概要
トルネコ2以降の【不思議のダンジョン】シリーズに登場する「壺系アイテム」の一種。
その名前の通りアイテム同士を【合成】できる壺で、『SFC版風来のシレン』からの輸入アイテムの一種。
2つの武具を合成する【合成屋】と異なり、壺の空き容量分だけまとめて合成できる。
【遠投の指輪】や【遠投のお守り】を装備した状態でこの壺をうっかり投げつけて紛失し途方に暮れるのは不思議のダンジョンシリーズの通過儀礼となっており、
この失態はトルネコ2では【冒険の記録】に、トルネコ3では【冒険の履歴】に記載される。少年ヤンガスでは記録できる媒体が存在しないので記録されない。
DQ本編における、のちの【錬金釜】での【錬金】システムの原点とも言えるだろう。
無限に利用できる「錬金釜」とは異なり利用回数に制限こそあるものの【はぐれメタルの剣】や【メタルキングの剣】や【ロトの剣】等にあらゆる【印】を付与して、装備アイテムの名前やデザインそのままに更に強化できる便利さと面白さがある。
もちろん【こんぼう+99】や【つるはし+99】や【奇跡の剣+99】みたいに弱い武器やマイナーな武器を最大まで鍛え上げる、なんて芸当も可能で、無限の可能性を秘めていると言っても良い。
残念ながらDQ本編には登場しない。むしろ【ちからの指輪】の経緯みたいにDQ本編にも登場させても良かったのでは無かろうか?
(詳細は「ちからの指輪」の項目を参照)
トルネコ2
【トロ遺跡】クリア後から可能。創作者はこのお方とも噂されている。
杖の合成はこの壺を利用する場合でしか合成できない。
それ以外の方法で杖の使用回数を増やしたい場合は【いのりの巻物】を読んで利用するか【魔法屋】で【レミィ】に依頼するかのいずれかになる。
【修正値】の付いた武器や盾をメインの装備に移したい場合は合成屋を、特殊能力の継承やより強力な装備をベースに現在の装備を合成する場合などは合成の壺、等と使い分けると良い。
【不思議のダンジョン】23階(PS版のみ)、【もっと不思議のダンジョン】23階の【宝物部屋】には、空き容量こそランダムだがこの壺が2つ置いてある。
眠っている【爆弾岩】7匹と【地雷】7個に守られており、爆発させないように取らなければならない。
【ワナ】対策をした上で爆弾岩を1匹ずつ部屋の外へおびき出して倒していくか、【場所替えの杖】を駆使して入手しよう。
初出の風来のシレンでは「武器→盾→武器→武器」みたいに、途中で他のカテゴリーのアイテムを入れた場合、最後の2つしか合成できなかったが、今作からは最初に入れた武器をベースに後の2つもしっかり合成される仕様になっている。
途中で変なものを入れた場合でも合成できるから便利かと思いきや、合成の壺に【つるはし】やベース装備以外のアイテムを最初に間違って入れてしまい、【すいだしの巻物】が無い場合にわざと他カテゴリーのアイテムを間に挟むという手法も存在するので、どちらの使い勝手が良いかはプレイヤー次第だろう。
合成のベースとなったアイテムは合成後自動的に識別されるので、杖の残り使用回数の合算と正体の識別に活用する手法も存在するが、こちらはSFC版風来のシレンの仕様をそのまま継承している。
トルネコ3
販売価格は3000G、買取価格は1500G、重さは100。
クリア後ダンジョンでのみ入手可能。今作では指輪の合成が可能になった。
【ゴッドスパークの杖】を作成するには、合成の壺か【ポムポムボム】の特殊能力を利用しないと生成できない。
【合成屋】の一度に掛かる費用が20000G固定とかなり高額になったが【異種合成】ができる【バブリン】系統のモンスターが登場した影響も含め、アイテムが持ち込み可能なダンジョンでは少しばかり影が薄い。
しかし、バブリン系統が出現しない【異世界の迷宮】ではこの壺には非常にお世話になる。
特に主要の武器や盾が強くないと攻略が厳しい【トルネコ】で挑戦する際には最重要アイテムの一つに数えられるので、使用時には空き容量を1つたりとも余さずに使い切りたい。
今作では【すいだしの巻物】が登場しないので、余った合成の壺の空き容量を再利用できないのが悔やまれるだろう。
合成の壺を入手できる数に限度がある異世界の迷宮では、トルネコの場合は武器と盾の合成を最優先に行うべきで、指輪の合成を行う余裕は他に合成に利用可能な装備品が無い場合に限られるだろう。
指輪は合成しなくても、状況に応じて装備し分けるという手があるので、指輪の合成は後回しでも構わない。
【爆発の指輪】・【ルーラの指輪】・【遠投の指輪】等は、合成せずに単体で使い分けた方が良い場面が多い。
【ハラモチの指輪】・【混乱よけの指輪】・【眠らずの指輪】といった、攻略の主要となる指輪が揃っている場合はこの限りでは無い。状況に応じて使い分けよう。
一方で【ポポロ】の場合は、合成できて使用できるアイテムは指輪と杖のみなので、遠慮無く指輪の合成に使用できる。
「呪われた指輪」と「呪われていない指輪」を合成すると「呪いが解けた状態の指輪」になるので、持ち物に【祝福の壺】が無い時の解呪手段としても利用できる。
また、未識別の指輪を合成すると、印が判明して正体が分かるので、未識別の指輪同士を合成して【インパスの壺】の代用としての識別手段に利用する荒業もある。
同じ手法を杖にも適用させると、有用な杖の残り使用回数を合算・識別しつつその杖の正体も判別できる。【とびつきの杖】や【一時しのぎの杖】等に利用したい。
但しマイナスアイテムの指輪を合成したり、相性が悪い特殊能力同士の指輪を合成すると、全く使い物にならない特殊能力の指輪が完成してしまう可能性もある。
未識別アイテムを利用した無計画な合成では極稀に起こり得るので要注意。
(例:【ハラペコの指輪】+【たれ流しの指輪】、【遠投の指輪】+【へた投げの指輪】etc.)
また説明欄には記載されていないもう一つの効果として、アイテムに擬態している【ひとくいばこ】は、この壺には入らずに必ず姿を現す隠された性質がある。
これを利用して「合成の壺」自体を識別したり、または【大きなパン】や【世界樹の葉】といった重要アイテムの「ひとくいチェック」に使用できる。
確実に食べられる【パン】や消耗アイテムだけを壺の中に入れられるので、特に合成の壺の使い道が少ないポポロの場合は、食料保存庫として運用する戦略も存在するのを覚えておこう。
少年ヤンガス
クリア後のダンジョンのみ登場する。
販売価格は6000G、買取価格は3000G。
漢字表記が「合成の壺」から「合成の壷」に変更されている(「壷」の字体が変更された)。
合成に成功するとメッセージ欄に「うれしい音が聞こえた!」と表示され「チン!!」という効果音が鳴る仕様が追加された。
また今作では【バブリン】系統の削除の影響からか、この壷で初めて【異種合成】が可能になっている。
ただし空き容量は常に[2]しか無いので、複数の武器や盾を一度に合成する使用法はできなくなってしまった。
未識別時には同じく空き容量が[2]まで可能性がある【メッキの壷】や【強化の壷】と勘違いしやすい。
しかし、識別済みで空き印数の中に「サビずの印」が入っていない武器か盾のどちらかを未識別の壷の中に入れれば、一発でこの壷か否かを判別できる。
この壷が入手可能な全てのダンジョンでも比較的安易に入手できないアイテムなので、特にこの壷で異種合成を行う場合は失敗せずに注意して利用したい。
アイテムを持ち込めない【盗賊王の大宮殿】や【魔導の宝物庫】では【ガーゴイルの店】で運良く販売されているのを発見したら是が非でも入手したい逸品だ。