではないため基本的な対策法も昔のDQと同じであり、レベルと装備さえ整えれば十分クリア可能。
無印版をクリア済みでヌルかったと思う人や、じっくりと冒険したい人におすすめのしばり。
しかし、他のしばりと組み合わせる場合は…お察しください。
【楽な戦いは経験値なし】と組み合わせると、装備や買い物等の自由度を保ったまま、ベリーハードな難易度を楽しむことができる。
この2つの縛りを設定すると、レベルアップがやりにくくなることに伴ってHPやちから(攻撃力)の増強がしにくくなるので、1ターン攻撃されただけで死人が出たり、不意打ちされただけで絶対的劣勢に陥って全滅したり、こちらの攻撃力では満足なダメージが与えられなかったり、ちょっと攻撃力を下げられただけでダメージが通らなくなることも多い。
敵の耐性は通常難易度と変わらないので、耐性の穴を突く戦法の価値が大幅に上がってくる。
敵に状態異常を付与する呪文特技(敵の超攻撃力を防ぐことができる【マヌーサ】や【ヘナトス】、敵を行動不能にできる【ラリホー系】や【メダパニ系】)、与えた状態異常を解除しない&固くなった敵の守備力を無視できる攻撃呪文や特殊系攻撃特技、同じく守備力無視で継続ダメージを与える手段(【ジバリア系】や【ヴァイパーファング】)が活躍するようになる。他にも、物理で敵の装甲をブチ抜くため【ルカニ】系に頼りっぱなしになる人もいるだろう。
切り抜け方は人によって異なるが、いずれにしても様々な戦術を考えて切り抜けていかなければならない。また、呪文特技に頼ることが多くなる分、MPの管理も非常に難しくなる。
その調整は非常に丁寧であり、RPG慣れしていて刺激的な難易度を求める人も十分に満足できる。