【ザキ系】

Last-modified: 2024-05-01 (水) 04:15:36

概要

呪われた死の言葉を投げかけ、相手を【即死】させる属性。
一部作品では、即死の他に自爆系の【メガンテ】【たいあたり】や複数の能力ダウンを引き起こす【やみのはどう】、属性抵抗力を下げる【ぶきみなひかり】もこの属性に含まれる。

説明

当然だが、ボスにはこの手の技は基本的に効かない。また、ボスに限らず、ザコでも効かない敵は多い。
また、効く確率も低く設定されていることが多い。
特に上位のモンスターや、【マシン系】【物質系】【ゾンビ系】には効果が薄いので、覚えておこう。
モンスターズでも、上位のモンスターの多くはザキ系に強い耐性を持っているため、使い勝手が良くないかもしれない。
逆に獣系や鳥系は、高レベルのモンスターであっても効きやすい場合がある。
特に、海に登場するモンスターに対しては伝統的に利き易く設定されており、強敵に対して猛威を奮う。
また、終盤の敵であっても出現時期に対してHPが低めな敵は効きやすい傾向がある。

血液を凝固させて死に至らしめるという設定を踏まえてか、生物的なモンスターに対しては割合有効にされているようだ。
効けば即死というその効果は、やはり強力なものがある。
最大限に生かすためにも、予め敵の耐性を研究してから使おう。
 
敵としては、死が付きまとう魔物よりも血液を凍結させて死に至らしめるという特性のためか、後述の【ブリザード】など氷原地帯にいる魔物の方が使い手として有名。
また、【ミミック】【あくまのツボ】のような【トラップモンスター】が使うことも多い。
DQ4の【しりょうつかい】やDQ6の【マッドロン】、DQ8の【タップデビル】のように、こちらの蘇生手段が乏しい段階で即死使いが登場する場合もある。
また両腕のない状態の【デスピサロ】のように、ボスが使うこともまれにある。
【ぶきみなひかり】は食らっても大したことは無いが、それ以外の特技は食らうと痛い、というか即死させられたり追放させられたりなので痛いどころじゃない。
完全耐性を素の状態で持っているキャラにとっては脅威にならないが、そうでない者には非常に危険。
ザキ系の耐性を上昇させる効果のある装備を身に着けることである程度は防ぐこともできるが、それでも死ぬときは死ぬし、飛ばされる時は飛ばされる。
これらの呪文特技はそもそも使わせないようにするのが大切。とっとと呪文を封じるなり、MPを奪うなりしよう。
トラップモンスターには【マホトラ】が有効な場合が多く、それ以外は【マホトーン】が効きやすい場合が多い。
また、【しのおどり】使いには【おどりふうじ】が有効な場合が多い。
それ以外の特技を封じることはできないので、行動自体を封じるなり、手早く倒すなりしよう。
 
大抵の作品では、自分で使うとなると確率成功故の不安定さ、雑魚敵なら普通に殴った方が早く片が付くケースが多いこと、ボスには無効であることなどから、味方サイドの呪文としての人気はイマイチ。
前述のように、どちらかと言うと敵に使われた時の事故死が怖い呪文である。
ただ、「確率成功で使用者の能力を一切問わない」という特性は低レベルクリアやタイムアタックなどでは光る物がある。
また、作品にもよるが意外な相手が耐性が穴があることもあり、覚えておくと役に立つことも。
 
味方としては、その禍々しい性質に反して僧侶系の職・キャラが主に習得する。
これは矛盾した設定にも見えるが、【僧侶】はザキ系と同時に【ザオリク】等の蘇生呪文も習得するため、生死を司る職業であるとも考えられる。
使用すると自身が死亡するメガンテ、【メガザル】もいずれも僧侶や【パラディン】の呪文である。
それらの職を務めるキャラが男に偏りがちな傾向もあってか、該当男性不在のDQ5では花嫁3人、DQ11では【セーニャ】といったヒロイン格の習得も時たま見られる。
ちなみに、DQの元となるウィザードリィでも僧侶が蘇生呪文「ディ」と同時にその反呪文、すなわち即死呪文の「バディ」を覚えるため、生死を司るという設定もここから来ているのだろう。
一方、FFシリーズにおける同系の魔法デスがあるが、あちらは黒魔法に属している。同じ効果でも解釈が180度違う好例である。
 
漫画や小説などの派生作品では、こんなものが重要人物に向けてサクサク発動したら困るためか総じて成功率は低い。
成功するのはせいぜい僧侶系キャラが雑魚散らしに使う時ぐらいである。
「痕跡を残さず遠距離から一撃死」という性質を考えると暗殺向きな魔法な気がするが、意外とそういう使われ方はあまりない。
ドラクエの世界観的にこれを使えるほどの実力者なら暗殺という回りくどい手段より真正面から力ずくで葬った方が効率がいいからだろうか。
戦闘用の呪文として考察した場合、戦果が「0か10か」しかないのがネックになると思われる。
普通の攻撃呪文ならば、即死はできずとも多少なりともダメージを与えて戦闘力を削ぐことができるが、ザキ系の場合失敗した場合完全なノーダメージである。
「数撃ちゃ当たるでとりあえず向かってくる雑魚の数を減らす」目的ならばともかく、強敵相手のタイマンだと効かなかった場合のリスクがあまりに高すぎるのである。

該当呪文

【ザキ】【ザラキ】【ザラキーマ】【メガンテ】(DQ10以降)、【マジックハック】(DQMJ1)、【メガントマータ】【イオ系】との複合)
 
DQ9までは、ザキは単体、ザラキはグループ、ザラキーマは全体(敵が使う場合はザラキ、ザラキーマ共に全体)が攻撃範囲である。
DQ10はザキが単体、ザラキとザラキーマは対象とその周囲に居る者が範囲。
DQ11はザキが単体、ザラキとザラキーマは全体が範囲(敵が使う場合、ザラキとザラキーマは機種・モードによって範囲が異なる)。
ザキだけ効く確率が高く設定されている作品もある。
【ドラゴンクエストIVのあるきかた】には、PS版4では、ザラキーマを連発するよりもザキを連発した方が敵の撃破数が多かったという報告がある。
 
基本的に、この系統の呪文を使うのは僧侶の役割を負っているキャラクター(【クリフト】【ククール】など)である。
また、DQ3や6、7のように職業が存在する作品では、僧侶としての修練を積むことによって習得できる。
 
初登場はDQ2のザラキである。味方側は即死属性がついているが、敵側は付いていない(メガンテは例外)。
敵のブリザードが集団で現われてはこの呪文を連発し、パーティを瞬時に壊滅させる。これが強烈なインパクトを与えた。
 
DQ3でザキが登場。(この頃から敵側にもザキ属性が付いている)
単体で成功率が高いザキと、1グループを一網打尽にできるザラキとを使い分けることができるようになった。
なお、AI戦闘が導入されたスマホ版では、AI戦闘にするとザキを覚えた後からクリフトを彷彿とさせるザキ厨へと変貌する。
一応ザキに耐性のある敵には使用しないが、打撃で倒せそうな時やあまりザキが効かない敵に対してもとにかくザキを唱えまくる。AIそのものがザキ大好きな設計になっているようだ。
攻撃呪文がザキ系しかないクリフトは「効けば即死させるザラキが自分の持つ攻撃手段で一番強力→とりあえずザラキ」な思考に陥りやすく、クリフト=ザラキ神官なイメージを作っている。
 
DQ6でザラキーマが登場。
全体を対象に即死効果を発揮することができるようになった。だがこちらは覚えるのには少々手間がかかる上、消費MPも多い。
 
作品によって、メガンテと同じ属性だったり、別の属性だったりする。
モンスターズでは別扱いの傾向が強い。
本編では同じザキ系扱いでも、メガンテは耐性が高くても効きやすい設定にされていることもある。
耐性が意味を為さないことが多いDQM2の対戦では【マダンテ】【麻痺系】の耐性だけあれば十分とまで言われ、極論ザキ系耐性は無視しても構わなかった。

なお、【バシルーラ】【ニフラム】とは別属性扱いである。

エフェクト

この呪文系統は、エフェクトが作品によってバラバラなのも特徴。
ただ、DQ8以降においてはエフェクトが紫色であることが共通している。

  • FC版2、3…何の音もせずに、命中すると敵がただ消える。
  • FC版4、SFC版2、SFC版5…命中時に「ピロピロピロ」とやけに綺麗な、それでいてヒヤリとする音が鳴る。血の凍る音のイメージだったりして…。
  • DQ6、SFC版3…命中時に「ドシュウウン」とやけに重みのある音が鳴り、敵の姿も一瞬モノクロになって消える。
  • DQ7、リメイク版4~6…奇妙な音と共に敵の足元から煙のようなものが出現。7とPS版4では命中時に敵が折り畳まれるような動きで消える。PS2版5では命中時に敵のやられモーションあり。DS版4~5では命中した敵はチリのようになって消える。リメイク版6は命中すると敵が上昇しながら消える(ニフラムも同じ)。敵が使うと詠唱者から回転する紫色の輪のようなエフェクトが手前に飛んでくる。
  • リメイク版7…音はDS版4~6と似ているが、対象の足元に紫色の魔法陣が出現し取り囲むように上昇して煙のようになってフェードアウト。
  • DQ8…「アオ~~ン」というおぞましい声と共に対象の背後足元から紫色の悪霊のようなものが出現。FFのデスに似ている。
  • DQ9…「プシュッ」という音と共に紫色の網目模様が対象を取り囲むように下から出現。かなりあっけない。
  • DQ10、DQ11…紫色の悪霊が対象者に飛んでいき、命中時のみ赤黒いバッテンのようなものが表示される。

該当特技

【きゅうしょづき】【たいあたり】(DQ6、7)、【ぶつかれ】【マトンアタック】【ぶきみなひかり】(DQ5~DQ7、DQM1~DQMJ1)、【やみのはどう】(DQM1~DQMJ2)、
【つきとばし】(DQ9以外)、【ともえなげ】【くすぐりの刑】(PS)、【しのおどり】【じわれ】【めいどうふうま】【死神のかま】【冥王のかま】
【アサシンアタック】【ライトニングデス】【ニードルショット】【ニードルラッシュ】【暗闇の歌】【死の曲】【心眼一閃】
【はめつのリズム】【はめつのビート】【闇をまとった巨大なハンマー】【目をまわす】(ドクロマークが出た場合)、【死神の息吹】
 
該当特技が非常に多い。
きゅうしょづきやしのおどり、じわれなどの即死特技の他、ぶきみなひかりややみのはどうも該当する。
空間追放の呪文(ニフラムとバシルーラ)はニフラム系扱いだが、空間追放の特技(つきとばしとともえなげ)はザキ系扱いである。紛らわしい。
ちなみに、つきとばしは経験値が得られない(DS版6を除く)が、ともえなげは経験値が得られる。
ともえなげで飛ばした相手は「倒した」扱いになるようだ。一方のつきとばしは、低レベルで進みたい時に使える。
PS版7のくすぐりの刑もザキ系。だが、そのせいで効きにくい敵の多いこと多いこと…。そもそも、敵を休みにするよりはともえ投げか何かでふっ飛ばすか、素直にザキで殺す方がよろしい。
DQ8ではダメージの追加効果で即死という特技がたくさん登場した。
作品によっては【みなごろし】がザキ系に該当する場合もある。

該当道具