【スクルト】

Last-modified: 2024-03-14 (木) 08:59:36

・守備力変動呪文

上昇:【スカラ】―【スクルト】

下降:【ルカニ】【ルカナン】

概要

DQ2以降に登場する【呪文】
味方全員の【しゅび力】を上昇させる。
守備力変化は戦闘が終わると解除される。死んでも解除される。
 
「味方にかける」というのがポイントで、耐性によってはちっとも効かなかったりする【ラリホー】【マヌーサ】【ヘナトス】等の敵を弱体化させる呪文と異なり、この呪文は失敗することがない。
その効果のわかりやすさも相まって、DQ史の中で使われた補助呪文ベスト3には入るのではなかろうか。
 
ただし、この呪文でアップする守備力の量は作品によってコロコロ変わっている。
DQでは守備力を4ポイント上げてようやくダメージが1ポイント減るため、守備力を大きく上昇させないと効果を実感しづらい。
上昇量が大きく、1回でも大きな効果を発揮する作品ではかなり有用で、そういった作品ではまともに戦うと凶悪な敵も、これを1~2回唱えればまるで攻撃が通らなくなる。
逆に、上昇量が小さく何回も重ねがけしないと効果が出にくかったり、ターン経過で効果が切れる作品ではかなり使い勝手が劣る。
【いてつくはどう】を使う相手に対しては、その傾向がより顕著になる。
さらに、守備力無視の痛恨の一撃に対しても無力なので、即死級の痛恨を放ってくる相手には極力使わないで、攻撃をするターンに当てた方がいい。
特にDQ8以降のナンバリング作品では、わざと安易に使えないよう調整される傾向が強くなっている。
その場合、1回かけるだけで大きな効果が表れる【ピオリム】【フバーハ】の方が優先されるだろう。
 
補助呪文の常で、基本的には単体を対象とする【スカラ】より上がり幅は小さくなっている。
しかし、【ルカニ】【ルカナン】などの関係とは異なり、基本的にスカラよりスクルトの方が有用である。
 
スーパーライトではさらなる上位呪文に「スカラーマ」が、星ドラでは「スカラル」が登場した。

DQ2

初登場。スカラより先に登場している。
【サマルトリアの王子】がレベル20で習得する。消費MPは2。
今作唯一にしてシリーズ初の「味方側にかける補助呪文」である。
FC版ではルカナン共々効果が異常に低く、元の守備力の約1/8(下限54/1024、上限197/1024でおおよそ8%~17%の間)しかアップしない上、元の守備力の150%及び255が上限なので、どちらかの数値に達するとそれより多くは上がらない。(プレイヤーサイドの最高守備力は170なので基本は150%まで上げられる)
これがどれくらい低いのかというと、ダメージ計算が「守備力が4上がると被ダメが0.5~1減る」のため、初期守備力が100あっても「スクルト1回で2~3ポイント」「掛けきって9.375ポイント」しか被ダメが減らない。
いくらHP上限が255のゲームであってもこれは低すぎるといわざるを得ない仕様である。
後の作品と違って効果に幅があるが、最大値を引いても大した効果はない。
【ふしぎなおどり】の脅威で名高い【パペットマン】をはじめ、多くの使用モンスターにとって実質無駄行動。
 
同作では同じく打撃攻撃対策である【ムーンブルクの王女】【マヌーサ】の効き目も欠陥品のようなもの(命中率が75%になる)であり、
同じく効果が貧弱なムーン王女の【ルカナン】と同様に効果的に使える機会は少ないだろう。
あえて使う機会があるとすれば、ボス戦でサマルの手が空いているときくらいだろうか。
仲間にかける呪文ゆえ失敗がないのが救いだろうか。
当時はまだ【いてつくはどう】も存在しなかったので、欠陥品のルカナン使いくらいにしか対抗される心配もない。
もっともボス戦で効果が永続するとバランスブレーカーになりかねないので、威力が低く抑えられてしまったと見るべきかもしれないが。
 
逆にいえば前述の通り、敵がこれを使ってきても基本的に怖くはない。
敵全体に効果があるものの、これを使う敵のほとんどは守備力が40以下のため、スクルトを使っても被ダメが1も減らないことがちょくちょくあるので実質休んでくれているのと同じ。
ミイラおとこにかかった場合はしゅびりょくが0ポイントあがった!というメッセージを読むことができる。
例外的に厄介なのは中盤の【ゴーゴンヘッド】
コイツは守備力120で時期としては桁違いに高いため、ローレシアの王子の打撃ですらなんとかダメージが2桁に乗るかどうかという固さ。
これにスクルトが2回もかかればほぼダメージが通らなくなる。ついでに攻撃呪文も滅多に効かない。
ゴーゴンヘッドからダメージを受けることはあまりないので逃げるのもいいだろう。
 
ちなみに、同じくスクルトを唱える【ベリアル】は守備力220なのでさらに上昇幅が大きいが、すぐに255になってしまうのであまり関係ない。

なお【パルプンテ】の効果の一つに、スクルトの倍の効果をもたらすというものがあるが、それでも効果を実感するのはなかなか難しい。
運良く最大に近い値を引けばようやく実感できるか。

リメイク版

守備力を元の値の50%上昇させるように、大幅に上方修正された。元の値の2倍、もしくは254が上限値となっている。
もちろん、敵側も使用する際には厄介な呪文となった。
元々守備力が高いことで有名なゴーゴンヘッドは使用しなくなった代わりに、終盤のブリザードが使用するようになった。
同様にルカナンの性能も上昇しており、それをどちらもラスボスの【シドー】が使用するようになっているため、相手のルカナンにはこちらもスクルトで対抗しないと大ダメージを受けてしまう。
相手のスクルトに対しても同様であり、シドー戦ではスクルト⇔ルカナンの応酬が絶えない。
そのため、FC版に比べると利用価値は大きく上昇したと言える。
ただしFC版の欄に記された2体は使わなくなった。

GB版以降では、元の守備力にかかわらず最大254まで上昇するようになった。
 
ガラケー版以降ではLvUPパターンが変わったため、習得がLv25に変更された。
 
なお、【判断力】が高い敵であろうと、これを使用しない条件は守備力が255=実質510になっているので、254までしか増えない本作だと敵は上限でも使う。シドー戦ではここに付け込もう。

DQ3

守備力を元の値の50%上昇させる。上限は1023。
【魔法使い】【賢者】がLv9以降、【かしこさ】に関係なく1/2の確率で習得する。消費MPは4。
 
大幅に強化され、一気に補助呪文の花形となった。【カンダタ】【ボストロール】など、物理攻撃主体のボスにはこれほど心強い呪文はない。
2~3回使えば大きな効果を望めるだろう。ザコ戦でも、長期戦になりそうなら使う価値がある。
ただし【痛恨の一撃】は守備力に関係なく素通しなので過信は禁物。
 
なぜか敵が唱える場合味方より強く、敵全体の守備力を元の値と同じだけアップさせる。前作の平均効果の8倍という凄まじさ。とはいえ、FC版では【じごくのハサミ】【マクロベータ】しか唱えないが。
地獄のハサミの地獄っぷりは主にこのスクルトの超性能に由来する。マクロベータの方は元々の守備力が高くなく、そこまで脅威ではないがこいつは攻撃呪文耐性が高く、ほっとくと手がつけられなくなることも。
また、一緒に出てくる【だいまじん】【ヒドラ】にかかると面倒なことになるので注意。ちまちま削ろうにもマクロベータは【ベホマ】まで使うのでそれすらかなわない。
ちなみに、データ上は行動パターンにこれが入っているのに、実際には唱えないモンスターが数体いる。
【キャタピラー】【わらいぶくろ】【マリンスライム】【ガメゴンロード】が該当。
実は後述する効果の弱いスクルトも設定上は既に存在し、キャタピラーの行動パターンがそれである。

リメイク版

FC版で唱えなかったモンスター達が全員唱える様になっている。
敵のスクルトに2つ種類が存在し、弱い方のスクルトは1グループの守備力を元の値の50%、強い方のスクルトはFC版と同じく敵全体の守備力を元の値と同じだけ(GBC版では50%だけ)アップさせる。
じごくのハサミは相変わらず強い方を唱えて冒険者を苦しめるが、弱い方でも【ガメゴンロード】あたりの強敵が唱えると十分強い。

ゲームブック版

DQ3のゲームブックでは唯一、教えてもらうことで習得する呪文。
【シャンパーニの塔】へ行く前に【アッサラーム】へ行けば、魔法使いマニィが習得でき、【カンダタ】戦で守備力がアップした状態で戦える。

小説版

魔法使いのリザが【バラモス】戦で使用した。

DQ4

【クリフト】がLv14~16で修得。上昇率はさらに倍増して100%、消費MPは4。
 
これ以降はイメージ通り、スカラ系は僧侶の呪文として定着する。
前述の通りさらに強化され、元の守備力と同じだけ上昇する仕様になった。要するに前作スカラの全体がけ。ちなみに本作スカラは元の守備力の1.5倍上昇する。おいおい。
上昇量が非常に大きいので、1回唱えるだけでも高い効果を実感できる。
2回唱えれば、痛恨以外の物理に対してはほぼ無敵だろう。よってザコ戦でも大きな活躍が望める。
 
ただ、第五章では強制【AI】な上に、思考パターン的にも優先されにくいため、よほど工夫しないとまず唱えてくれない。
スカラが必要なキャラが2人以上いればスクルトを唱えるように設定されているが、パーティ人数が多いと結果的に個々の脅威度が下がるため、4人パーティよりも2人や3人のときの方が唱えてくれやすいという逆転現象がしばしば起こる。(理由の詳細は【スカラ】の項目を参照)
AIに重ねがけさせるのはほぼ不可能なので上記のような強化が行われたのかもしれない。
勇者の【モシャス】(Lv30で習得)経由で使用する以外では、作戦は【いのちだいじに】かつ味方(特に前列2人)の守備力を落とすと唱えてくれやすくなる。
もう一つのコツとしては、普段後衛に置いているであろう最大HPの低いキャラ2人をボス戦などで前衛に立たせると、スクルトを唱える条件を満たしやすくなる。
味方の守備力を落としたり、後衛キャラを前に出すというのは本末転倒になりかねないので、かなりハードルが高い。
理由の詳細はスカラの項目に書かれているが、クリフトに【てんばつのつえ】【こおりのやいば】を持たせていると雑魚戦でもスカラ・スクルトを唱えやすくなる仕様があるので、試してみると良いだろう。
 
物理攻撃以外の攻撃手段が豊富なボスなどは、特に4人パーティだと、たとえ【アストロン】で耐性学習したとしても、適正レベル・適正装備では唱えてくれないことの方が多い。
また、他の補助呪文と同じく、敵のHPが低く、さっさと倒した方が早いと判断されると唱えない。
 
敵が使ってくる際も上昇値は味方のものと同じ仕様。前作と同じ効果である。
ただし【バラクーダ】【とうぞくバコタ】【デスピサロ】(第三形態)の3体しか唱えてこない(スカラは結構多い)ので、脅威を感じる機会は少ない。
というかバコタとデスピサロは他に仲間がいるわけでもないのだから、スカラを唱えた方が良さそうなものだ。
ただし、とうぞくバコタのスクルトは初見で勇者、ライアン、アリーナ、クリフトの4人みたいなメンバーで臨んでいるとまともなダメージが通らなくなって苦戦する可能性がある。

リメイク版

作戦【めいれいさせろ】の登場で、任意に使用できるようになったのに性能は据えおきなのでかなり強力。
打撃が強烈な相手との戦闘では優先して唱えたい。
中盤のボスの【とうぞくバコタ】【ピサロナイト】はスクルトを使うだけで雑魚戦より気楽になる。おそらくスクルトが最も輝く作品だろう。
というより、リメイク版のクリフトはオツムがアレなので、作戦は「めいれいさせろ」ほぼ一択である。
一方、習得の上限レベルが撤廃された上、賢さの条件も厳しいため、設定レベル通りのLv14で習得することはまずない。Lv15以降に1/2の確率で習得するが、プレイヤーの運が悪いといつまでも習得してくれない。
できるだけ早いうちに、レベルアップ時の上昇ステータスと共に習得の吟味を行いたいところ。
 
追加ボスの【エッグラ】が唱えてくるが、【チキーラ】と一人ずつ2グループで出てくるので、やはりグループ対象のスクルトである意味がない。

DQ5

上昇値は守備力の50%。上限は元の値の2倍か510(低い方優先)。消費MPは3。
 
上昇値が元の守備力の50%に戻った。消費MPはこの作品以降3に変更。
スカラを覚える主人公がこちらは覚えないため、青年期前半では【スライム】、後半は【男の子】が主に唱えることになる。
男の子がLv8、スライムがLv10、【クックルー】がLv17、 【ベホマスライム】がLv10、【キングスライム】がLv5で習得する。
また、【サンチョ】は最初から習得している。
DQ3と同様、上昇量はなかなか大きいので、上限まで唱えておけば大きな効果を望める。
また、【やまびこのぼうし】との相性が良く一度で上昇上限まで高められるようになる。
 
ちなみに余談だが、初期守備力が255より多いときにスクルト2回かスカラを1回使用した場合、守備力は510になり、守備力が2倍より小さい。
このときにスクルトなどが効くと実際には守備力が510のままなのに守備力が上がったような表示がされてしまう。MPを無駄にしないように注意。
守備力が初期守備力の2倍より小さいときは守備力上昇の処理と表示をして、その後上限を超えないように処理しているのだろう。

リメイク版

上昇値が元の守備力のわずか20%と超弱体化。なんとDQ6~8よりも少ない。弱体化した理由は不明だが、4人パーティーに出来たことによるバランス調整の影響だろうか?
FC版DQ2ほどではないにしろ、相当な回数重ねがけしないと効果を実感することができなくなっている。
一方のルカナンは元の値の50%ダウンのまま変わっていないので、掛け合いになった場合は圧倒的に不利。
そんな状況で【ブオーン】が新たにルカナンを唱えるようになったため、難易度が劇的に上がった。
 
物語中盤や終盤になると息や呪文で攻撃してくる敵が多いので、この呪文を使うよりかは、短期決戦で攻撃に力を入れた方が早く進める。
ボス戦でもせっかく重ねがけしても【いてつくはどう】で無駄になってしまうことが多いので、【ベホマラー】【ベホマズン】を使えるキャラクターをメインに入れた方がよいだろう。
 
追加仲間モンスターでは【メタルスライム】がLv3、【プチプリースト】がLv8、【ドロヌーバ】がLv15、【コロヒーロー】がLv45で習得。
DS版以降では更に【アークデーモン】がLv7で習得する。

DQ6

上昇値は元の守備力の25%に半減。上限値は元の守備力に関わらず、+200まで。消費MPは3。
【ミレーユ】がLv18で覚えるほか、【僧侶】★5(79戦)で習得可能。
 
転職で誰でも覚えられるようになった関係かさらに弱体化。上昇量は前作の半分なので、複数回を重ねないと効果を実感しづらい。
とはいえ、それでも一度守備力を上げてしまえばいてつくはどうやルカナンを使われない限り効果は永続するので、いてつくはどうを使用しないボス戦では、何度も唱えておくと有効なのは変わっていない。スカラの効果も半減しているので全員の守備力を上げたい場合は当然こちらの方が効率も良い。
特にミレーユがこれを覚えているかどうかで、【ムドー】戦の難易度は結構変わってくる。
ただし、ムドーは【判断力】が高いのでパーティ全体の守備力を上げすぎると【いなずま】【こおりのいき】の頻度が上がってかえって危険になるので注意。

その後の中盤のボス戦では、戦術の中核になる重要呪文。
特に【アークボルト】の兵士達や【洗礼のほこら】では、これがないと撃破は困難。
なぜならそれぞれの最終ボスの【ブラスト】【しれんその3】は、ルカナンを連発してくるからである。
【ジャミラス】との戦いでもスクルトを何度か使えばジャミラスが1/3の確率で使用する強化攻撃は無力化できる。通常攻撃はムドーと同じくキャンセルされるようになる。

ただし、欠点は先述の通り守備力を上げすぎると判断力の高い敵が通常攻撃をキャンセルし、かえって攻撃が激しくなる可能性があること。
ザコ戦ではわざわざこれを重ねがけするよりも高火力の呪文や特技でさっさと倒した方が安全なことが多いのも過去作と変わらない。
とは言え、判断力が高い敵を相手に守備力を上げまくっても強化攻撃や守備力依存の全体攻撃などはキャンセルしないので、ボス戦ならば終盤まで活躍できる。
【テリー】やラスボスの【デスタムーア】の第2形態は打撃主体な上にルカナンを唱えるため、スクルトの恩恵は大きい。
【いてつくはどう】を使ってくるボスに関しても、こちらに補助呪文がかかっていないと波動をキャンセルするため、守備力を上げるついでに敵の攻撃を一手消費させる効果も期待できる。
過去作に比べて多少は利便性が下がったとは言え、相手の攻撃パターン次第で終盤に至るまで使いどころはそれなりに多い。
一方で敵が唱えた場合の上昇率も味方のものと同様なので、敵側が唱えた際の厄介さは大きく下がっている。せいぜい【マリンスライム】が唱えると鬱陶しい程度だろう。
 
ちなみに上限自体は元の値+200までに変化しており、元の守備力が高いとあっという間に上限に達してしまう。
よって、通常攻撃で受けるダメージは50ポイント(ダメージ2倍強化攻撃なら100ポイント)までしか減らすことができない。もちろん十分に大きいが。
この仕様はDQ8まで続く。

DQ7

上昇値は元の守備力の25%。上限値は+200。消費MPは3。
6~8ターン経つと元に戻る。
【エビルタートル】★4、【ばくだん岩】★2、【羊飼い】+【僧侶】【職歴技】で習得。
 
上昇した守備力が時間経過で元に戻るようになった。
これ以降の作品およびリメイク版のDQ4~DQ6でも基本的に補助呪文はターン経過で消滅するようになっている。
DQ6のときと同様、上昇量が小さいため、効果を実感するには何度も重ねがけする必要があり、守備力を上げた後も効果の消滅があり得るので、途切れさせないためには効果がなくとも定期的に唱える必要がある。
よって、利便性はさらに下がってしまい、地位が揺らいでいる。
 
また、なぜかDQ7では習得方法が妙に少なく、モンスター職か【職歴技】のみという変な習得法になっている。
結局覚えないままクリアする人も多い。
同じ効果の特技に消費MP0の【たたかいの歌】があるので、可能ならこちらを覚えたほうが良いだろう。
 
【ルーンスタッフ】を使うと同じ効果が得られる。

リメイク版

職歴廃止に伴い、【魔法戦士】★3、【賢者】★4、【魔物ハンター】★2、【ゴッドハンド】★5、【勇者】★1と多くの人間上級職で覚えるようになったが、一番覚えそうな【パラディン】は覚えないので注意。
しかし人間上級職で覚えた特技は転職すると忘れてしまうため、別の職業で使うにはエビルタートルかばくだん岩で覚える必要がある。
たたかいの歌にも消費MP2が付いたのでコスト面での上下関係はほぼなくなり、かたやマホトーンで封じられないが【やまびこのぼうし】の効果が乗らない歌、かたや山彦するがマホトーンで封じられる呪文と、一長一短のライバルになった。
覚える職業も綺麗に住み分けられている。

DQ8

上昇率25%、上限値+200、消費MP3。効果時間は7~10ターン。
【ククール】がLv14で、【ヤンガス】【にんじょう】スキル42ptで習得。
 
今作も変わらず最長10ターンで解けてしまう。
ルーンスタッフを道具使用することで同じ効果が得られる他、【かちかちチーズ】をトーポに食べさせるとこの効果が発動する。
また、【マスターゾーン】の効果の一つともなっている。
 
僧侶タイプのククールはともかく、意外にもヤンガスが覚える珍しい呪文である。
ただし、人情をそこまで振る必要がある上に、素早さの遅いヤンガスにはあまり向かないので基本的にククールが唱えることになるだろう。
DQ6~7と上昇量は同じだが、今作では守備力が上がると打撃攻撃を選択せず【守備力無視攻撃】を選択する頭のいい敵が多いので、むしろ不用意に使ってしまうと苦戦を強いられることが多く、使い勝手は微妙と言える。
 
この作品から終盤の敵の攻撃力がインフレを始めており、ちょっと守備力を上げたくらいではほとんど効果を実感できない。
ボスも含めれば、守備力を200上げてダメージを50ポイント減らしてもなお打撃が痛い敵が多く存在する。
また、テンション潰しのためのいてつくはどうを使うボスが多く存在し、せっかく上げても意味がなくなる。
 
ちなみに、補助呪文の中ではこれとスカラ、ピオリムはテンションの効果が上乗せされる。
ただし、気休めに発動したつもりのスクルトがせっかく貯めたテンションをパーにしてしまうこともあるので、テンション効果を攻撃やベホマラーに使いたい場合は注意しておこう。
 
それでも序盤や中盤のボスでは、あるのとないのとでは差があるので使っていて損はないだろう。
ククールの数少ない補助呪文なので有効活用していただこう。
ただ、流石に竜の試練や3DS版の追憶の回廊では、守備力無視の痛恨のオンパレードなので、活躍は難しいだろう。
仮に通常攻撃だとしても、後半のボスは通常攻撃でも300を越えるダメージを与えてくるため、気休めにもならない。
これを使うより回避装備で固めたほうがはるかに安全なので、無計画に使うとかえって自分の首を絞めることになる。
 
スカウトモンスターでは、【ホークル】が使用してくる。
ホークルのスクルトは特殊で、スカウトモンスターによっては何故か守備力を200以上上げることが可能である。
ただし、使う本人はそこまで上がらないので元々の守備力に応じて変わっている可能性がある。
 
バトルロードでは、補助呪文の効果が引き継がれるのでこれがあると守備力無視の痛恨以外の物理攻撃はシャットアウト出来るのでとても頼りになる。
3DS版では仕様変更で引き継がれなくなったが、それでもスクルトがあるだけで楽になるだろう。
もしかしたら今作のスクルトが1番輝くのはホークルのスクルトかもしれない。

DQ9

上限率50%、消費MP6、7~10ターン持続。
習得は【パラディン】Lv26、賢者Lv30。
 
なんと僧侶から剥奪。習得も上級職のみと大幅に遅くなった。消費MPもアップ。
その代わり、守備力を1段階(50%)上昇させる効果となり久々に強化された。
ちなみにスカラも1段階しか上がらないので、純粋にスカラの全体掛け版と言える。
DQ6~DQ8と比較して性能自体は上がっており雑魚ボス問わず頼りにはなるのだが、今作では「守備力?何それ?」と言わんばかりの圧倒的攻撃力を持つモンスターが多数いるので要注意。
またDQ8と同じく、頭の良い敵もいて、守備力を上げると確実に他の行動を選択してくる。
中には、こちらの守備力を高めると「じゃあ他の攻撃使うわ」と言わんばかりに痛恨ばかりを連打してくるとんでもない敵もいる。
【盾の秘伝書】所持による【痛恨完全ガード】【におうだち】で逆にこっちからハメられるということでもあるが。
 
味方側が使用すると上昇量の上限は999だが、敵側が使用すると999を超えてしっかり1段階or2段階と それぞれに基づいて上昇する。

DQ10オフライン

習得条件は【僧侶】Lv36、【ラグアス】Lv19(習得済)。
【ゲストキャラクター】ではラグアスと【ドゥラ】が使える。
消費MPは4。
味方全員のしゅび力を1段階上げる。

Ver.2

ゲストキャラクターの【フィーロ】も使用する。

DQ10オンライン

範囲内の味方の守備力を120秒間1段階(20%)上昇させる。消費MPは4。
僧侶がLv36、どうぐ使いがLv42、ガーディアンがLv109、仲間モンスターが「きょうか」スキル12ポイントで習得する。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

【セーニャ】がLv23で習得するほか、【グレイグ】が最初から習得している。消費MPは6。上昇率50%。
今作では判断力の高い敵が守備力を上げると確実に他の行動を選択してくる仕様が廃止されたので使いやすくなるかと思いきや、習得者は両者とも素早さが低く、こちらが相当強くなっているか敵の素早さが低いかのどちらかでない限り、相手の攻撃を喰らう前にかけるのはほぼ不可能になっている(これはスクルトに限った話ではなく、今作の防御系呪文・特技全般が同様の調整になっている)。
特に雑魚戦ではこれを使うくらいなら強力な全体攻撃で数を減らすか回復するか状態異常で足止めした方が良い場面が多く、【サバクくじら】系統のようにHPと攻撃力が高くて素早さが低くなおかつ状態異常もかなり効きにくいような敵でもない限り安易に使えない。
クリア後なら【シルビア】【レディファースト】で使わせるという手もあるが、シルビアも素早さが高いとは言えず、セーニャよりは素早い程度である。
ということでDQ8・9とは別の理由で使いにくい呪文になってはいるが、そもそも歴代の本編シリーズ作品では雑魚戦でスクルトが活躍する(頼りたくなる)場面は多くないので、そこまで非難するようなマイナスポイントではないのは確か。
ボス戦では相手によっては非常に有効なのは歴代通りであり、今作では全体回復技を使える仲間も多いため、初撃さえ受けきれればいくらでも立て直しが効き、そのまま次のターン以降の戦線維持に大きく貢献するのは間違いない。
 
敵のスクルトは敵全体が対象になっている。

DQM1、DQM2、DQMCH

これらの作品では様々なモンスターが習得する。いずれも消費MPは3。
スカラを習得しているモンスターのレベル・最大MP・賢さが一定の値を超るとスカラがこれに変化する。
DQM1、DQM2では味方全員の守備力を1.5倍にする。
ちなみにスカラの上昇値も1.5倍なため、史上初めてスカラと上昇値が同じになっている。
DQMCHでは再びスカラの方が上昇値は多くなっている。

DQMJシリーズ、テリワン3D、イルルカ

本編同様スカラとは別物扱いとなった。
味方全体の守備力を1.5倍にする。効果は数ラウンド持続する。
【ぼうぎょ(スキル)】【ガード】などといったスキルで習得することができる。

トルネコ3

【コロマージ】【プチマージ】が使用する。ただし唱える確率はかなり低い。
味方として引き連れているときに使用してもポポロ本人には効果がない。
魔法なので【魔法無効】【2ダメージ化能力】のモンスター、【マホトーンの石像】の影響下では効果がない。

少年ヤンガス

消費疲労度は20。
使用したモンスターの周囲8マスにいる仲間全員の防御力を、一定ターンの間1.5倍にする。
【アーマービートル】【アイアンダッシュ】【カンダタ子分】が最初から習得している他、以下のモンスターが習得する。
【アイスチャイム】(Lv15)、【アローインプ】(Lv8)、【ガチャコッコ】(Lv10)、【かぶとこぞう】(Lv15)、【スマイルロック】(Lv15)、【スライムつむり】(Lv12)。

剣神

ステージ4の【守りのほこら】で入手できる。
一定時間バリアが大きくなり、ガードがしやすくなる。消費MPは1。
ルカニを食らってスライムくらいのサイズのバリアになった後でもこれを唱えれば、ロトの紋章のバリアがもうひと回り大きくなったようなサイズになる。
 
ソードで言う【バイシルド】の効果である。

バトルロード1

【リリパット】のみが初期技で使用可能。

ウォーズ

ホイミスライムの特技2。自分と隣接したモンスター全員が受ける打撃ダメージを1減らす。
ただし1度ダメージを受けると消えるうえ、重ねがけやぼうぎょとの併用は無効。

ヒーローズ1

クリフトがスキルポイントを3P消費して覚えられる。消費MPは10。
マニュアルには「しゅび力」を上げると表記されているが、実は上がっておらず、実際は、効果時間中、呪文以外で受けるダメージを全て0.3倍にするという効果。
 
本作では、攻撃手段の区分は「呪文」と「呪文以外」の2種類しか存在しないため、この呪文を使えばブレスやレーザーなど、呪文以外で受けるあらゆるダメージを軽減することができる。
しかし、割合軽減と言う事は、どんなに守備力が高くてもダメージを0にすることはできないということであり、その点では本編より効果が劣っている。
ただし【ぼうぎょ】のダメージ軽減判定より前に来るため合わせればほとんどの攻撃を0ダメージに抑えれる。
 
守備力が高まり始める中~後半ともなると、大体HPを大きく削られるのは呪文に巻き込まれたときであり、スクルトをかけなくとも物理攻撃で大したダメージを受けないことがほとんど。
特に強敵である【ヘルムード】本人には全く役に立たない。
本編と違い、息攻撃をしてくるザコが、【アームライオン】系と【シルバーデビル】【キメラ】系と少ないのも向かい風。
とはいえ、ボス敵は普通に火力が大きく本編クリア後のエリアはザコも尋常じゃない攻撃力があるので、ここまでくると恩恵を感じられるだろう。
また【ビアンカ】【ジュリエッタ】などの守備に難があるキャラにはとてもありがたい技である。
効果時間は最長で22秒なので、こまめにかけなおすことで生存率向上につながる。
CPU操作でも、こまめにかけなおしてくれる点もありがたい。
 
敵では【ダークドレアム】もバイキルトと合わせて使う。【いてつくはどう】でさっさと消そう。
相手の凍てつく波動で頻繁に消されてしまうのが難点だが、高火力の物理技が主体の相手なので、こちらがスクルトで対抗するのも有効。
【雷鳴豪断脚】に合わせて使い、防御も合わせれば例えバイキルトがかかっていても2桁のダメージに抑えるという素晴らしい性能を見せてくれる。

ヒーローズ2

【僧侶】に転職した主人公と【クリフト】がSPを3消費して覚えられる。消費MPは12。守備力を1.2倍。
今作でもムービーで使用しており、かけられたアリーナは弓矢を弾き返していた。
 
前作から大幅に弱体化。結果として使い所がかなり少ない。
単純な性能としてはブレス攻撃の軽減効果が削除、ダメージ時の軽減率が激減。
さらに今作は全体的に敵の攻勢が激しく、攻撃力もかなり高くなっており、そもそも当たらないことが前提になっている節がある。
加えて、使えと言わんばかりに主人公やクリフト含め回復呪文・特技持ちが増えたこと。
また、クリア後の敵はスクルトを使った所で一撃で瀕死にしてくる(打たれ弱いキャラだとワンパンもある)ほどインフレしているのでなおさら当たらないこと前提である。
結果的にコレを使うよりも、当たらない、当たってしまった場合は回復、という動きの方が現実的になったことから前作ほどの便利さは感じられない。
 
敵では雑魚から【シドー】の様な大ボスクラスまで使い手は多く、敵に使われて鬱陶しいという印象の方が強いかもしれない。

ビルダーズ2

【ムーンブルク島】編以降に登場するNPCのうち、職業が【兵士】かつ、着ている服が赤の「近衛兵」のみが戦闘中に使用する。
固有名付きのNPCでは【ゼセル】が使用できる。
回復兵(緑服の兵士)の【ベホマラー】共々、ビルダーズシリーズでは貴重な人間キャラの魔法行使である。
使用者の周囲の一定範囲内にいるキャラクターに対して一定時間防御力アップ効果を付与してくれる。

トレジャーズ

味方全体を防御アップにする。
Lv30以上の【ヒスイスライム】【オークキング】【キングエメラルド】【ヘルコンドル】【ピクシードラゴン】が覚えている可能性がある。
スカラを覚えているモンスターがLv30になると自動的にスクルトになる。

ライバルズ

第4弾モンスターもりもり物語にて僧侶の特技として登場、レアリティはノーマル。

コスト2 特技
縦1列にいる全てのユニットのHP+2

原作同様、スカラより範囲が広がった分効果がやや落ちてコストが増えたスクルトらしい性能のカード。
しかしスカラが1コストでHP+3に対し、2コストで最大でも+6とさほどコスパがよくないことや、縦に3体ユニットが並ぶという状況が少ないことからあまり使われなかった。

DQタクト

Bランクとくぎとして登場。射程1~3・3×3マス・消費MP24
「範囲内のなかま全てのしゅび力を上げる 効果3ターン」
最大強化で消費MP14まで強化可能。
【メイジキメラ】【マリンスライム】【じごくのつかい】【ヘルコンドル】【じごくのハサミ】【パペットマン】【エレメングリーン】【デビルパピヨン】【ツリースロース】【スライムエンペラー】が使用可能。

アベル伝説

【ヤナック】がガイムから転落した【アベル】たちに使っている。
しかし、守備力が上がるというよりは落下する速度を落としている目的で使われていた。