詐欺師

Last-modified: 2025-12-10 (水) 12:15:14
収録拡張カード名コストカード種別効果
IntrigueSwindler3Action-Attack+2 Coins
Each other player trashes the top card of their deck and gains a card with the same cost that you choose.
陰謀詐欺師3アクション-アタック+2 コイン
他のプレイヤーは全員、デッキの一番上のカードを廃棄し、廃棄したカードと同じコストのあなたが選んだカード1枚を獲得する。

概要

2コインを生み出しつつ対戦相手のデッキの一番上のカードを廃棄し、同コストのカードに変換するアタックカード。
序盤から対戦相手の銅貨呪いに変換していったり、購入したカードを使わせずにゴミ化するのが理想的な動き。
一方で、屋敷にヒットしてダメージを与えられなかったり、相手の詐欺師で自分の詐欺師を銀貨に変えられて一方的に被害を受け続ける展開になったりと、運の要素も大きい。
運の振れ幅こそ大きいものの、低コスト故に序盤から数を揃えて回数を稼げば重要なカードもそれなりに廃棄できる。数うちゃ当たる。

利用法

  • 銅貨呪いに、2コストのカードを屋敷、5コストのカードを公領に変換する。
    • 略奪品狂人褒賞カードRewardカードなど、0*コストのカードも呪いに変換されてしまうので、相対的にこれらのカード(を獲得するカード)が弱体化する。
    • 牧草地ヤギなどの重要な家宝カードにヒットすると強力。
    • 手に入れるのにひと手間かかる戦利品が7コストのカードに変換される。7コストカードがサプライになければ同コストカードの獲得もされないため、サプライによっては戦利品は弱体化する。
    • 呪いと詐欺師自身の山が枯れやすいため、公領を押し付ける際は残数に注意が必要。
  • アタックの威力はサプライに依存する。銀貨金貨含む、サプライの中で人気のあるカードと同コストに変換先となる弱いカードがある場合は強くなる。
    • たとえば、相手の詐欺師を銀貨にするだけで実質的にアタック効果を潰したことになる。
    • 一方で逆向きの、相手のデッキをターミナル過多にさせる狙い方も有効。強力なカードも手札から1枚しかプレイできなければ恐るるに足りない。
      • 特に村系が限られたサプライでは、その村枚数自体もどんどん失われていくため、さらにターミナルを詰め込んでやると機能不全を起こしやすい。
  • 念視の泉戦車競走で相手のデッキトップを見て詐欺師を使うかどうかの判断材料にするのも良いだろう。
    • ただし、上記カードが詐欺師と一緒に存在するサプライで、かつ詐欺師によって得られる2金を放棄してまで詐欺師を使うのをやめたい場面は珍しいだろう。
      例えば次のような状況であれば、相手のデッキトップを見たうえで詐欺師を打たないという選択が取れる。
      • 相手のデッキトップが属州(または植民地)で、今属州がサプライから1枚減ってしまうと勝てなくなる場合。
      • 手札で詐欺師と他のターミナルアクションが被っていて、どの道詐欺師かもう一方のターミナルアクションか片方しか打てない場合。
      • 購入権が足りない状態など、追加で2金出しても全く自分に利益が無い場合。
  • コスト変動を絡め、高コストのカードを呪いに変換する。
  • 大抵のサプライにおいて属州にヒットすると属州に変換せざるを得ないため、ゲームの終了が早まる。
    • 終盤は相手との点数差を考えながら使用するのが望ましく、特に最終局面では詐欺師を打ってしまったがために自身が購入する分の属州を失ってしまったという事態が無いように一考すべきである。
    • ただし、サプライに8コストのカード(行商人王子など)がある場合を除く。この場合、相手の属州破壊によって点数が大幅に減りうるため別の意味で警戒すべきである。
  • ゲームからカードの絶対数を減らしつつ関係ないカードを渡せるので特定のカードを大量に集めるデッキへの妨害効果が高い。
  • 有用なカードに当たりさえすれば、(同コストの別カードの有無によらず)とりあえずは足止めとなる。
    • わざわざ購入したカードを実質捨て札送りにしている状態であり、見た目以上に致命的な足止めになる。
    • ただし同様に、屋敷呪いに当たった場合にはデッキトップを掃除してしまうことになる。
  • 後述するような対抗札のないサプライでは、とりあえず使っているだけで十分以上の被害を与えられる。
    • 仮に呪いや勝利点ばかりに当たったとしても、最低限2コインを生み出す仕事はしているため無駄にまではならない。

対策法

詐欺師は強力なアタックカードであるが、カウンターとなるカードもいくつか存在する。
ただし、条件を満たさずカウンターに失敗して廃棄されると、コスト0・2・5のカードの場合にはかえって被害が増大する。
また、多人数戦ではデッキトップ1枚を操作するだけでは手数不足である。

  • 灯台守護者
    • 鉄板。5コストのカードを購入した場合は廃棄自体を防ぐことが重要。
    • 初手5-2の場合は詐欺師に対して極めて脆弱であり、これらがないと厳しい勝負になる。
  • 銅貨・呪い・屋敷といった不要カードに当たった場合にメリットを得られるカード等。
    • 青空市場呪い撒きを防げないが、平均金量が上がることによるリターンが大きい。
    • 交易人は、不要カードにヒットした時に貰うカードを銀貨に変換できるため得と言える。
    • 望楼であれば実質圧縮に変換できる。
    • ランドマーク墓標があるときは相手に1勝利点を献上するアクションになるため、詐欺師が使いづらくなる。
    • 下水道を使うと、詐欺師は1廃棄を献上することになる(司教の利敵効果に同じ)ので弱体化する。
      • ただし、そもそも詐欺師が高額カードにヒットしてしまうと、メリットも少ないので注意。
  • 自身が廃棄されることでメリットを得られるカードを投入する。
    • 城塞ならば詐欺師が実質1ドロー(&4コストカード獲得)になる。進路も実質1ドロー(&4コストカード獲得)と言える。
      • 多くのゲームでは4コストの勝利点カードがないので、4コストカード獲得がデメリットになりづらいのもポイント。
    • ネズミも詐欺師が1ドローになる。ただし、ネズミを廃棄するカードにヒットすると足止めを食らう。
    • 行商人を買い占めておき、詐欺師が行商人にヒットした場合に属州に変換してもらう。
    • 避難所カードは1コストなので、詐欺師でヒットしても(救貧院が無い限り)圧縮の手助けとなる。
      • 草茂る屋敷を廃棄した場合は1ドローまで献上してしまい、屋敷と異なり勝利点減にもならないため、ほぼ利敵行為となってしまう。避難所場では詐欺師は弱体化すると言える。
  • デッキトップを操作する。
    • 秘密の部屋でデッキの一番上に屋敷や呪いを置けば被害を0にするだけでなく手札も強化できる。デッキに置いたゴミカードも捨て札になるので、次のターンの手札も良くなる。
      • デッキに上から「屋敷など詐欺師に当たっても全く痛くないカード」、秘密の部屋の順で置くことで次のターンも秘密の部屋を握れる。
      • 第二版では秘密の部屋が削除されたが、隠し通路が追加された。リアクションではないため使用感は異なるが、前ターンに隠し通路で6番目に屋敷などを仕込んでおけば被害を軽減できる。
    • 物乞いでリアクションすると、廃棄されるのはリアクションで得た銀貨になるので、デッキのカードを保護できる。3コストに使いにくいターミナルアクションが無い場合は選択肢になるだろう。
      • ただし、物乞い本体にヒットすると屋敷に変換されてしまう裏目がある。捨てる必要があるため1枚につき1回しか防げないのも難点。そもそも物乞いがデッキを選ぶため、対策というよりも「使うついでに被害を軽減できる」程度で考えた方がよい。
  • サプライに同コストの別のカードが無ければ同じカードに変換せざるを得ないため、このようなカードを集めれば詐欺師の効果を低減できる。
    • 金貨は同コストの他のカードがない場面がそこそこあり、汎用的な被害軽減策といえる。白金貨が手に入るならなお良い。
    • 被害を0にしたり逆用するカードとは異なり、あくまで被害を低減するに留まる。有用なカードを実質捨て札送りにする足止めも無視できるものではない。
    • コストにポーション負債を含むカードは特に狙い目。
      • ただし、ポーションを用いるゲームに関しては、「(詐欺師対策として購入した)ポーション自体を別の4コストのカードに変換された」「(ポーションカードを集めていないのに)4コストのカードを廃棄され、ポーションを獲得させられた」などの被害を受けることも有るので注意。
  • 他の呪い撒きアタックを積極的に利用する。
    • サプライから呪いがなくなった後は、詐欺師を使うと呪いを銅貨にすることになる。
  • 詐欺師自身。アタック全般に言えるが、受けに回るよりも打つことで主導権を握りたい。
    • 詐欺師自体は3コストで2コインを生産するカードであり、それ以下のコスパのカードで被害を軽減させたところで有利にはならない。
    • 民兵魔女のように「使用者が増えると無駄うちが増える」ということがほとんどない。
    • それどころか詐欺師で相手の詐欺師を廃棄しきることができれば被害に遭う心配がなくなる。

詳細なルール

  • 他プレイヤーの山札、捨て札が0枚で、カードを廃棄できなかった場合、何も獲得させない。
  • 廃棄したカードと同じコストのカードがサプライになかった場合、何も獲得させない。
  • 等でカードのコストが下がった場合、下がった後のコストと同じコストのカードを獲得させる。
    • 村→村→橋→橋→詐欺師の順にカードをプレイし、詐欺師によって屋敷が廃棄された場合、呪いを獲得させることができる。
  • 廃棄したカードのコストにポーションや負債が含まれている場合、ポーションや負債も含めてコストが等しいカードを獲得させる。
    • 大学(2+P)を廃棄した場合、コスト2+Pのカード1枚を獲得する。
    • 市街(<8>)を廃棄した場合、コスト<8>のカード1枚を獲得する。
  • 詐欺師のアタック効果はターンプレイヤーの左隣のプレイヤーから順に①デッキトップのカードを廃棄→②廃棄したカードと同コストのカードを獲得させる、という処理となる。
    • 他プレイヤー全てのデッキトップのカードを廃棄→それぞれに獲得カードを選ぶ…という処理ではない。呪いの山札が枯れそうな場合などにおいても、左隣のプレイヤーに獲得させるカードを選択した後にしか次のプレイヤーの廃棄カードは判明しないことに注意。
    • 特に行人は、各プレイヤーがカードを獲得する度にコスト変動が発生するので、組み合わせに注意。
    • ①でのカード廃棄に対して廃棄時効果が誘発するタイミングは①の直後であり、②の後ではないので注意。
      • 例えば、詐欺師の効果でカードを廃棄した際、手札の青空市場でリアクションできるのは①の直後である。
        つまり、②のカード獲得に対して牧羊犬のリアクションでドローが発生したor獲得した青空市場をそりのリアクションで手札に加えた、などにより青空市場が手札に有る状態となっても、①の廃棄に遡ってリアクションする、ということはできない。

余談

  • ドミニオンオンラインにおける禁止カード*1指定率は驚異の60.2%である*2
    • 禁止カード指定率の首位は支配であるものの、あちらはリリース当時初期設定で禁止指定されていた名残りがありフラットなデータではないため、純粋な尺度で計れるカードの中では最上位である。
    • この数値は3位の狂信者ですら40.2%に留まっており、圧倒的な大差をつけて拒絶されていると言える。
  • ドミニオンオンラインの公式サービスであるdombotで鉱山の統計データを見ると、よく一緒に獲得されているカードの1位が「詐欺師」である。*3
    この項目は通常「相性の良いカード」を知る手段として設けられているが、鉱山の場合は詐欺師が場に存在することで相手から獲得させられているが故のデータであるのは言うまでもないだろう。
    • ネガティブなデータが1位になってしまうのは、それよりも際立って強い使い道を持たないことを示しているとも取れ、鉱山にとっては非常に不名誉なことである。
      しかし、詐欺師の影響力が高すぎるが故にこの傾向がデータとして表れやすいのも間違いなく、こちらの強さを裏付けているとも言える。
    • 現在でこそ基本陰謀は第二版に更新されたが、初版発売当時は弱いカードはとにかく弱く、現在で言う削除カードはまさに詐欺師で配る代表的な選択肢となっていた。
      • 公領のコスト帯である5金には上述した通り鉱山があるが、4金なら偵察員、6金なら冒険者は筆頭候補だっただろう。
        なお、アプリ版とは違い、ドミニオンオンラインに基本陰謀の初版カードは実装されていないため、鉱山のようなデータは取得できない。

コメント

  • 捨て札置き場が空の状態で、詐欺師の効果で漁師を廃棄⇒青空市場でリアクションし金貨を獲得(=捨て札置き場が空で無くなる)、となった場合、獲得するカードは2金でしょうか?5金でしょうか? -- 2020-07-22 (水) 13:30:31
  • そもそもとして、漁師のコストはターンプレイヤーの捨て札置き場が空かどうかで決まります。 -- 2020-07-23 (木) 01:32:59
  • 回答ありがとうございます。すみません勘違いしていました。 -- 2020-07-29 (水) 08:27:13
  • このカードが初めて該当するカードだからここで言うけど、初心者がやらかしやすいミスとして、「他のプレイヤーは全員、Aする。その後、Bする。」と書いてある場合(詐欺師の場合はAが「デッキトップを廃棄」、Bが「廃棄したカードと同じコストのカードを使用者が選択して獲得させる」)、他のプレイヤー全員に対してAを行ってから、(Aの結果を受けて)Bする、とすることが多いだろう。実際、私も香具師を使う際に間違えていた。もちろん、「Aする(してもよい)。そうしない場合、Bする」と書いてある場合も同様。 -- 2024-03-17 (日) 20:05:53
  • いえ、むしろ処理の認識は正しいですよ。ただ単に、詐欺師のテキストに「他のプレイヤーは全員、Aする。その後、Bする。」とは書いていないのが認識齟齬の原因かと。実際には「他のプレイヤーは全員、ABする。」と書かれています。
    プレイヤーa,b,cに対して同時に処理する際、前者のテキストであればa(A)→b(A)→c(A)→a(B)→b(B)→c(B)ですが、詐欺師は後者なのでa(AB)→b(AB)→c(AB)と処理します。 -- 2024-03-18 (月) 16:09:52
  • 上記のコメントですが、最古参は泥棒ですね。泥棒は、「A、デッキから2枚公開」「B、使用者が1枚選んで廃棄」「C、廃棄した財宝を好きな枚数獲得」「D、残りのカードを捨てる」とすると、テキストの通りに処理するとa(A),a(B),a(C),b(A),b(B),b(c),自分(C),d(A),d(B),d(C)となるけど、実際はa(ABD),b(ABD),c(ABD),自分(C)ですね。 -- 2024-11-01 (金) 13:44:48
  • あれ、泥棒のページを見たら、a(AB),b(AB),c(ab),自分(C),a(D),b(D),c(D)ですね。なんで義賊とは違うのだろう。 -- 2024-11-01 (金) 13:47:59





*1 ドミニオンオンラインはユーザーごとに「禁止カード」を指定できる機能がある。指定したカードはそのプレイヤーが参加するレート戦では出現しなくなる。最大でカード5種とランドスケープ3種まで指定可能。
*2 2025年11月時点のデータより
*3 序列のうちイベントである植民を除いた場合