稗島師人

Last-modified: 2018-10-31 (水) 02:18:32

キャラシート

【名前】稗島師人
【容姿】何処を見ているのか分からない青年。
【HP】10/10
【令呪】3/3
【筋力】D:2
【耐久】D:2
【敏捷】C:3
【魔力】E:1
【幸運】A+:6(7)
【スキル1】現実知らず:英雄点5を得る。エクストラクラスのサーヴァントを召喚可能。
【スキル2】知識のお化け:自身のサーヴァントの先手判定時、補正値3を与える。
【EXスキル】怯える善意:自身のサーヴァントのHPを15増やす。
【属性】秩序・中庸・人 男性 人間
【職業】大学生
【願い事】サーヴァントのお望みのままに。自分じゃ何を叶えても後悔し倒すだろうし。
【バッドエンド】何も叶えず、何も叶えさせられず。何も為さず、何も為させられず。
【グッドエンド】それでも、誰かの為にはなった。それでよし。

泥 

「普通の人のようには生きられんでも、まぁ、せめて自分らしく生きたいわなぁ」
 
【データ】
年齢:21歳
身長:168cm / 体重:69kg
地域:日本・大阪
属性:秩序・中庸・人  性別:男性  血液型:O
誕生日:1月8日
イメージカラー:ぼんやりとした黒
一人称:俺 二人称:苗字(目上年嵩には+さん、年下には+君、ちゃん)
特技:子守り
好きなもの:子供、読書、知識 / 苦手なもの:自分以外の人間
天敵:普通の人間
起源:『認める』
魔術属性:土
魔術系統:-
魔術特性:-
魔術回路・質:E / 魔術回路・量:E / 魔術回路・編成:正常
 

【略歴】
 魔術師の血筋とは縁もゆかりもない一般家庭出身の青年。
 民俗学を志し、大学にてこれを学んでいる最中、聖杯にマスターとして選ばれ、令呪を身に刻む。その後、「変な痣出来た。まぁええか」と放置してしばらく生活していたのだが、指導を受ける大学の教授がこれを見つけて、魔術的な意味を看破。これが聖杯戦争という魔術儀式の参加者の証であることを告げられ、参加するか否かを問われる。それに対する答えは、「社会勉強と思って参加してみます」というものだった。
 その教授に基本的な情報や術式などを教わり、サーヴァントも召喚。大層貧弱な魔術回路ながらも、辛うじてサーヴァントの維持が可能であることを確認した後、聖杯戦争に臨む。

 

【人物】
 何につけてもぼんやりとした様子で、怒りや恨み、妬みといった負の感情を少しも見せない太平楽。一切万事を「為るようにしか為らない」として受け入れ、何であれ今ある現状に文句の一つもつけない奇人である。ついでに言えば、聖杯戦争のことを知った時の反応通り、判断基準が常人とはかなりズレてもいる。
 とまれ、一般的には真面目と称しても良い程度には物事に真剣に取り組むし、兎角柔和に怒りを知らないように振舞っている為、内心はどうあれ、角の立つような付き合いをすることはない。
 上記のような特徴から歳上受けが良く、年長者にはしばしば可愛がられるものの、根本的に人付き合いは苦手らしく、特に同年代の人間とは趣味が合いでもしない限り真っ当な話ができない。完全に他人であれば、丁寧に取り敢えず接することで、他人行儀ではあるが意思疎通は可能。
 
 人付き合いが苦手というその理由は、何のことはなく、彼自身が生まれついて人とは違い、そして育ってきた過程が人とは違うというだけのことである。
 彼は、見えないものが分からない。知覚の外にあるもの​───表情から図りきれない感情の機微、言葉の裏に隠された真意、他者と一緒にいる場の空気、そういったものを読み取る力に欠けている。
 自分の中の目に見えないものは、自分自身の思考を通じて、それがどのような状態にあるかを客体化できる。
 しかし、自分の外にあるものを、本当かどうかも分からないものを想像し、客体化して認識するというその過程が、彼にとっては、至難の業に等しい。
 そして、その至難の業を平然とやってのけながら社会生活を送る、「普通の人間」達というものが、彼には宇宙人のように思えてならないのである。
 だからこそ、彼は人間との関わりを避ける。理解し得ない者と交わっては、真意を図れずに傷つけ、真意を伝えられずに傷つけられ。
 そんな無為を過ごす時間を、全くの無駄と捉えているからである。
 
 物事はなるようにしかならない。何故ならば、思い通りになるのは己だけで、他は理解の埒外にある。理解できないものの行動を元に未来を計算することが、どうしてできようか。ならば、受け入れる他はあるまい。
 そして、違う生き物であるそれらに対して、怒りや怨みなどを抱いたところで、何となろう。相互理解ができないのならば、感情の理由を理解することすらもできまい。そんな感情を保つことは、無駄にほかならない。
 だが、そんな生き物が嫌いなのではない。己の方こそ、他者から……普通の人間から見れば別の生き物のようなもので、それが不便、迷惑をかけていることだってザラだ。それで自分だけの事情を押し付けるのは、道理に沿わない。
 ……それ故に、彼は誰とも交わろうとしない。言葉を交わし、笑いあい、怒りをぶつけ、或いは信じ合い、しかしそれらは、ただの泡沫。本質に触れ合ったのなら、そんな”普通”の営みから、己は弾き出されてしまう。だから、交わりは薄い方がよい。
 己の事情を押し付けることはせず、だから、誰も自分に事情を押し付けられないように接する。
 
 こんな思考で、幼年から過ごしてきたのである。物事の捉え方も、生き方も、生来より更に奇妙なものになっていくのは、必定とも言えた。
 彼自身のその他の精神作用が、常人と大きく変わらないのも、歪の原因であろう。
 どれだけ人との関わりを避けていても、彼には趣味があり、嗜好があり、そして心がある。一人を寂しいとも思うし、好きな事をすれば嬉しいし、嫌いな食べ物を前にすれば嫌がる。大切だと思う人が死ねば、悲しみもする。
 常人と違うのは、その反応の全てに、他者を必要としないことだけ。彼の世界は、彼の中で完結しているのであり、またそれが社会では一般的ではない歪であることも自覚している。
 なまじっか、常識を抱き、それに対する正当性を認めている”真っ当な”精神を持つが故の自縄自縛。その現れが、誰とも争わないようにする為の穏やかさであり、迷惑をかけないように、”普通に生きようとする”努力である。
 自分の奇特を知り、それが人からどう見られるかも知り、それによって迷惑をかけないように、自分の中で抑圧を重ねる。その繰り返しが、寛容さのように見える無反応を作り出している。

 

【能力】
 魔術師としての能力は皆無。サーヴァントの現界維持すらギリギリの状態であり、魔術の行使など言わずもがなである。
 それ以外の部分では、それなり以上ではあれ決して突出はしない程度の知識、浮世離れした奇妙な価値観、そして普通ではない人格なりの善意というのが、彼の能力として語られても良かろう。
 浅く、広く、多くの知識を修めている為、学術の話であれば誰から何を振られても答えられるが、その道の専門家には明らかに劣る。どのような形であれ、奇人の多いサーヴァントを平然と相手にできる価値観は、しかし通常の人間とは合いにくい。そんな中にも、彼なりの善意というものはあるのだが、それを受け取る側が理解可能かどうかは別。普通の世で生きていくには些かズレていて、逸脱するには、善性も持ちすぎた、どちらつかずの人間。それが稗島師人と言える。