概要
一般には、国家に任命された神職や神殿などで神に仕える者を指す。
ドラクエでは城の中に教会があることは珍しくないが、明確に「神官」とされている人物はそう多くはない。
代表的なものとして、【ダーマ神殿】の神官やDQ4のクリフトなどがいる。より高位の存在として【大神官】が登場する作品もある。
DQ6のザム神官のように、どこに所属している(いた)のか不明な人物もいる。
ドラクエ世界ではクリフト以外にどこかの国に明確に仕えている人物がほとんどいなかったり、DQ6・7では【僧侶】の職業ランクになっていたり(さらに上位では「僧正」や「法王」といった神官とは上下関係のない称号になる)といったことから、現実世界とは異なり「国に仕える」という要素は関係ない単なる聖職者として扱われているフシがある。
もしそうだとすると、【神父】や【シスター】との違いはかなり曖昧である。
ちなみに、ドラクエ世界での宗教は【光の教団】や【ナドラガ教団】など一部の例外を除けば、なんらかの世界共通の宗教のように描かれているので、国や組織による差異はあまりなさそうである。
なお、NPCの固有グラフィックとして「神官」が登場したのは意外と遅く、DQ7が最初である。
敵側でも、神官の名が付いたり、神官の肩書きを持つ魔物がしばしば登場している。
そもそも、ドラクエシリーズで初めて「神官」(大神官)と呼ばれるのは、DQ2の【ハーゴン】である(オープニングのムーンブルクの兵士の台詞)。
また、同作の【あくましんかん】やその下位種である【じごくのつかい】、及び【ようじゅつし】・【きとうし】・【まじゅつし】はいずれもハーゴン配下の邪教の神官という設定になっている。
DQ4では、【エビルプリースト】が「邪悪なる神官」として敵側の大幹部として登場。
リメイク版ではまさかのラスボスに大出世しており、本作では敵味方共に「神官」が大活躍する作品となっている。
DQ5のあくましんかんは光の教団、DQ8の【なぞの神官】は暗黒神の配下である。
また、DQ7にはきとうし系統の【あくま神官】が登場する。
以上に見てきたように、「魔界の神や邪神に仕える」といった魔物が多く、その加護によるものか魔法が得意という共通点がある一方、現実の神官との関連性は見出しにくい。
英語では【僧侶】と同じ「priest」と訳されるが、これは英語圏の国には「神官」にあたる職業が存在しなかったため。
神官に限らずキリスト教以外の様々な宗教の神職はだいたいpriestである。
以下の各登場作品でダーマ神殿の神官についての詳細は【ダーマ神官】を参照。
DQ3
ダーマ神殿で転職を執り行う神官が登場。
人間側ではシリーズで初登場。
グラフィックは【大臣】のものになっている。
リメイク版
ダーマ神殿の神官が固有のグラフィックを得ている。
DQ6に続き、【命名神マリナン】に仕える神官が登場している。
DQ4
【クリフト】の職業(肩書き)。
【サントハイム】の王宮に仕える「神官」で、僧侶や神父とは区別されている。
ローブの色が他の聖職者とは明確に異なるが、これが官職か否かを表すのかどうかは謎。
小説版では、ただの神官ではなく「神官戦士」であり、一通りの武器を扱う訓練は受けているということになっている。
海外版では、宗教色を無くすためクリフトの職業は書記になっている。
リメイク版
【ゴットサイド】にいた神父たちも神官という設定になり、男女とも独自のグラフィック(DQ7からの流用)が用意された。
なお【ライアン】は「神官は皆女の腐ったような奴ばかり」と罵倒している。
ただし言ってから自分の失言に気付いたのか「クリフト殿は違う」と付け加えてはいるが。
DQ6
【僧侶】★3の称号。
名有りのキャラであるザム神官の他、【ダーマ神殿】で転職を執り行う神官が登場。
グラフィックはどちらも大臣のもの。リメイク版では固有のグラフィックを得ている。
また、【命名神マリナン】に仕える神官が初登場している。
こちらのグラフィックは神父。
DQ7
前作に引き続き僧侶★3。
また、概要欄でも述べた通り、モブキャラの「神官」の固有グラフィックが初めて登場。男女両方存在する。
本作では神官を束ねる「大神官」が登場。
ダーマ神殿では、転職を執り行う役目も務める。過去と現代のダーマ神殿にそれぞれ存在する(過去のほうは【フォズ】)。
マーディラス大神殿にも大神官と呼ばれる人物がいる。
過去のダーマには、大神官を補佐する神官長も登場する。現代にもその地位の者がいるのかは不明。
命名神マリナンに仕える神官も、前作から続投している(グラフィックはまたしても神父)。
DQ9
ダーマ神殿の大神官が登場。
DQ10オフライン
ダーマ神殿や【ダーマの神殿出張所】に多くの神官が登場する。
DQ10オンライン
ダーマの神官以外に、【エステラ】などナドラガ教団の神官たちが登場する。
テリワン3D・イルルカ
【他国マスター】の1人として登場する。
DQM1・DQM2の神父と同じく勝利すれば回復をしてくれる他、さらに本作ではお見合いもさせてくれる。
ロトの紋章
【タルキン】の肩書き。
本来はカーメン王家に仕えていた神官であり、王妃ローザがアルスを懐妊した時には彼の名前を水鏡で占ってもいた。
アルスが仙人の里に落ちのびてからは彼の祖父代わりとしてだけでなく、呪文の師匠としても彼を育てていた。
基本的には僧侶呪文の使い手だが、魔法使いの呪文も相当量習得していたことから、ある程度魔法使いの呪文も勉強していたのか、それともこの世界の神官は賢者と似た習熟をするのかは定かではない。