回路ネットワークとは、赤や緑のワイヤーで接続された複数の機器からなるネットワークであり、回路を流れる信号(シグナル)によってネットワーク内の機器の動作を制御するシステムである。
回路ネットワークと物流ネットワークにはいくらかの類似点があるが、規模においても動作においても、回路ネットワークの方が大規模・複雑な展開が可能となっている。
アイテム 
アイコン | 名称 | 説明 |
![]() | レッドケーブル (Red wire) | 赤回路ネットワークに繋げる |
![]() | グリーンケーブル (Green wire) | 緑回路ネットワークに繋げる |
![]() ![]() ![]() ![]() | 各種電柱及び変電機 | 通常は電気ネットワークの中継点として使用するが、 レッド(グリーン)ケーブルを接続することで回路ネットワークの中継点として使用可能 |
![]() | 定数回路 (Constant combinator) | 回路に特定の信号を出力する |
![]() | 条件回路 (Decider combinator) | 回路から信号を受け取り、設定された条件に基づいて信号を出力する |
![]() | 算術回路 (Arithmetic combinator) | 回路から信号を受け取り、設定された演算を行い信号を出力する |
回路ネットワークの基本 
回路ネットワークは対象の機器二つ以上を赤もしくは緑のケーブルで接続することで成立する。
接続した機器の中に、
- 出力機能があれば、ワイヤーで接続されたすべての機器に信号が発信される
- 入力機能のあるものは、受信した信号を元に設定した動作を判断する
回路ネットワークの信号 
- 1つの回路信号は信号の「色」「種類」「値」の3つの要素から構成される。
- 色は接続にレッドケーブルを用いるかグリーンケーブルを用いるかで決定される。
- 種類は回路ネットワーク上で信号を識別するための種別を表し、各種アイテムや単純な文字・色シグナルなどが用意されている。
- 値は多くの場合、その信号に付随する数値(整数)になる。
- 例えばチェストの内容を信号として送信する場合、チェスト内のアイテムの種類が信号の種類、そのアイテムの個数が信号の値となる。
- 回路信号は複数の機器を経由しても原則的に変化・減衰することはない。
- 複数の機器から出力された同じ色かつ同じ種類の信号を受け取る場合、信号の値は合算される。
ネットワークの構築 
ひとつの回路ネットワークを構築するには、回路ネットワークに対応した機器を2つ以上、レッド/グリーンケーブルで接続する。
- 回路ネットワークには、識別用にそれぞれ番号が自動的にアサインされる。
- ケーブルで接続されないネットワークは、それぞれことなるネットワークとなる。
- ひとつの接続機器はことなるネットワークに同時に接続可能(レッド、グリーンの2種)
- 算術回路、条件回路には、ケーブルの接続箇所が2つ(入力と出力)あるので注意。
ネットワークの物理的延伸には電柱を用いる。
- 電力用銅線、グリーンケーブル、レッドケーブルは重畳可能。(同色のケーブルは不可)
- 電柱からケーブル(元の電力用銅線含め)を除去するには、電柱の根元をSHIFT-クリック
- ただし、除去したケーブルは戻ってこない
建設計画には、回路ネットワークの設定もコピーされる。
- 建設計画からの自動建設時には、レッド/グリーンケーブルは消費されない(建設計画の構成アイテム数としてカウントされていない)
回路機械の用法 
定数回路・算術回路・条件回路・の三種類を用いることによって、回路ネットワークはアイテムを介さない信号の授受が可能となる。
三種類のうち定数回路以外の二つは機械を構成する二マスが入力側・出力側に分かれており、いずれにレッド(グリーン)ケーブルを接続するかで動作が異なる。
見た目上の判断としては、赤と緑の棒が別々のパーツについている方が入力側となる。
定数回路 
内部メニューで設定した信号を回路ネットワークに接続された機器に出力する。
設定した信号出力は回路に接続されている間、常に行われる。
最大15種類の信号を設定可能。
⇒ 詳細
算術回路 
回路ネットワークから受け取った信号の値を、設定した演算を加えた後、出力欄で設定した種類の信号を出力する。
演算方法:+,-,*(乗算),/(除算),%(剰余),^(べき乗),<<,>>,AND,OR,XOR
⇒ 詳細
条件回路 
回路ネットワークから受け取った信号が、設定した条件を満たしている時のみ、出力欄で設定した種類の信号を出力する。
値は「1」か「入力数(条件判断に使用した信号の値)」が選択できる。
条件式:>,<,=,≧,≦,≠
⇒ 詳細
回路ネットワークへ接続可能な機器 
アイコン | 名称 | 回路ネットワークへの入出力 |
![]() | すべての搬送ベルト | 出力:ベルト上のアイテム情報 入力:動作停止・再開 |
![]() | すべてのインサータ | 出力:掴んでいるアイテム情報 入力:動作停止・再開 入力:スタックサイズの設定 |
![]() | フィルターインサータ スタックフィルターインサータ | 入力:フィルターの設定 |
![]() | すべてのチェスト | 出力:保持しているすべてのアイテム情報 |
![]() | 要求チェスト バッファーチェスト | 入力:要求アイテムの設定 |
![]() | 貯蔵タンク | 出力:保持している流体情報 |
![]() | ゲート | 出力:ゲート開時に信号送信 入力:ゲート開閉状態を設定 |
![]() | 駅 | 出力:停車中車両の固有ID、停車中車両の保有アイテム情報 入力:動作停止・再開、発車条件 |
![]() | 列車用信号 | 出力:列車用信号の状態(赤、黄、緑) 入力:列車用信号を赤に設定 |
![]() | 連動式列車用信号 | 出力:連動式列車用信号の状態(赤、黄、緑、青) |
![]() | ランプ | 入力:点灯、色シグナルにより発色の指定 |
![]() | 汲み上げポンプ | 入力:動作停止・再開 |
![]() | ポンプ | 入力:動作停止・再開 |
![]() | 蓄電設備 | 出力:充電量(1~100%) |
![]() | ロボットステーション | 出力:物流ネットワークの内容、ロボットの数 |
![]() | 燃料式掘削機 電動掘削機 | 出力:資源埋蔵量(個別/区画全体) 入力:動作停止・再開 |
![]() | 油井 | 出力:採掘レート 入力:動作停止・再開 |
![]() | 電源スイッチ | 入力:スイッチの開閉 |
![]() | プログラマブルスピーカー | 入力:アラート音の再生・演奏、音階 |
回路の例 
バージョン変更点 
- ver0.16
- 連動式列車用信号:出力のみ可能に
- 列車IDを機関車の情報欄に表示
- 電源スイッチがマップ画面から操作可能に
- 算術回路の一番目のパラメータにも定数設定が利用可能に(定数回路を使わず「2^信号」などが可能に)
- ver0.15
- 算術回路に、剰余、べき乗、ビットシフト、論理演算を追加
- 条件回路(と各機器の条件設定)に、>=、<=、!=を追加
- 回路ケーブルの長さを 7.5 から 9 に延長
- プログラマブルスピーカーを新規追加:警告音声と回路信号に基づいた音の再生、音楽を作るのに使える
- インサータ:スタックサイズを変更可能に
- 駅:有効/無効の制御(列車がスキップ)。止まった列車と貨物の内容出力
- 電動掘削機・油井:動作の制御。残り資源量・採掘レートの出力
- 汲み上げポンプ:動作の制御
特になし
バージョン0.13アップデートが行われ、回路ネットワークが刷新され、これまで以上に、多くの設置物を回路ネットワークに接続し、信号を取り出して活用したり、信号の状態に応じて柔軟に動作を制御することが可能になった。
この項では、参考までに、FFF(Factorio Friday Facts)#138、および、バージョン0.13のリリースノートで紹介された情報を翻訳する。これらの各項目について、実際の動作仕様を、このページの下に記載している。
0.13で更新された回路ネットワークのアップデートについて
- 「Power Switch」の追加。回路ネットワークの状況をもとに、自動的に電力をON/OFFする。
- 小型ポンプ、汲み上げポンプ、インサーター、ベルト、ランプ、Power Switchについて、回路ネットワークを用いて直接ON/OFFできるように。
- ランプに色を追加。回路ネットワークの信号をもとに色を変えられるように。
- ロボットステーションを回路ネットワークに接続可能に。接続されたロボットステーションは物流ネットワークの内容を送信する。
- 蓄電設備を回路ネットワークに接続可能に。接続された蓄電設備は充電のレベルを送信する。
- 物流ベルトを回路ネットワークに接続可能に。信号で動作のON/OFFでき、回路ネットワークにベルトの内容を送信する。
- 要求チェストの要求アイテムを回路ネットワークから自動的にセット可能に。
- 各種インサーターが掴んでいるアイテムを回路ネットワークに送信可能に。回路ネットワークからスマートインサーターに、掴むアイテムを指定することができるように。
- 回路ネットワークに接続された各種機器にカーソルをあてると、接続されたレッドケーブル/グリーンケーブルがハイライト表示されるように。
- 代替モードに入る(altキーを押す等)と、各種回路機器の入力・出力の向きを示す矢印を含む情報を表示するように。
- 回路ネットワーク専用の特殊信号(Virtual Signals)の種類の増加。
- 定数回路にON/OFFスイッチを追加。
- 各種回路機器のグラフィック刷新と、画像の改善。
- 定数回路の向きを変えられるように。
- 全ての種類のインサーターが回路ネットワークと物流ネットワークによって制御できるように。(関連する研究を行った後)
- 全ての種類のチェストが回路ネットワークに接続できるように。スマートチェストはゲームから削除される。
- 配置物をクリックして開くGUIの右上に追加されるアイコンより、全ての配置物の回路ネットワークと物流ネットワークの状態にアクセス、確認できるように。
- 条件回路に”input count”オプションの追加。入力信号の中の特定の出力信号の数を得る。これまで手間がかかっていた、条件式によるカウントの代わりに使用できる。