ストーリー/【FFTのED】

Last-modified: 2024-04-08 (月) 10:35:37

概要

FFシリーズ史上もっとも後味が悪いと評判のED。
ラスボス戦に至るまでの道で異世界にやってきたラムザ達は元の世界に戻れなくなってしまい、
アルマを救出して聖大天使アルテマを撃破するものの、アルテマが消滅する際の爆発にまとめて巻き込まれてしまう。
そして場面は切り替わってアルマの葬式のシーンとなり
(ラムザは異端者なので墓も作ってもらえなかった)、
オーランバルマウフラが墓参りにやってきて、ディリータが王となった事や、結婚した事を報告する。
アルマの墓前でオルランドゥの生き様を問いかけるオーランは、
そこでチョコボに乗ったラムザとアルマを目撃するが、2人は何も言わずに姿を消してしまう。
その後、オーランはデュライ白書を執筆するが、公開した直後に異端者として処刑されてしまう。
 
そしてスタッフロールが終わるとディリータが城を抜け出したオヴェリアを迎えにやってくるシーンが始まる。
誕生日を迎えたオヴェリアを祝うために花束を持ってきたディリータだが、その直後、オヴェリアに刺されてしまう。
「いつかラムザのように、私も見殺しにするのね…!」
その直後ディリータは何も言わずに刺されたナイフを奪い、オヴェリアを刺殺する。
何もかもを失ったディリータは空を見上げ、今はいない親友に問う。

「…ラムザ、
 おまえは何を手に入れた?
 オレは……

この台詞で幕。ちなみにシステムの都合上か、他の仲間達のその後は全く語られない。
ラムザ達が生き残ったかどうかも定かではなく、オーランもオヴェリアも死んでしまうというプレイヤーの余韻もあったもんじゃない最高に後味が悪い終わり方となっている。
 
なんだかんだでオーランとバルマウフラのカップル疑惑が一番プレイヤーにとって幸せだった瞬間かもしれない


でも一番最後、
アラズラムの語りの最後の彼のサインが「アラズラム・デュライ」だったのには結構感動したな。
歴史学者が先祖の汚名を晴らしたってあたりに。

  • おかげで、
    「アラズラムはラムザの名誉のためじゃなくて先祖の名誉のために行動したんじゃないか」
    というツッコミも発生したがなw

考察

理解できない人に注釈。
オヴェリアは完全に物語後半でのラムザとの面識がない。その結果、両戦争での彼女の視点では次のようになる。
ただし、オヴェリアがどこまで情報を得られていたかは判然としないため、表には一部曖昧なところがある。
特にルーヴェリア・ラーグ・ゴルターナ3名が一挙に表舞台から消えたベスラ要塞や、
イグーロス城でのベオルブ一家皆殺しなどについてはどこまで知っているのか完全に不明。

人物・団体身分行状または最期
イヴァリース王家なんと謀ったのかのようにオヴェリア以外謀殺もしくは追放。
元老院も健在なためディリータの御膳立てを疑われかねない。
元老院王妃の実子を二度に渡り暗殺。反ラーグ派だがゴルターナ派に迎合したか不明。
獅子戦争後も存在したかどうか不明。王子殺しの前歴があるためディリータ即位後もあるとしたらオヴェリアがディリータに疑念を抱く十分な材料になるだろう。
ルーヴェリア女王/母超独裁主義。彼女が王権にしがみつきたいがために獅子戦争の下地ができた。
オリナス王子のためにオヴェリアを誘拐したという嫌疑でベスラに監禁・幽閉。
(生きているとしたら)ルーヴェリアを生かす理由がないのでこれも疑念の材料に。
オリナス王子王子/甥/政敵アトカーシャ王家の血筋をひくことが公式に確認されている人物。
ラーグ公により1歳で擁立されるも、ラーグ公失脚後ロマンダ国へ亡命
"白獅子"ラーグ公陣営ラーグ公(主君)とベオルブ家(軍師)が互いに謀りあって両者共倒れ。
ラーグ公、ベオルブ家とともに死んだため元老院(と教会)の思惑通りに動いていることになる。
ラーグ公公爵/政敵獅子戦争の一方の雄。重税を敷いたなどの記録がない、がオリナス派である。
ベスラ要塞の動乱の中、神殿騎士団の関与のもとベオルブ家の長子により始末される。
北天騎士団ラーグ公配下、ベオルブ家が指揮する軍事集団。ラーグ公もベオルブ家もあっさり殺されて実質瓦解状態に。
ダイスターグ王国軍師ベオルブ家の長兄。実質北天騎士団とゴルターナ公のパイプ役。
だがラーグ公を暗殺。イグーロス城にてザルバッグと同席中、互いに相果てる。死体については描写がないが、同じくルカヴィと化したドラクロワ枢機卿は「圧死」だったので彼もそうなった可能性が高い。
聖騎士ザルバッグ騎士団長/将軍イグーロス城にてダイスターグと言い争いになり、互いに相果てる。
アドラメルクに魔法で飛ばされたので死体がなぜか教会の総本山ミュロンドにあり、死に顔がどう見ても人のものではない。
ラムザ異端者骸旅団の掃討中、兄の命に反してランベリー近衛騎士団の貴族子息を殺害。
その後、ライオネル城主ドラクロワ枢機卿および配下を虐殺した罪で異端審問にかけられる。
その後も度々目撃され、特に元南天騎士団団長ライオネル騎士団元団長を籠絡。
上記ベオルブ家の末路のこともあり、獅子戦争の暗部で汚れ役として利用されていると思われておかしくない。
"黒獅子"ゴルターナ公陣営オヴェリア派だがゴルターナの暴政やオルランドゥ伯の離反により勢力はガタガタ。
実質ディリータが王家の血筋に食い入るためにアトカーシャ家に嫁いだと思われてもおかしくない*1
ゴルターナ公公爵
擁立者
二度の戦費を重税で賄い、忠臣の諫言を厭う典型的な暴君。
オヴェリアを上洛させて新政権を樹立させようとするが、当のゴルターナ自身が
ディリータ自身の手で暗殺。オヴェリアがベスラ要塞の事実をどこまで知っているかは不明。
グルワンヌ大臣大臣ゴルターナ公の重臣。オヴェリア誘拐犯の主犯者として迅速に処刑される。
後にこの誘拐の真実を知った時も、おそらくディリータの謀略の一端だと思われるだろう。
オルランドゥ伯伯爵/雷神常識派だったがオヴェリアを上洛させたいディリータの思惑により失脚。
南天騎士団はディリータのものになり、そのまま王家直属の騎士団になったと思われる。
オーラン貴族/軍師獅子戦争終結後も健在だったが、五年後のクレメンス公会議最中に突如異端者認定され火刑に処される。
異端の主張をした故だが、戦争最中の情勢や戦中にディリータと関わりがあったことで謀略による異端認定と疑われてもおかしくない。
獅子戦争から5年後にオヴェリアが生きていれば上記のようになるのだが、LoV3のアグリアスの設定*2から、オヴェリアの方が先に死んでいると思われる。
ディリータ農民/王族ベオルブ家に仕える農家の息子。当然持つべき家柄などもなかった。
修道院からの誘拐、黒羊騎士団の身分詐称、大臣の譴責、ゴルターナ公への上洛の扇動、ベスラでの造反、それらすべてを(おそらく)オヴェリアの耳が届く範囲で行う。
その過程でオルランドゥが失脚したりラーグ公陣営が殺しあったりと神殿騎士団の関与を知らなければ全てディリータが謀ったと思われてもおかしくない。
グレバドス教会枢機卿の怪死を皮切りに異端審問官や騎士団員の死亡が相次ぎ、
同じ場所で団長が行方不明になり教皇が暗殺。
組織として骨抜きも同然。ディリータ即位後はどうなったか杳として知れない。
ヴォルマルフ(ハシュマリム)の接触によりオヴェリアは教会も信用ならないと確信しているはず。
フューネラル5世教皇よりによってミュロンド寺院で神殿騎士ヴォルマルフとローファルに殺される。
が、ラムザの存在が伏せられていた場合寺院にて教皇が死に
騎士団長が行方不明ということになるため教会にとって非常に気まずいことになる。
ドラクロワ枢機卿枢機卿盗賊団の襲撃の直後、病死。
後にザルモゥがこれを根拠としてラムザに異端審問を仕掛けている上、
それが後のラムザ=異端者となるきっかけとなるため、
彼女がラムザに対しての陰謀を訝しむ一旦となったかもしれない。
不味かったのがディリータと繋がっていることをオヴェリアは知っていたということ。聖石とルカヴィの関係を知らないオヴェリアからすれば、枢機卿の死は後になってラムザをディリータが共謀していたとみせて嗾けた証拠に思えてもおかしくない。アグリアスがどこまで話していたかによるかもしれないが…。
僧侶ザルモゥ異端審問官ラムザに直接の異端嫌疑をかけた張本人。ラムザ討伐の際に死亡。
この嫌疑もあって恐らくオヴェリアはそれ以後のラムザの動向を知らないものと思われる。
神殿騎士団教皇の意図のもと各地で戦乱を泥沼化。ただボロは出していないと思われる。
最終的に騎士団は異端者ラムザに背いたメリアドール以外戦乱の闇に消え、
騎士団長は後述の通り聖ミュロンド寺院に消える。
ヴォルマルフ神殿騎士団団長ご存知ルカヴィの首魁。ただしオヴェリアは謀主と知ってもルカヴィとは知らないだろう。
聖ミュロンド寺院に向かい、教皇や部下(ローファル・クレティアン)共々行方不明に。
イズルード団員団長の息子。リオファネス城にてなぜか死亡。
死因はルカヴィ絡みのためオヴェリアは知らないものと思われる。
ウィーグラフ革命派/団員盗賊騎士
死因はルカヴィ絡みのためオヴェリアは知らない…どころか雇用されてたのも知らないだろう。
その他末路としては同じ、「指導者の死亡」。皆"畏国王"ディリータの出現前後に死亡している。
割とここが重要で、両派閥どころか他の領主まで都合よく死んでいるのである。
バリンテン大公大公地位上、最も王権が転がり込んでくる可能性が高かった人物。
リオファネスの惨劇で500人以上の臣下とともに惨殺される。
エルムドア侯爵侯爵/銀髪鬼雷神シド、聖騎士ザルバッグに次ぐ有名な将軍。流れ矢にて戦死。
もう一つの死因はルカヴィ絡みのためオヴェリアは知らないものと思われる。
なぜか侯爵配下のランベリー近衛騎士団もアルガス以外表に出てこない。
ここまで読んだ上で
オヴェリア王女/女王
畏国王王妃
物語序盤、王女として迎え入れられるがすぐにオリナスが出現して修道院入り。
ラーグ公により誘拐されるが女王騎士とラムザにより救出、ドラクロワに助けを求めるも
ゴルターナ公の下に戻される(この時ヴォルマルフにより謀略について聞かされる)。
ゴルターナ公により即位するもラーグ公がオリナスを擁立したことにより獅子戦争が勃発。
戦端により数十万人の死者とエルムドア侯爵が死亡、オルランドゥ伯が離反。さらに
ラーグ公は腹心の軍師と殴りあって消滅、ゴルターナ公もベスラの動乱で死亡。
グレバドス教会も謎の勢力(ラムザ)と殴りあって都合よく弱体化。
イヴァリースに残ったのはディリータ(と元老院)しかいないという現実を見せつけられた。
ラムザ(ベオルブ家)さえも利用して戦国統一を成し遂げたディリータを疑うのも無理はないだろう。
実際にはまだオーランがいたはずだが、不安を煽るだけ煽っておいて結局ディリータ配下に降ったせいか信用されなかった模様。

とまあ見事にディリータ以外共倒れ。
特にラーグ公周りは公爵と軍師(それもベオルブ家)が殴りあって完全消滅という訳のわからないほどの都合の良さ。
あの発言は両獅子を互いに弱体化させる手段として利用しつくし、神殿騎士団とともに葬り去られる「ラムザ(ベオルブ家)のようになる」という恐怖をいだかせるのに十分だろう。
フェミニストでも貴種の胤でもなんでもなく、野心の塊という点ではゴルターナと何ら変わりないディリータの手によって擁立されるのならばなおさら。

…つーか、これディリータは銀英伝のラインハルトそのものじゃないか。

  • 失敬な。ディリータは金髪の濡子と違ってちゃんと女性との付き合い方を知ってるし、自分の野心の為に無関係の人を巻き込むことを躊躇うような奴じゃない。
  • もとよりオヴェリアから手に入る情報が少なすぎる。経緯をまとめると一介の騎士が謀略と立ち回りだけで大陸中をひっかきまわし、挙句にはみるみるうちに位を上り詰め王にまで成り上がったという手腕は悪魔じみている。はっきり言ってオヴェリアからすれば頼りになる騎士ではなく得体の知れない人を喰らう魔性の化け物である。狙われた獲物は悉く殺されるか失脚し、誰もディリータを疑わない。各勢力に利用されるだけの立場としか扱われなかったオヴェリアにとって、不気味過ぎて不安が募ったことは想像に難くない。ラムザが最終的に帰ってこなかったことは、ディリータの人間性を否定するのに十分すぎる根拠となったことだろう。

ぶっちゃけ、最後のディリとオヴェの刺し合いがないだけでも大分違ってただろうと思う。
FFTはプレイヤーがたどったストーリーが、そのままアラズラムの書いた歴史書ってことでいいんだっけ?
ラムザが異端者でそれを違うとオーランが書き、さらにその二人の罪をアラズラムが説く。といったところ。
やっぱ、アラズラムはオーランとバルマウフラの子孫なのかな?


ラムザ一行の生死に関しては意図的にグレーなエンディングにしているのでしょう。
普通に考えれば死亡しているはず。
でもひょっとすると今でもどこかを旅しているのかもしれない…っていう。
状況証拠から推測することはできるだろうけど(例えばモスフングスの件が伏線となっていて、
その言い伝えどおりベオルブ家がその代で絶えてしまったとするのがきれいではある)
どちらかに結論付けるのは製作者の意図やプレイヤーのニーズにそぐわないかと。
もちろん製作者側の正式な意図を知っているわけではないですが。

  • もともとアラズラム・J・デュライの視点から見る歴史の物語だから、
    ラムザの結末は生存とも死亡とも判別が付くはずはないので「行方不明」としかできないと思う。
    死んだとも生きてるとも断言できないようにあのシーンなんじゃないかな。
    また上でも発言されている方がいるように、
    歴史の闇に埋もれかけていた人物の伝記の体を取っている作品であるのだから、
    完全なハッピーエンドであるほうが不自然であるし、あのエンディングだからこその名作ともいえる。
    初プレイ時は確かに後味が悪かったかもしれないが、
    後で振り返るとより作品の印象を強くしていたように思う。
     
    タクティクスオウガのEDがベースとなっているため、このような形に落ち着いたと思われる。
    どの道イヴァリースは広い為、生死不明のまま他の大陸へ移住したのが妥当か?
  • このゲームがアラズラムが書いた「ブレイブストーリー」を追っている。
    ブレイブストーリーはオーランが書いた「デュライ白書」に頼っている。
    とするならば、ラムザは死都から生還して、戦いのことをオーランに話したという解釈もできるのでは。
    いずれにせよ、世間的には「行方不明」で、あれ以降はひっそり暮らしていたのだろう。
  • 死亡説の主な根拠としては恐らくローファルに入口の魔方陣を破壊されて脱出が不可能になったという点が大きいと思う。しかしこの後の神殿騎士たちのセリフから完全には閉じ込められていないと考察できる。クレティアンは敗北を詫びている(勝っても負けてもラムザが帰れない以上死亡が確定しているのに)、ヴォルマルフは血が足りない(生贄として殺された人間が足りない)から「地上に戻って一暴れする」、と言った具合に帰還が可能なことを告げている。仲間が入口壊したから自分たちも外に出られないとは気づきませんでしたなんていうのはあまりにも間抜けな話なので、ミュロンドは脱出可能なはずである。そうでなければそもそも最大の目的であるアルテマの復活も「復活させたはいいが地上に出られませんでした」なんていう結果的にローファルが世界を救ったなどという落ちになってしまう。

ラムザ達は、聖石で復活した説はないかな?

  • ところで、EDムービーで川辺でチョコボに水を飲ませているラムザ兄妹が移った気がするんだが。
    • 聖石の力による残留思念という説もあるだろうが、
      それならPSPのラストのムービーのチョコボの説明がつき難い。
      まあ、ラムザたちの生死はプレイヤーの皆様の中で決めればいい、
      ってことでいいんじゃないかなって思う。
      あいまいな中だからこそ面白いってこともあるだろうからさ。

FFTのディリータはオヴェリアに刺された後も生きていなかった?
オヴェリアは死んだけど

  • 即死じゃなかったって事だろ。オヴァリアは刃物の扱いが素人な辺りで察しましょう。
    • 刺されたのは確かだけど、それで死んだかどうかは不明だと思うんだが。
      あれで一人残された方がある意味不幸だし。
      その後死んだという何かソースってあるの?
      • 正史ではその後ディリータの治世が続いたとあるし、
        英雄王として名を残すなら数ヶ月で死ぬなんてのはありえない。
        刺されただけでディリータまで死んだということはまずないかと。
      • ただあの時代は代役や詐称なども平気で通ってしまう時代。
        ディリータ以上に画策に長けた「英雄王」がいたかもしれない。
    • おそらく刺された後のディリータはカウントが0になる前に
      側近のフェニックスの尾が間に合ったと思われる
  • 自分はあのシーンが、
    「オヴェリアがディリータを刺そうとしたが、ディリータに防がれ刺せず、
     ディリータはオヴェリアに当て身を食らわせ気絶させた」
    のだと思っていた。
    このページを見て、刺しあいだったのだと知った。
    • 自分もまさかディリータがオヴェリアを殺しているとは思わなかった。ディリータが彼女を本気で愛しているのならばいくら刺されても殺すなんてことはとてもできないだろうし、かといって本当に彼女を利用しているだけならばなおさら殺せないだろう、と思っていたんだが…。
      • 一時の感情で道理や合理も無視しちゃうこともあるじゃない、にんげんだもの。
      • ディリータ殺害に成功しても、利用しようとするものから守ってくれるディリータが居なくなった時点で詰み。
        失敗した上で生かされても、ディリータが利用しようとするものになったという疑念を抱きながら生きる時点でオヴェリアに幸福は無い。
        だからディリータ殺害を敢行することで利用される人生を否定して、利用される以外の死に方よって脱出した。
        オヴェリアは自身の死は前提だったのだろう、返り討ちにされても悲鳴も上げない。
        ディリータは彼女を愛したが彼女からの愛は得られなかった、その事による絶望で自身の愛、オヴェリアの幸福を望む心も諦めて、殺したのではないだろうか。
  • グラフィックがとても書き込まれているFFT(血の噴出や刃物に付着した血などお手の物)で、血が滴っていないというのが少しひっかかった。
    もちろんつぶさに調査したであろう研究者のアラズラムからもディリータの治世は長く続いたとされているし、
    それこそ夫婦揃っていなくなれば、異端者で行方不明のラムザと違ってどこかしら噂が漏れ出るのは避けえない。
    最初は共倒れかと思ったが、そういえばディリータはOPで王女を気絶させていたことを考えると
    ディリータが説得し倒したか、実際に殺したかは…

むしろ「英雄王として名を残している」ことがディリータの死を暗示しているとも取れるな。
施政者ではなく英雄のまま死んだほうが後々の評価は高いもんだから。
ディリータの後継者が彼の功績を吹聴することによって自らの後ろ盾とした、
とかそんな背景がありそう。


これのみならずスクウェアがPSで出した初期の作品の一部のEDは空白の部分が多い

  • サガフロのブルー編…。
    • サガフロのブルーは製作者がスタッフロールの流れたルージュ戦がラスボスで、
      その後はプレーヤーがEDをプレイする実験的EDスタイルって言ってた。
      ちゃんとモブに話しながら行けば確かに良く出来たEDになってた。
    • 後述の真実の項目にもかかわるが、
      サガフロのブルーもまた2021年4月発売のサガフロンティアリマスターで補完が行われた。
      程度や方式などFFTと色々異なってはいるものの、
      原作発売当時に議論され、後年に公式からアクションがあったという点で2者は共通している。

ディリータのは当然だろう。
良心を痛めることもなく、数多くの他人の人生を利用しまくってきた作中屈指の悪人なのだから、
その最期は不幸であったというオチがつかないと、釈然としないものがあるハズだ。

  • 感じかたは人それぞれと言いますが、自分もさんざん人を利用してきたディリータと
    他人に人生を幼少から利用されてきたオヴェリアが結婚とはそりゃあないだろ、
    と思っていたところで、あのオヴェリアの精一杯の抵抗と今までの報いを受けたディリータ、
    というオチが無かったら、個人的にはむしろもっと後味が悪かった。
  • バルマウフラとのやり取りを見る限り程度はともかく、
    彼なりに良心は痛めていたんじゃなかろうか。
    ティータやアルガスの件で捻れ曲がってしまった彼もまた一連の戦争の被害者である。
    やってることはまああれだが。
    『持たざる者』であることを覆そうと必死こいたのに、
    妹も友も最愛の人も失って、そこにあの今際(?)の言葉。
    彼の人生の虚しさを感じた。

EDが「数年後」という解釈は出来ないだろうか?
ディリータは治世を続けた、その後オヴェリアは(何らかの手段で)デュライ白書の内容を知り、
憎しみの余りディリータを刺した、ディリータの返り討ちには遭ったが、彼もそのまま死亡した…と。
少し個人的思惑が入っているが。
ラムザに関しては、あのシーンを見る限りだと「思念」だと思われる。
生きていれば、明らかに仲間であるオーランを無視はしないだろう。
…寂しい限りだが。

  • そうか?そこらへんはプレイヤーの考え次第だと思うがな。
  • 人が出来ることは想像するのみ、全てを解明することはおこがましいことであるともいわれている。
  • 残念ながら、内部データのブレイブストーリーの記述に
    「獅子戦争終結より数ヵ月」とあるんだ…。
    治世の記述と併せて考えると、やはりディリータはあの場では死んでないと考えるのが自然。
    • 残念ながら、内部データ…つまり表に出ていない設定である以上、「没設定」になっている可能性もある。
      表に出さないなら変えたからといって修正する必要もないわけで……
      無論、そのままの可能性もあるが確定事項ではないことは考慮しておきたい。
    • ていうか、ディリータは当然の如く生きていると信じて微塵も疑わなかった者としては、ディリータはあの時点で人生詰んだと言う意見があるのにかなりびっくりした。あれだけの戦場くぐり抜けてきたら反射的に避けて致命傷を避けてるのでは?とも思わないでもない。そして敵だと認識してしまった状態で彼女を刺し、権力もなにもかも手に入れたはずなのに結果一番欲しかったもの、護りたかったものはすべて失い、…………色々考えさせられるエンディングだ。

アルテマの破滅が死地ミュロンドの出口を開いたと信じたい。
PSP版での話だがディリータを刺したナイフが、アグリアスがオヴェリアに渡した護身用ナイフだと信じたい。
まさか王を殺すことになるとは渡した本人も想像できなかったろうな。
あと数年後っていうと、デュライ白書がオーランが5年の歳月をかけて書いたものだけど、
5年+オヴェリアが白書の存在を知るまでの何年かで二人はもーちょぃ老けてた(禁句)はずだから、
正史通りだとディリータは生き延びたんじゃないかな?
そう信じたい、オヴェリアも生きててくればなぁ


ラスボス撃破後のリザルト画面で流れるBGM「本当の私を見て/ラスト戦闘終了」は、
本作でもっとも明るく爽やかで、希望に満ち溢れた、長く辛かったラムザの戦いの締め括りに相応しい、
夜明けのような曲である。
その曲の後、このエンディングは始まる。

  • 上げてから落とすとは。この場面でこの曲使うことを決めた人はサドだなきっと。

ディリータがエンディングでは生死不明のまま終わるが、さすがに背後から剣で斬りかかられて死なない人がオヴェリアごときにナイフで刺されて死ぬとは考え難い。絶望して、傷の手当てをせず自ら死を選んだという可能性もなくもないが。

  • もし生きていたとしたらその後は相当大変だったろうなぁと思われる。そもそもディリータが王になれたのは王家の血筋を引いてる(はずの)オヴェリアと結婚したからであり、知ってのとおり本人はただの農家出身である。そのオヴェリアが死んだとなれば(しかもかなり怪しい状況で)その後の政権運営はかなり難しかっただろう。
    平民の王を良しとせず、呂国に亡命したオリナス王子を再度担ぎ出そうとする勢力もまず間違いなくでてきたと思われる。畏国自体はその後も存在し続けたのが明らかであるため、その後どうなったのか気になるところではある。
    • 家柄・血統の至上主義者から見れば「汚らわしい成り上がり者」でしかないからな(平民出身=元家畜)。
      「英雄王」の評価は後世のものでしかない。民衆の中にも「手柄を立てたからって、先日まで自分たちと同列だった者に頭を踏みつけられたくない」と考える者はいるだろう。
      歴史に裏打ちされた『権威』に欠ける。オヴェリアが有する『王家の威光』あっての王位。

背後から斬られる描写なんてあったかな…
何にせよ、腹を刺されれば充分に死ねる。
臓器や大切な血管にダメージがなければ大丈夫だが、血管ならまず失血死するし、臓器ならその時大丈夫でも二次感染が怖いね。
周りに人いないし、助かりたいなら歩かなきゃならないし、絶対死んだとは言い切れないけど、助かる可能性よりは死ぬ可能性の方が高いと思う。

  • 戦闘中なら背後から斬りかかれるはず。
    ゴキブリ並みのしぶとさなのであれだけで死ぬとは考えにくい。
  • 「わーっ!フェニックスの尾ーっ!フェニックスの尾はどこだーっ!!」
  • 多分死んでないと違うかな?
    取り扱い説明書か何かに「ディリータ王は長く治世を続けた」みたいなことがあった気が。
  • 戦闘時のことを引き合いに出すのはナンセンス。そんなこと言ったら、どんな致命傷を負ってもレイズ一回で済む安い命になる。FF5のガラフみたいなもんだろう。
  • あの…皆さんマラークさんのこと忘れてませんか…

真実

公式設定ではないが、フリーになっていた松野氏がtwitterでやってた「おはようシリーズ」では
ラムザは十数年後というシチュエーションで書かれた。

おはよう、ディリータ。
僕はあれから世界中を旅している。
あの戦いから十数年が経過しイヴァリースは平和になったが、未だに戦禍の傷跡を引きずる者たちがいる。
僕らはそうした者たち、特に孤児たちが安心して過ごせるような村を作るつもりだ。


発売から17年が過ぎた2014年、LoV3でFFTとのコラボが発表された。
それに伴う松野氏のtwitter発言により、「ラムザ陣営全員生存」「公式設定」となった。
これにより、長年続いていた死亡及び行方不明EDという説は完全否定されることになった。

FFTエンディングで「全員死亡」と受け取られてる方が多いようなので、
実は皆がxxxから生還していた…というのを以前から伝えたかったのです。
そんな時、LoV3側から依頼があったので
「ラムザ以下全員は無事生還した⇒公式設定」とさせてもらいました。
  • シドは公的に死亡扱いで異端者に名を連ねたわけじゃないから、これ幸いに諸国漫遊の旅に出そう。
    お供よりも強い御隠居様的な。

因みに同日のやりとりから刺し合いの末のディリータの生死についても

(…と言いつつ、はい、アレでは死んでいません)

ということが公式に発表された。

  • ってことはディリータは親友と道を違え、愛する人に拒絶されてなお英雄王として善政を敷き続けたということか。
    ……色々と考えさせるというか、虚しいというか。
  • でないと全部無駄になっちゃうからな
    • 世の無常感を感じさせる。

以下、松野氏のTwitter発言によるFFTのシナリオ構成や章名の意図、エンディングについて。

1つめの発言

そういえば1章「持たざる者」、2章「利用する者される者」、
3章「偽らざる者」ときて、4章が「愛にすべてを」というのは意味不明みたいな質問が以前あったっけ。
たしかに愛とは無縁の物語が展開するので、???となるのは当然のことだろう。
もちろんそれを狙っている部分もある。(続)

2つめの発言

続)以前のツイートでFFTは元々ラムザとディリータ、
それぞれの視点からゲームを展開する予定だったと書いた。
二つのシナリオが同時並行で進むという仕組み。
物語が分岐していくTオウガとの違いを入れるためでもあったが、
開発期間の関係上、早々ボツにしたプランであった。(続)

3つめの発言

続)結果としてラムザ篇のみの構成となり、
ディリータの活躍はイベントシーンでのみ語られるという形となったのは
プレイされた方ならおわかりであろう。
丁度、ラストの台詞について言及されたツイートがあったが、物語のオチはそこにある。(続)

4つめの発言

続)すべてを手に入れて(広義の意味で友情を含む)愛を失ったディリータと、
すべて(家柄や地位等)を失ったが愛を手に入れたラムザ。
この対照的な二人の生き方が物語のテーマの1つでもあった。
だが、ディリータ篇を実装できなかったこともあり、少々わかりにくいオチであった事は否めない。(続)

5つめの発言

続)そこで4章のタイトルである。
元ネタがQueenの名曲『Somebody to Love(愛にすべてを)』であることはコアファンならご存じのはず。
注目していただきたいのはその歌詞だ。
語ることのできなかったディリータの想いや言葉を感じ取っていただけるのではないだろうか。

参考:QUEENのSomebody to Love歌詞・訳詞


2019年電撃PSのインタビューにてエンディングのディリータ、オヴェリアに関して松野氏が言及。

ディリータもオヴェリアも、あのときあの場所では死んでいません。ただ、その後にオヴェリアは死に、
ディリータは孤独に治世をしていくことになります。

つまり、FFTのEDでは誰も死んでいなかったのである。

  • 他方、多くのプレイヤーが「ラムザたちは死んだ」という捉え方をしたことも事実。
    松野氏がFF14にてリターン・トゥ・イヴァリースを実装するにあたり、
    「ラムザ達が事実上全滅した」というFFT正史とは異なる前提で物語を描くことにした背景には、
    当時心の中で完結しなかったプレイヤーのために、改めてIFであるラムザの最期を届ける意図があったようだ。

*1 ディリータの元ネタの一つとされる豊臣秀吉も、自身の血族を皇家の血筋に組み込もうといろいろ画策していた。←ディリータと秀吉は全然違うだろう。秀吉は自身の才能と上司との出会いによって結果的に出世しただけであって、理不尽な仕打ちによって身分社会に苦しめられたディリータのような怨念は無い←己の才覚だけで位人臣を極めた結果、出自のコンプレックスの為に身分の高い婦女子と関係を持とうとした秀吉と、そもそも逆玉狙って王様になったディリータでは全くレベチだが持たざる者だったのは共通してる
*2 獅子戦争から5年後、オヴェリアに「出すことのない手紙」を書いており、その中で「あの時、もう二度と戦わないと誓ったはずだった」と独白している。