DQ7
DQ7に登場する【町】の一つで、【ルーメン地方】の中心。三度、魔物の脅威に脅かされる災難の多い町。
牛が反芻するあの臓器が由来ではない。
光の明るさの単位として同名のルーメン(lm)があるが、封印された状態では光とは程遠く、闇に閉ざされている。
封印に際して光が奪われた・光を取り戻したという点に関して事態が二転三転する町なので、「光」には縁がある町と言える。
英語版での地名はPS版ではLoomin、3DS版ではNottagen。
過去
1度目の災厄
初めて訪れたときは【やみのドラゴン】によって暗く封印されている。
町は魔物に占領されており、入るといきなり【ベビーゴイル】2匹との戦闘になる。
闇の封印の前は、【ヘルバオム】という巨大食人植物によって苦しめられていたらしいのだが、闇のドラゴンがこの一帯から光を奪ったために枯れてしまったらしい。
住民にとってはヘルバオムよりも支配されているだけの今の状況のほうがマシらしく「もっと早く封印されていれば」などという皮肉な言葉も聞こえる。オルゴ・デミーラが唯一(遠まわしだが)感謝されてるシーンである。いいのかそれで。
闇のドラゴンを倒した後の住人の話を聞くに、どうも闇の封印は主人公の訪れる何百年も前から続いているらしい。
そして「何百年ぶりの太陽」と言う住人の台詞や教会のあくましんかんの台詞から、封印された当時から歳をとることもなく死ぬこともできなかったらしい。
何百年という歳月太陽を拝めず、魔物に支配された状態で、生かさず殺さずの生殺しにされ続けたルーメンの住人の惨状は、まさに死ぬより辛い拷問、生き地獄というほかない。
他の封印された大陸と比べても酷い部類であり、訪れた当初この町が絶望に包まれていたのも頷ける話である。絶望するだけの心が残っていただけマシとも言えようか。仲間会話からはここまでにいくつもの封印された世界を旅してまわった主人公一行ですら改めて恐怖するほど闇の力が強いことがわかる。
これまで巡ってきた地方は、今まさに封印されつつある地方のターニングポイントに駆け付けるといった形であったものが、このルーメンに限ってはすでに闇のドラゴンによって封印が完了したものを解放するといった形であるようだ。また、このことからオルゴ・デミーラによる封印は必ずしもその地方の滅びを伴うものではなく、封印の中で生かさず殺さず絶望の日々に落ちている地方も存在していることがうかがえる。
しかしその割には、封印されて年月がそこまで経っていないような描写も見受けられ(ヘルバオムに殺された人達の墓がまだ新しい、ヘルバオムの根っこの跡がそこら中にある、ヘルバオムのショックで寝込んでる人がいる、など)、その辺りの設定が混在しているように見られる部分もある。
武器・防具屋では魔物が「ミニミニショップ」なる店を開いており、ここでは買ったものがすべて【うまのふん】になる。
魔物を率いて町を支配する【ボルンガ】のいる町長の屋敷の前には、ばくだん岩が立ちふさがっている。
一旦町外れの井戸に入り、教会を追い出されて来た神父たちの話を聞けば、この岩がいなくなって入れるようになる。
なおこの井戸の中でセーブが可能。
ボルンガを倒すと、タンスから【やみの塔のカギ】を手に入れることができる。
それを用いて【闇のドラゴンの塔】に入り、最上階でやみのドラゴンを倒せば封印が解かれ、第一の災厄は終了。
いつにもなく光あふれる演出で、封印から解放された世界が光を取り戻すことになる。
なお井戸の中にいる【あくま神官】に話しかけると戦わなくてはならなくなるが、放置しておいてもこの先の展開には影響しない。
2度目の災厄
やみのドラゴンを倒して現代に戻ってみると、陸地は復活しているものの、何故か町は滅んだ状態となっている。
その理由を調べるために再び過去のルーメンに戻ってみると、第二の災厄が発生していることを知る。
その元凶は先のヘルバオム。
一帯が封印から解放されたことによって光を取り戻したため、かつて光を失い枯れ果てたと思われていたヘルバオムが元気に復活してしまったのだ。
町中いたる所でうねくる【ヘルバオムのねっこ】と、老婆や吟遊詩人が断末魔と共に地面に引き摺り込まれていくシーンは軽いトラウマ。
町のあちこちにいるねっこに接触すると戦闘になる。
町長の家では住み着いていた【ばくだんいわ】の【ロッキー】が自爆して、ねっこから町長の【シーブル】を助ける一幕がある。
井戸の中から【ルーメンの洞窟】に入り、災厄の元凶であるヘルバオムを今度こそしっかり倒せば、第二の災厄は終了する。
最後に、ヘルバオムのねっこに付いていた小さい【ヘルワーム】の【チビィ】をシーブルが飼いだしたことがわかる。
3度目の災厄
それでもなお現代ではルーメンは滅びの末路を辿っており、仲間からは「この町って何かに呪われてるのでは」という疑惑すら沸いている。
またかよと思いつつ三度過去に戻ると、今度はまだ特に何も異変が起こっていない。
変わったことと言えば、チビィが短期間の間に巨大になっていたことくらい。住民たちはこのチビィがまた町に災いをもたらさないか不安に感じているようだ。
このチビィに関する問題において、どういう選択を行ったかによって、最終的にルーメンの町が滅びるか、滅びずに現代まで残っているかが決定されることになる。
この辺の展開の詳細は【チビィ】を参照。
こうしてルーメンの歴史を振り返ると、三回の危機の内、二回は魔王でなく在来のモンスターによってもたらされている。
なお、町を滅ぼしてしまった場合、シーブルの家にある【ちいさなメダル】が回収不能になってしまうため、忘れずに回収しておくこと。
また、ここの武器屋は過去、現代ともに、ルーメンを完全に救った場合のみに利用可能となる。
現代
上記の通り、プレイヤーの選択によって滅びるかどうかが決定される唯一の町である。
井戸に住んでいる囚人姿の男は現代ルーメンにおいて唯一共通で登場する。
3度目の災厄で滅んだ場合は廃墟で佇む吟遊詩人が追加され、彼の台詞を要約すると「町を滅ぼしたのは巨大な植物か虫の大群か、生存者がいないのだから真実はハッキリしない」とのこと。「かつてルーメンという町があったそうです」と発言しているため、辛うじて町の名前は伝えられている。
また、(PS版のみ)滅びてる間でしか取れないちいさなメダルがあるので、ルーメンを滅ぼさないならその前に取っておくこと。
滅びなかった場合は勇者チビィで有名な町となる。
しかし、チビィが人間の男にされており、三度のルーメンの災厄を救ったことにされ、極めつけは主人公たちが家来にされる始末。
しかし、チビィ自体は色をつけられてはいるが「勇者」と呼ばれるにふさわしい功績は残していること、悪意による改変ではないことがわかる範疇であることから、そこまで悪感情は持たれていない。
ただの伝言ゲームの結果として軽く流し、ここはひとつ家来扱いに苦笑いしつつもチビィに花をもたせてやろう。
余談だが、メルビン加入前にルーメン編を終わらせたとしても、チビィの家来は4人ということになっている。
おそらく、ルーメン編までにメルビンを加入させないことを想定していなかったのだろうが、チビィの言い伝え自体が伝言ゲームの結果尾びれが付いてしまっていること考えれば、そこまでおかしいことではないと言える。
なお、かつてのシーブルの家に【ブルジオ】の妻らしき人物が住んでいる。
家には【エビルバイブル】がいるので注意。かつての家主の影響だろうか?
その他
建物から出ると音楽が最初に戻ったり、ヘルワームを倒してないのに倒した後の会話が聞けたりと、バグの多い町である。
当然ながら3DS版ではもろもろのバグは修正されている。
DQ11にはこの町のように三度別の脅威に襲われる場所が登場する。
小説版
小説版では具体的な状況は描かれなかったが、ルーメンを巡って【ガボ】と【主人公】が一時的に仲違いしたという。
名前は出ていないが、チビィにあたるキャラを殺そうとしたのが主人公で守ろうとしたのがガボだった模様。
ルーメンは破滅こそ免れたが、成長したチビィが子を産み、その子達が凶暴化してしまったため、チビィを守ろうとしたガボの決断は裏目に出て多くの死者がでてしまったらしい。
余談
事件が頻発するこの町の惨状について、お嬢様は次のように主人公に言う。
(2度目の災厄発生時、町の中での台詞)
マリベル「まったく あんたが
ポーッと してるから
事件ばっかり 起きるのよ!
理不尽である。