Tier 6 イギリス 中戦車
初期砲塔+76 mm Gun M1A1
17ポンド砲を搭載していないと実質ただのシャーマンである。*1
米国のM4A1と同じ丸みを帯びた車体が、溶接車体のM4A2との見た目の差別化に一役買っている。
完全な鋳造車体ではなく、車体前部を鋳造パーツで置き換えたハイブリッド型の無印M4である。*2
車体後部の形状と、車体側面に入った溶接線が無印M4の名残として見える。
改良砲塔+OQF 17-pdr Gun Mk. VII
SSのヴィットマン車を仕留めたとされる、かの17ポンド砲を搭載した姿。*3
ようやく見慣れたファイアフライとなり一安心。
スペック
HP | 815 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 51/38/38 |
最高速度(km/h) | 36 |
重量/最大積載量(t) | 32.92/33.2 |
実用出力重量比(hp/t) | 12.17 |
本体価格(シルバー) | 945,000 |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
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出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
初期状態 | Wright Continental R-975C1 | 75 mm Gun M3 | Sherman IC | Sherman I | 815 | WS No. 19 Mk. I | |
400 | 30 / [21.82] | 76/51/51 | 400 | ||||
12.15 | 0.8/1.1/1.9 | 40 | 330 | ||||
105 mm M4開発時 | Wright Continental R-975C1 | 105 mm M4 | Sherman IC | Sherman I | 815 | WS No. 19 Mk. I | |
400 | 30 / [21.75] | 76/51/51 | 400 | ||||
12.11 | 0.8/1.1/1.9 | 40 | 330 | ||||
76 mm Gun M1A1開発時 | Chrysler A57 | 76 mm Gun M1A1 | Sherman VC | Sherman I | 815 | WS No. 19 Mk. II | |
425 | 42 / [32.64] | 76/51/51 | 450 | ||||
12.14 | 0.7/0.9/1.8 | 40 | 330 | ||||
OQF 17-pdr Gun Mk. IV SH-SH開発時 | Chrysler A57 | OQF 17-pdr Gun Mk. IV SH-SH | Sherman VC | Sherman IC | 850 | WS No. 19 Mk. II | |
460 | 42 / [37.16] | 76/51/51 | 450 | ||||
12.08 | 0.7/0.9/1.8 | 42 | 370 | ||||
OQF 17-pdr Gun Mk. VII開発時 | Wright Continental R-975C4 | OQF 17-pdr Gun Mk. VII | Sherman VC | Sherman IC | 850 | WS No. 19 Mk. III | |
460 | 42 / [37.16] | 76/51/51 | 550 | ||||
13.82 | 0.7/0.9/1.8 | 42 | 370 |
※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。
主砲性能 | |||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
75 mm Gun M3 | AP AP HE | 56 7G 56 | 92 109 38 | 110 110 175 | 15.79 | 1,737 | 2.10 | 0.43 3.56 2.41 | 120 | +25 -10 | |
105 mm M4 | HE HEAT | 196 10G | 53 101.6 | 410 350 | 7.50 | 2,625 (HEAT) | 2.50 | 0.52 ? 3.33 | 72 | +25 -10 | |
76 mm Gun M1A1 | AP AP HE | 96 7G 68 | 128 149 38 | 115 115 185 | 14.29 | 1,643 | 2.30 | 0.41 ? 2.3 | 77 | +25 -10 | |
0.40 ? 2.35 | |||||||||||
OQF 17-pdr Gun Mk. IV SH-SH | AP AP HE | 175 7G 70 | 141 171 38 | 150 150 190 | 12.50 | 1,875 | 2.20 | 0.38 ? 2.23 | 77 | +20 -6 | |
OQF 17-pdr Gun Mk. VII | AP APCR HE | 175 8G 75 | 171 239 38 | 150 150 190 | 12.77 | 1,916 | 2.10 | 0.38 ? 1.92 | 77 | +20 -6 |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
解説
- 概要
Tier6イギリス中戦車。
マッチング上ではアメリカのM4A3E2同様、HT扱いとなるので弱点を覚えておきたい。
英国が誇る17ポンド砲を搭載したシャーマンであり、装甲や機動性は基本的にM4シャーマンとほぼ同じ…といいたいが、出力重量比と最高速度が低下し、機動力は重戦車以上中戦車以下といったところで今一つパッとしない。
これに加え、17ポンド砲のいくつかの特徴により、他のM4とは違う運用が求められるだろう。 - 火力
前身から引き続き使用する砲が3つ、新開発の17ポンド砲が2つの計5つ。
続投組の砲はどれも頼りないので、欲を言えば17ポンド砲まで開発してしまいたい所。- 75 mm Gun M3
初期砲。
貫通力が致命的に低く、搭載しても何の役にも立たない。
次の砲はすぐに開発できるので、必ず開発しておくこと。 - 105 mm M4
中Tier帯お馴染みの10榴。
全体的な装甲厚の上昇もあり、頼れるとは言い難いが初期砲よりはずっとマシなので、最低でもこの砲を装備していくこと。
履帯切りや削りで味方を支援していく戦い方になるだろう。 - 76 mm Gun M1A1
中間砲。
これも貫通力が怪しく、最大貫通力149mmは心もとない。
同格ならばなんとか対抗できるが、格上戦車だと貫通出来ない相手も少なくない。
17ポンド砲を開発できるまでは、これか10榴を使うことになるが、どっちがいいかは人による。 - OQF 17-pdr Gun Mk. IV SH-SH
新開発の17ポンド砲。
強力とは言い難いが、やっとまともな性能になった。
やや貫通力が不足するものの同格中戦車程度の貫通はあり、金弾を使えば上位戦車にも対抗できる。
問題は俯角が6°しかとれなくなる点にある。
これによりシャーマン系列が得意とするハルダウンが難しく、攻撃時の自由度が下がり、射撃時に車体を晒す必要があったり、丘下や崖下の敵への射撃が出来ないといった場面が出てくるので、マップを覚えて射撃に有利な場所を押さえておきたい。 - OQF 17-pdr Gun Mk. VII
最終砲。
Tier7HTBlack Princeの最終砲でもあり、貫通力がAPで171mm、APCRは239mmと中戦車としてはかなり高い数値を誇る。
精度は良い方では無いが、現状イギリスTier6車輌で唯一砲垂直安定装置が装備でき、照準速度を補うことができる。
同じTier6中戦車で装備可能なのはアメリカ中戦車だけなのでぜひ装備をオススメしたい。
- 75 mm Gun M3
- 装甲
多少ではあるが改良されている。
砲塔と車体の側面に追加装甲が取り付けられたため、側面に関しては防御性能が上がったといいたいところだが、追加装甲の配置はまさかの左右非対称である。
車体側面の追加装甲は、左に一枚、右に二枚と右が厚い箇所の面積が多く、砲塔装甲の追加箇所に至っては右側にしかないという右に偏重した装甲配置となっている。
そのため格下戦車や同格の中戦車程度なら、右側限定の豚飯が有効な場合がある。
敵との戦闘の際には気休めでも右側をできるだけみせたほうがよい。ただ、あくまで本車はMTであり、基本的に装甲はアテにするべきではない。 - 機動性
エンジンはSherman IIIと変わらない。
しかし重量は増加しており機動力は低下してしまっている。
やや重めではあるものの、射撃位置に急行できるだけの足はある。 - 総論
俯角が減少し、機動力が低下した上に装甲が前身と大して変わらないことにより、シャーマンとしての扱いやすさは失われてしまっている。
一方、主砲はTier6MTとしては優秀なので、状況にもよるが史実同様の駆逐戦車寄りの運用が基本となるだろう。
中戦車らしい万能性は低いが、丁寧に命中弾を増やしていけば高い戦果を挙げることも可能なポテンシャルをもっている。
史実
シャーマン・ファイアフライは、アメリカから供与されたM4中戦車の砲塔を改造してイギリス製の17ポンド対戦車砲を搭載したもの。
なお、ファイアフライはあくまで愛称で、英国での正式名はシャーマンIC型、およびVC型(命名基準はM4A2#史実を参照)。本車は車体が前部鋳造/後部溶接のSherman I Hybrid(米名:M4 Composite)のC型がモデルとなっていると思われる。
もともとレンドリース法によって供与されていたM4の76mm砲は、他の英国戦車が搭載していた砲よりも使い勝手がとても良かったが、WWII後期に登場したティーガー?を始めとする重戦車には歯が立たなかった。そのため、イギリス軍は遠距離からの射撃で撃破できる17ポンド砲を搭載した戦車の開発を急いだ。
17ポンド砲自体は戦車搭載も前提に開発が進められており問題はなかったものの、今度は搭載できる英国戦車がひとつもないという異常事態が発生し、当時の最新鋭車両ですらターレットリングの関係で搭載不可であった。
結果これがチャレンジャー巡航戦車やアーチャー対戦車自走砲開発に繋がることになるが、チャレンジャーに至っては不具合の連発で生産遅延が発生した上に、ノルマンディー上陸作戦までに間に合わない可能性まで浮上した。
そこで白羽の矢が立ったのがM4シャーマンである、砲塔にカウンターウェイト等を搭載するなどの改修を加えられ、1944年初めに5輌の試作車が軍に引き渡されたのを皮切りに、延べ2139輌ものシャーマン・ファイアフライが完成、うち728輌が実戦参加している。
なお、投入初期(ノルマンディー上陸作戦時)はVC型が主流だったが、レンドリース元のアメリカでシャーマンV(M4A4)が生産終了していたこともあり、終戦までにはIC(IC Hybrid含む)型が多数を占めるという奇妙な状態となっていた。
余談ながら、WWIIのドイツ軍戦車エースであるミハエル・ヴィットマンは、カナダ軍に配備された本車によって、乗車していたティーガーごと撃破・死亡した事が、後の乗員の証言から判明している。
愛称の『ファイアフライ』はホタルの意味で、17ポンド砲の激しいマズルフラッシュによってそう見えることから付けられた。
なお、日本におけるホタルは薄命な事で知られるが、欧州生息のホタルは獰猛な種類も存在している。
砲塔の旋回速度が劣っているのは確かだけど、元よりTD寄りの本車では欠点ではないし速度自体も普通のMTの範疇。
エンジン出力はボイラーの方が高く加速が少し改善されているので総合的に見ても上位互換であることに変わりはないね -- 2017-03-31 (金) 15:13:40