一部の選手につけられる別称。元ネタは斎藤佑樹(元日本ハム)の高校時代からの愛称「ハンカチ王子」。
基本的に尊称だが、斎藤を揶揄する意味で派生形の「半価値」「ハンケチ」などと共に蔑称的に使われることもある。
転じて女性人気のある若手選手に名付けられる呼び名になったが、斎藤と同じく蔑称的に使われることもある。
尊称として
2006年の夏の甲子園でエースとしてほぼ全試合完投し早稲田実業高校を全国制覇に導いた斎藤は、実力に加えて端正な顔立ちから絶大な女性人気を獲得し、一大ブームとなる。この際、斎藤が汗を拭くためにハンカチを使っていたことから、ハンカチ王子と呼ばれるようになり、「○○王子」というフレーズが誕生した。斎藤以外にも使われるようになった。
例)
- ハニカミ王子:石川遼(プロゴルファー)…はにかんだ笑顔が特徴的だったため。
- 奪三振王子:松井裕樹*1(楽天→パドレス)…奪三振記録を打ち立てた桐光学園時代に付いた。
- 直球破壊王子:渡邉諒(日本ハム→阪神)…直球に非常に強いため。
- 備品破壊王子:郡司裕也(中日→日本ハム)…エスコンフィールドで放ったホームランのボールがブルペンのカメラやトンボに直撃しどちらも破損させたため。
- 高島王子:高島泰都(オリックス)…社会人野球の王子*2出身で端正な顔立ちをしているため。
微妙なもの
日刊スポーツがつけた岸孝之のニックネームとして「永遠の縦割れ王子」がある。「王子」自体はイケメンで知られる岸に以前から使われていた尊称ではあるのだが、なんJでは「縦割れ」にあちらのイメージが若干連想されることもあり、周りからの反応は芳しくなく、全く浸透はしなかった。
- 永遠の縦割れ王子:岸孝之(西武→楽天)…34歳でも若々しい細身のスタイルと難攻不落の縦割れカーブは永遠に。
蔑称として
プロ入り後の斎藤は大学時代の故障の影響もありまったく成績が振るわないことに加え、「マジですか、フハハ!」などの王子とはほど遠い言動からなんJではすっかりネタキャラ・ヒールキャラとして定着。愛称ももっぱらさいてょが使われるようになった。さらにプロ入り後に起こしたポルシェ・マカンの件などから世間的にもヒール扱いされるようになる。またライバルだった田中将大(楽天)はおろか高校時代は眼中にもなかった坂本勇人(巨人)たちにも大きく水をあけられ「ハンカチ王子」は実力や言動の伴わない上辺だけの人気を象徴するフレーズとして黒歴史化されてしまった。
ここから、容姿などが理由で人気選手扱いされているものの、成績が悪かったり問題行動を取ったりした選手を揶揄する目的でも「○○王子」が使われるようになった。
例)
- 試合破壊王子:秋吉亮*3(前ヤクルト→日本ハム→福井→ソフトバンク→千葉)
- エラー王子:木浪聖也*4(阪神)・渡邉諒*5(日本ハム→阪神)・中野拓夢*6(阪神)
- よんたま王子:中田賢一*7(元中日→ソフトバンク→阪神)
- 銭闘王子:銭闘を繰り返す人気選手、該当者多数。
ただし試合破壊王子以外はいずれも汎用的な蔑称であり、特定の選手の蔑称として定着しているものはあまりない。