電気ネットワークは発電機から機械に電力を供給するのに必要で、これが無いとほとんどの機械は動作できない。
電気ネットワークは、発電施設で生産された電力を分配施設によって、受電施設(電力消費設備)へ提供する。
多くの生産・製造施設の稼働には電力が不可欠となるため、重要なインフラのひとつである。
電気ネットワークの基本 
- 電気ネットワークは、発電施設、分配施設、電気を消費する施設群 で構成される。
- 分配施設(電柱)同士の接続でネットワークが構成されるが、互いに接続されていない電力網はそれぞれ個別の電気ネットワークとなる
- 現状、電線のスループットは無限である。現実世界のような送配電ロス(距離・変圧)は生じない。小型電柱の細い電線に1000MW通して延々と伸ばし続けても問題なし
- 電柱の根元を左クリックすることで、その電気ネットワークの電力状況ウィンドウが表示される
- 発電量と消費量、蓄電量の総量、どの施設が電力を食っているかなどを確認できる
- 電力状況ウィンドウは、個々の電気ネットワークのみの統計であることに注意(生産統計とは異なる)
- 遠隔地などの別電気ネットワークを確認する場合は、マップ画面での拡大視点(レーダー範囲内)から電柱をクリック
電力状況 
最も注意(こまめに確認)すべきは、電力状況ウィンドウ上部の2つのバーインジケーター。
ネットワークの電力需要・供給に問題なければ、充足度数値と生産量数値は一致する。
- 充足度
- 現在のネットワーク内の電力消費量合計(数値)と電力充足率(パーセンテージバー)を表す
常に100%であるべき
100%未満になることは発電量が足りていないことを意味する - 生産量
- 現在のネットワーク内の発電量合計(数値)と最大発電量に対する割合(パーセンテージバー)を表す
常に100%を下回るべき
100%以下であれば設置済みの発電施設にまだ余裕がある
充足度が割り込む/生産量が頭打ちになる前に、発電施設の増築を心掛けること。
発電施設 
アイコン | 名称 | 最大出力 | 説明 | 優先度 |
![]() | 蒸気機関 (Steam engine) | 900kW | 蒸気(最高165℃)を入れて消費(30/s)することで発電する施設。 | 2 |
![]() | 蒸気タービン (Steam turbine) | 5820kW | 高温の蒸気(最高500℃)を入れて消費(60/s)することで発電する施設 | 2 |
![]() | ソーラーパネル (Solar panel) | 60kW | 日中にのみ稼働するが汚染を生まない発電施設 時間帯により稼働率は変動し、1日における平均稼働率は70%程度である | 1 |
![]() | 蓄電施設 (Basic accumulator) | 300kW | 余剰電力を蓄積し、不足時に放出する施設 | 3 |
複数の発電施設が1つの電力ネットワークに接続されている状態で、消費電力が総出力を下回る場合は、
- 優先度順に電力の出力がネットワークに流れ、残る施設の発電量は抑えられる。
- たとえば、日中ソーラーパネルのみで全施設の電力を賄える場合、蒸気機関の稼働率は抑えられ、蓄電施設から放電されることはない
- 同じ優先度の蒸気機関と蒸気タービンは消費電力に対して互いに同じ稼働率になる。(発電量ではなく稼働率)
火力発電 
ボイラーで燃料を使い、水(常温15度)を加熱し、165℃の蒸気を生産する。その蒸気を蒸気機関で消費することで、電力を得る。
- メリット
- 初期段階でセットアップ可能な発電システム
- デメリット
- 燃料の供給が継続的に必要になる
ボイラーの汚染度は単ユニットでは最高の 27.692 (電動掘削機、油井等が9)
必要施設 
アイコン | 名称 | 説明 |
![]() | 汲み上げポンプ (offshore-pump) | 水を1200/s生成する |
![]() | ボイラー (Boiler) | 燃料から3600kWの熱量を得て、165℃の蒸気を60/s生成(合計1800kW出力)する |
![]() | 蒸気機関 (Steam engine) | 蒸気(最高165℃)を入れて消費(30/s)することで発電する施設。 |
- ボイラーに投入する燃料については、燃料のページを参照。とはいっても、基本的には、石炭か固形燃料(余剰となった原油)が妥当。
- ボイラーの上限温度の都合上、蒸気タービンを用いるのは意味がない。(原子力発電用と割り切って構わない)
セットアップ例 
建設場所としては、各資源(水、燃料)の近隣。
また、ボイラーが発する汚染の拡散抑止として、森林地帯の近隣も初期段階では有効。
- ボイラーが165℃の蒸気60/s(1800kW)を生産
- 蒸気機関は、165℃の蒸気30/sを消費して、900kWの電力生産
- 上記の関係より、施設設置比率は、ボイラー:蒸気機関 = 1:2 となる。
- さらに汲み上げポンプも含めると、ボイラーの流体消費60から、 汲み上げポンプ:ボイラー = 1:20
- 合わせて、汲み上げポンプ:ボイラー:蒸気機関 = 1:20:40 となる
- ボイラー内の燃料ストックはインサータで取り出すことが可能なため、ボイラー to ボイラーで燃料のリレー配布も可能。
- 蒸気は他の流体と同様に貯蔵タンクに格納可能。格納していても温度は維持される。
太陽光発電&蓄電 
太陽光を電力に変換して発電を行う。
ゲーム上、気候変動(雨や曇り)は起きないため、時間(昼夜)による発電変動のみが発生する。
発電不可時間帯の補完として他の発電施設が必要になる。蓄電施設を併存させることで、クリーンかつ燃料コストがかからない発電システムが構築できる。
- メリット
- 汚染が発生しない
燃料を必要としない - デメリット
- 1ユニットの発電量が低いため、実用には多量のユニットと設置スペースが必要になる
発電量に対する必要資源量が非常に大きい
必要施設 
アイコン | 名称 | 発電量 | 説明 |
![]() | ソーラーパネル (Solar panel) | 60kW | 日中にのみ稼働するが汚染を生まない発電施設 時間帯により稼働率は変動し、1日における平均稼働率は70%程度である |
![]() | 蓄電施設 (Accumulator) | 300kW 蓄電量5MJ | 余剰電力を蓄積し、不足時に放出する施設 |
セットアップ例 
資源位置にも依存しないので、とにかく広い場所が望ましい。
設置に関しては、ソーラーパネルも蓄電施設も分配施設の供給エリア内に配置するだけ。
あとは、いかに高密度にするか、大量配置のための建設計画パターンをどうするかを考える。
- ソーラーパネルと蓄電施設の比率については、発電効率を参照。
原子力発電 
ウランを元にした特殊な燃料による蒸気発電
- メリット
- 大規模な発電が可能
発電所からは汚染を出さない
準備さえ整えれば燃料費が非常に安い - デメリット
- 発電所の建設・発電開始まで諸々の手間とコストが非常に大きく、準備はとても大変
また燃料消費は自動調節されず管理調整も大変。入れすぎると無駄に消費、足りないと出力不足に
詳細は原子力ネットワークを参照。
火力・原子力の蒸気についての補足 
蒸気には(火力発電として)ボイラーが作る蒸気機関用の165℃と、(原子力発電にて)熱交換器が作る蒸気タービン用の500℃の2種類が存在するが、それぞれはある程度の互換性を持っている。
蒸気の温度の仕様
- 165℃・500℃それぞれの蒸気は別種類の流体ではなく、混ぜることもできる。
(パイプが繋げると温度は隣接する蒸気同士で伝え合って温度がある程度まで自然に変化する) - 蒸気に保存されている熱量は「蒸気1*(保存温度-15℃)*0.2kJ」と決まっていて、蒸気機関・蒸気タービンは「蒸気に保存された熱量」を電気に変えて発電を行っている。
- 蒸気機関は165℃以下の蒸気のみを扱うため、165℃の蒸気を100投入しても500℃の蒸気を100投入しても20kJのエネルギーしか取り出すことができない。500℃の蒸気を投入すると335K分の熱量は無駄になる。
- 蒸気タービンは500℃まで扱えるため、500℃の蒸気でも165℃の蒸気でもエネルギーをフルに取り出すことができる。ただし、500℃の蒸気の代わりに165℃の蒸気を3倍入れれば同じくらい発電するのかというとそんなことはない。一定時間内に扱える蒸気量には上限があるため。
- 結論としては、火力発電には蒸気機関を、原子力発電には蒸気タービンを使うのがベター。逆の発電機を使っても特にメリットがあるわけではない。
- 表示されている「最高温度」の数値は「(表示温度-15℃)*0.2kJ=引き出せる最大熱量」で、
「引き出せる最大熱量*流体消費速度」が最大出力になる。- 蒸気機関は「(165-15)*0.2kJ」の30kJ*(30/s)で出力900kW、
- 蒸気機関に165℃以上の蒸気を入れた場合は、165℃として計算する。
- 蒸気タービンは「(500-15)*0.2kJ」の97kJ*(60/s)で出力5820kW(5.82MW)
- 反対に最大97kJ引き出せる蒸気タービンに熱量の小さい「165℃の蒸気(1当たり熱量30kJ)」を入れた場合、30kJの熱量全部を毎秒60消費するので30kJ*(60/s)の1800kWが最大出力になる。165℃の蒸気ではそれ以上の出力にはならない。
- 蒸気機関は「(165-15)*0.2kJ」の30kJ*(30/s)で出力900kW、
ちなみに貯蔵タンクに保存できる蒸気の貯蓄熱量も上記した温度と量の式から導き出せる。
- (温度-15℃)*0.2kJ*貯蔵量=貯蓄熱量
- 165℃の蒸気は30kJ、貯蔵タンク一杯25000で750MJ分
- 500℃の蒸気は97kJ、貯蔵タンク一杯25000で2425MJ(2.425GJ)分
- 作った蒸気は勝手に冷めることは無いので、発電能力から余った蒸気をタンクに貯めておくとボイラー・熱交換器が停止した場合でもタンクに溜めた分だけ発電を続けられる。
回路が使えるならタンクをスピーカーと接続して設定しておけば、その非常時にアラームを鳴らせる。(貯蓄量が少ないと対応する前に尽きるが)
- 作った蒸気は勝手に冷めることは無いので、発電能力から余った蒸気をタンクに貯めておくとボイラー・熱交換器が停止した場合でもタンクに溜めた分だけ発電を続けられる。
分配施設 
アイコン | 名称 | 供給エリア | 電線長 |
![]() | 小型電柱 (Small electric pole) | 5x5 | 8 |
![]() | 中型電柱 (Medium electric pole) | 7x7 | 9 |
![]() | 大型電柱 (Big electric pole) | 4x4 | 30 |
![]() | 変電所 (Substation) | 18x18 | 18 |
分配施設(いわゆる電柱)は、その供給エリア内に電力を消費・供給する施設がある場合、それと見えない線で接続され、電気ネットワークに含める。
- 電柱を置いたとき、その電線長内にある別の電柱と自動的に銅線で接続される(銅線の消費はない)
- 異なる種類の電柱と繋ぐ際には、より短い電線長が適用される
- より多くの電柱と接続しようとするが、三角形を形成するような接続は行われない
- 銅線を持って2つの電柱を続けざまにクリックすると、手動で電線の繋がりを切ったり張ったりできる。
(張るときは銅線を消費。ただし切っても銅線は回収できない)- またアイテムを持たずに電柱をShift+左クリックすることで、その電柱に繋がった銅線全てを除去できる(当然銅線は回収できない)
- 電柱は回路ネットワークの延伸(赤緑ケーブルを張る)にも用いる
- ケーブルの接続は銅線と同じ操作。
また電線が無い状態へさらにShift+左クリックするとケーブルも全て切断(電線がある場合はまず電線から除去される)
- ケーブルの接続は銅線と同じ操作。
- 小型電柱と中型電柱は置き換えが可能
電源スイッチ 
電気の流れを通したり止めたりする施設
アイコン | 名称 | 接続距離 | 説明 |
![]() | 電源スイッチ (Power switch) | 小型電柱:6 中型・大型電柱:8 変電所:10 | 設置後、銅線を使って2つの配電施設と接続し 2系統の電気ネットワークの接続・分断を切り替えることができる |
電源スイッチに繋げるのは互いに繋がりのない2系統の電気ネットワークでなければ意味がないため、電源スイッチを使う時・使っている場所では電気ネットワークの接続状況に注意。
主に回路ネットワークと併せて使うが、手動で工場などを細かく稼働・停止させたい場合にも使える。
電源スイッチはマップ画面(M)からの視界*1があれば、プレイヤーは遥か遠くからでも操作できる。
バージョン変更点 
- ver0.16
- 小型電柱と中型電柱は互いすぐ設置交換できるように(撤去せず入れ替えられるように)
- 電柱から見れる「電力状況」が電柱から離れていても開け・閉じできるようになった
(マップ画面からでもズームして見える場所なら開くことができるようになった) - 電源スイッチが離れていても操作できるようになった。(同上、マップ画面から操作可能に)
- ver0.15
- ボイラーの形状が変更(2x3で水と蒸気の入出口が別となった)
- ボイラー、蒸気エンジンの性能向上
- 変電所の供給エリア・電線長の増加
- 原子力発電の追加