このゲームの最終目的はダイソン球で莫大な電力を発電し、エネルギーを得ることである。そのためにはこのページで示すような各種物理量や単位などに関する知識に触れることは避けては通れない。
ここでは簡単な例えなどを用いて解説する。
SI接頭辞 
1km=1000mであることは誰もが知っている。そうなるのは"k"に"1000倍"の意味があるからである。この"k"のようなものをSI接頭辞といい、大きな数*1を簡潔な数字で表現するために用いられる。
ダイソン球の生み出す莫大な電力を表現するには、相応のSI接頭辞を用いる必要があるだろう。
記号 | 読み方 | 十進数表記 | このゲームでの主な使用法 |
P | ペタ | 1 000 000 000 000 000 | 統計パネルのTotal energy consumption(合計消費エネルギー) |
---|---|---|---|
T | テラ | 1 000 000 000 000 | |
G | ギガ | 1 000 000 000 | ダイソン球の発電力、蓄電設備のエネルギーの合計 |
M | メガ | 1 000 000 | 上級の発電所の発電力 |
k | キロ | 1 000 | 下級の発電所の発電力 |
なし | 1 | アイテムの個数、距離など |
物理量 
距離 
m(メートル) 
基本的な長さの単位。このゲームの岩石惑星の赤道上においては1m=0.8グリッド程度である。
主に送電施設の接続距離や、メカの移動速度(m/s)などを表現するのに用いられる。
AU(天文単位) 
本来は太陽と地球の距離を1AUと定めているが、このゲームにおいては1AU=40,000m。
主に惑星間の距離程度の長さを表すために用いられる。
light-years / ly(光年) 
本来は光が1年間に進む距離を1光年と定めているが、このゲームにおいては1光年=60AU=2,400,000m。
主に恒星間の距離程度の長さを表すために用いられる。
ワープを使わずにSail speed(航行速度)2000m/sで1光年進む場合は、ちょうど20分かかる。恒星間でSpace warper(空間歪曲器)が切れても、最悪1時間くらい放置すれば近くの恒星系にはたどり着ける計算。
電力 
W(ワット) 
電力の単位で、発電所の発電能力および各種施設の消費電力などを表すために使用される。電力とは単位時間あたりに流れる電力量(=エネルギー)を表す。これを理解するためには、電力は水の流れの激しさ、機械は水車と置き換えて考えてみるとわかりやすい。
電力が小さいということは水の流れが穏やかであることに例えられ、小さい水車しか動かせない。電力が大きいということは水の流れが激しいことに例えられ、大きな水車を動かすことができる。
それと同様に、発電能力が低ければ消費電力が小さい機械しか動かせず、発電能力が高ければ消費電力が大きな機械を動かすことができるということである。
発電所等で生産される電力の総和が、同じ電力ネットワーク内で消費される電力の総和を上回っているのが望ましい。下回っている間は、電力を消費する施設の作業速度も低下する。
電力の数字について、電力"量"と言ってはいけない。電力量というのは電気的なエネルギーのことを指すので、ワット(W)ではなくジュール(J) で表されるものである(一般的にはWh(ワット時)が使われるが、このゲーム内では使われない)。
エネルギー 
J(ジュール) 
エネルギーの単位。電力が水の流れの激しさと例えるならば、こちらはいくらか時間が経過して実際に流れた水の量に例えることができる。つまり、(電力が常に一定であるとすれば)エネルギーは電力×経過時間で表される*2。
つまり、単位同士には以下の関係がある。sはもちろん"秒"のこと。
J = W・s , W = J/s
例えば、100Wの電力が10秒間流れれば 100x10 = 1000 より、1000Jというエネルギーを伝えたことになる。1秒に100リットル流れる川が10秒間流れれば、合計1000リットルを流したことになるというのとまったく同様の話だ。
もう少しゲーム中に出てくる話で具体的な計算をしてみよう。
Accumulator(蓄電器)は1個あたり90.0MJの容量と、600kWの最大入力を持っている。この蓄電器を、最速で何秒間で満タンにできるだろうか?
やはり水の流れに例えてみよう。90.0Lの容量を持つ水槽に、600mL/sの速さで流れるパイプがくっついていると考えればいいのだ。そうすれば、最速で水槽を満たすには何秒間かかるかは簡単に計算できるだろう。
90L / (600mL/s) = 150s
よって、150秒となる。
では最速で蓄電器を充電するには何秒間かかるか。それは上の計算式と全く同じ形になる。
90MJ / 600kW = 150s
このような計算を、最初は水に例えてできるとよい。慣れてくればそのまま計算できるようになるはず。