本ページでは、ドラゴンクエストシリーズの「作品世界における錬金術」、および「ゲームシステムを利用した金策」について扱います。
概要
現実の歴史では、鉄や銅、鉛といった金属を金や銀といった貴金属に変化させようとした試みで、近代科学の母胎になったとされる。
今日のファンタジー作品では、魔法やそれに近しい超技術の一種としてよく登場する。
ちなみにDQ3の【まほうのたま】は火薬の類を使った爆弾の一種だが、現実世界の基準で言えばこれも「錬金術(のとの化学)」の類型とも言える。
ドラクエシリーズでは、DQ3で錬金術の最終目標とされる【けんじゃのいし】が登場し、以降の作品でも常連アイテムとなっている。
シナリオに関わるのはDQ4が初で、これをなりわいとする【錬金術師】も登場した。
また、DQ8以降は複数のアイテムを合成して別のアイテムを生み出すシステムである【錬金釜】が実装されている。
上記の他に、ゲーム内でお金を稼ぐテクニック(金策)が、プレイヤーの間で俗に「錬金術」と呼ばれることがある。
こちらについても、このページで解説する。
シナリオ上の錬金術
DQ1(HD-2D版)
【妖精の隠れ里】にいる【錬金の妖精】が行なう。
【5つの紋章】をつくってくれるほか、素材をもとに消費アイテムを錬成してくれるが、素材の入手手段は少ない。
錬金できるアイテムの一覧は錬金の妖精のページを参照。
DQ4
【エドガン】がこの錬金術に関する研究者として登場している。
彼は、弟子の【オーリン】や【バルザック】らとともに鉄を金に変える研究を行っていたが、結局金自体を生み出すことはできなかったらしい。
また、本作の【まほうのカギ】は錬金術なら簡単に作れるものとされており、実際に【コーミズ西の洞窟】にあるエドガンの研究所から見つけることができる。
このことから、彼の研究は金こそ生み出せないものの、一定の成果を上げていたことが分かる。
ちなみに【進化の秘法】の完成の鍵とも言われている【おうごんのうでわ】も、元々は魔術や錬金術に使用するための道具なのだとか。
リメイク版での【ミネア】の弁によれば、魔法の杖を生み出すのも錬金術師の仕事なのだという。
DQ4には現実世界において近代科学成立の元となった「錬金術」の他にも「ガス」や「電気(PS版のみ)」に関わる研究を行っている者がいるなど、色々と科学の進歩の黎明期のような雰囲気を感じることができたりもするのだが、遥か後の時代が舞台のDQ5の世界観を見るに、あまりそれらの研究は実を結んでいないように感じられる。
DQ8・DQ9
【錬金釜】の登場によって「錬金」という概念が登場するが、シナリオ上であまり掘り下げられることはない。
DQ10オフライン
同じく「れんきんがま」が登場する。
また【主人公の兄弟姉妹(DQ10)】は【エテーネの村のおはなし】ではお粗末な箱を使った錬金で【ごきげんなぼうし】を生み出す程度だったが、Ver.2では【錬金術師】として成長していることが足跡からわかる。
DQ10オンライン
異なるアイテムに錬成するものは古代エテーネ王国で発展したが、現代では使用できる者が限られている。
装備に効果を付与するランプ錬金・ツボ錬金は現代ではそれなりに普及しているものの、前者とは異なる技術のようだ。
詳しくはこちらを参照。
DQ11
【マヤ】が【海賊王の首飾り】の呪いの効果によって「触れるものを金に変える」(【黄金病】)という文字通りの錬金術のような力を発揮した。
過ぎ去りし時を求めた後の世界では、魔女【リーズレット】が【魔竜のたましい】を別の素材アイテムに変えるという錬金術を披露してくれる。
テクニック(金策)としての錬金術
「安く仕入れて高く売る」という行為を繰り返して金を稼ぐテクニック。
現実世界では商売の基本であり、何も特別な行為ではないのだが、DQ世界ではこの手の行為ができるケースはまれ。基本的には【モンスター】と戦ってお金を稼ぐゲームであることと合わせ、【アイテム】の売買でお金が稼げるテクニックはしばしば錬金術と呼ばれる。
一般的にテクニックとして認知されているものはバグを利用したりするわけではなく、システムの間隙を突く行為で安全に実践することができるものである。
やり方は大きく分けて2つあり、一つはアイテムの買値と売値の差額を利用する方法、もう一つは錬金釜を利用して「安い材料で高く売れるアイテムを作る」方法である。
ちなみに「【ルイーダの酒場】で新キャラ登録を繰り返し、初期装備を引っぺがして売りはらう」という金策も、ルイーダの酒場で新キャラ登録ができる作品なら可能。
もっとも、効率はさほど良くはないので、低レベル縛りプレイでもなければ、普通にモンスターを狩った方が時間に対する効率はいい。
同じアイテムの売買によって稼ぐ方法
現実世界では同じ物品でも需要のある地域に運搬して売るなどすれば仕入れた時よりも高値で売ることが可能だが、DQ世界では原則として物価は世界中で統一されており、どこへ運んでも買った場所でそのまま売るのと同じように「買値>売値」となり稼ぐことはできない。
ただし、特定のアイテムや状況によってはこの方法を用いての金稼ぎが可能となっている。
アイテムを売却した際の価格は、基本的にはそのアイテムの販売価格の3/4、もしくは1/2となっている。
しかし、中にはこの法則に当てはまらないアイテムも存在する。
その中でも「売値が買値を上回っている」ものは、それの売買を繰り返すだけでゴールドを増やし続けることができる。
1回に稼げる金額は非常に小さく時間も掛かるため、基本的にはお金を稼ぎたいなら普通に敵と戦った方が効率は良い。
ただし、むやみに敵と戦って【経験値】を得るわけには行かない【低レベルクリア】などでは重要な金稼ぎの手段となる。
また、DQ4の第三章におけるアイテムの売買による金稼ぎはストーリーやシナリオ攻略にも深く関わるため、かなりの利益を出せるものとなっている。他作品のそれとは一線を画すものであるため、こちらはセクションの最後にまとめて解説する。
それ以外では実用性にはかなり差があるが、以下の載せるアイテムや場面で実行することができる。
DQ1(SFC・GBC・ガラケー・スマホ版)
- 【かぎ】
売値は一律26Gだが買値は店によって異なっており、【リムルダール】では16G、【ラダトーム】では24G、【メルキド】では32Gで販売されている。
そのため売値より買値の方が安いリムルダールでは、これを売買しているだけでお金を稼ぐことができる(一応ラダトームでも買値の方が安いが、買いに行く度にかぎを1個消費するため割に合わない)。
これは元々FC版では買値が53G・85G・98G、売値が26Gと設定されていたもの(要は売値は最安値の半値)が、リメイクに伴い買値だけが変更されたことで可能となったものである。
PS4・3DS版以降では売値が16Gに修正されている。
- 【せいすい】
買値:12G、売値:19G。
こちらも上記のかぎと同様、FC版では38Gで販売されていたものが買値だけ変更されて売値が変更されなかったことによるもの。
PS4・3DS版以降では売値が12Gに修正されている。
DQ2(SFC版)
- 【ふくびきけん】
買い物を終えた際に所持金がある法則に従っている場合、1枚貰える。
条件を満たしていれば【どくけしそう】(8G)を買うごとに手に入り、1枚38Gで売ることができる。
貰える法則についての詳細は、ふくびきけんの項目を参照。
DQ3(FC版)
- 【みずでっぽう】
売値:15G。
手元に無い場合、【ムオル】の少年【ポポタ】から何度でもタダで手に入る。
同じ村内に道具屋もあり、一応確実に無戦闘で稼げるが、貰うのも売るのも1個ずつなので時間効率は悪い。
DQ5(DS版)
- 【イブールのほん】
【ルラフェン】に居るおばさんから3000Gで買うことができ、それを4000Gで店に売ることができる。
儲けは1000Gと高額だが、おばさんからは1つしか売ってもらうことができないため残念ながら稼ぎ続けることはできない。
なお、SFC版とPS2版では売値も3000Gなので、売っても意味がない。
DQ6
- 【やくそう】×6+【せいすい】
【シエーナ】(【マルシェ】)で行われる1回目のバザーで、上記の品のセットが50Gで売られている。
これらを全て売却すると計51Gになるため、一応差額の1Gを稼ぎ続けることが可能となっている。
キャラバンハート
- 【トラマナのつえ】
買値:200G、売値:250G。
見ての通り、1回の売買で50Gの利益を出すことができる。
なお、公式ガイドブック上でのこのアイテムの買値は500Gとされている。
この作品では売値は買値の半額なので、本来の買値は500Gのはずだったのだろう。
トルネコ2
- 【うそつきの壺】+【値切りの指輪】
買値:2500G、売値:1500G(うそつきの壺/残り使用回数が0の場合)。
当然このままではお金を稼ぐことはできないが、値切りの指輪を用いてうそつきの壺の買値を1250Gにすることで差額を儲けることができる。
トルネコ3
- 【インパスの壺】+値切りの指輪
買値:2000G、売値:1200G。
トルネコ2と同様、値切りの指輪で買値を1000Gにすることで差額を儲けることができる。
同一アイテムの売買とは違うものの、値切りの指輪と売値の合計が500000G以上のアイテムがあれば売買を繰り返すことにより儲けることができる。
一度の取引における取引価格の上限は999999Gなのだが、一度に1000000G以上の取引をする時に値切りの指輪を使うと、1000000Gだろうが2000000Gだろうが、999999Gの半額である499999Gで購入することができるためである。
DQ4
特定のアイテムが対象となっている上記の例とは一線を画すのが、DQ4の【第3章】における商売。
商いを行いお金を稼ぐことが主目的となっている第3章では、以下の2つの場面で同一の品の売買による稼ぎが可能となっている。
どちらも現実の商売でごく普通に行われている商売の基本とも言うべきものだが、ゲーム的には本来の【ゴールド】の稼ぎ方であるモンスター討伐を全く行うこと無くお金を稼げるということで、しばしば錬金術と呼ばれることがある。
- ボンモールでの防具買取
防具不足で困っている【ボンモール】ではあらゆる【防具】を高値で買い取ってくれる男がいる。
通常、DQ4におけるアイテムの売値は買値の75%という金額なのだが、ここでは買値の85%~200%という高額で買い取ってもらうことができる。
買取価格は話しかける度に変化するので、買値以上の金額を提示された時に売れば差額が儲けとして懐に入る。
別の町で定価で購入して来た防具をボンモールで買い取ってもらうだけで延々と稼ぎ続けることが可能となっている。
ちなみに、町で売られている品の中で最も高額なのは【エンドール】にて1500Gで販売されている【てつのまえかけ】。
これを元手として大量に仕入れて、ボンモールに持っていき高値で売り続けると良いだろう。
- エンドールのトルネコの店
【トルネコ】がエンドールに自分の店を持ってからは、若干間接的になるがこちらで稼ぐことができる。
店番を務める【ネネ】は、トルネコが仕入れてきたアイテムを定価の1.5倍以上の値段で売ってしまう商売上手なため、別の店から定価で購入してきたアイテムをネネに渡して売ってもらうだけで延々と利益を出し続けることが可能。
当然、元値が高い方が利益も大きいため、どうせ売ってもらうならネネには高額な品を渡すべき。
最適なのは、斜向かいの【武器屋】で売られている【せいぎのそろばん】(定価:1600G)。
ネネはこれを最低でも2400G以上で売ってくれるため、1つにつき800Gは確実に儲けることができる。
なお、3章で儲けたお金は5章に持ち込めないが、トルネコの所持アイテムは持ち込める。
このため、3章をクリアする前に余ったお金でできるだけ高額なアイテムを買っておくことで金策を行うことが可能。
一番高いのは、最初のトルネコの店にランダムで売りに来られる【はじゃのつるぎ】。トルネコが仲間になった時点では【主人公】の強力な武器でもあるため、一石二鳥である。
破邪の剣が得られなかった場合、次点はボンモールで買える鋼鉄の剣となる。一応これより少し高い鋼鉄の鎧も1個だけ手に入るが、シナリオ序盤の話なので、(ふくろが使えるDS版を除いて)道具欄の自由度の関係から、持ち越すには向かない。
錬金システムによって稼ぐ方法
安く集めた材料を用いて、高額で売れるアイテムを錬金するという、ある意味文字通りの「錬金術」。
錬金システムが登場するDQ8・9で行うことができる。
特にDQ8はモンスターから取得できるゴールドが非常に低額だったり、後述の売値変動システムがある等、この方法をプレイヤーが利用することを想定したと思われるバランスになっている。
この稼ぎに使えるアイテムには高額で売れるものも多いが、DQ8では錬金自体に時間がかかってしまうのがネック。スマホ版および3DS版では、錬金がすぐ完成するようになったので格段に効率が良くなった。
なお、DQ8は雑魚敵やボスが比較的強めで全滅の恐れがある敵や地域は結構多いのだが、その割にゴールド銀行が使えるタイミングは中盤から。
ゴールドを所持したまま全滅すればただでさえ集め辛いのにさらに半減と辛いので、不要なゴールドはこれらに使えるアイテムを購入していつでも換金できるようにしておく、という手もある。
DQ8
素材を全て店売りの品で揃えることができる錬金レシピのうち、素材を買い揃えるのにかかった金よりも高い価格で作成物を売ることができるものを利用し、差額を儲けるという手法。
- 【上やくそう】(素材額:16G、売値:88 or 264G)
- 【ターバン】(素材額:90G、売値:205G)
- 【ダンシングメイル】(素材額:5600G、売値:8200G)
- 【猛牛ヘルム】(素材額:13330G、売値:16500G)
この辺りが利益効率が良く、かなりの儲けを得ることができる。
ただし、この錬金術に関しては製作者側も想定済みだったようで、やればやるだけ儲かると言う代物ではない。
今作では一部のアイテムに“同じ物を何個も店に売ると買取価格が下がる”という【売値変動】システムが導入されており、ダンシングメイルや猛牛ヘルムといったものはすぐに素材額を割ってしまうようになり儲からなくなる。
上やくそうやターバンについては何個売っても一定の儲けが出る効率のままだが、これは単価が小さく数をこなさないとまとまった儲けにならないため、今度は錬金にかかる時間がネックとなり、有効活用できるのはほとんど序盤限定となる。
3個錬金が可能になると【おかしな薬】の作成がメインになる。
以上のことから、最終的には獲得ゴールドの多いモンスターを狩った方が効率は良くなる。
上記のアイテムの売値の変動は以下の通り。
上やくそうに関しては30~49個目の間のみ売値が跳ね上がるので、ここまで繰り返すことで大きな利益を生むことができる。
| アイテム名 | 変動前の基本値 | 1回目の変動 | 2回目の変動 |
| 上やくそう | 1~29個目 88G | 30~49個目 264G | 50個目以降 88G |
| ターバン | 何個売っても205Gのまま | ||
| ダンシングメイル | 1~5個目 8200G | 6~10個目 5740G | 11個目以降 2460G |
| 猛牛ヘルム | 1~5個目 16500G | 6~10個目 11550G | 11個目以降 4950G |
リメイク版では、事情が大きく異なっている。
PS2版では錬金にかかる時間を無くすためには【竜の試練】をクリアして竜神王に錬金釜をパワーアップしてもらわないといけなかったが、スマホ版以降は最初からすぐに完成するようになっている。
さらに、レシピから複数個まとめての錬金ができるようになったため、【やくそう】を大量に買い込んで全て上やくそうにして売りさばけば中盤以降でも十分使える金策となった。
やくそうを9個ずつ買い込む作業のスピードによって変わってくるが、後述のDQ9の錬金稼ぎと違ってやくそうが売っている店ならどこでも良く移動する必要も無いため、10分あれば3万Gくらいは楽にひねり出せるほどの効率を誇る。
3DS版ではようやく調整が入り、ほぼ全てのアイテムにおいて売値変動で最終的に材料費と同じか赤字になるようになり、最初のいくつかを売り払って一時的に儲けることはできるものの、半永久的に儲け続けることはできなくなった。
…と思いきや、【激辛チーズ】だけなぜか売値変動が適用されなかった。【レンネットのこな】1個・【おいしいミルク】1個・【あかいカビ】3個の合計130Gで作れるのに完成品が何個売っても600Gから値下がりしないので、これで儲けることができる。
さらに、店でのまとめ買いが最大99個になったことで効率が向上しており、激辛チーズ990個分の材料を買って錬金して売るだけで5分で50万Gほど稼げてしまう。
スマホ版以降のものは明らかにゴールド稼ぎのバランスを崩してしまうほどのものだが、これに頼りすぎるとレベル上げが疎かになってボス攻略などがキツくなるので注意。
DQ9
- 【ぬくもりのシャプカ】(素材額:970G、売値:1200G)
- 【ゴールドメイル】(素材額:4570G、売値:4900G)
今作ではこの辺りが有名。
DQ8とは異なりいくつ売っても売値が変わることはなくなった上、かつては【Wi-Fiショッピング】の存在によってお金がいくらあっても足りないような状況だったため、必然的に多くのプレイヤーに利用された。
また、今作ではフィールド上に錬金素材が落ちているため、これを拾い集めて錬金すれば実質元手0で利益を得ることもできる。
ただ、アイテムを拾い集めるのにも結構時間が掛かるため、上記のようなアイテムの方が元手は掛かるものの楽である。
なお、ゴールドメイルによる錬金術は2chの錬金スレの考察によると、効率良くやれば1時間で49万G、【ゴールドマン】を5秒に1体倒すペースで儲けられるとのこと。