Transportation (輸送)

Last-modified: 2025-10-25 (土) 18:01:28

輸送カテゴリーには、物流網のハブとして機能する施設が含まれる。

コンベアベルトによる運搬をはじめとする通常の物流との基本的な相違としては、長距離輸送 (惑星内の遠隔地や、別の惑星・星系) ができること、1回の輸送で数百~数千個のアイテムを取り扱うこと、扱えるアイテムの種類は少ないことである。

 

関連アイテム

Logistics distributor (物流配送器)

名称最大配備数電力
物流
ボット
最大
充電速度
待機電力蓄電量
Logistics-distributor.pngLogistics Distributor
物流配送器
109.00 MW18.0 kW27.0 MJ

Storage (ストレージ) 上に建設し、イカロスとのアイテム受け渡しや物流配送器同士でのアイテム受け渡しを担う施設。配送範囲は同一惑星上、かつ性能強化の Distribution range (配送範囲) のレベルに応じた距離以内である (初期状態で40°、最終的には惑星全域)。

イカロスとのアイテム受け渡しを行うには、以下の手順で設定する必要がある (順不同)。

  • ストレージと物流配送器を建設し、電力を供給する。
    • 必要ならストレージにアイテムを自動で供給するラインも組む。
  • 物流配送器パネルを開き、各項目を設定する。
    1. イカロスと受け渡ししたいアイテムを選択する。
    2. 「イカロスと受け渡し」にチェックを入れる。
    3. 上記チェックボックスの右にセレクトスイッチが出てくるので、受け渡しの種別を選択する。
    4. 物流配送器に Logistics bot (物流ボット) を配備する。
  • イカロスのインベントリを開き、物流スロット (縦に並んでいる左のスロット) の設定を行う。
    1. 空きスロットを選択し、輸送したいアイテムを選択する。
    2. 要求範囲のスライドバーが出てくるので、これを設定する。
      • インベントリ内のアイテム数が下限を割ると周囲の物流配送器にアイテムを要求する。
      • インベントリ内のアイテム数が上限を超えると周囲の物流配送器にアイテムの回収を要求する。
    3. 「輸送」にチェックを入れる

他のストレージと受け渡しするには以下の手順で設定する必要がある。イカロスとストレージの双方と受け渡しすることもできる。

  1. ストレージと物流配送器を2組以上建設し、電力を供給する。
    • 必要ならストレージにアイテムを自動で供給するラインも組む。
  2. 双方の物流配送器パネルを開き、各項目を設定する。
    1. 他のストレージと受け渡ししたいアイテムを選択する。
    2. 「他の物流配送器と受け渡し」にチェックを入れる。
    3. 上記チェックボックスの右にセレクトスイッチが出てくるので、受け渡しの種別を選択する。
    4. 物流配送器に Logistics bot (物流ボット) を配備する。
      • 一方の配送器に配備すれば良い。もちろん、両方に配備する方が輸送可能量は勝る。

また、輸送を開始条件には、輸出側に運ぶアイテムがあることに加え、輸入側にアイテムを受け取るだけの空き容量があることがある。そのため、輸入側ストレージの自動利用容量を引き下げている場合や、極端に多数のボットが関与する輸送*1ではストレージの容量不足で同時稼働できるボット数が減り、スループットが落ちることがある。この場合は、自動利用容量を引き上げたり複数のストレージを垂直建設したりして空き容量を増やすとスループットが上がる。

なお、物流ステーションとは直接やり取りできない。物流ステーションとアイテム受け渡しを行いたい場合、ステーション側を「ステーション→コンベア→ストレージ&物流配送器」として配送器同士の受け渡しとなるようにする必要がある。

Planetary Logistics Station (惑星内物流ステーション) と比べると輸送能力が圧倒的に劣る。そればかりか、繰り返し研究で極端に物流ボットの速度を上げない限り、コンベアでの輸送よりも遅い。そのため、ストレージ間の輸送は大量生産品には適さない。基本的には、建物の自動生産ラインなどの少量生産品用になるだろう。ただし、至近距離においてはその限りではない。物流ステーションに収まらない、ストレージを1棟限界まで重ねてもなお足りない、複数棟のストレージのアイテムを自動輸送させたい場合、至近距離のストレージ間はベルト輸送よりもボット輸送の方がスマートかつスピーディーに処理できる可能性がある。

物流スロットの容量

性能強化を行っていない場合、物流スロットは4個である。性能強化の Inventory capacity (インベントリ容量) を行うと、このスロット数を増強できる。物流スロット数は、インベントリのライン数と物流スロットの列数の積になる。

また、1スロットに収納できるアイテム数は、初期状態では2スタック相当の個数である。例えば、鉄インゴットなら200個、磁石なら400個である。こちらもインベントリ容量のレベルアップに応じて増え、最終的には10スタック相当になる。

Automatic piler (自動集積機)

名称消費電力待機電力
Automatic-piler.pngAutomatic piler
自動集積機
144 kW9000 W

同種の貨物を積み重ねてコンベアやソーターの負荷を軽減する施設。積み重ねた貨物はコンベアベルトやソーターで1つのアイテムであるかのように扱える。したがって、コンベアベルトやソーターの処理能力が大幅に増加する。

坂になっている部分の下側のポートから入力して逆側から出力する構造になっている。貨物が施設内部を通過しきるまでに同種の貨物が流れてきた場合、その2つを積み上げて1つのスタック貨物に変換する。スタックできる数は最大4つまで。逆に上側のポートから入力して下側から出力することでスタックされた貨物を分割できる。

序盤から中盤は、コンベアによる中長距離輸送でコンベア資材を節約するために有用。例えば、20/sを輸送するなら通常はMK.IIIが必要だが、自動集積機を1つ噛ませればMK.II、2つ噛ませればMK.Iで輸送できるので、建築資材を大きく節約できる。

一方で終盤は、コンベアベルトMK.IIIとの併用で120/sもの輸送能力を確保できる。物流ステーションよりコンベア輸送が好みなら、強力な輸送手段として活躍するだろう。

宇宙マトリックスの製造が進んで Logistics Station integrated logistics (物流ステーション統合物流)Pile Sorter Upgrade (集積ソーターのアップグレード) を解禁すると、物流ステーションや生産施設から搬出する時点でスタックされるので大体はお役御免となる。ただし、重水素分留の効率最大化には引き続き必要になる。

なお、スタックさせるには貨物がある程度密集している必要があるが、基本的には深いことを考えずに設置して問題ない。スタック無しだと下流のどこかで輸送能力が不足するなら、詰まりが発生して自然と集積機周辺も貨物が密集し、その結果スタックするようになる。逆に、スタック無しでも詰まらないなら、そもそも集積機が稼働する必要が無いのでそれはそれで生産に支障は無い。ただし、下流で集積機を噛ませていない他のコンベアと合流させる場合、集積機が無い側を優先流入させる必要がある点には注意。

物流ステーション

名称ストレージ最大配備数電力
スロット数各スロットの
容量
物流
ドローン
物流船最大
充電速度
待機電力蓄電量
Planetary-Logistics-Station.pngPlanetary logistics station
惑星内物流ステーション
4500050-60.0 MW60.0 kW180 MJ
Interstellar-Logistics-Station.pngInterstellar Logistics Station
星間物流ステーション
51000010010300 MW60.0 kW12.0GJ

複数地点に設置し、それらの間でアイテムの輸送を行う施設。惑星内物流ステーションは同一惑星内専用、星間物流ステーションは同一惑星内・別惑星間兼用である。中に Logistics drone (物流ドローン)Logistics vessel (物流船) を配備して適切な設定を行うと、それらが自動でステーション間を往復して物資を運搬する。

 

ステーションを使用するには、最初にEmpty slotの白い円をクリックして、このステーションで輸出入したいアイテムを設定する必要がある。ここで設定されていないアイテムは、そのステーションは一切取り扱わない(ベルトで搬入しようとしても受け取らずに詰まる)。設定方法はステーションの種類によって若干異なるので、各ステーションの記述に譲る。
empty-slot.jpg

 

ステーションへの物資の搬入は、直接ベルトを接続するか他のステーションからの物流機を用いる他に、インベントリから直接行うこともできる。搬出も同様の方法で行えるが、ベルトを用いる場合は搬出するアイテムのフィルタ設定を行わなければならない。フィルタ設定は接続時にTabキーや←→キーで選択するか、接続後に搬出口付近にカーソルを合わせると出るフィルタのアイコンをクリックして設定する。
filter.jpg

 

アイテムを設定するとこの画像のような表示になる。それぞれの意味は以下の通り。

Storage
貯蔵中
ステーションに貯蔵されているアイテム数。
In transit
輸送中
現在輸送中のアイテム数の合計。言い換えれば、現在このアイテムのために動いている物流機が全て動き終わった後、Storageがこの値だけ変化すると予想されることを示している。
Max
最大
ステーションが自動輸送で受け取る最大アイテム数 (下記)。

item-slot.jpg
設定済みアイテムの棒グラフ部分をドラッグすると、Maxを制限できる。貯蔵中と輸送中の合計が最大数以上になっている場合、そのアイテムを輸入しようとしない。物流機はそれ以上そのアイテムを輸入するために出発しなくなり、コンベアで搬入している場合は搬入が停止する。なお、以下の場合は貯蔵中が一時的に最大数を超える。

  • 最大数は、物流機に輸送指示を出すか否かを決める基準であり、アイテムの受け取りを判断する基準ではない。したがって、既に輸送指示が出ている物流機が荷降ろしすることで最大数を超えるとしても全てのアイテムを荷降ろしする。これは、最大数を手動で制限した場合だけなく、ステーション自体のキャパシティであっても同様に無視する。
  • 手動でアイテムをステーションに投入する場合、手動での最大数制限は無視される。一方、ステーション自体のキャパシティは超えない。
     

電力関連の仕様

ステーションには蓄電器のように充電し、エネルギーを貯蔵しておけるようになっている。物流ドローン・物流船が輸送を開始する際には、距離等に応じたエネルギーを消費する。エネルギー不足の場合は出発できない。なおステーションから電力網に電力を戻すことはできない。

ドローン・物流船の所属は要求側・供給側のどちらでもよく、所属ステーションに十分な電力と空間歪曲器があればそれを消費して輸送を開始する。つまり、一方のステーションに電力供給とドローン・物流船を手配していれば、もう一方は供給しなくても輸送できる。このため、天然資源を採集して運び出すだけのステーションは、要求側で手配すれば電力供給を行う必要はない。また、供給側で手配していればステーション一つで資材を受け取ることもできるので、コンベアなどの消耗品を輸出できるステーションを用意しておくと何かと便利になる。

 

max-power.jpg

ステーションの充電に用いる最大電力は、Max charging power (同時最大充電量) で設定できる。あくまで「最大」充電量なので、実際の充電量は下式の通りになる。

実充電速度 = 最大充電速度 × (1 − 現在蓄電量/最大蓄電量)

最大充電速度 30.0 MW、最大充電量 180 MJ、現在蓄電量 60.0 MJ の場合:
30.0 × (1 − 60.0/180) = 20.0 MW

したがって、設置直後は消費電力が大きいが、ステーションの充電が進めば消費電力は減少する。それ以降は物流機の出発頻度に応じた消費電力になるので、この段階で電力供給能力が十分なら発電施設を増やす必要は無い。


その他の設定
物流ステーションでは、以下の設定を行える。一部の項目は星間物流ステーション専用だったり、特定の技術のアンロックが必要だったりする。

最大充電速度
電力関連の仕様を参照。
ドローン最大輸送距離・物流船最大輸送距離
この物流ステーションに所属しているドローン・物流船が輸送する距離の上限を設定する。長距離輸送を避けたい特段の理由がある場合を除き、最大値のままで良い。また、この距離を超えていても相手方のステーションに所属しているドローン・物流船は容赦なく輸送を行う。したがって、輸送距離を制限したい場合は単にこの数値を下げるだけでは不十分で、以下のいずれかとする必要がある。
  • ドローン/物流船を輸出ステーションのみに配備し、輸出ステーション側で最大輸送距離を制限する。
  • ドローン/物流船を輸入ステーションのみに配備し、輸入ステーション側で最大輸送距離を制限する。
  • 輸出側・輸入側の両ステーションで最大輸送距離を制限する。
軌道採集機
このチェックを外すと軌道採集機との輸送を行わなくなる。余剰水素を処理したい場合に有用。
ワープ有効距離
この距離より遠いステーションと輸送する場合は、ワープを使用する。デフォルトだと 12 AU で、惑星の軌道半径が特に大きい惑星に限り同一星系内の惑星間でのワープ輸送を行うことがある。基本的には弄る必要は無い。効果は小さいが、空間歪曲器を使用してでも星系内で速達したい場合は数値を引き下げ、星系内輸送で空間歪曲器を絶対に使いたくない場合は数値を引き上げるのも選択肢ではある。
空間歪曲器が必要
恒星間輸送と Space warper (空間歪曲器) に関する仕様を参照。
ドローン最低積載量・物流船最低積載量
ドローンや物流船が積むべき最低貨物量を設定する。例えばドローン容量が100で最低積載量が10%であれば、貨物が最低でも10個溜まってから輸送する。節電を重視したい場合はドローン・物流船の最低積載量を引き上げると良い。逆に生産量が少ないアイテムを逐次輸送したい場合、最低積載量を引き下げると良い。後者は最低積載量が溜まるごとに輸送を開始するので、乱用すると電力はもとより空間歪曲器の消費量も増える点にも注意が必要。
また、あくまで最低積載量なので、可能な場合は多く積み込む。例えば、供給側ステーションにドローン・物流船の容量以上の在庫があれば、いかなる設定でも貨物を満載して輸送を開始する。この性質上、必ず少量だけを送りたい場合は、供給側ステーションのアイテム貯蔵数を必要輸送量1回分に制限する必要がある。
出力貨物スタック数
Logistics Station integrated logistics (物流ステーション統合物流) を参照。デフォルトはチェックありで、チェックすると取得済みレベルに応じたスタック数で、チェックを外すと指定したスタック数で搬出される。

その他仕様

物流ステーション同士の最低距離
物流ステーション同士は、最低でも以下の距離を開けて建設する必要がある。
ステーション距離グリッド換算
(赤道直下)
惑星内物流ステーション同士15.0 m12グリッド
惑星内物流ステーションと高度採鉱機
星間物流ステーション同士29.0 m24グリッド
惑星内物流ステーションと星間物流ステーション
星間物流ステーションと高度採鉱機

Planetary Logistics Station (惑星内物流ステーション)

Planetary-Logistics-Station.png
同じ惑星内の輸送限定で使用できる物流ステーションである。惑星間輸送を取り扱うことはできない

これにできて Interstellar Logistics Station (星間物流ステーション) にできないことは無い。そのため、機能面では完全下位互換ではあるが、その分コストが低いので気軽に使用できる。また、星間物流ステーションより狭い間隔で複数配置できる。

主に採掘を行って鉱石を輸出するためだけのステーションや、同じ惑星内の独立した生産ラインに対してそれぞれ材料の輸入・製品の輸出を行うなど、柔軟な輸送手段として最後まで役立ってくれるだろう。

 

planetary-settings.jpg

アイテムは4スロットまで設定でき、設定するとその右にあるボタンにより輸出入を設定できる。

  • Supply (供給) はそのアイテムを輸出することを指示する。同じ惑星上にある他のステーションがそのアイテムを輸入しようとしていれば、そこへ輸出する。輸入しようとしている他のステーションが無い場合は何もしない。
  • Demand (要求) はそのアイテムを輸入することを指示する。同じ惑星上にある他のステーションがそのアイテムを輸出しようとしていれば、そこから輸入する。輸出しようとしている他のステーションが無い場合は何もしない。
  • Storage (貯蔵) はアイテムをそのまま保管する。つまり、他のステーションと取引を行わない。ベルトによる搬入出は普通に実行する。アイテムを保管したいだけならば、より素材が少なくて済むストレージを利用した方が良いので、この設定は基本的には何らかの理由で一時的に輸出入を停止したい場合に使用する。
    • 特殊用途だが、4種類のアイテムを独立保存しつつ最大12本のコンベアベルトを接続できるため、「3種類のアイテムを計3本のベルトで搬入して、計7本のベルトで分配したい」といった複雑な状況でも物流ステーションに接続するだけで実現できる。スプリッタ・ストレージまたはソーターを使う方が省スペースだが、こちらの方が作成が簡単。

Interstellar Logistics Station (星間物流ステーション)

Interstellar-Logistics-Station.png
惑星内物流ステーションのすべての機能を有し、さらに Logistics vessel (物流船) を用いた惑星間輸送機能も備える施設である。

 

interstellar-settings.jpg

アイテムは5スロットまで設定することができ、設定するとその右の2種類のボタンによりそれぞれ Local (惑星内)、Remote (星間) における輸出入を設定できる。

 

Local (惑星内)の設定

  • Local supply (供給 (惑星内))Local demand (要求 (惑星内))惑星上にある別のステーション (種類は問わない) との間で輸出または輸入する設定であり、惑星内物流ステーションの Supply (供給)Demand (要求) の設定と全く同じ機能である。
  • Local storage (貯蔵(惑星内)) も惑星内物流ステーションの Storage (貯蔵) と全く同じ。ただし、これを設定してあっても、それとは別に星間輸送も設定できるので、貯蔵しておくというよりは同じ惑星内の他のステーションとの取引はしないというほうが理解しやすいだろう。
 

Remote (星間) の設定

  • Remote supply (供給(星間)) および Remote demand (要求(星間)) が、他の惑星上*2にある星間物流ステーションとの間で輸出または輸入する設定である。他の惑星上にあるステーションでも、惑星内物流ステーションは当然物流船の受け入れは不可能のため対象外である。
  • Remote storage (貯蔵 (星間))は、他の惑星のステーションとの取引はしない。これを設定してあったとしても、Local (惑星内) の設定すれば惑星内輸送はできる。
 

恒星間輸送とSpace warper (空間歪曲器) に関する仕様

恒星間輸送も物流船を用いて行えるが、恒星間の数光年の距離ではワープを使用しなければ往復で最低でも10時間程度はかかり現実的でない。ワープを使用させるためには Logistics carrier engine Lv.4の性能強化と、Space warper (空間歪曲器) が必要となる。

ワープは、ステーションに空間歪曲器を搬入の上でステーション設定の Distance to enable Warp (ワープ有効化距離) 以上の距離にある惑星に物流船に向かう時に使用される。この時、物流船は通常のエネルギー補給に加え、往復で用いるために空間歪曲器を2個消費して出発する。

ワープ有効化距離を超える距離であっても、Must Equip Warpers (空間歪曲器の装備が必須) にチェックを入れていなければ、ワープが不可能*3でも出発する。そうなると往復に著しく長い時間を要する。万一ミスで遠くまでワープ無しで向かい始めてしまった場合は、Remote storage (貯蔵(星間)) に設定することによって輸送を中断させ呼び戻すことができる。

空間歪曲器は、アイテムスロットに設定してあって保管されている場合、自動的に空間歪曲器専用スロットに移動される。この仕様によって、空間歪曲器を輸出しているステーションがある場合はワープを使用する星間物流ステーションで空間歪曲器を要求することにより、空間歪曲器を自動的に配備できる。また、同一惑星上に複数の星間物流ステーションを設置する予定の場合、これらを近くに配置してコンベアベルトで接続することでアイテムスロットを節約できる。空間歪曲器専用スロットは第6のアイテムスロットとして扱われているので、他のアイテムと同様の要領で搬入出できる。

恒星間取引を取り扱うステーションは最低積載貨物量を多めに設定しておかないとあっという間に空間歪曲器がなくなるので、不用意に下げないようにしておこう。

Orbital Collector (軌道採集機)

名称スロット数容量/スロットドローン輸送船消費電力
Orbit-Collector.pngOrbital Collector
軌道採集機
*45000--30.0 MW


巨大惑星に設置することで天然資源を採集する機能および、それを輸出するステーションとしての機能を備えている。

この施設の作成に用いる Accumulator(full) (蓄電器 (満充電)) は、施設として設置した蓄電器を満充電にしてから解体するか、Energy exchanger (エネルギー交換機) に蓄電池を投入すると得られる。一度設置してしまえば採集した燃料を用いて自家発電を行い、永続的に資源を採掘できる。

 

gas-giant.png

巨大惑星は岩石惑星の4倍の半径を持つ上に地表が存在しない。そのため、見た目で容易に判別できる。このほか、Vキーで開く星図から惑星をクリックし、惑星のタイプが「~giant」であるかどうかを見れば判断できる。また、ここで「Collectable (採集可能)」となっている資源が軌道採集機を用いて採集できる。ただし、後述の理由により、この採集可能量は当てにならない。

 

orbit-collector-setup.jpg

軌道採集機は、赤道上にしか設置できない。赤道を見つけるには、左下のマップの右あたりに表示されている緯度 (NまたはS) が小さくなる方向に移動する。この数値が0になったあたりで、惑星表面のグリッドが太い線になっているところが赤道である。また、さらに、軌道採集機同士は10グリッド以上話す必要がある。10グリッドは 経度9° に相当するので、巨大惑星1つに設置できる軌道採集機は最大で40基になる。

 

天然資源の採集機能

設置した瞬間から、自動的にその惑星で採取可能な種類な天然資源を全て並行して採集しはじめる。同一惑星に複数の軌道採集機を設置しても個々の採集機の産出量は変化しないので、惑星全体での採集量は設置数に比例する。

採取速度は以下の影響を受けるので、上記の惑星のデータで表示されている速度通りとはならない。

  • 軌道採集機の採集速度(基本倍率): 8倍
  • Veins utilization (鉱脈の利用) による補正
  • 自身の稼働電力 30.0 MW を賄うための燃料としての消費

上2つは単純な掛け算だが、燃料消費分の計算が複雑かつ大きい影響を持つ。したがって、正確な産出量を知りたい場合はおろか、おおよその量が知りたい場合も上記3要素を踏まえた計算が必要になる。なお、設置済みの軌道採集機に限れば、これらの要素を踏まえた採集量を後述の方法で確認できる。したがって、自前で計算する必要があるのは、新規惑星開拓時の採集量を設置前に知りたいときや、鉱脈の利用による採集量の伸び幅を知りたい時が主になる。

 

実質的な採取速度の計算式:

  • 実質採取速度 = 名目採取速度 - 発電による消費量 = 名目採取速度×(1 - 発電による消費の割合)
  • 名目採取速度 = 8.00 × 鉱脈の利用倍率 × 星図上の採取速度
  • 発電による消費の割合 = 30 MW ÷ Σ全資源 (名目採取速度 × 資源1個あたりのエネルギー)
計算例

計算例:

  • 前提:水素が0.86/s、重水素が0.04/s、鉱脈の利用がLv.2(倍率1.20倍)、水素・重水素のエネルギーは9.00 MJ/個。
  • 名目採集速度
    • 水素 :8.00 × 1.20 × 0.86 = 8.26/s
    • 重水素:8.00 × 1.20 × 0.04 = 0.384/s
  • 発電による消費の割合= 30 ÷ (8.26 × 9.00 + 0.384 × 9.00) = 0.386
  • 実質採集速度
    • 水素 :8.26 × (1 - 0.386) = 5.07/s (= 304/min)
    • 重水素:0.04 × (1 - 0.386) = 0.236/s (= 14.2/min)
 

採集速度の例

  • 巨大ガス惑星 (水素 0.86/s、重水素 0.04/s)
    鉱脈の利用名目採集速度実質採集速度発電による
    消費の割合
    水素重水素水素重水素
    Lv06.88/s0.32/s3.69/s0.17/s46%
    Lv17.57/s0.35/s4.38/s0.20/s42%
    Lv28.26/s0.38/s5.07/s0.24/s39%
    Lv38.94/s0.42/s5.76/s0.27/s36%
    Lv49.63/s0.45/s6.45/s0.30/s33%
    Lv510.32/s0.48/s7.13/s0.33/s31%
    Lv611.01/s0.51/s7.82/s0.36/s29%
    Lv711.70/s0.54/s8.51/s0.40/s27%
    Lv812.38/s0.58/s9.20/s0.43/s26%
  • 巨大氷惑星 (水素 0.25/s、メタンハイドレート 0.50/s)
    鉱脈の利用名目採集速度実質採集速度発電による
    消費の割合
    水素メタン水素メタン
    Lv02.00/s4.00/s0.39/s0.77/s81%
    Lv12.20/s4.40/s0.59/s1.17/s73%
    Lv22.40/s4.80/s0.79/s1.57/s67%
    Lv32.60/s5.20/s0.99/s1.97/s62%
    Lv42.80/s5.60/s1.19/s2.37/s58%
    Lv53.00/s6.00/s1.39/s2.77/s54%
    Lv63.20/s6.40/s1.59/s3.17/s50%
    Lv73.40/s6.80/s1.79/s3.57/s47%
    Lv83.60/s7.20/s1.99/s3.97/s45%
 

なお、設置済みの軌道採集機による採集速度は、星図から以下の手順で確認できる。

  1. 星図で採集量を見たい惑星を選択する
  2. 画面右に出てくる情報パネルの「残りの埋蔵量」を「採掘予定量」に切り替える。
  3. 確認後は、必要に応じて表示を「残りの埋蔵量」に戻す。
     

ステーションとしての機能

このステーションは、他の惑星に設置した Interstellar logistics station (星間物流ステーション) の目的地としてのみ機能する。つまり、物流船や空間歪曲器を保管することはできず、また取引をする設定も Remote supply (供給 (星間)) のみしか存在しない。そのため、軌道採集機の資源が欲しい場合、星間物流ステーション側で物流船・電力・空間歪曲器を用意する必要がある。

また、Remote storage (貯蔵(星間))を選択できるが、動かし続けることにデメリットは無い。軌道採集機からの輸入を止めたい場合も、星間物流ステーション側で「軌道採集機」のチェックボックスを外せば良い。そのため、軌道採集機側で貯蔵 (星間) を選択する必要性は無い。

Energy exchanger (エネルギー交換器)

名称最大入力最大出力
Energy-exchanger.pngEnergy exchanger
エネルギー交換器
54.0 MW54.0 MW

物流ステーションと組み合わせて使用することによって効果を発揮する施設。

アイテム状態の Accumulator (蓄電器) に充放電を行う施設である。蓄電器を充電して Accumulator(full) (蓄電器 (満充電)) を生産するか、逆に蓄電器 (満充電) を放電させて電力を生み出す。

充電速度が 54.0 MW、蓄電器の容量は 540 MJ なので、10秒に1個の割合で充電される (0.10/s)。放電時の出力も最大 54.0 MW で、蓄電器 (満充電) を最速 0.10/s で消費する。

蓄電器と同じく充電は余剰電力のみ利用して行われる。例えば、100 MW 発電している工場で 60 MW 使用中にエネルギー交換器で充電を行った場合、 40 MW 分の速度で充電される。そのため、エネルギー交換器を置くことで電力不足になることはない。また、総電力が 54 MW に満たない場合も速度は落ちるものの充電は行う。

放電に関しては他の発電施設と少し仕様が異なっており、電力網に最優先で供給される。出力の優先順位についてはこちらも参照。

この施設の機能としてはそれだけだが、星間物流ステーションを用いて蓄電器 (満充電) を輸送することで電力を惑星間でやり取りできるようになる。この方法ならもちろん別星系であろうと電力を輸送できる。

ex-setup.jpg

例えば電力を渡す側の惑星のセットアップ例はこの画像のようになる。まず準備として蓄電器を量産しておき、ステーションに要求するなりベルトで搬入して大量に保管しておく。また、充電による消費電力がエネルギー交換器1基あたり 54.0 MW もあるので、充電側の電力供給能力に注意が要る。

そして、蓄電器をステーションから交換器に搬入する。交換器のモードは Charge(充電) にしておく。すると、蓄電器への充電が行われる。充電が完了した蓄電器 (満充電) が交換器から搬出されるので、ステーションに搬入する。ステーションでは蓄電器 (満充電) を Remote supply (供給 (星間))に、蓄電器を Remote demand (要求(星間)) に設定しておく。

電力を受け取る側の惑星では、これとは全く逆の設定をする。蓄電器 (満充電) を Remote demand (要求 (星間)) にして、Discharge (放電) モードの交換器に搬入する。そうすれば最大 54.0 MW の電力が得られる。

また、使用後の空になった蓄電器が交換機から搬出されるので、ステーションに再び搬入し、それを Remote supply (供給 (星間)) する。元の惑星ではこれを Remote demand (要求 (星間)) にしておいたため、空の蓄電器が返却され再利用される。


*1 例えば、配送器6基から配送器1基に原油を配送する。
*2 星系が同じでも違ってもよい。
*3 性能強化を行っていなかったり、空間歪曲器が枯渇した状態
*4 惑星の産出資源の種類に依存