冒険者

概要

デッキトップから順に公開して財宝2枚をサーチするアクションカード。
金貨と同じ6コストのカードだが、金貨より多くの金量を出すためには最低でも銀貨2枚以上を公開する必要がある。
安定した効果を得るには初期デッキの銅貨の廃棄は必須であるが、そういった手順を踏む場合はますます金貨で十分になりがち。
アクション権を消費してまで手札に加えられるのは財宝カードであるため、コンボに繋げるのも難しく、役割に困ってしまうサプライが多い。
デッキ構成をケアしても、運によっては勝利点カードを残して銅貨2枚を手札に加えてしまうこともあり、ままならない。

利用法

• 銅貨を廃棄してデッキを圧縮し、ゲーム終盤でデッキに混じる勝利点カードをスキップしながら多くのコインを得る。
  • 低コストで多くのコインが得られる愚者の黄金、捨て札にして金貨が獲得できる坑道と相性がいい。
• 使用するなら最低でも4金以上を発生させられるようにしたいところ。
  • 銅貨2枚を拾ってきて2金では安い木こりにも劣り、3金でもアクション権を消費するぶん金貨を差し置いて採用した見返りとしては渋い。
  • 基本財宝だけを考えれば、銅貨さえ引かなければ4金以上は確定するので、銅貨が圧縮しやすい場では4金以上を達成すること自体はそこまで難しくない。
  • あるいは金貨を一枚でも引ければ4金以上が確定するため、金貨の枚数も重要になる。
    • しかし結局金貨も冒険者も6コストなので競合してしまい、冒険者に手を付けるタイミングが訪れにくいというジレンマがある。
      ドミニオンの製作者であるドナルド・Xも削除理由としてそのことに言及している。(余談参照)
• 呪いや廃墟をスキップして財宝を引き込める性質を利用して、それらがデッキに混じる荒れ場で使用する。
  • 荒れ場の貴重な6金では金貨や公領など他のカードとどちらが良いかよく考える必要がある。
    前述のとおり、折角冒険者を使っても2金では意味がないので、冒険者を選ぶなら、銅貨の圧縮ならできる場や銀貨を量産する手段がある場などで最低限4金は狙いたい。
• 戦利品のような強力な財宝が比較的簡単に手に入る場では使い勝手が良くなる。
  • 特に杖や宝珠で使用する対象としては適している。
• 掘り進めて確実に財宝に辿り着けるため、海の妖婆や大衆のようなデッキトップを荒らすタイプのアタックには比較的強い。
• 泥棒や義賊がはびこるゲームでも金貨と違って盗まれることがないため、改築などにより6コストの廃棄材料にする。

詳細なルール

• デッキと捨て札に財宝カードが1枚以下しか残っていなかった場合、公開した財宝カードを手札に加え、残りのカードは全て捨て札になる。
• カードテキストにある「捨て札に置く」は「捨て札にする」と読み替える。
  • よって、冒険者の能力で坑道や忠犬を捨て札とした場合はリアクションできる。
• 財宝カードを探し出す効果は「公開する」効果であるため、パトロンでリアクションできる。

関連カード

デッキから特定のカードが出るまで公開し、手札に加えるor使用などする効果のカードなどは多数存在し、冒険者のバリエーションといえる。

余談

• ドナルド・Xによる削除理由は以下の通り。
  原文と日本語訳

  【原文】(引用元)

  This was the 6th card cut.

  My playtesters were pretty sure they didn't need to see more of it, and then I played some games with it, and man, it was not good.

  For casual players, it costs $6, Gold costs $6, if you want Adventurer you often want Gold first, maybe you never get around to Adventurer.

  Expert players will instead cite, it draws two cards and only gets Treasures, Smithy is cheaper, draws three, and can get Actions too.

  【日本語訳】

  これが6枚目の削除カードだ。

  テスタ―たちは、冒険者にこれ以上の見どころなどないことを確信していた。そして私もテストプレイを何度か行ったが、なんてことだ、これはよろしくない。

  カジュアルプレイヤーにとって、こいつは6金、金貨も6金だ。冒険者を欲しがったとして、たいていは先に金貨を買うし、結局は冒険者を買わずじまいになるだろう。

  熟練者は鍛冶屋を引き合いに出すだろう。「こいつは6金もするくせにカードを2枚しか引けず、しかも財宝しか手札に入らない。鍛冶屋は冒険者よりも安く、3枚もカードを引けて、アクションカードも手札に入るんだ」ってね。

コメント

• 6金のアクションが消えつつある理由が凝縮されてるなぁ。 -- 2023-03-09 (木) 12:55:50
• 戦利品など、強い財宝増えたから、アリの場面も増える(？) -- 2024-03-25 (月) 01:42:25
• （完全に個人の感想だが）基本初版だけでプレイしてたときはそこまで弱いとも思ってなかった。そこまで強力なアクションが無かったことや当時多人数でのプレイが多かったこともあり、基本的にコンボよりも銀貨や金貨を買い込んで上振れでの属州購入を狙うという展開が多かったからかもしれない。冒険者を使って金貨を引っ張って来れれば大体属州が買えるし -- 2024-03-25 (月) 02:34:56
• 利用法の詐欺師で草生える。弱いことが特徴 -- 2025-05-12 (月) 23:54:12
• 冒険者が活躍できる頃には(呪いの撒き合いが終わって)用済みになっている事が多いので、海の妖婆対策になるのかは疑問です。 -- 2025-05-17 (土) 08:32:36
• 詐欺師の件もそうだけど、財宝切りアタックで切られないから改築材料として取っておけるって解説も正直どうなのって思いますね……。 -- 2025-11-20 (木) 19:40:53
• まあ中立的じゃないっていうか、悪意みたいなものは感じますよね。 -- 2025-11-21 (金) 01:26:28
• 詐欺師の件はともかく、初版の基本セットしか無かった黎明期には、泥棒に盗られない唯一の属州用改築材としての需要がホントにありましたよ。今となっては信じられないでしょうけど… -- 2025-11-21 (金) 10:42:46
• 改築材の話はまあ有っても良いと思うけど、詐欺師については記事の中で貶したいだけの蛇足感が否めない -- 2025-11-21 (金) 11:53:20
• 金貨を廃棄されて総金量の減ったデッキに冒険者が来るのは実際困りはするけど、そもそも詐欺師の利用法であって冒険者の項目に書くのは不適切だと思う -- 2025-11-21 (金) 20:20:00
• 「財宝やアクション権があるアクションをターミナルに変換して、ターミナル過多のデッキを作らせて事故を誘発させる」ってこと自体は詐欺師の利用法としてありなのでそっちに移した方がよさそうですね。 -- 2025-11-21 (金) 21:10:02
• ひとまず詐欺師のページに汎用的な利用法としてターミナル過多を狙う戦術を追記しました。しかしあちらはあちらでわざわざ冒険者をピックアップして言及するのはどうなんだろうと思ってしまい名前を出せていません。 -- 2025-11-21 (金) 21:39:21
• 泥棒場との相性は良かったと思う。銅貨が勝手に圧縮されるし、金貨を6金で購入する価値が下がる関係上相対的に冒険者が選ばれやすくなる。 -- 2025-11-26 (水) 11:15:31