インコンパラブル級巡洋戦艦 インコンパラブル
効果:最大転舵速度+4%、主砲射程+4%、最大主砲砲弾散布界-4%、海面発見距離-4%、EXPアップ+60%、シルバーアップ+60%
Ver.6.1で小口径対空兵装ダメージが264から384(フル改修319→464)に上昇。
性能諸元
基本性能
※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし
Tier | 10 | |
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生存性 | 継戦能力 | 52514 |
抗堪性 | ・防郭防御12.50% ・火災浸水耐性12.50% ・装甲防御12% ・魚雷防御13.50% | |
主砲射程 | 13.33km | |
副砲射程 | 5.99km | |
機動性 | 最大速力 | 32.23ノット[kt] |
最大出力への到着時間 | 16.94秒 | |
転舵速度 | 4.60度/秒 | |
転舵所要時間 | 14.40秒 | |
隠蔽性 | 8.82km |
・兵装
主兵装 | 口径,搭載基数×門数 | 装填時間 | ダメージ(火災率)(防郭率) | 砲塔旋回速度 |
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508mm L/45 MK.I, 3基×2門 | 22秒 | HE弾 1573(21%) AP弾 3086(350%) | 6度/秒 |
副兵装 | 口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数) | 装填時間 | ダメージ(火災率)(防郭率) | 砲塔旋回速度 |
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102mm L/45 QF Mk.XVI, 11基×2門(12門) | 7秒 | HE弾 242(2%)(150%) | 10度/秒 |
魚雷 | 口径,搭載基数×門数(片舷指向門数) | 装填時間 | ダメージ | 射程 | 雷速 | 浸水率 | 魚雷管旋回速度 |
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533mm QR Mk II, 2基×4門(4門) | 54.40秒 | 3993 | 9.90km | 63.91kt | 19% | 25度/秒 |
対空砲 | 種類 | ダメージ | 射程 |
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大口径 小口径 | 213 464 | 3.60km 1.80km |
・艦艇スキル
種類 | 効果 | 持続時間 | クールタイム | 使用可能回数 |
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対空警戒Ⅱ | 大口径対空砲ダメージ+100%、小口径対空砲ダメージ+100% | 20秒間 | 75秒 | 2回 |
精密照準装置Ⅲ | 砲撃精度+45% | 20秒間 | 75秒 | 2回 |
ソナーⅠ | 3.75㎞以内の敵艦や魚雷を全て発見する | 25秒間 | 90秒 | 3回 |
偵察機Ⅰ | 主砲射程+12% | 30秒間 | 90秒 | 2回 |
・艦艇の特技
修理班+1回
ゲーム内説明
当時としては非常に巨大な艦の計画。高速で、装甲は中程度の巡洋戦艦だった。本艦は非常に強力な508mm砲を搭載していた。
解説
・主砲
敷島に次いでゲーム内2隻目となる20in級戦艦である。とはいえ向こうは正510mm砲で、正確には本艦が初の20in級の実装となる。
もっとも注目すべきはAP弾3086、VP貫通率19%と敷島から同格1位を奪取したこと。さらに素の精度も敷島よりも優遇され、特に最大垂直散布が同格で最も狭い。そのうえ艦艇スキルとして精密標準Ⅲが備わっていることもあり、単純な狙撃能力では同格随一であるのは間違いない。
ただし引き換えとなる欠点も多い。まず素射程が同格最短13.33kmと致命的である。いくら索敵機で延伸(14.93km)できようと使用回数は限られ、常に敵艦との距離を考慮しなければならない。また門数が少ないこともあり、同格のバーモントやコロンボなどの多数派と比べると、一歩だけ脅威度が下がる意見もある。
さらに先述の「VP貫通率は同格最高値」だが、発射速度等の物理特性が軒並みコンカラー程度と平凡なので、コンカラーの主砲貫通能力に加えたVP貫通する確率が正しい。つまり敷島とは大きく異なる部分で、向こうは遠距離でも貫通力を維持しやすくVP貫通できる特性に対して、本艦は逆に距離が長くなるほど貫通力が落ちて折角の高いVP貫通率が発揮できない。
他にも、小ネタにある通り対独戦艦を強行突破する目的を重んじたか、blitz世界の英国戦艦にしてはHE性能が突出しているわけではない。もちろん決して低くはないが、20in級という大口径の割に16.5in級以上18in級以下という立ち位置であり、従来の戦い方とは異なることも戸惑いがあるだろう。
・副砲
構想時期が1910年代、そして同時期に建造されたレパルスやフッドと同様に近代化戦時改修を受けたという設定からか、同じ4in速射砲に改装・配備された。門数こそあるが射程が短く、できれば使用しない立ち回りをしたい。
・魚雷
上記の副砲の脆弱性をカバーすべく、こちらは1910年代開発された533mmMk.Ⅱ魚雷を配備。QRは改造符だろうか?
WWⅠ以前の装備故に時代錯誤かと思えば、何故か単発性能は同格のデアリングと同じ性能を有しており、なんなら射程距離はこちらが上である。良くも悪くも平均的、艦中央部に魚雷発射管があることで射角も悪くない。気軽に使っていこう。
・対空
副砲装備が少し時代遅れということもあって同格最低の大口径対空値である。門数こそ同格で多いが肝心の性能が微妙なことでカバーしきれていない。本家においてサンダラーより近中距離対空砲が充実した設定だったが、何故か低く見積もられ同格でもワースト4の小口径対空値と、やや下方調整を受けた印象がある。
ver.6.1にて英戦の対空バフにより大分マシになった。総合対空指数で約1.27倍となり、大和やシェリーフェンと同じくらいの対空能力となる。しかし、どうしても大口径対空値が足を引っ張ってしまい、ワースト評価から必要最低限程度に置き換わったとみなしていいだろう。
一方で、艦艇スキルの対空警戒Ⅱ使用時はモンタナ、そしてバフの影響でオハイオをも上回る対空砲火を叩き出せるようになった。ただし長距離対空値が平凡なので、艦隊防空にあまり向かないのが欠点。ゆえに個艦防空に使うのがベター、状況によって味方艦を支える傘を提供する意識で良い。
・装甲
本艦は巡洋戦艦という立ち位置故に非常にペラペラで脆い。
艦首/艦尾は25mmと同格重巡洋艦の平均クラス、甲板は50mmとなっており防御力は無に等しい。舷側は280mmの装甲厚でカバーされてはいるがこの数値はティア8の天城(舷側279mm)から1mmしか増厚されていない。その他の防御補正に至っても同格最低ということもあり、被弾軽減はまず期待しないこと。むしろ中途半端に装甲があることで敵戦艦から過貫通・跳弾する可能性も低く、VP抜きされやすい点に注意を向けたい。
・機動性
装甲を削ったことで排水量が軽減され、巨体に見合わないほどの快速性を誇る(同格2位、全実装戦艦4位)。
さらに加速性も著しく高く、ほぼ同速戦艦であるアイオワよりも約10秒早く最高速に達する。単純計算で約1.6倍もの加速度を有していることになる。これは驚異的であり、同格の重巡や大巡と比べられるほど。
ただ流石に船体が長いことで転舵性能がやや鈍い。その部分だけ頭に入れつつ、戦場を駆け回ろう。
・隠蔽性
他の戦艦との第二の差別化点であり、非常に良い。素の値で8キロ台と、脆い本艦にとっては嬉しい隠蔽だろう。特化すると7km台にもなるが、この数値は大抵の隠蔽無振り巡洋艦より上回る。
高い防郭貫通率と高精度、高威力の砲を巡洋艦と隠蔽勝ち出来る可能性を秘め、7kmから接射できるのは唯一無二である。
・生存性
上述の通り高い隠蔽性がある一方で、やはりタンクや火力支援といった戦艦の立ち回りが求められてしまう。その上で考えると、HP52514(同格ワースト2位)・柔らかい戦艦未満の装甲・最低クラスの火災浸水耐性と魚雷防御(同格ワースト1位)。どう考えても通常の戦艦の立ち回りは難しいと言わざるをえない。さらに射程が短いこともあり、一方的にアウトレンジ砲撃されて出鼻を挫かれることもあるだろう。
ただ代替手段として艦艇スキルが揃っており、さらに修理班+1の恩恵もあるので、それらを総合して見れば「生存性は中の下」あたり。最悪ではないが、悪い方ではあるといった評価である。
・消耗品
戦艦御用達である、高級船員食糧・予備整備パック・改良型ディーゼルエンジンでよい。
・艦艇スキル/艦長スキル
本艦の最低クラスである生存性を支えるべく、豊富な艦艇スキルが備わっている。特に重要なのが偵察機Ⅰの存在であり、短射程である本艦の強力な主砲攻撃を届かせくれる。仕様時の独特な視点には少し慣れる必要があるが、使いこなせば平時には分かりづらい奥行きの距離を測ることが可能であり、素の主砲精度や精密照準装置Ⅲも相まって例えガン縦状態でも撃ち抜きやすい。
一方で艦艇スキル豊富なので艦長スキルもそれに準じたものを選びたい。しかし、従来の英戦とは異なる仕様からか、欲しいスキルとレジェンド艦長のスキルが競合するか、単純に死にスキルとなりやすい。たとえばレベルⅦの「精密照準」-「準備万端+」やレベルⅧの「雲隠れ+」・レベルⅩ「熟練装填手」、レベルⅪ「慣性信管榴弾(+)」など、後半あたりに弊害が出やすい。
AP重用の大口径精密イギリス戦艦へ完璧マッチするには専用艦長を育成しておくか、無難に取捨選択をした艦長を流用しよう。
・装備
・兵装 主砲改良Ⅲ 元々良いので更に伸ばそう、Ⅱで装填時間を約20秒にできるがデメリットを受け入れた上ならOK
・防御 転舵装置改良Ⅰ 加速は良いので転舵性を
・適正 転舵装置改良Ⅱ ここまで伸ばせば重巡程度まで曲がれる、隠蔽を選べば8kmを切るため可能性としてはアリ
・エリート特性
・新型砲塔 主砲旋回速度+20%
・エリート砲術員 主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
・功績 EXPアップ+10%
→元々の主砲旋回性が戦艦にしては高い方、どちらを選んでも恩恵があるので好みでどうぞ。
・総論
HE弾の攻撃能力に割り振っていた英戦が、HEではなくAPに切り替えた初の20in主砲。そして軽装高速性の巡洋戦艦に大口径主砲を載せた革新的な英国面溢れるスタイルでもある。
数値上は敷島クラスの単発火力を有しており、かの艦とは異なる性質があるため何でも打ち抜ける訳では無いが、条件が揃ったときは決して侮れない攻撃性をもつ。また敷島と同じ20in戦艦だが、豊富なスキルも相まって異なる性質なのは今までの解説文でご理解いただけたと思う。
一方で短所についても明白だろう。元が巡戦ということで防御能力が削られており、一度でも集中砲火を受けると継戦能力が著しく低下。また主砲射程もギリギリまで削られ、基本的に距離を詰めなければ攻撃できないのも痛い。ただ本艦ないしツリー英戦が軒並み軽装甲戦艦であることを踏まえれば、逆に強力な攻撃能力を持ったペラペラな英戦という面もある。
さらに扱いが難しくなってしまったクセのある本艦だが、英戦に乗りなれている艦長であれば問題ないだろう。もし入手したら従来のものとは異質なことで、新しい体験となるはずである。
戦闘名誉章
レベル | 1 | 2 |
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報酬 | アルティメットシルバーブースターⅡ×2 アルティメットEXPスーパーブースターⅡ×2 シルバー500K | チタニウム6 |
ミッション内容 | 10戦プレイ |
史実
本艦は1915年にイギリス海軍で計画された巡洋戦艦である。
第一次世界大戦中、欧州においては北海をはさみドイツ、イギリスの2大海軍国が睨み合っていた。ドイツ海軍は皇帝ヴィルヘルム2世の「ドイツの将来は海上にあり」という政策のもと、海軍拡張に励み、世界第二位の大海軍を建設した。しかし圧倒的な戦力を誇るイギリス海軍相手に正面切って戦うには未だ劣勢であった。そこで、ドイツ海軍が取った戦略が「艦隊保全主義」である。その名の通り艦隊の維持を最優先とする戦略で、たとえ何があろうとも艦隊は港を出ずひたすら籠城を決め込むというものである。
こうなると、イギリス海軍にしては制海権を維持するためにドイツ海軍を港に閉じ込めておくしかない。が、封鎖作戦というのは、いつ封鎖される側の海軍が出てくるかわからないため艦隊を常に敵の港湾付近で哨戒させる必要があり、その負担はかなり大きく、ボディブロウのように効いてくる。これより前の日露戦争でも、優勢な日本艦隊は旅順に立てこもるロシア艦隊を封鎖した。が、封鎖作戦は長引き、旅順が陸軍の攻撃の前に陥落する直前には、どの日本艦も整備不良で著しく性能を低下させていた。もし旅順の陥落が遅れていたら、連合艦隊は一旦、旅順の封鎖を解き、艦隊を引き上げドック入りさせなければならないほどだった。
もちろん、この戦略は実行する側にも弱点がある。港内という閉鎖空間に閉じ込められているため訓練も満足にできず、練度が低下する、その結果ますます出撃はできなくなり、最期には士気崩壊で自滅に至るという展開である。事実、日露戦争のロシア旅順艦隊も、第一次大戦のドイツ艦隊も、このパターン通り決戦を行わずに自滅している。とはいえ、イギリス海軍としては戦いが長引くのは不本意であった。まさか後世で世界大戦と称されるほど大戦が長引くとは思わなかった、ということもあって、戦力の優位性を生かして手早くドイツ海軍、ひいてはドイツに打撃を与え、戦争終結を早める策の必要性を感じていたのである。そこで考えられたのがこの話の主題、バルト海侵攻作戦である。
作戦の立案者は先に「ドレッドノート」「インヴィンシブル」の両艦の建造で名を馳せたフィッシャー卿で当時、海軍軍令部部長として作戦計画の責任者の地位にあった。ドイツはバルト海に面して海岸線を持っているので、バルト海に艦隊を派遣し、バルト海沿岸からドイツ本国に直接侵攻する。沿岸からは、わずか120km前進するだけでベルリンさえ占領できる。塹壕で睨み合っている西部戦線で攻勢をかけるよりも遥かに早く戦争を集結できる、という作戦を提案したのだ。だが、少し考えればその無謀さがわかる。バルト海に進出するには中立国であるデンマークを通るか、ドイツのキール運河を奪わなければならない。当然ドイツ海軍も出撃してくるであろうし、一歩間違えれば大艦隊の機動に向かないバルト海沿岸の狭い海域に押し込められたイギリス艦隊が大敗北する可能性もある危険な作戦なのである。しかし、海軍の実力者であり、作戦指導の責任者であるフィッシャー卿が立案者である以上、いかに投機的な作戦とはいえ採用されないはずがない。唯一ブレーキをかけられる陸軍が塹壕戦の前に戦争の打つ手なしという状態であったことも追い風となり、バルト海侵攻作戦は正式採用されることになった。こうしてフィッシャー卿はバルト海侵攻作戦に必要な艦艇の建造に勤しむことになるこの作戦に参加する艦には、かなり特殊なものが要求された。
まず、水深の浅いバルト海で戦闘するために、吃水の浅い艦であることは必須である。それでて、ドイツ艦隊を撃破して強行突破できるだけの攻撃力も必要であった。さらに突破作戦ということから高速性も求められ、結果として艦の防御力の不足は、速力を持って補うという巡洋戦艦と同じ発想から軽視されることになった。(イギリスとドイツの巡洋戦艦の構想の詳しい違いについてはMackensenの史実ページを参考に)この方針に沿ったバルト海侵攻作戦用の艦艇は、フィッシャー卿の指揮のもと、次々と建造されていった。時の海軍大臣チャーチルの言葉を借りるなら、「国中のあらゆる造船所が、彼の自由になり、国の金庫も彼の自由になった」という状況で、まさにフィッシャー時代と呼ぶに相応しい状況であった。まず、すでに建造が決まっていたR級の6,7番艦の建材を流用し、「レナウン」「レパルス」の巡洋戦艦が建造された。
この2隻は、30ktというこれまでの巡洋戦艦をも上回る速度となったが、舷側装甲は152mmと、旧来の巡洋艦並であった。それでもこの2隻はまだまともな巡洋戦艦だった。ついで建造されることとなったカレイジャス級は、「ハッシュ・ハッシュクルーザー」と異名をとることとなるバルト海侵攻作戦用の専用艦第一号である。ちなみに「ハッシュ・ハッシュ」というのは日本語で「シーッ」という秘密を意味する口語に近いものだったが、「ハッシュ・ハッシュクルーザー」は平たくいえば「秘密巡洋艦」だった。カレイジャス級は主砲として38.1cm砲を2基4門搭載し、速力は32ktとなったが、装甲はますます薄くなる代わりに紅茶要素は濃くなり舷側装甲は76mmという特殊艦である。さらについで建造された「フューリアス」は、主砲を457mm単装砲2基とされ、主砲の威力が向上した。(奇しくも世界初の18インチ砲である※ついでに砲重量も大和型より重い)この3隻は大口径砲を搭載はしているものの、正式には大型軽巡洋艦(!?)に類別され、実質的には巡洋艦であり、主砲数や装甲厚からも主力艦同士の戦闘に使用することはできない紅茶満載の奇妙な艦であった。
そして紆余曲折ありながら、「ハッシュ・ハッシュクルーザー」を超える存在として建造が計画されたのが「インコンパラブル」である。
主砲は世界最大の508mm砲を連装3基搭載、この50.8cm砲は、当時最大の巨砲として威力を発揮した38.1cm砲に比べ2.3倍の威力となり、いかにドイツ海軍の主力艦の防御力が高いといえど、一撃で大損害を与えるに足る大口径砲であった。6門という門数も、カレイジャスやフューリアスの2~4門に比べると遥かに強力で主力艦としての体裁を整えている。装甲も舷側279mmと初期の弩級戦艦と同等になり、それまでの巡洋戦艦よりも防御力は向上している。それでいて速力は35ktと巡洋戦艦のみならず、巡洋艦や駆逐艦さえ凌ぐ高速であった。
こうした要求をすべて満たしたことにより最大排水量は51,000tに達し、その名の示す「比類なき者」に相応しい空前の巨艦となった。一方で、当初の重要項目であった浅吃水は断念されたのだが、すでにこういうことは問題ではなくなっていたらしい。こうして計画が着々と進行していた「バルト海侵攻作戦にしか使えない艦」建造であるが、肝心の本作戦は1915年に中止になってしまった。
最大の理由はトルコ領のガリポリ侵攻作戦失敗の責任を取ってフィッシャー卿が辞任してしまったことにより最大の支持者を失ってしまったことである。また、失敗したガリポリ作戦そのものが、敵地深く海軍力の支援の元上陸作戦を行うというバルト海侵攻作戦に酷似した内容の作戦であったことや、ジュットランド沖海戦での巡洋戦艦のあっけない沈没により、速力は防御力の代わりにならないとわかったこと、さらには5万トンもの大艦を筆頭に10万トン以上の艦艇を一つの作戦のためだけに建造するという不経済さも理由にあげられるだろう。
世界最大の巨艦となるはずだった「インコンパラブル」は、1915年に基本設計が終了した段階で、建造中止となった。すでに建造されていた艦艇も、レパルス級は防御力を向上させた巡洋戦艦として建造は継続、「カレイジャス」「グローリアス」「フューリアス」の3隻は、航空母艦として別の人生を歩むことになった。
以下は要目である。
常備排水量 46,000t
最大排水量 51,000t
機関出力 180,000hp
速力 35kt
全長 308m
全幅 27.0m
装甲(最大)舷側279mm、甲板102mm、主砲356mm
吃水 10.0m
武装 50.8cm砲連装3基
10.2cm3連装5基 単装4基
53.3cm魚雷発射管8門
乗員 1,480名
参考 「未完成艦名鑑」:ミリタリーイラストレイテッド
小ネタ
本艦に装備されている4連装魚雷だが、何故か広角で発射すると4発、単発モードで発射すると5発と魚雷を撃てる本数が異なっている。現在は修正された模様。
本艦は史実で述べたとおりバルト海侵攻作戦のために計画され惜しくも(?)計画中止に終わってしまった艦であるが、ハッシュハッシュクルーザーの他にこのめちゃくちゃな計画で就役してしまった艦を紹介する。それこそがM級潜水艦であり別名「モニター潜水艦」とも呼ばれる。なんと潜水艦でありながら305mm砲1門を搭載しており第一次世界大戦の紅茶要素を色濃く残した潜水艦といえよう。しかし残念ながら活躍の場はなく、M1が事故で沈没してからは、M2とM3は主砲を撤去、それぞれ水上機搭載潜水艦と機雷敷設潜水艦に改造されている。ちなみにM1の沈没原因は1999年の調査でその主砲部分からの浸水が原因と判明した()
編集用コメント
- 生存性を除く、全体的な加筆と修正しました。 -- 2022-09-30 (金) 18:17:39
- 史実、小ネタを追加 -- 2022-12-07 (水) 11:19:13
コメント欄
- この子の防御力愛鷹や天城と同等クラスなのか…敷島のほうがバランスが取れていて扱いやすそう。相手したけどスパスパ抜けたよ -- 2022-09-09 (金) 11:27:54
- ティア10版レパルスといった感じか。でもティア6帯でレパルスは遠距離戦強いし、よりピーキーな10戦場での扱いは難しそうだ。ティア10帯の初心者向けではないだろうね。普段から10戦艦ばかりで遊んでるプレイ層が戦力としてこれを使える感じに思える。あくまでイメージ。 -- 2022-09-09 (金) 13:17:22
- アウトレンジきついんじゃ、、という性能ですなぁ。 -- 2022-09-10 (土) 15:27:15
- やっとリヒトのバイタルミッションを進めることができる船が来た、、、 -- 2022-09-11 (日) 13:48:10
- この辺で「この艦強い!」て詳しいレビューが欲しいなぁ。 -- 2022-09-11 (日) 14:19:13
- 良いところ・精密Ⅲつかったら駆逐散布で20インチ砲が飛んで行く・5発の単射魚雷(笑)が撃てて隠蔽雷撃もできる。 悪いところ・劣悪な船体装甲・短い射程(射程を最大まで長くしたモスコにアウトレンジされる) -- 2022-09-11 (日) 19:14:46
- ありがとうございます!やったぁ、隠蔽雷撃ができる!…。うーん。。精密3持ちなら、ワンチャン特大ダメージ期待ですね。 -- 2022-09-11 (日) 20:42:15
- 良いところ・精密Ⅲつかったら駆逐散布で20インチ砲が飛んで行く・5発の単射魚雷(笑)が撃てて隠蔽雷撃もできる。 悪いところ・劣悪な船体装甲・短い射程(射程を最大まで長くしたモスコにアウトレンジされる) -- 2022-09-11 (日) 19:14:46
- 通常箱の方が確率良いと思って、引いても引いても出ない。 -- 2022-09-11 (日) 16:09:16
- ヒント:約1% -- 2022-09-11 (日) 21:57:18
- 船体の全長が300m越えの癖に、素の隠蔽が蔵王と同じってどういうこと?
やっぱ紅茶キメてるな~-- 2022-09-11 (日) 22:07:38- 紅茶キメてるけど、今のアジアサバ環境じゃ厳しいなぁ。そもそも接近できない、、シュリーフェンと同じ運命。 -- 2022-09-11 (日) 22:14:26
- こいつ、ヤバい -- 2022-12-17 (土) 20:18:17
- 砲の精度がすごく良い、狙ったところに飛んでくれる。弾が当たるって大事。貫通率は体感的にそこまで悪くはない、弾かれても一撃の威力が高いから気にならないレベル。それに隠蔽もいい上に機動力もあるから、回避と立ち回りに自信がある人なら装甲が薄いことなんて関係ない。ただ見た目はキライ -- 2022-12-20 (火) 14:51:16
- 東欧鯖、みんな積極的に前出るからこいつの隠蔽が活きて嬉しい。 -- 2022-12-21 (水) 15:14:34
- 駆逐艦を虐めてる巡洋艦に、隠蔽距離まで近づいてドッキリするの楽しい。慌てて逃げてく -- 2023-01-15 (日) 04:40:02
- こやつがやばいのは装填時間も短いことにあると思うんだよな。 -- 2023-03-05 (日) 11:11:21
- データベースによるとインコンの貫通力は全距離において敷島を上回っているのですが、解説のような敷島との貫通力の逆転は本当に起こっているのでしょうか。コンカラーの貫通力とも違う感じですし。 -- 2023-03-28 (火) 18:20:55
- 13kmで440mmと16kmで434mmでは意味が全然違います。 -- 2023-10-01 (日) 00:47:40
- データベースの貫通力はGKが一番高いなど疑問点が多くあまり当てにならないので気にしない方がいいと思います。 -- 2023-10-01 (日) 15:24:00
- 販売開始5秒で売り切れてて草 -- 2023-11-24 (金) 19:05:16
- 主砲★★★★副砲★★✩魚雷★★★✩対空★★★機動性★★★★✩生存性★★★隠蔽⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 見た目★? -- 2024-04-21 (日) 13:04:55