シリーズを代表する名台詞にして、主にシリーズ主人公であるソラの決め台詞。
キングダムハーツという作品の代名詞と言えるセリフであり、オリジナルであるKHIでのソラの台詞以降も、シリーズ中たびたびセルフオマージュされている。
3D終盤のシグバールと賢者アンセムのセリフから、ソラのある種の特異性を示す言葉にもなっている。
この台詞がストーリー、ゲームシステムも含めて作品内で形になっている例は多い。
ストーリー面ではソラとカイリの心の繋がりの強さによる奇跡が象徴的で、KHI終盤のハートレスと化したソラが正規の方法を経ずに復活、COMラストの心の闇に沈んだ記憶の欠片の回収、KHIIラストの光の扉の出現など。
後述のように、継承の儀式を受けていないにもかかわらずソラがキーブレードを扱えるのも心の繋がりに依るものとされている。
システム面では、KHIIのフォームチェンジは仲間の力を借りる(仲間と一時的に融合する?)ことによってソラの潜在能力を段階的に解放していき、やがて仲間二人の力とロクサスの帰還を経てファイナルフォームに至ったことにより、その時のソラの力は完全解放された。
- ゲームシステムであるため、ストーリーには直接関係無いが。
BbSのディメンションリンクも心の繋がりに依るものと解釈できる。
KHIIIのリンクは作中ではっきりと「絆の力」であることが明言されている。
ソラといえばこの台詞というくらい象徴的なセリフである。そのためCMは元より、WOFFやディズニーツムツムなど、KHシリーズ以外のゲスト出演の際にもこの台詞が使用されている。
- ツムツムではソラやヴェントゥスのツムのスキルを使用した際にこの台詞が流れる。
なお、作品によって「つながる心」か「繋がる心」かの表記が分かれる。
- 具体的には前者はKHI・BbS・coded(Re:coded)、後者は3D・HD版Re:coded・KHIII・KHIIIRM。
3Dを境に漢字に統一されたとも言える。
海外版では「My friends are my power!」と英訳されている。ソラの力の源は友を想う心であると、真っ直ぐに表現されている英訳である。
- 英訳では後発の作品でこのセリフが登場する場合、この文章をベースにそれぞれのシチュエーションにマッチした文章へと少しだけ手を加えられている。
KH
ホロウバスティオンにて、キーブレードを失ったソラがリクと対峙した時が初出。リクに「武器も持たずに戦う気か?」と問われたソラの「俺の武器はキーブレードじゃない」という答えに続くセリフ。
キーブレードはこの言葉により、闇に染まったことで心の弱さが露わになり、その上心の力を否定してしまったリクよりも、ソラを所有者として選んだ。
リク「闇の力で 消されたいのか」
ソラ「俺の体は 消えるかもしれない でも 心は消えない
俺の心は 仲間と みんなとつながってるんだ!」
リク「それなら 俺がためしてやる!」
ソラを攻撃するリク。
グ-フィーはソラを庇い、「ソラは大事なともだちだから、ソラといっしょに旅したい」と、王様の命令ではなくソラを選ぶ。
グーフィーはドナルドに謝り、王様への謝罪も頼もうとするが、ドナルドも「いっしょにあやまろう!」と友達であるソラを選ぶ。
ソラの元を離れたことを謝る二人に、戻ってきてくれたことを感謝するソラ。
リク「武器も持たずに戦う気か?」
ソラ「俺の武器は キーブレードじゃない ほんとうの武器は── 心なんだ」
リク「心? そんなもろいもの なんの役に立つ!」
ソラ「ああ もろいかもな でも 俺の心はみんなとつながってる 大切な人と 大切なともだちと!
誰かが俺のことを思っていてくれたら たったひとりでも忘れずにいてくれたら── 俺の心は消えない」
ソラ「つながる心が 俺の力だ!」
リクの手からキーブレードは消え、ソラが構えた木剣が光り輝き、キーブレードが出現する。
俺“心の強さ”ってわかったよ
オリンポスコロシアムの闘技大会、ヘラクレスカップ優勝時に、ペガサスカップの際フィルから英雄の条件として挙げられた「心の強さ」についての返答として、ソラから「つながる心が俺の力だ!」に繋がる考えが語られる。
「フィル 俺“心の強さ”ってわかったよ ドナルドとグーフィーのことだ」
「3人で闘えば どんな相手でも ヘラクレスだって 負ける気がしないんだ
ふたりがいると すごく心強い!」
フィルが考える「心の強さ」とは違っていたが、ヘラクレスは「それが君の心の強さか」とフィルの言葉を止め、「君たちは3人そろって はじめて英雄なんだ」「これから何があろうとも 君たちなら最後までやりぬけるさ!」と激励した。
BbS
ヴェントゥス編ラストバトル直前、融合が不完全だったヴァニタスが再びヴェントゥスに戦いを挑んできた時に言う、ヴェントゥスのセリフ。
χブレードを破壊することでテラとアクアを救えるのであれば、例え自身の心が消滅しても構わないと語るヴェントゥスを呆れたように嘲笑うヴァニタスに対し、「友達が、守る者がいるから強くなれる」というセリフに続いてこのセリフを言い放った。
ヴェン「俺はおまえを倒して χブレードを破壊する」
ヴァニタス「(嘲笑いながら)χブレードは俺とおまえの心からできている。こいつを砕けばおまえの心も消えるぞ」
ヴェン「それでも構わない。テラとアクアを救えるのなら」
ヴァニタス「またお友達のためってやつか」
ヴェン「おまえにはわからないだろ! 友達が 守る者がいるから強くなれる。つながる心が俺の力だ!」
BbSの名場面の一つで、作中に多く見られるKHIのオマージュの中でも特に印象的。このセリフに関するシーンの中でもかなり人気が高い。
- ただし、「友達が救えるなら自分はどうなってもいい」「守る者がいるから強くなれる」というのは、ソラよりもリクっぽい考え方である。
英語版では「My friends are my power...and I'm theirs!」
友達こそが力であり、友達にとっての自分も同じように彼らの力になっているという、3人の絆を強調した訳がされている。
coded
マレフィセントにキーブレードを破壊され、戦う力を失ったデータ・ソラを助けようとして囚われたドナルドとグ-フィーに対し、ピートは心を持たないデータの『作り物』をなぜ庇うのかと否定する。
それに対しグーフィーは「ソラの心は、僕たちの中にある!」、そしてドナルドは「つながる心が、僕たちの力なんだ!」と答えた。
冒険を通してデータ・ソラとミッキーたちとの間に生まれた「絆」がキーブレードの力の源となる「心の力」となり、二人を助けようとしたデータ・ソラは本物のキーブレードを手に入れた。
- 「お前がその決め台詞を言うのかよ!」と言うツッコミもなくはないが、実際はホロウバスティオン前編を通して描かれたオマージュの集大成として、この二人(特にドナルド)が言うからこそ価値のあるシーンとなっている。
- ホロウバスティオン前編は、その舞台やキーブレードを失ったソラというオリジナルに近い状況の上で、当時は「"鍵"を持つ者とともに行動してほしい」という命令に従い、謝りながらもソラを置いてキーブレードの使い手(リク)と同行する事を選んだドナルドと、それについて行ったグーフィーが、今度は逆にキーブレードを失ったソラの力となるという、素晴らしいオマージュになっている。
英語版では「Let's say it together: My friends are my power!」
この言葉の意味を誰よりも知るドナルドがデータ・ソラに復唱させ、友達こそが力だと教えられたデータ・ソラがキーブレードを手に入れる。非常に熱い展開と言えるだろう。
Re:coded(HD版)
KH2.5収録のHD版ではドナルドとグーフィーが同時に言い放つという描写に変更されている。
3D
ソラ編の存在しなかった世界にて、ソラ自身はキーブレード使いの器ではないというシグバールの指摘を跳ね除けた際のソラのセリフ。
とうとうXIII機関の真の目的を明かし始めたゼムナス達に、心を弄ぶ行為を憤るソラ。「心は、お前たちの実験や企みの道具じゃない。人との触れ合いで生まれる気持ちとか、どんなに離れていても思いあうことで繋がることのできる絆なんだ。それが俺の力になってくれる」とキーブレードを構えるソラに、シグバールは我が意を得たかのように、ソラは誰かの心と繋がることでキーブレードを出せたのだと言う。
ソラを新たな器として誘うシグバールに、キーブレードを握りなおしてソラは答える。
ソラ「俺自身にキーブレード使いの力が無くてもかまわない。俺を通してみんなの心が力になればいい。
それがキーブレードの力── 繋がる心が俺の力だ!」
このシーンはソラの秘密が明かされる場面であり、ソラの後ろにカイリやロクサス、シオンを含めたキーブレード使いたち(+α)が浮かぶ演出と、流れる曲が相まって、シリーズ中でも屈指の名場面と言える。
- 浮かび上がっているテラの後ろには本人の体が居たりする。
- シグバール(ブライグ)の目線だったからなのか、この時見られる王様は修行時代の服装でキーブレードもスターシーカー。
ロクサスはキングダムチェーンの一刀流だが、服装は私服になっている。
英語版では「My friends. They are my power!」
一度文を区切り、「My friends」を際立たせている。ソラ役のハーレイ氏の演技も「They」を強く発声しているのがわかる。
χ
オリンポスコロシアムにて、ヘラクレスとプレイヤーがハデスを打ち破った時のフィルとヘラクレスの台詞。
フィルが「おまえたち(ヘラクレスとプレイヤー)の心の繋がりが伝わってきたぞ」と言い、それにヘラクレスが「うん。きっとそれが僕たちの力だ」と返す。
かなり変形しており、また言ったキャラクターも珍しく主役級ではなく(プレイヤーが無口なためかもしれないが)、メインストーリー上特に大事な局面というわけではないが、言っていることは同じである。
- 上記のKHIの展開を考えると、厳密には本人達ではないものの彼らが言うことに意義があった…のかもしれない。
Uχ
ボイス付きメダル「ソラ イラスト Ver.A」のアビリティを使用すると聞くことが出来る。
ヴェントゥスの「HDVer.EX」でも同じくこの台詞を聞くことが出来る他、この台詞に繋がる「友達が 守る者がいるから強くなれる」という台詞がついた「SB HDVer.」が存在する。
また、ストーリー内でもチリシィが「築いた心の繋がりは大切にしないとねぇ」「きっと、それがキミの力になるから」と言っている。
KHIII
誰かがセリフとして言うわけではないが、ロード中に表示されるモバイルポータルの投稿の1つに、歴代「つながる心が俺の力だ!」が全集合したものがある。
- これの投稿者は「???」となっており、誰が投稿したものなのかは不明。ソラではない…のだろうか。
新しくゲームを始めた時に出る最初のローディングでは確定でこのカットが表示されるため、過去作プレイヤーは今までの冒険を思い出しながら新たな旅路に思いを馳せる事になるだろう。
セリフとしては前述の通りだが、ストーリー全編において「心の繋がり」がキーとなっているので、KHIIIにおいては全体を通して重要なセリフと言える。
そのままの形ではないが、シグバールはオリンポスにてこの台詞を借用する形の発言をしている。
自己犠牲する者を救おうとして新たな自己犠牲が生まれる それが負の連鎖ってやつ
どこかが崩れたら共倒れってハナシ
おまえがお気に入りの繋がる心も同じだ
確かに繋がる心は力になるだろう
反面 繋がる者に苦しみや負担を与える可能性があるってことを覚えておけ
だがソラ おまえはそのままでいい
繋がる心を力にして 心の繋がりをたどって進むんだ
終盤、ソラはこの裏返しのようなセリフを口にする。
KHIIIRM
「Re Mind」におけるラスボスのアーマー・ゼアノート戦で発動できるシチュエーションコマンド、その名もズバリ「繋がる心」。
繋がる心によって呼び戻された守護者達と共に放った光はアーマー・ゼアノートを貫き、そしてソラがこのセリフを言い放つと同時に光の奔流は勢いを増し、アーマー・ゼアノートは跡形もなく消滅した。
KHIII本編ではこの「繋がる心」がもたらす負の側面について、シグバールやヤング・ゼアノートが再三警告してきた。彼らの解釈には闇側の主観が大いに入っており、さらにソラを惑わす意味もあっただろうが、だとしても繋がる心の裏返しとして必ずしも誤りだとは言えない内容であった。
それでもなお心の繋がりを信じ、守護者同士の心の繋がりを辿ってカイリを救い出すことができたのはソラがずっと信じてきた繋がる心の正しさの証明に他ならず、そんなソラがKHIIIの旅の最後の戦いで放つセリフとしてこれ以上のものはないだろう。
この旅の後にソラは世界から消えてしまうものの、ソラが築いたつながりの力は消えることなく残っているのがリミットカットエピソードでしっかりと確認できる。
誰かがソラのことを覚えていてくれているならば、彼はきっと光の世界へと戻ってこられるだろう。
英語版では「My friends...are my power!」
少し溜めが入る以外、文面はKHIと変わりがない初めてのパターンとなった。