【くすぐりの刑】

Last-modified: 2024-03-26 (火) 09:07:55

概要

DQ7に登場する【とくぎ】。DQ9の【くすぐる】に似ている。
敵1体の懐に素早く潜り込み、微妙なタッチで思い切り全身をくすぐる。
耐え切れず悶え転げたモンスターは行動不能になってしまう。
 
ギャグで笑わせられない笑わせ師が、プライドを賭けて行う最後の手段なんだとか。
……ギャグを捨ててこんな手段で無理やり笑わせたところで、逆に自身のプライドにトドメを刺す結果になりそうな気がするが。
 
ちなみに、くすぐり行為(それに限らず、相手を笑わせる事全般に言える事だが)は、相手によっては拷問や処刑にもなる残虐な行為でもある。
くすぐられ続けて笑いが止まらなくなることで正常に呼吸ができなくなり、呼吸困難に陥り、場合によっては死に至ることすらあり得る。
日本においても、江戸時代に遊郭から脱走しようとした遊女へのお仕置きで「くすぐりの刑」が行われていた時期がある。
ザキ系に分類されていたのは、こうした処刑の側面を反映させてのこと…かもしれない。

DQ7

【笑わせ師】マスターで習得可能。
敵1体を2~3ターンの間行動不能にする。
状態異常以外で敵の行動を複数ターン拘束できる珍しい特技。
他にはDQM2の【かんけつせん】と、キャラバンハートの【釣り師】の投網くらいだろうか。
 
笑わせ師はやたらと休み系の特技を覚えるので、また休み系特技か…と多くのプレイヤーは感じることだろう。
しかしながらこの特技、なぜか【ザキ系】に分類されている。
つまり「休み系に強いが、ザキに弱い敵」の動きを封じることができるのだ!
DQ7では、ザキは【モンスター職】、ザラキは【賢者】にならないと覚えられないので、
ザキ系呪文の穴を埋められるこの特技が役に立つ。
…とは言ってみたものの、ザキに弱い敵より休み系に弱い敵の方が圧倒的に多い事は、
DQ5以降のDQをプレイしたことのある方なら重々承知であろう。
 
公式ガイドには、「芸で笑わないのなら、笑わせ師としてのプライドにかけて、最後の手段で…」と記載されているが、
実際の所、「休み耐性よりザキ耐性が低い」敵は、300種を上回るDQ7の敵の中で30匹もおらず、「最後の手段」で笑わせることのできる敵は数少ない。
その内「ザキ系の効きが良く、他の補助系の効きが悪い」というこの特技の使いがいがありそうな敵は、【グロン】【マルチアイ】くらいしかいない。
後者は【ヘルダイバー】【デビルアンカー】と組まれての【あやしいひとみ】が厄介だが特に強い相手でもないので普通に戦えば倒せるし、
何よりザキ系の効きが良いのなら、こんなまどろっこしい事はせずにザキやザラキで即死を狙ったほうが手っ取り早い。
ザキやザラキが無くても、【ともえなげ】【しのおどり】【どくばり】など、代用は幾らでも効く。
というか前者二匹は実際には触りたくもない敵である。
「2~3ターン行動を封じられる」という点も、いつ効果が切れたのか表示されないので生かしにくい。
結局の所、DQ7に山ほどあるスカ特技の一つに過ぎない。
 
【ドラゴンクエスト7のあるきかた】では休み系特技対決と称し、「笑わせる特技」代表として驚かせる転ばせる踊らせる身震いさせる技と効きやすさで勝負。
しかし結果は他の特技がほぼ互角の戦果を残す中、くすぐりの刑だけは300ターン中成功ゼロというあまりに屈辱的な一人負けを喫する。
恐らくザキ系完全耐性を持つモンスターが標的になっていたのだろう。
一応他の笑わせる技(【いっぱつギャグ】【ステテコダンス】など)を試してみたら他タイプの休み系と同程度に効いたという記述も併記されており、「むしろくすぐりの刑が特別扱いなのだろう」とフォローを入れている。
……その「どう特別なのか」という部分には全く触れていないので、フォローになっていない気もするが。

リメイク版

仕様が大幅に変更された。
【笑わせ師】★7で習得し、系統は【1ターン休み系】、対象は敵1体、効果時間は1ターン。
要するに★5で習得する【なめまわし】と全く同じ効果である。
 
★6で習得する【ステテコダンス】に効果範囲で、【ひゃくれつなめ】に成功率で劣ることもあり、やはり使い勝手は微妙。
PS版の時と比べて格段に効果がわかりやすくなった代わりに、完全に個性を失ってしまっている。