キーワード/【χブレード】

Last-modified: 2023-09-16 (土) 17:25:57

概要

おとぎ話で語られる「真の光」であるキングダムハーツと対の存在であり、真のキングダムハーツを守っていたとされる伝説の鍵。
読み方は「きーぶれーど」。マスター・ゼアノートによれば「χ」は「終局」や「死」を意味するらしい。

  • 「χ」が何故終局や死を意味するのかは不明。余談だがキリスト教にはサリエルという大天使がいて、その天使は死を司り、その象徴は鍵だという。ここからとられている可能性がある…かも?単にここだけオリジナル設定という可能性もあるが…。

真のキングダムハーツを出現(完成)させ、その扉を開くことができる唯一の鍵となっている。ただし、これもまたキングダムハーツと同じく、誰にも触れられない言い伝えの中にしかなかった。

  • 唯一の鍵という表現は、3Dのキーワードグロッサリーから。ただしこれはキーブレード戦争が起こるまでのことであり、世界再編後に誕生した人の心のキーブレードでもキングダムハーツの扉を開くことができるのかもしれない。ただし、KHIでは真のキングダムハーツではなく世界の心のキングダムハーツの扉の元へ繋がっている鍵穴とセットで現れていた。また、ゼアノートレポートにはキングダムハーツへの扉が開かれると記述されている。
    • ゼアノートレポートから人の心のキーブレードはあくまで真のキングダムハーツに近づく方法として用意された鍵であり、真のキングダムハーツに対応した鍵はχブレードのみなのではないかと考えられる。
    • KHIIIにて真のキングダムハーツの扉が開かれているが、こちらは世界の心のキングダムハーツの扉(闇の扉)とは異なり、形としての扉が存在しているわけではない。
      • KHIでソラが鍵穴を閉じる際に、「世界の心の扉」が見られなかったのと同じようなものだろうか。

かつて起こった、真のキングダムハーツをめぐるキーブレード戦争の原因であり、全てのキーブレードの元になったとされている。

  • ファミ通インタビューでは、マスター・オブ・マスターがχブレードの存在を認識しており、それを模してキーブレードをつくったことが明かされた。その一方で、χ、Uχともに作中でχブレードについては全く触れられることはなかった。
  • 実際には、後の時代でキーブレード戦争として語られている争い=キーブレード墓場におけるユニオン間の争いの原因はχブレードではなかった(グウラが真のキングダムハーツを呼び出そうとしてはいるがルクスによるものである)。
    • Uχにてマスター・オブ・マスターの少年時代にキーブレード使いと闇の間でキーブレード戦争が開戦したことが語られている為、χブレードを求めた争いがキーブレード墓場の大戦よりも過去に行われていた可能性はある。

BbSの時代からマスター・ゼアノートがキングダムハーツの扉を開くという野望のために、本来ならば人の心のキーブレードが無ければ辿り着くことが出来ない真のキングダムハーツを、χブレードを作り出すことで引き寄せようとしている。

  • この当時χブレードはいわゆるトップシークレットに近い状態であったらしく、ヴェントゥスは普通のキーブレードと聞き間違えている。
    • そもそも発音が一緒なので予備知識なしにキーブレードとχブレードを聞き分けろと言う方が無茶である。

初めに存在したχブレードは、キーブレード戦争で砕け散ってしまう。後に、世界の再生と七つの純粋な光の心が誕生した時、その影響で砕けた欠片は7つの純粋な光の意思と13の純粋な闇の意思に分かれてしまったと伝えられている。

  • 砕けた欠片がその後どうなったのかは不明。
    • χブレード本体の欠片は後の時代に登場していない辺り消滅したと思われる。
    • イェン・シッドが元々のχブレードは光と闇の2つの意思が重なっていたと説明しているが、それは何者かの意思なのだろうか。また、χブレードは心の衝突で誕生するが、元々のχブレードも誰かの心から作られていたりするのだろうか。
  • Uχにて始祖となる闇が13体存在することが判明している。7つの純粋な光の意思に分かれたのがセブンプリンセスの影響であったように、13の純粋な闇の意思に分かれたことには始祖となる闇の数が影響しているのだろうか。

そのためχブレードを創りだすには、高次元の「純粋な光の心」と「純粋な闇の心」を7と13の数で衝突させることが望ましいと考えられている。
しかし、実際「純粋な光の心」を持つ者はセブンプリンセスを含めても数人しかおらず(プリンセス以外では、後述するヴェントゥスのみ)、「純粋な闇の心」を持つ者に至ってはハートレス等の闇の世界の住人しか存在しないので、χブレードを生み出すのは容易ではない。というより、まず不可能である。


「χ」は「カイ」とも「キー」とも呼ばれ、光と闇の交差を意味すると共に、光と闇の均衡の象徴であり、XIII機関が用いる異端の印の元になったと考えられる。

χブレードの命名はBbSのシナリオプロットを担当した渡辺大祐氏の提案から。「Xという字から『交差』も連想できますね」と、ディレクターは語っている。

  • 『交差』については後にUnion χ(ユニオンクロス)でタイトルとしても使われることとなった。
  • KHIIと近い時期に発売されたスクエニ作品『武蔵伝II ブレイドマスター』にて、主人公の扱う「カイブレード」という名前の剣が存在している。この武器名の「カイ」とは、舟の櫂(かい)を改造したという設定によるもので、「χ」の字とは関係ない。とはいえその語感や、言葉遊びのようなネーミングという点では、後の「χブレード」とも通ずるものはある。

二本のキングダムチェーンが左右対称に交差し、鈍角側に蜘蛛の巣のような形状の装飾が施され、鋭角側からは金色の巨大な剣身が伸びている。

叩くというよりは斬ることに重点をおいたデザインをしており、よくわからない形状をしているためか、ファンの間では好き嫌いの差がかなりある様子。今までのキーブレードとは、いろんな意味で一線を画している。

キーチェーンは、黒い空洞のハートにキングダムチェーンが2本交差したもの。

  • 余談であるがキリスト教における十二使徒のひとりであるペトロがイエスから授けられたとされる天国の鍵(天の王国の鍵とも)も二本の鍵が交差しているような見た目をしており類似点が見られる。この天国の鍵を持つペトロが地上で繋ぐものは天でも繋がれると言われる。χブレードを手にしたものはキングダムハーツを掌握し人智を超える存在になるので、ちょっと似ているかもしれない。
    • χにて「七つの大罪」が出てきたので、他の設定にもキリスト教との関連がある可能性もわずかながらあるが、これ自体は創作としてはキリスト教自体と無関係でも割とよくあるモチーフでもあるので、短絡的にイコールで結び付けられるかはやや怪しい。

BbS

BbSの数年前、マスター・ゼアノートはχブレードの作成に着手し、「純粋な光の心」と「純粋な闇の心」の代用として、キーブレードマスターの力を使い、ヴェントゥスの心から闇の部分だけを強制的に取り出した。

心の一部が奪われたことによってヴェントゥスが昏睡状態に陥ってしまったため、計画が頓挫しかけたが、彼がキーブレードを顕現させたことで心が目覚めたことに気付き、純粋な光の心を育てるために「光絶対主義者」のマスター・エラクゥスへ預け、ヴァニタスは自分の下で育てていた。
 
BbSで外の世界に旅立ったヴェントゥスの前に現れたヴァニタスは、自分を倒させることでヴェントゥスの中に帰り、χブレードを生み出そうとしている。

  • 彼がアクアのことを「予備」と呼んでいた理由は、ヴェントゥスが自分を倒せるほど強くならなかった場合、既にキーブレードマスターであり、強い光の心を持つ彼女を代わりにしようと考えていたため。
    後に「もう予備はいらなくなった」として彼女に襲い掛かった。

キーブレード墓場でヴェントゥスとヴァニタスが戦ったことで完成したχブレードは、現実の世界では完全な形に見えたが、先述の通り正確な製法ではないからか実際にはまだ完成しきっていなかった。
精神世界では刃先や持ち手が欠け、刀身が濁っているという不完全な状態であり、外側からアクアに、内部である精神世界でヴェントゥスに完全に破壊される。砕ける間際には力が暴走し、漏れ出した光の道筋から鍵穴を形どった光が溢れ出し、後に大爆発を起こした。

  • KH2.5にて、χブレードの爆発の色が、真のキングダムハーツと対を成すように眩しい青色になり、光の効果音も変わっている。
    一方、テラのラストバトル後の爆発は白いままになっている。こちらは差し替え忘れた可能性が大である。

しかし、不完全なχブレードにもかかわらず、一振りだけで立っていられなくなるほどの突風を巻き起こし、アクアのキーブレードとぶつかりあった時、時空の歪みのような波紋が広がる程の力を見せつけた。

  • この時、起こした突風でアクアと王様を諸共吹き飛ばした。非常にシリアスな場面なのだが、吹き飛ばされた王様が後ろでコロコロと転がっていく様は妙に可愛い。
  • 因みにこの戦いの時間軸については明確ではなく、議論が度々起きている。
    おおまかに分ければ「外側からアクアに刃先を砕かれて、この破損が原因でヴェントゥスの意識が目覚めた」と、「この戦いは同時に行われていた」の二種類。

なお、χブレード完成前に真のキングダムハーツが姿を現しており、両者の関係はゼアノートレポートと異なっているようにも思われるが、詳細は不明。
また、ヴァニタスはχブレードで扉を開き全ての世界が繋がると発言している。

  • カイリのおばあちゃんのおとぎ話でも、闇の奥に続く扉が開けば世界は再び一つにもどれるかもしれないと語られている。世界が一つだった時に扉を開いた場合はどうなっていたのだろうか。
  • ゼアノートレポートによると、キングダムハーツの扉を開くことが新世界の創造に繋がると記述されている。扉を開くことによる影響については今後の作品で詳細が語られるのだろうか。

斬ると紫色の衝撃と共に水色の電流が走り、オレンジに光る星、きらめく闇の粒子とオレンジの光のカケラが出る。オレンジの星は、中心部から外側にかけて、五つの黒い矢印が伸びている。
また、星の色はオレンジ・黄色・オレンジと変化し、Xディスチャージ中は、斬った時に真っ黒な星が出る。

  • 電流が流れるのはヴァニタスが使っているキーブレードと一緒。彼の影響を受けているのかもしれない。

3D

BbSでのテラ・ヴェントゥス・アクアの活躍によりマスター・ゼアノートの野望は潰えたかに見えたが、その後、彼は自分自身と過去の自分、そしてゼアノートの心を分けた者達を13の闇、セブンプリンセスを守護するキーブレード使い達を7つの光と見立て、それらをぶつけ合うことで、より伝承に即した手順で再びχブレードを生み出すという、とんでもない計画を始めていた。

  • マレフィセントにセブンプリンセスの情報を与えたのも、彼女をけしかけてセブンプリンセスを集めさせておき、その捕えられたプリンセス達に自分が集めた13人の闇の探求者を接触させてχブレードを誕生させようと画策していたため。
    • その計画の過程で、高い質を誇る純粋な光と闇であるヴェントゥスとヴァニタスが予想外に手に入ったため、先にそちらで実験を試みたところ、ゼアノートも痛手を受けることとなった。ゼアノートも、これについては早計だったと内省していた。
  • χブレードが砕けた時に別れた、光と闇の素材を集めると言えばわかりやすいだろう。
    • ただし、元々砕け散った素材とは異なるものを見立てている。現在判明している候補の中では、ヴェントゥス以外は純度の面で疑問があり、これもゼアノートの見立て以外では成功する根拠は無い。
    • 純度の面以外にも疑問はある。元々のχブレードは光と闇の大きさは等しく、あくまで砕けた数が異なっているだけであるが、ゼアノートのやり方で新しく作るとなると闇が光よりも強くなってしまう。あくまでも光と闇の比率が重要ということなのかもしれない。
  • 13人の闇の探求者を作り出すために時間移動を利用したため、セブンプリンセスの拉致やXIII機関の結成、それ以前にゼアノートハートレスノーバディに分かれたこと、全てがマスター・ゼアノートの計画の内だったといえる。
  • それもこれも標のおかげなのだろうか。
  • ノーバディが生まれたのは「想定外」とされていたが、計画の達成のためには都合が良かったわけである。
  • 時間を超えてきた自分を怪しむこと無く、素直に時間移動の力を受け取っていた青年ゼアノートがいなければ、全てが水の泡だったと言っても過言ではない。自分を信じていたから出来たことだろう。

マスター・ゼアノートの計画にある13人の闇の探求者と7人の光の守護者の内、マスター・ゼアノートをリーダーとする13人の闇の探求者=「真のXIII機関」はこの時点で12人揃っており、その顔ぶれにアンセムゼムナス青年ゼアノートシグバールサイクスの存在が明かされた。
13人目としてはリクやロクサスが候補であったが、リクは闇の力への耐性、ロクサスは自我を持ったため断念。最終的なターゲットとしてソラが13番目の器にされかけたが、リアによって阻止され、No.13の座席が埋まることはなかった。

  • 正体が明かされていない残りのメンバーについて、ディレクターは「お馴染みのメンバーが多い」と語っていた。

一方、「7人の光の守護者」のメンバーについて、王様とマスター・ゼアノートは以下のように話している。

王様「リクソラ、そして行方不明の3人で 6人──」
ゼアノート「(リアに阻止される前だったので)ソラともう一人(BbSで身体を乗っ取られたテラを指す)の二人はこちら側。つまり光は3つ欠落している」

その後ソラは救出され、空席であった残り2人もリアのキーブレード使いへの覚醒、イェン・シッドの頼みでカイリが連れてこられたことにより、とりあえずの7人は埋まった形となった。
戦争回避のための対策を取らないのかという疑問が浮かぶが、おそらく闇の探求者側は既に対策を講じているものと思われる。よってキーブレード戦争の再来は避けられないのだろう。

  • 光の守護者を集めないとセブンプリンセスを代用されるため、光の守護者は7人集めなければならない。というより純度で言えばセブンプリンセスを使うのが正規手段であり、光の守護者は「セブンプリンセスという光」の代わりに戦う「守護者」と言ってもいいかもしれない。逆に守護者を8人以上集めてバランスを崩す事にしても、何人かを妨害し、そのうちの7人だけが13人の探求者と衝突するように仕向ければいい。

KHIII

物語の終盤、キーブレード墓場にてキーブレード戦争の再現=7人の光の守護者と13人の闇の探求者(真XIII機関)の衝突によって完成してしまう。
光と闇の衝突ごとにキーブレードが生み出されていき、ソラ達とマスター・ゼアノートの衝突によって最後の一振り(13本目)が生まれ、マスター・ゼアノートがキングダムハーツに向かって掲げた自身のキーブレードが真のχブレードへと姿を変えた。

  • 光と闇の衝突により生まれたキーブレードの見た目がマスター・ゼアノートのものと同じなのは、13の闇がマスター・ゼアノートの器である影響なのだろうか。
  • BbSの不完全なχブレードとは異なる完成形のχブレードといっても、形状的に違いはない。刃の部分が半透明になり、星を散りばめたような光を帯びているように見えるのが違いと言えば違いか。
    • この特徴は本作のアルテマウェポンと類似の特徴。
    • 単なるグラフィックの向上によるものか、実際に違っているのかは謎。

出現した真のキングダムハーツの扉を開いた際は、キングダムハーツが闇に染まり、その周囲には闇が降り注いでいた。

  • この時、BbSと同様に、マスター・ゼアノートはχブレード完成前に自身のキーブレードを用いて雲を払い、真のキングダムハーツを出現させている。また、この時出現したキングダムハーツの色はBbSやKH0.2の水色とは異なり、黄(金?)色である。
  • 真のキングダムハーツは普段は墓場の上空で雲に覆われた状態で存在し、χブレードで他のワールドに呼び出せるということなのだろうか。しかし、ゼアノートレポートには"同時に出現する"、"完成"、シークレットレポートには"光と闇の衝突によって生み出される"と記述されている。
    • バージョン1.07アップデートでこのカットシーンの改修がなされ、出現したキングダムハーツから闇が降り注ぐことはなくなり、空は朝焼けの空に変わった。

マスター・ゼアノートがスカラ・アド・カエルムに飛ばされた後は自身のキーブレードで戦っていたが、再びその手にχブレードを出現させ、キングダムハーツを呼び出す。その後、χブレードを携えてソラ達との最終決戦に臨んだ。

  • ゼアノート曰く、「すべての空は繋がっている
  • キーブレード墓場のイベントではゼアノートのキーブレードがχブレードに変質したように見えたが、この使い分けを見る限り二つはあくまで別物のようだ。

最終的に負けを認めたゼアノートによってソラの手に託され、キングダムハーツの扉はソラ達守護者によって閉じられた。その後のχブレードの行方は不明。

  • 少なくとも現時点では、かつてのキーブレード戦争の時のように破壊される、もしくは手放したり封印を施すような描写はないので、真のキングダムハーツも含めてソラがその気になればいつでも呼び出せる状態にある可能性がある。また、一部のファンの間では、この瞬間ゼアノートとソラが同時にχブレードに接触しているため継承の儀式の成立条件をクリアした可能性があるのでは?という説が流れている。どちらも「χブレードを持つ資格もキーブレードと似たものである」という前提条件が必要だが。

KHIIIRM

リミットカットエピソードで戦える再現データのマスター・ゼアノートが武器として使用。
全てのキーブレードの基となった存在だけあって変形ができるようであり、刀身を鞭のようにしならせての攻撃や、果てには巨大なレーザー砲に変形させてビームを照射してくる。