【トム】

Last-modified: 2024-03-14 (木) 23:15:29

概要

我々の世界でも英語圏でメジャーな人名の一つで、【トーマス】の略称や愛称でもある名前。
【天空シリーズ】三部作すべてでこの名前の人物が登場している。
これらの世界ではポピュラーな名前なのかもしれない。
 
英語版における "Tom" はNES版DW4以外での【パノン】(フルネームTom Foolery)、DQ8の【カラッチ】にも使用されている。複数の作品に使われているという点では日本語版の「トム」と共通している。

DQ4

【レイクナバ】在住の【老人】。通称「トムじいさん」。
CDシアターでの声優は佐藤正治。
英語版での名前はNES版ではTom、DS版以降ではFinn(ややこしいが、上述のとおりDS版以降でのTomはパノンのこと)。
 
ずいぶん信心深いようで、毎日【教会】にお祈りするのが日課という【クリフト】辺りが感心しそうなご老人。
しかし足腰が弱くなり自分で満足に歩けないので、【トルネコ】に教会まで【押す】ように頼んでくる。
汎用グラなので外見では杖を持っているのだが、自力で歩くのが難しいという辺り、車椅子にでも乗っているのか…?
メタなことを言えば、FC版当時のグラフィックやシステムの都合で背負う、肩を貸す、横から支えるといった表現が難しかっただけとも言えるが。
 
教会まで押してやるとお礼として小銭(2~12Gの間でランダム)を貰える。
ゲーム開始直後に安全に金を稼ぐための一手段ではあるが、所詮お駄賃レベルで実用性には乏しいので普通に【武器屋】でアルバイトをする方を勧める。
バイトに行く前に家の北側の道具屋で【おべんとう】(毎朝【ネネ】から貰える)を売却し、その足でついでにじいさんを教会に送り届けてから武器屋に向かうルーチンなら多少は効率が良くなるかもしれない。お店でのバイトも、武器を売ったときの1個あたりのバイト料は平均して数ゴールド程度であり、毎回買ってもらえるわけでもないので実は時間当たりの儲けにはそこまで大差はない。教会まで押していって駄賃が2Gだったときの精神ダメージは大きいが…。
 
行方不明になっている道楽者の息子のことが気掛かりのようであり、教会では息子のことを心配して祈っているようだ。
ストーリーには特に深く関わってこないものの、印象的なキャラとして有名で、4コマ漫画劇場にもよく登場し、特に【押田J・O】がよく描いていた。彼女の描くトムじいさんは、押されている間は杖を地面に突き立てて必死に抵抗したり、壁の前でするりと華麗によけたりする描写(5巻P94、95)がみられた。楽屋裏によるとトムじいさんのライバルは「オリックスのさとう」らしい。おそらくは当時オリックスのベテラン投手だった佐藤義則のことだろう。あるいは当時デビュー間もない新人だったパンチ佐藤(佐藤和弘)のことかもしれない。
 
一般的に「トム」というのは「トーマス」という名の略称だが、その名は彼の息子の飼い犬に使われている。
後にトルネコの尽力で息子の帰還が叶うが、その後はリメイク版だと「息子を帰してくれたことを神様に感謝する」ために相変わらず教会に通い続けている。
FC版ではただ息子が帰ってきたことを喜ぶだけで、その後の台詞は以前と共通で、お礼をするから教会まで押してほしいというもの。
息子を返してくれたお礼をしたいから教会へ運んでくれというニュアンスに聞こえるが、やっていることはいつもと同じNPC押しのお駄賃である。
 
5章でも変わらずレイクナバ在住。
息子がシスターと結婚して一人立ちしたために一人暮らしになっている。
足腰の弱った高齢者の一人暮らしでは大変そうに思えるが、息子の家は近所(かつてのトルネコの家)であり、トムじいさんの家のすぐ隣で商売している道具屋もいるので心配はないのだろう。
トルネコと会話した後であればこの時も押すことができるが、3章と異なり頼まれたわけでもないため「これこれ このわしを どこへ つれていこうと いうのじゃ!(なぜわしを押すんじゃ!)」と文句を言われる。
もちろん教会まで連れて行っても何ももらえない。教会の前に池があるからと突き落とそうとか考えてはいけない。

DQ5

【ラインハット】に仕える男性。
カエルが苦手。城詰めの召使い時代、【ヘンリー】に背中にカエルを入れられたり、ベッドにカエルを入れられるというイタズラをいつもされており困っていた。
英語版での名前はFrank O’phobeで、frogophobe(カエルが苦手)という単語を、うまいことイギリス人名っぽくもじったネーミングである。
なお彼の名前はこの時点では不明であり、下記の青年時代での再会の際に判明する。
 
その後兵士になり【ラインハットの関所】番兵として勤めていたが、ある時奴隷から逃れ戻ってきたヘンリーと出会う。
過去のイタズラ話をされたことで目の前の人物が行方不明だったヘンリーその人であり、ラインハットに戻ってきてくれたのだと確信。
誰も通すなと命を受けていたようだが、ヘンリーの生還を喜び、祖国の悪政に辟易していた彼はヘンリー一行を通した。
カエルの件でヘンリーに脅かされたことに関しては「今となっては良い思い出」と認識している。

DQ11の【ゴンザレス】はこの場面を踏襲している。

小説版

ラインハットの関所ではなくラインハット城の城門の警備にあたっていた。
城を脅かそうとするものは何人たりとも己が命を懸けてでも通さない覚悟だったが、目の前に現れたのがヘンリーその人であると知り、同じ隊の若者達と共にヘンリーに付き従って共にラインハット城へ突入した。

ユアストーリー

映画の尺の関係で主要キャラが何人も登場できずにいる中で、彼は原作と同じ展開で登場する。
声優は田中美央が担当。

DQ6

下の世界の【レイドック】兵士長。上の世界の兵士長【ソルディ】と瓜二つの容姿をしている。
主人公がレイドック城に現れた際、行方不明であったレイドック王子と確信して玉座の間に入れてくれる人物。
しかし、【ゲバン】大臣にニセ王子(実は本物の精神体なのだが)であることを見破られてしまい、不審な人物を玉座まで通したその責を問われる形で更迭された挙げ句に、飛ばされた辺境の地にて魔物との戦いで死亡してしまったという。
死んだという話通りその後彼と再び出会うことはなく、どこに飛ばされ死んだかははっきりしない。【ムドーの島】の洞窟の中にあるダイイングメッセージ付きの白骨を彼ではないかと想像する人もいるようだ。ただし、亡くなった時期など総合的に考えて、おそらくは別人と思われる。
また後味が悪いため(+後述の通りソルディが生きているため)生存説を唱えるプレイヤーもいる。
 
子供の頃は自分の平凡な名前が嫌いであり、「ソルディ」と名乗ってしばしば兵士ごっこをしていた。よって、ソルディ兵士長は彼の夢の中での姿と思われる。
英語版での名前はRustyで「錆びついた」という意味で、確かに人名としては非常に格好悪い。ちなみにソルディの英語名はBlade(刃)。
なおトム兵士長が死んだという話が聞ける前後の時期にソルディ兵士長も行方不明になるのだが、こちらはかなり後になってから別の場所で再会でき生存が判明する。
「現実の世界で死亡した人物が夢の世界では生存している」ケースは他にも【イリア】【ジーナ】【カルベローナ】の住民たちといった例があるのでこれがトムの左遷、生死に関係している可能性はあるがどう関係しているかは不明。
 
兵士たちからの信頼が厚い人物だったらしく、彼の死の遠因を作った主人公を厳しく糾弾する兵士も居る。
主人公としても、記憶を失っていたとはいえ、強い信頼関係で結ばれていた部下を迂闊な行動と不運な巡り合わせで結果的に死に追いやってしまう形となっており、鬱イベントの1つに数えられる。
流石にあんまりと思われたのか、後のメディア版の多くでは彼が生還・そしてレイドックに返り咲く展開に変わっている。
とはいえ、「長く王族不在の城に身元不明の自称王子を率先して招き入れた」こと自体は、警備を預かる者として客観的に見れば咎められて当然の所業ではある。
 
ちなみに、彼がレイドックを去った後には【フランコ】兵士長が後任に就いている。

漫画版

漫画版では牢獄の町にソルディ兵士長がいるのではなく、絶望の町にこの人がいる。
戦死はしていないものの、何もかもを失った絶望から狭間の世界に迷い込んでいる。
そこで出会った正真正銘のレイドック王子である主人公=ボッツからレイドック王家が使う正式な書簡で兵士長に復帰せよとの辞令を渡され、希望を取り戻してレイドックに戻るという救いのあるエピソードになっている。

小説版

辺境の地に追放されるのは同じだが、通りかかった主人公イザ一行に救われる。
彼自身はレイドック城での一件の後もイザのことを本当の王子だと信じていた。
のちにレイドック城に復帰、将軍に出世する。小説版でも救いのあるエピソードになっている。
ちなみにソルディ自身も自らがトムであると認めているふしがある。
 
なお、CDシアターでは辺境に送られたと兵士が語る以上の展開は無い。

DQ7(リメイク版)

懐かせた【がいこつへい】1匹目の名前。
兵士のゾンビであるが他のナンバリングの人物とは無縁だろう。多分。