キーワード/【ダンデライオン】

Last-modified: 2024-02-24 (土) 08:44:16

ウルペウスユニオン予知者アヴァが組織した、キーブレード戦争に参加せず外の世界に旅立ち、未来への希望となるキーブレード使い達のこと。
 
ダンデライオン(Dandelion)はタンポポという意味。
風に乗って飛んでいくタンポポの種子のようにキーブレード使い達が外の世界に旅立ち、未来に繋いでいくことをイメージしたネーミングと思われる。

  • ちなみにタンポポの花言葉は「真実の愛」「幸福」「神託」「別離」など。

アヴァはダンデライオンのキーブレード使い達を「希望の種」とも形容している。

飛んでいくタンポポの種を見たアヴァはこう呟く。

「風に乗って 遠くまで 飛んで行って……」

そして「ダンデライオン。」と言った直後、UχではUnchained χのロゴが現れる。


χ

マスター・アヴァはキーブレード戦争によって世界が終わることを早期に予見し、優秀なキーブレード使い達を後の世界に残すことを自らの使命と考えた。

そのためにキーブレード使いの心を揺さぶり、闇に飲まれなかったわずかな者をダンデライオンとして集める活動をユニオンとは関係なく始めた。
しかし彼女自身は世界の終わりに立ち会わなければならない立場のため、自分がいなくなった後に残ったダンデライオンを導く者が必要だった。
そこで世界の真実にいち早く迫ったエフェメラに素質を見出し、彼にその役目を託した。

エフェメラの行方を追うプレイヤースクルドにも接触し、ダンデライオンへ参加を要請。スクルドはダンデライオンへの参加を決意するが、プレイヤーは、ダンデライオンに選ばれない大多数のキーブレード使い達を案じてか判断を保留した。


集められたダンデライオンのキーブレード使い達は、未来に備えるべく別空間で訓練を受けることになる。
この空間ではこれまでの出来事を追体験することになるため、こここそがUχの世界ではないかと考えられている。
さらにアヴァはこの空間を「夢のような」と例えているので、眠りに閉ざされた世界とも関係している可能性がある。

  • ちなみにこの時点で、作中では少なくとも20名強のメンバーが居ることが確認できる。
  • これまでの出来事を追体験する場がUχの世界であるなら、その世界を旅するプレイヤーはエンディングの後にエフェメラとスクルドに連れられてこの世界に来たという事だろうか。
  • これと関係があるかは不明だが、最終章のスタッフロールではエフェメラとスクルドが主人公と同じような体験をしていると思われる場面を確認できる。
    • ダンデライオンのメンバーは各々がキーブレード使いになってからの追体験をするようなので、主人公と同じ体験をするとは考えにくい。これはあくまで追体験のことを表現した演出にすぎないと考えられる。

χBC

アヴァがダンデライオンを組織することは、マスター・オブ・マスターから与えられた使命であったことが判明した。
マスター・オブ・マスターは、この使命が予知書に記された消滅の運命を回避する希望になるかもしれないと語っている。

マスター・オブ・マスターは、アヴァに対してχBCで語られた使命と同時に他の指示も与えていた。

  • χBCではマスター・オブ・マスターの台詞が「アヴァの使命が消滅の運命を回避する希望になるかもしれない」なのに対して、Uχでは「消滅してしまった世界を再生する希望になるかもしれない」に変更されている。
    もっともχBCでもマスター・オブ・マスターは世界の消滅自体は避けられないと考えているようなので、意味合いは同じだと考えられる。

それは、ダンデライオンの中から5人のユニオンリーダーを選び、その内1人に予知書を引き継がせるというものである。
選ばれた5人は、ダンデライオンだけになった後もユニオンを維持・率いていくことになる。マスター・オブ・マスターは、ユニオンを否定すると予知者5人を否定することになるため、ユニオンを維持する必要があると語っている。
また、この5人以外には全てが消滅してしまったとしてもそのこと(消滅)を秘密にする必要がある。これは悲劇の記憶が先の時代に必要がないかららしい。そしてこれらはマスター・オブ・マスター曰く「できるってことになってるから大丈夫」とのこと。

  • 「できるってことになってる」というのは予知書に書かれていたということだろうか。しかし、後の時代にはキーブレード使いの間でキーブレード戦争の伝承が伝わっている。また、一般人と思われるカイリのおばあちゃんおとぎ話という形でカイリに話している(カイリのおばあちゃんが元キーブレード使いだった可能性もなきにしもあらずだが)。
    • 少し隔たっているが、5人のユニオンリーダーによって世界が存続していくことなど、別のことを指しているのかもしれない。

マスター・オブ・マスターはこの5人について書かれた紙をアヴァに渡し、その5人をダンデライオンに加え、しかるべきタイミングでリーダーに任命するよう指示している。その内1人には赤丸がつけてあり、その人物に予知書が引き継がれることになっている。予知書によって先の世界を今の世界に形成している為、それがないと追体験ができなくなってしまうので引き継がせる必要があるらしい。また、その人物以外が予知書を見ることは危険であるとしており、秘密に渡すことになっている。
ダンデライオンのメンバーは、新しい世界(アヴァが演説で語っていたダンデライオンが訓練している「夢のような世界」?)に移った後に元の世界と同じような経験を追体験する。
 
ダンデライオンが移動した世界では消滅の未来のない世界が続いているが、実際には後の時代にキーブレード墓場が存在するし、世界が消滅した後に子供たちの心の光によって世界が再生したと伝わっている様に、現実世界には「消滅した過去」が存在している。
実は、ダンデライオンが移動した世界は「消滅が起こらない」パラレルワールドなどではなく、データの世界であった。
このデータの世界は、筋書きが決められ、上書きができないように鍵がかけられている。マスターと予知者なき後は予知書から世界を取り出せなくなるため、予め「マスター」が予知書からこの世界に未来の世界を(現実には構成しなかった世界も含めて)再構成しているのだという。

  • χに登場しないワールドがUχで追加されているのはこのため。ただし、セブンハートの世界が一つ省かれている状態である。
    • どの世界のことなのかは明言されていないが、既に他6名のワールドは全て登場済みなので、省かれている世界はレイディアントガーデンだと言うことになる。
  • この「マスター」が誰なのかははっきりと明言はされていないのだが、マスター・オブ・マスターのことでいいのだろうか。
  • データの世界での冒険といい、予知書の繋がりが示唆されたことといい、codedのジミニーメモの話を否応にも思い出す。
  • マスターが事前に再構成しているにもかかわらず、「追体験できないから」という理由でアヴァの予知書を引き継ぐことになっているのは何故なのだろうか。
    • 大本のマスターデータが保存されているデータサーバーがなくなってしまうようなものだから困る、ということかもしれない。
      • Uχ内で、マスター・オブ・マスター本人の言葉で予知書を未来に引き継ぐ理由についても言及された。

このデータの世界に移動する際に、ダンデライオンのメンバーはデータ化されている。また、その際に記録されたデータを用いてキーブレード使いを再現することが可能である。

  • 集積の庭園で戦えるXIII機関再現データのようなものだろうか。
  • この時点では「デイブレイクタウン以外の世界がデータ化されているため、その世界に入る際キーブレード使い達は一度データ化されるはずである」という認識だった。
    後にデイブレイクタウンもデータの世界であったことが発覚した際、デイブレイクタウンに関しては、ダンデライオン以外のメンバーも含め、キーブレード戦争が起こる前のバックアップが作られ、その中から一部だけデータを解凍してデータのデイブレイクタウンが再現されているのではないかとブレインは推測した。

後述のシフトプライドにおいてこれが利用されている。
そして、ダンデライオンのメンバーはそこで消滅の記憶を消し、世界を先の時代に繋がなければならない。なお、上記のようにこのことはユニオンリーダーの5人以外には秘密であり、それは5人がアヴァから渡された掟の書に守らなければならない掟の一つとして記されているらしい。
 
マスター・オブ・マスターによると、ダンデライオンがデータ世界線上で回収しているルクスは現実の世界線上で消滅しバラバラになった世界の光であり、それによって世界は再生するという。
子供たちの心の中に残る物語、世界を消すことはできない為、彼らの心に光が残っていれば世界はそれを標として再生されるということらしい。

  • ダンデライオン=後のおとぎ話の子供たちということなのだろう。

また、元の世界を再生させた後にダンデライオンのメンバー全員がデータ世界から元の世界に戻ることは難しいとも語っている。

ユニオンリーダー達は、デイブレイクタウンにブロックノイズのような現象が発生するまで自分たちは現実のデイブレイクタウンにおり、そこからデータで再現された各世界に移動しているものと考えていたが、この現象などを調べる内にデイブレイクタウンも含めてデータ世界であり、ダンデライオンはデータ世界に閉じ込められていることを知る。そして彼らがその事実に気づいた時には(いつもの方法では)現実世界に戻れなくなっていた。ブレインは初めからデータ世界は現実と分断されるようになっていたのではないかと推測している。

  • この分断はマスター・オブ・マスターが仕組んだものではないかと考えられる。
  • エフェメラやスクルドがキーブレード墓場でプレイヤーを迎えに来ている場面があることから、キーブレード戦争前までは現実世界とデータ世界を自由に行き来できていたと思われる。
    • エフェメラは以前主人公の夢に現れているが、その際にはアヴァが「アンチェインドという解放状態から別の空間にいてプレイヤーに語り掛けた」と語っている。これとブレインの言う"いつもの方法"とは関係しているのだろうか。

終盤ではルシュが謎の白装束を箱舟に乗せているが、この人物のことをルシュは「真のダンデライオン」と呼んでいる。
箱舟の起動によってデイブレイクタウンが闇に飲まれる際には、ダンデライオンのメンバーの多くは眠りに落ちてチリシィと一つになる(チリシィが心を飲み込む)形でドリームイーターへと変化している。
また、プレイヤーのチリシィによれば眠りを拒んだ場合は新しい心に溶けることになるようだ。
後述のように、エルレナはユニオンリーダーではないものの、他のダンデライオンメンバーと異なり箱舟に乗って未来に移動している。


掟の書に記されている掟は、現在下記のものが判明している。

  • 消滅を秘密にする。
  • ユニオンリーダーの各々が率いるユニオンを振り分ける。
  • ユニオンクロス:同じユニオンの仲間と共に冒険する。
  • シフトプライド:キーブレード使い同士で戦う。

 
上述の掟に関しては、消滅の秘密に関しては掟に従うことにしている。また、ユニオンの振り分けはいつ行うか明記されていない為暫く行わず、今あるユニオンはそのままで、ユニオンに関しては5人で相談して決めることにしている。

  • ブレインが「長めのしばらくになりそうだね」と言った通り結局ストーリー上ユニオンの再振り分けは行われず、システム上もχとは違いユニオンの移籍が可能になっている。

シフトプライドに関しては、記録されたデータと戦わせることによって掟(キーブレード使い同士の戦い)を達成しつつ心の衝突を回避させている(コロシアムのPvPモード)。
また、ユニオンリーダーの初仕事として各プレイヤーに悪夢を喰らうスピリットを与えている。これとユニオンクロスによってプレイヤーの悲劇の記憶を消そうとしている。

  • エフェメラはユニオンクロスに関して悪意を感じているらしい。また、シフトプライドのようなキーブレード使い同士の戦いをさせる理由について疑問を抱いてもいる。

ユニオンリーダーになったのは以下の5人(集合順)。

円卓の間で座る際は、上から時計回りに、エフェメラ、スクルド、ラーリアム、ブレイン、ヴェントゥスの順で座っている。

本来任命されたのはストレリチアを含む5人だったのだが、何者かが彼女を襲って掟のノートを奪い、代わりにユニオンリーダーの座に就いている。
ブレインがアヴァから渡されたメモに名前が書かれていなかったため、入れ替わったメンバーはヴェントゥスであることが確定したが、ヴェントゥスは入れ替わりについて無自覚であった。

  • というのも、ストレリチアを襲撃し消滅させたのはヴェントゥスの心に潜んだ「」であり、その間ヴェンは操られて記憶が曖昧な状態となっていたため。

また、ブレインは赤丸の子ではないにもかかわらずアヴァから予知書を渡されており、メンバーの入れ替えとは別に予知書を持つ者の入れ替えも行われていたことが判明している。
 
ちなみにリーダーの人選については初期から重要任務についていた人物からアヴァとはほとんど面識がない少年最終盤でにわかでマスターに任命された少女まで様々である。

  • ストレリチアの任命はルシュとアヴァがキーブレードを交える前日であるから、本当にギリギリである。

ユニオンリーダー達はキーブレード戦争が終わった後集結したが、誰がユニオンリーダーになるかは知らされておらず、集結がユニオンリーダーとしての初の顔合わせでもあった。そのため当初は上記の入れ替わりについても知らなかった。


KHIIIのシークレットレポートでは、ルシュがユニオンリーダーの入れ替わったメンバーについて、マスターが選ばなかった想定外のメンバーであり、プログラムにウイルスが侵入したようなものと表現しており、そのウイルスが無謀な脱出を計画し5人を別の世界線に送り出そうとしていると記述している。

  • このウイルスについては、ブレインが自身のことを運命のプログラムを書き換えるウイルスになると語っていたことから、彼の可能性が高いと考えられていた(彼の名前もBrainというコンピュータウイルスが由来であると思われる)。
    しかし、実際には(予知書の所持に関する入れ替えはあったが)彼はマスターから選ばれたメンバーであり、ルシュの言うウイルスとは別である可能性がある。

物語の終盤で、ユニオンリーダー及びプレイヤーらはヴェントゥスの中の闇と対峙することになった。
ヴェントゥスの捨て身の攻撃でからくも勝利したものの、箱舟の起動によってデイブレイクタウンの崩壊が進み、また箱舟の数の制約から、偶然にも後述の白装束の話を報告しにやって来たエルレナも加え7人で現実世界に戻る者とデータ世界に留まる者とに分かれることになった。
現実世界ではラーリアム、エルレナ、ヴェントゥスの3人は箱舟に乗り、ブレインはルシュと邂逅するもその後の詳細は不明である。
データ世界ではブレインから予知書とマスターキーパーを託されたエフェメラ、スクルド、プレイヤーの元に4体の闇が現れるが、プレイヤーの犠牲によって闇をポータルケーブル内に閉じ込め、エフェメラとスクルドは現実世界に戻って箱舟に乗ることになる。

最終的なそれぞれの顛末は以下の通り。
プレイヤー:他のダンデライオンと同じ空間に行くが、とある人物を垣間見たため眠りを拒んで別の心に溶ける。
エフェメラ:崩壊後のデイブレイクタウンに辿り着く。その後は初代キーブレードマスターとしてスカラ・アド・カエルムを造る。
スクルド:不明
ヴェントゥス:先の時代のキーブレード墓場に辿り着く。その後の時系列での描写を見るに、記憶は失っているようだ。何者かが近づく様子が映っている。
ブレイン:先の時代のスカラ・アド・カエルムに辿り着く。記憶は保持している模様。荒野を歩く黒コート姿のブレインが描写されているが、詳細は不明。
ラーリアム:先の時代のドワーフ・ウッドランドらしき世界の花畑に辿り着く。その後の時系列での描写を見るに、記憶は失っているようだ。
エルレナ:先の時代のエンチャンテッド・ドミニオンらしき世界の雷が落ちる崖に辿り着く。
ストレリチア:χ終盤の時点で闇に襲撃され消滅しているが、ラーリアムが白装束姿のストレリチアを2回幻視しているほか、ルシュらしき黒コートがストレリチアらしき白装束と共に歩いている様子がエルレナのチリシィによって目撃されている。また、ルシュは前述のように白装束を真のダンデライオンとして箱舟に乗せている。