XIII機関のナンバー14(No.XIV)。他のメンバーとは違って称号は無い。
ロクサスと同じくキーブレードを使い、属性も同じく「光」。
- これはただの偶然ではなく、必然的にそうなる理由がある。詳細は後述。
最初は何も話さず、フードで顔を隠していたが、ロクサスとは2回目の一緒の任務で名前を呼び合うようになり、3回目の任務でフードを脱ぎ、顔を見せるようになる。同じキーブレード使いであることだけでなく、機関入りの時期や過去の記憶が無いなどとロクサスと共通点が多く、彼や彼の友達になっていたアクセルと仲良くなった。
CVはカイリと同じ内田莉紗。
FM版及び北米版における声優はアリソン・ストーナー(Days、KHIII)、ヘイデン・パネッティーア(BbS、3D)。こちらも同じくカイリの声優を担当している。
容姿は15歳時のカイリに似ている。
髪型は14歳時の彼女と同じショートヘアだが、黒髪で前髪の分け目が逆。
瞳はロクサスと同じく青だが、比べてみるとシオンの方がちょっとだけ紫がかった濃い色になっている。
立ち絵では左手でキーブレードを握っているので左利きなのかと思ったら通常は右手持ちである。どうやらロクサスと左右対称にするためにああいう立ち絵になっているらしい。
シンボルマークはソラと同じく王冠だが、ソラのものとは形が異なる。
形がやや鋭利で、下部には反転した王冠があしらわれている。
- ゲーム内ではDaysやKHIIIRMで確認できる。
武器は上記の通りキーブレードで、基本的に「キングダムチェーン」を使っている。構えもソラやロクサスと同じ。
ストーリー上でキーブレードを呼び出す時は、二人と同じように右手に光が走る。
彼女の名前には三つの意味がある。一つの由来は紫苑(しおん)という花で、その花言葉は「キミを忘れない」「思い出」。
二つ目は、敢えて名前を漢字表記すると「潮音」と、カイリやナミネと同じく海に由来する名前になっている。
そして三つ目は……。
詳細は彼女の正体の項目にて。
吸収した経験から放たれる極光は光の刃となり、相手を着実に浄化へと導く。その一閃は消え入りそうに儚くも、揺らぎのない真っ直ぐな決意で満ちあふれている。
Days
ロクサスが機関に入った7日後にメンバー入りした少女。ロクサスと同じキーブレード使いのため、ハートの回収が主な任務になる。
- しかしこの時点では本人もキーブレードを使えることを知らなかった。
- この後、ロクサスはシオンに「ごほうび」とシーソルトアイスをおごった。
ロクサスと共に任務をする内に彼と仲が良くなり、その繋がりでアクセルとも親友になり、任務終了後にトワイライトタウンの時計台で一緒にシーソルトアイスを食べるのが日課になった。
記憶が無いため知らないことが多く、ロクサスと一緒にアクセルに質問する無邪気な面が見られるが、自身の出生に由来する多くの不安を抱えるようになる。
ロクサスが倒れていた時は、彼の為に任務で拾ってきた貝殻を毎日枕元に置き、その日一日の出来事を語りかけるように話していた。
- 同じ女性機関員であるラクシーヌとはまるで正反対の性格である。
一時期キーブレードが使えなくなり、役立たずになる、ダスクにされると怯えていたが、ロクサスとアクセルの協力でキーブレードを取り戻し、平穏が戻ったかに見えた。
しかし、そんな彼女の日常は偽機関員(リク)に敗北したことから崩れていく。体調が崩れがちになるなど不調が出始め、同じキーブレード使いであるロクサスとどこか違う気がするとコンプレックスを抱きかけていた。
- リクと初めて会った際はフードを被っていたため最初は気づかれなかったが、シオンを打ち負かした後、彼女の顔を確認したリクは、黒髪であること以外はカイリと同じ素顔を見て驚愕している。
しかし、「誰か」の夢を何度も見るようになることで、自分の出生に疑問を持ち始め、機関のメインコンピューターに独断でアクセスしたり、忘却の城へ単身乗り込む事で、ついに真実を知ってしまう。
自らの正体を知ってしまったことで、その後何度も機関を脱走するようになるが、その度にアクセルに連れ戻されていた。
その後、アクセルの助言でこれからどうするか考えるようになり、再会したリクにシオン自身が結論を出すまで猶予を与えられたことで、自分が本来いた場所に帰るべきではと考え始める。
- リクとの会話での苛立った雰囲気は、カイリと同じ容姿をしたキャラクターの中ではほとんど見られないため、なかなか印象深い。
- 偽機関員(リク)はこの頃では闇の力を駆使し機関の古参メンバー複数人を撃破するほどの実力者であり、未熟なシオンが勝てるはずもないことは明白である。そのことをサイクスなら知らなくても充分予想可能であり、彼女への「失敗作」発言は明らかに彼女を嫌ったが故の暴言である。
- 日々の業務の中に文書の作成があるためか、後述する「元となった人物」とは違いコンピューターの操作には慣れている様子である。
他の機関員と同様に、パートナーとして同行するミッションがある。
走る時の武器の構え方以外のキャラクター性能はロクサスと同じで、操作性や技も一緒。
属性もロクサスと同じ光で、ナビマップ無力化に耐性を持つ。
- 移動時の武器の構え方は二人ともそれぞれ過去作のソラと似ている。ロクサスはKHI戦闘時やKHII以降の通常時のソラのように肩に担ぎ、シオンはKHII以降の戦闘時のソラのように両手で構える。ただしシオンは剣先が後ろ側を向いており(KHIIIのカイリと同様)、敵の方を向けて走るソラとは若干異なる。
パートナーの能力として「ファイア」、「ブリザド」を使い、日にちが進むと「サンダー」、「ケアル」、「エアロ」も使えるようになる。ちなみにパートナーの中で「ケアル」を使えるのはシオンだけである。
また、一部のミッションではキーブレードを持っておらず、その時は素手で魔法を放ち攻撃する。
リミットブレイクは「イベントホライズン」。
ミッションモードでは隠しキャラ扱いで操作できる。二刀流になれない点を除けばロクサスと全く同じ性能を持つ。彼女の素性がわかればこの性能も納得がいく。
ストーリーモードでミッションパートナーになった際、他のメンバーと比べてロクサスへの支援をより積極的に行ってくれる傾向にある。
- この辺りはメンバーによって異なっている。詳しくはポーション(Days)のメガポーションの項参照。
メガポーションやケアルなどをロクサスのダメージに応じてガンガン使ってくれる。具体的にいえば、KHIの仲間と同じくらいの勢い。
ただし、あんまりにもサポートを頑張ってくれるのでリミットブレイクの出番がないなんてことも。まぁ死なないに越したことはないのだが。
また、複数種類の魔法を使いこなすことからハートレス掃除にも一役買ってくれる。
- キーブレードでハートを回収できればいいんだからシオンが頑張ればいいやなんてあの人みたいなこと言わないで一緒に戦いましょう。親友だもの。
漫画版では無邪気な面が強調され、どこか精神的に大人びたところもある原作とは異なって、非常に子供っぽい印象を読者に与えている。ロクサスやアクセルとの会話ではコミカルなリアクションをとることもしばしば。
虫が嫌い(蜘蛛に対してきゃあと叫んでいた)らしい。
初めての休暇ではロクサスが何をすればいいか分からないのに比べ、シオンは大喜びで休暇を満喫しようと「休か会ぎ」なるものを開催してロクサスと(無理やり)アクセルを招集し、休暇をどのように過ごすか話し合おうと企画したりする。
- アクセルは「寝ていたい」の一点張りだったが、シオンはこれを完全に無視(シカト)。
- 他の機関員がどのように過ごしているのかを聞いたりもしたが、各々が微妙な休日の過ごし方ばかりだったためシオンは失望。
- 話し合い(?)の結果、シオンがやりたいことを三人でやろうということになったが、シオンがとった行動は……。
戦闘スタイルはキーブレードに加え、魔法が苦手であるソラやビーストキャッスルで一度も魔法攻撃をすることがなかったロクサスとは違い、魔法による攻撃を行うことが可能。
キーブレードを取り戻した際には喜んでキーブレードを出しっぱなしにし機関メンバーに自慢したり、あの鬼上司を相手に機関内で犬を飼いたいと懇願しようとしたり、天真爛漫。描き下ろしの巻末漫画では他の機関員たちにこき使われるダスクに労いの言葉をかけたりするなど、優しいところも見られる。
作中で料理にも挑戦しているが、致命的に下手であった。
- まだ生まれたばかりだし、あの世界観で料理を教えてくれる人などいないのだから仕方がないといえば仕方がない。だが、明らかに食べ物としての限界を超えていそうな物体を「ちゃんとできた」と思っている節もあり、あろうことかそれを飼い犬に食べさせようとするという凶行に走る。料理に対するセンスは足りない模様。
全体的に明るい雰囲気の性格だが、その分、挫折や思い悩みはより強調して描かれている。
自分の境遇に怯えたり塞ぎこんでしまったり、ロクサスを突き放してしまったり、トラブルに悩む様は原作に描かれている以上。年頃の女の子らしい悩み方をすることも。
また、サイクスからの職場イジメはなかなか酷い。
- それは、サイクスは彼女の秘密(後述のシオンの正体の項目参照)を掌握している故なのだが、それにしてもあんまりな扱いであった。親友のロクサスが怒るのも当然である。
ロクサスとのラストバトルでは、自らの秘密を彼に明かしロクサスに冷酷に振る舞う一方で、すぐに忘れられてしまうとはいえ嫌な思いをさせたことを悔いていた。
シオンを倒したことでロクサスはシオンを忘れかけるが、最期にロクサスが自分を思い出してくれた時には、シオンは目にいっぱい涙を浮かべて消滅していった。
シオンの正体
彼女の正体は、かつて登場したリク=レプリカと同じく、ヴィクセンが忘却の城で作成したレプリカ人形の「No.i」であった。
- シオン(Xion)という名はNo.i+Xのアナグラムであり、「i」とは存在しない数である虚数(イマジナリー・ナンバー)を表す記号。これが三つ目の名前の由来である。
- メタ的な命名者はシナリオライター兼小説の著者である金巻ともこ。
- シオンの名前の由来が「No.i」であることはDays中でも明かされているが、KHIIIRMではキーワードグロッサリーやシグバールの発言でKH世界でも「No.i」が虚数に結びついていることが明かされている。
- シグバールが彼女を「ぷーちゃん」と呼ぶのは、フランス語で「人形」を意味する「poupée」(プペ)からきている。
つまりシグバールは機関員全員に明かされる前(こう呼び出した時点だとしてもかなり初期)からシオンの正体を知っていた(もしくは勘づいていた)ことになる。
「レプリカ計画」の中でも一番の成功作であり本名は「No.i」。ロクサス、延いてはソラが元になっている。
ロクサスの能力をコピーすることで「キーブレードを使う力をコピー」し、キーブレード使いの「予備」を確保するために作られ、機関に配属された。
しかしロクサスと接する内に機関が当初想定していた以上に強く自我が芽生えてしまい、計画にズレが生じていた。
- ちなみに、シークレットレポートによると、「No.i」は初期ロットであるため、レプリカ素体自体の性能はあまり良くないらしい。
作中では「ロクサスの力をコピーする」とされているが実際は「ロクサスの力を吸収して変化していく」レプリカであり、さらにアルティマニアのインタビューから推測するとロクサスがソラのノーバディであることでソラの力(キーブレードを使う力)を使える状態をコピーしているようで、「ロクサスを通してソラの力を吸収する」ことで、ロクサスとソラの力を分割して借り受けている。
- アルティマニアのインタビューではロクサスとシオンの状態についてソラの力に関しては触れられているが、ソラの力を別とした「ロクサス自身の力(ノーバディ由来のものなど)」に関しては触れられておらず、作中でソラの力の大半がシオンに流れ込んでいる状態でロクサスが強くなっているので、おそらくロクサス自身の力はシオンの能力は対象外と思われるが、実際のところ不明。
シオンのシンボルマークは彼女がロクサスやソラのコピーであることを表していると思われる。つまり、おそらくは下側の王冠がシオンのマークの本性であろう。上の(ソラのトレードマークである)王冠と形が違うのは、シオンが独自の人格を持ったことの表れか。
力のコピーはある程度の期間ロクサスの傍にいた上で、ロクサスの持つ正式なキーブレードを使うことによって完了する。
また、力の吸収は記憶を媒介としているようである。
- 「力を吸収した影響で記憶が吸収される」のか「記憶を吸収することで力が吸収される」のかはいまいち不明。
順番的には前者のように思えるが、真っ先に影響が現れたのはシオンの容姿であり、それはソラの記憶の影響を受けたものである。
まず、シオンがキーブレード使いと判明するのはロクサスと一緒の任務の3回目(DAY25)。
この日の任務で、ダークサイドの攻撃を受けたロクサスが吹っ飛ばされ、彼女の目の前にキーブレードが落ちたところ、シオンは手の中にキーブレードを出現させてダークサイドを倒した。
- 彼女自身は、この日までキーブレードを使えることは知らなかった。
実際には、「この日までキーブレードを使えなかった」のだろう。
Daysアルティマニアによると、この日はソラの忘却の城到着(DAY24)の次の日に当たり、ソラの記憶の改変が始まった(記憶の欠片が解かれ始めた)タイミングで力のコピーができたことが分かる。
- また、この日からロクサスはシオンの顔が見えるようになる。
- ただし、DAY9のシークレットレポートで「10日もすれば能力を発揮するようになる」とあり、その当時はソラの記憶の改変時期は不明だったはずなので、吸収とコピーは別として、コピー自体はソラの記憶関係なしにできるとも考えられる(あるいは単に実際にキーブレードを出す前準備までは可能ということかもしれない)。
- ただし、どちらにせよシオンと一緒の任務が始まったのはDAY23でアクセルたちがソラの動向に沿って忘却の城に移動した日であり、ソラ達の記憶の改変が始まる頃にはコピーの条件(数日ロクサスと共に過ごす)が満たせるように合わせていたと思われる。
一時期キーブレードが使えなくなったのは、倒れていたロクサスが目覚めたことで、彼から吸収した力が逆流し、ロクサスに戻ってしまったため。最終的にはロクサスのキーブレードに触れたことで、力の再コピーが完了して両者に均等に力が行き渡ったのである。
その後ロクサスと共有していたソラの力は、ロクサスに流れ込んでいたソラの記憶のかけらと共に、必要以上にシオンに吸収されるようになり、結果として、ロクサスは衰弱に近い形で弱体化してしまっていた。
上記の通り彼女は人形であり、実際はノーバディですらないので、正式な機関メンバーとしてはカウントされていない。実際円卓の間の座椅子も13席しかない。
そのため、シオンは機関の一員としてきちんとハートレスの討伐を行っているにもかかわらず、サイクスは「機関員の資格すらない」と毛嫌いしていた。
- サイクス曰く、「機関に人形を加えるはずがない」「我々ははじめから13人だ」
- そう言う意味では、彼女こそ本当に「存在しない者」である。
- トランプで言えば、彼女は1~13のカードに含まれないどんなカードにもなり得るジョーカーと言えるのかもしれない。
彼女の容姿は見る人物によって違って見えるため、シグバールとゼムナスにはヴェントゥスに見えたり、最終的にはロクサスには(恐らくアクセルも)ソラに見えたりした。
ロクサスやアクセルにはカイリやナミネに似ているように見えたが、これはCOMでバラバラにされたソラの記憶がロクサスに流れ込み、これをシオンが吸収した結果「ソラの記憶の中のカイリ」に影響を強く受けたため。
- なぜソラの記憶なのにカイリ?と思うかもしれないが、これはCOMのストーリーを考えると、忘却の城でバラバラにされたソラの記憶が主にカイリに関することだったからだと思われる。
- ロクサスにシオンの顔が見えたタイミングからすると、ソラの記憶の流出はソラの記憶の改変が始まった時点から起こっていたことになる。
- 単にソラから直接影響を受けたため、ソラの記憶とは関係なしに見えた可能性も考えられる。
- アクセルはDays本編の時点ではカイリと会ったことがなく、この時点ではカイリの顔も見たことがないため、レポートには「ナミネに似ている」と表現している。
- ナミネにも言えることだが、シオンはカイリとほとんど似ているものの髪の色は全く違う。これはなぜなのだろうか…。
- 前述にもある通り初期ロットのレプリカは性能があまり良くないため、カイリの容姿を完全に再現できていないのかもしれない。
基本的にソラと関わりがある人物ならシオンの顔に、ヴェントゥスと深い関わりがある人物ならヴェントゥスの顔に見えるようである(リクやナミネにもシオンの顔が見えていた)。
- サイクスがヴェントゥスの顔を見ないのは一回しか会っていない上に、ヴェントゥスのことを覚えていないからだろう。また、サイクスの場合多分先入観も大きな理由の一つであろう。
- アクセルの場合はソラとの接触がより強い要因だろう。ヴェントゥスのことも覚えていてなおシオンの顔が見えたのだから。
- ゼムナスはともかく、シグバールがヴェントゥスの顔に見えるのはシグバールの真の正体と関係があるのだろうか?まあ、そうでなくても、戦場でキーブレード使いとして会っていれば、アクセルやサイクスとは違った印象を持ち、それが影響するのも無理はない。実際ワンダーランドでシオンと対峙した際の「どうしていつもそんな目で俺を睨みつける?」や、BbSでの「いい目で睨みやがる」という発言をしているのことから、よほどヴェントゥスの目が印象に残っていたのだろう。
- アルティマニアによれば、シグバールにはヴェントゥス以外の姿にも見えていたらしい。
そのため、シオンと仲良くなっていたロクサスとまだ親しくなっていなかったアクセルの視点では被っているフードの有無が切り替わる描写がある。友だちになった瞬間からはきちんと顔が見えるようになった。
- サイクスには単なる人形にしか見えていなかった。「(機関員の資格が無いとは)見た目通りの意味だ」という発言はこのためである。
- 公式では「人形にしか見えないとは具体的にどのような見え方なのか」は明言されていないが、ゲーム中のサイクスの視点では一貫して初登場時のフードをかぶったままの姿になっている。
漫画版では、サイクス目線ではシオンのローブの中が真っ暗で彼女の顔が見えていないという描かれ方になっており、小説では後述の鎧のような姿が「人形」とされている。- KHIIIではムービーで空っぽのレプリカ人形が描写されたため、サイクスにはあのような顔無しの人形が動いているように見えていたのかもしれない。
- 公式では「人形にしか見えないとは具体的にどのような見え方なのか」は明言されていないが、ゲーム中のサイクスの視点では一貫して初登場時のフードをかぶったままの姿になっている。
- 余談であるがカイリ、ナミネ、シオンは髪型以外の顔のパーツが全て同じである。
- ゼムナスが彼女を早々に処分しなかったのは、やはりヴェントゥスに見えていたからなのだろうか。
- 単に計画に必要なキーブレード使いだから処分しなかっただけかもしれないが。
ソラとソラのノーバディの記憶と、ソラの記憶を吸収する者(シオン)の記憶が複雑に絡み合ってしまったため、全てを元に戻すためにはロクサスとシオンが消える必要が出てきてしまった。
ナミネの力を使って記憶を戻すことも可能だったが、全ての人物がソラを忘れてしまうという事態が起きてしまう可能性があったため、ナミネ自身がその方法を否定し、結果としてソラの記憶の回復が遅れてしまうことになった。回復に時間がかかったことでロクサスとシオンは自我を獲得し、結果的に2人が消えないとソラが目覚めないとナミネは予想していた。
終盤ではシオンの影響でロクサスが弱体化。
同時にキングダムハーツの完成が近づき、機関の上層部ではキーブレード使いはシオンかロクサスのどちらか片方で良い、と一方を処分する計画が持ち上がっていた。
現在弱体化しているロクサスが消される可能性が高いと考えたシオンは、ロクサスを守るために自身の本体に還る決意をし、リクを通してナミネと接触する。ナミネにロクサスのことを頼んで消えようとしたが、やはり連れ戻しにきたアクセルと戦い敗北。
アクセルは何とか勝利したが城に戻って気絶してしまい、シオンはゼムナスに連れ去られ、最終的には人形として完成させられてしまう。
- アクセルは、この時の誓いを誰にしたか忘れてしまったものの、後にこれが3Dでのリアの行動理念の一つとなる。
ゼムナスの計画を砕くため、そして自らの願いの為に消滅しようと、トワイライトタウンの時計台でロクサスに戦いを挑み、自らの計画通り敗北。
彼女の持つ秘密のせいで、ロクサスはシオンの記憶を失ってしまう。シオンはロクサスにキングダムハーツの解放を願い凍りつき始め、「ロクサスとアクセルに会えてよかった」「ふたりは親友だもの それだけは忘れないで」と言い残し完全に凍りつきかけるが、この言葉に触れたことでロクサスはシオンを思い出す。
自分を思い出してくれたことに満足したような表情を浮かべ、彼女は凍りつきながら光になって消滅した。その後にはサラサ貝が残され、ロクサスは「シオン」と呟き一筋の涙を流す。
- この出来事は、ロクサスに大きな影響を与え、彼がキーブレードを同時に二本を操ることができるきっかけになった。
- この時凍っていたのは、作った人の影響だろうか。
- リク=レプリカは凍っていなかった気がするが、何か製法に違いがあったんだろうか。
辛うじてシオンの記憶を残したロクサスの中には「シオン」が僅かに残っており、ロクサスがリクと戦った際、過ぎ去りし思い出を投げ渡した行為はシオンの意思によるもの。
キングダムハーツは解放してほしいが、この時点でロクサスはほとんど自暴自棄になっており、ゼムナスに無謀な戦いを挑み消滅してしまうのが目に見えていたため、リクにロクサスを止めさせた。
- リクは既にシオンのことを忘れていたが、それを受け取ったことで一時的にシオンの名前を記憶に留めることができた。
- キーブレードを投げ渡した直後、ロクサスは自分の意思に反していたためか疑問を抱くような反応をしているようにも見える。
- ロクサスがアンセムと化したリクに敗れた後、下画面では時計台の上でじゃれあう3人の姿からシオンが消えていくムービーが流れる。この時、ついにロクサスの記憶からシオンの記憶が消えてしまったという描写と思われる。
ロクサスやアクセルから見た「シオン」という少女は、ナミネ曰くソラの中の「カイリについての記憶」から作られた姿をしている。
元々顔はなく、レプリカとしての「シオン」は、自分自身の記憶を最初から持っていなかったため、前述のようにソラからロクサスに流れこんだこの記憶を吸収することで、それを無意識に自分のものとし、さらに仮初めの姿形を無意識に取るようにしていた。
しかし、「シオン」の基をソラの記憶のかけらにしたことで、シオンが消滅すると、ソラの記憶のかけらから繋がれていった「シオン」の記憶の鎖は基となったソラの記憶ごとソラの元に還ってしまい、基のソラの記憶から本来繋がりのない「シオンの記憶」の鎖が外される事で、彼女に関わった人々の「シオン」に関する記憶も全て失われてしまう。(キーワード/【記憶】参照)
自分の願いの為に消滅の道を選ぶ彼女だったが、それは自分と接した全ての人の記憶から自分の存在が抹消されてしまうという過酷な運命を背負うことでもあった。
- KHIIで彼女のことが一切言及されなかったのは誰も彼女の存在すら憶えていなかったからであり、彼女こそが本当の意味での存在しない者なのである。
彼女がこのような決断を下せたのは、ロクサスと違って考える時間が与えられていたためだろう。
- 3Dで登場したロクサスは、ソラが誰よりも必要とされる存在と認めていたので、KHIIのロクサスも考える時間があったらソラに帰ることを決めたのかもしれない。
後に人形として完成した彼女は覚悟を決め、機関が任務で各地に設置させた特殊な機械で、その地に残されたソラの記憶を集めて力を増幅し、ロクサスと四度の死闘の末、消滅した。
- この戦闘は、一戦目から三戦目は「世界の鍵穴がある場所」、四戦目は「KHIIでゲートの鍵穴を解放した場所」というように、全て鍵穴に関連する場所で行われる。
- 消滅の時「キングダムハーツを解放してほしい」と言った理由は、彼女の記憶の元になったソラの、「世界の秩序を乱したくないと願う想い」から来ている。彼女自身、ゼムナスの思惑に何か気づいていたためか、「ゼムナスの思い通りには」と言っている。
- シオンを人形としてしか見ていなかったサイクスと、No.iに名前を与えたゼムナス(恐らく正体を知っていたシグバールも)はあくまで「レプリカが消失した」として記憶を留めていた。
- そのためロクサスダイアリーやシークレットレポートなどの記録にはシオンが存在していた形跡が残っている可能性がある。サイクスたちもシオンが存在していた形跡を全て消し去ることは難しいだろうし。
発売前はXIII機関なのにNo.14がいること、カイリに似ているがカイリにはナミネというノーバディが既に存在することから、彼女は誰のノーバディか?と様々な議論を呼んだ。
当時有力だったのは、女性であり、わざわざゼムナスが鎧に会いに行く場面があるなど謎が多かった、アクアのノーバディではないか?という説であった。
しかしそれは、XIII機関のメンバー=ノーバディという完全なミスリードであり、アクアと全く関係ないどころか、ノーバディですらなかった……。彼女の正体を予測出来ていたファンは少なかったのではないだろうか。
- 「ソラとカイリに関わる出生を持ち、記憶に関連する能力を持つ」という共通点を持ち、「人型ノーバディだがXIII機関のメンバーではない」ナミネと「ノーバディですらなかったがXIII機関のメンバーとして活動していた(サイクスは彼女を機関員だと認めていなかったようだが)」シオンは対になっているように見える。名前も「波音」と「潮音」で似たような意味になる。
- 某動画サイトに投稿された別のシリーズのプレイ動画で、当時発売前のDaysのPVを利用したネタ編集をしたらドンピシャで的中させてしまい後に「ネタバレ注意」の説明文を書き加えられたということがあった。完全に偶然らしい。
- ネタ編集の内容は、シオンに対し「偽物の人形」だと言い放ったラクシーヌ(本来はRe:COMでリク=レプリカを指して言ったセリフ)に対し、シオンが「勝手なこと言わないで!」と激高するというもの。
ディレクター野村氏によると、「ロクサスが機関を抜けたのは身近な同世代の女の子の影響があった」という構想がKHIIの頃からあったとの事。
ちなみに、シオンのコンセプトは「儚くも潔い女性」。
偽機関員B(ゲーム内では????)
自らの正体を知り思い悩む過程で脱走し、DAY298のミッション75「偽機関員を討伐せよ」で偽機関員の片割れとして対峙するシオン。
この時はフードで顔を隠してロクサスから逃げ回る。
詳細は偽機関員を参照。
シオン
DAY357に戦う、Daysの実質的なラストボス。
機関を脱走したロクサスはシオンと時計塔で再会する。しかしこの時にシオンは既に人形として完成しており、ソラの記憶の全てを吸収するべくロクサスの前に立ちはだかることになる。詳細は上述。
- DAY358でリクとの戦いがあるが、そちらはほぼイベント戦のため、ここでは便宜上、シオンをラストボスと表記する。
シオンの姿は、胴のつくりや靴の色がKHI時代のソラの服装に似た鎧のような姿になっている(これもソラの記憶を吸収した影響なのかもしれない)。
- 小説ではこの姿が「人形」と書かれている。他の作品はともかく、この作品においてはキングダムハーツの小説の作者がシナリオ制作にかなり関わっているため、これが人形としての本来の姿である可能性は高い。
- KHIIIのレプリカの素体はマネキンのようなものとなっている。小説で「人形」と言及されたのはロクサスの主観によるものなので、これがシオンの人形としての本来の姿かは分からない。ただし、KHIIIの素体は改良が加わったものだし、また生まれたばかりの時はともかく「ソラの力を吸収した人形」としてのシオンはこのような姿という解釈も出来なくもない。
- 頭部には王冠を2つくっつけたような赤い装飾があり、前述されているシオンのシンボルマークに似ている。
第4形態まであり、「ソニックレイヴ」などといったソラが過去に使用していた技を使う。
- 漫画版では形態ごとの変形はカットされているが、人形として完成した姿を見せ、剣を用いてロクサスに戦いを挑む。
全4形態と休みなしの連戦になるが、どの形態ももれなく強い。ボス戦が鬼畜と名高いDaysのラストボスにふさわしい仕様になっている。
シオン戦における最大の罠はガード不能な技が多いこと。リフレクトガードが大活躍のDaysにおいては裏を掻かれること必至。
また、体力は低めだがバリアを使用してHPを回復する。
バリアは「たたかう」を当てれば妨害することが可能だが、シオンの攻撃は距離をおかなければ避けられないものが多く、「攻撃を回避して距離をおく→回復妨害が間に合わず回復される」の無限ループに陥ってしまい、長期戦になることが多い。
- そしてDAY357のスペシャルミッションは「最速クリアを目指せ!」という鬼畜仕様。1回でも回復妨害を失敗するとクリアがかなり厳しくなる。
なお、魔法を当ててもバリアの使用は止められず、その魔法で与えたダメージが回復量に上乗せされる(=何もしなかったのと同じ結果になる)ため無駄撃ちになってしまう。
第一形態
- 背中にカードのようなもので連なった翼が生えており、大剣による「連続斬り」や空中からの「ソニックレイヴ」で攻撃を仕掛けてくる。HPが残り30%まで減ると宙に浮き「バリア」で身を守りHPを最大HPの20%回復する。戦う場所はワンダーランドの不思議な部屋。
剣の切りつけ攻撃をリフレクトガードすると弾き返せるが、反撃を食らってしまう、要注意。- そして、ソニックレイヴを回避してシオンと距離を置いたところでバリア回復されるという無限ループが始まる。
第二形態
- あやつり人形のような姿をしており、両手で機械仕掛けの剣を構えている。特に遠距離の場合無属性(防御力無効化)の「ラグナロク」を連発するのが特徴。HPが残り30%まで減ると「バリア」でHPを40%回復する。ハロウィンタウンにあるブギーの屋敷跡で戦う。
ラグナロクはリフレクトガードで防御できない。追尾性能も優れているため、ジャンプやグライドを駆使する必要がある。- そして、ラグナロクを回避してシオンと距離を置いたところでバリア回復されるという無限ループが始まる。
- もしくは、ラグナロクを回避してシオンと距離を置いたところでまたラグナロクされるという無限ループが始まる。
- そして、ラグナロクを回避してシオンと距離を置いたところでバリア回復されるという無限ループが始まる。
第三形態
- KHFMに登場した大型ハートレス カート・ジーサによく似た姿をしており4本の腕に剣を持っている。4本の武器を光らせ「ラストアルカナム」を放つほか、「バリア」でHPを全回復する。アグラバーのランプの間での戦闘となる。
剣を振り回して攻撃してくるが、やっぱりリフレクトガードが役に立たない。とくにラストアルカナムは攻撃範囲がかなり広いので、十分に距離をとる必要がある。- そして、ラストアルカナムを回避してシオンと距離を置いたところでバリア回復されるという無限ループが始まる。
最終形態
- トワイライトタウンに戻り駅前広場で時計塔をバックに戦う。最終形態であり、身体は巨大化している。その場から動かず両手のノーバディマークに似た形状の剣やレーザー、グラビデなどで攻撃をしてくる。
バリアは使わないが、HPが半分まで減ると「レーザーレイン」と「ファイナルブレイク」のガード不能な技を使うようになる。
「レーザーレイン」は「レーザー」から、「ファイナルブレイク」は「グラビデ」から続けて使ってくることが多い。
巨大化したための悲劇ともいうべきか、近づいた方がダメージを受けないとか。- そして、悲し過ぎてシオンにとどめが差せず戦闘を放棄してしまうという無限ループが始まる。
- この最終形態時の戦闘BGM「Vector to the Heavens」はファンの間でも評価が非常に高く、アルバムでのアレンジやコンサートでの生演奏も何度も行われている。
HDで映像化された際は当初彼女との戦闘シーンは全て省かれていたが、後にKH1.5+2.5のみ無料DLCとして最終形態戦のバトルシーンが追加配信された。
このバトルシーンはシオンの技を忠実に再現している他、ロクサスもプレイヤーが実機で行なったであろう動きでシオンの技をかわす(ドッジロールでかわす、レーザーレインをグライドで避ける、一切リフレクトガードを使わないなど)。
- 流石に「たたかう」2発で倒すといった事はできないだろうが、そこまでリアルに再現するとムービーの尺がとんでもないことになるため、まあ当然の措置である。
戦闘シーンを追加する目的の他に、生演奏になり情緒の増した「Vector to the Heavens」を1ループ聴きたいというファンの声に応える目的もあったと思われる。
BbS
シークレットムービーにアクセルとロクサスと共にいつもの時計台でアイスを食べながら登場。
夕日を眺めながらロクサスと一緒に「ソラ」と呟いていた。
このムービーは眠りからの誕生を示唆したもので、Daysで出番が終わると思っていたプレイヤーに驚きを与えた。
BbSFM
新たに追加されたシークレットムービーにロクサス、リクと共に数秒間だけ登場。
coded
ソラの中に眠っていた「痛み」の記憶として、ナミネと共に映し出された。
Re:codedのアバターメニューでは、「きみをわすれない」という名前で登場している。
アバターは全身コートだが、トロフィーの数と目の色、名前(シオンの花の花言葉)で確認できる。
3D
ソラ編終盤でナミネを追いかけていたソラが彼女の手を掴んだ途端、その姿がシオンに変わっていたシーンがある。当然ソラはシオンのことを知らないのだが、彼女を見て一筋の涙を流した。
手を振り払って逃げた彼女を追いかけていくと、その姿はロクサスに変わっていた。
最後にソラの心の中で登場。リクに「リクは何がしたい?」と最後の質問をした。
- リクもシオンのことは思い出せなかった。ちなみにリクはパオプの木に座っていたシオンの後姿を一瞬ソラと勘違いした。
- ちなみにこのセリフのボイスはKHIのカイリのセリフを流用したものであったため違和感があったかもしれないが、HD版では新規収録されている。
χ
キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
彼女もソラの関係者であり、扱う属性は「光」のキーブレード使いなのだが、XIII機関に所属していたため、リバースカード(闇側勢力のカード)として採用されている。
2014年5/1~5/18に開催されたハートレス討伐ミッションのイベントで入手できたシオンSR+のカードは、シオンがアイスを食べる絵柄。
同年5/12~6/1にこのイベントと連続で開催されたLUX累積獲得ミッションでは同じくアイスを食べるロクサス・アクセルのSR+カードが景品になっており、
5月のイベントを全てこなせば、デッキの中で「また三人でアイスを食べよう」が再現出来たりした。
ちなみにこのシオンのSR+カードの配布で大規模な誤配布が発生したため、印象に残っているプレイヤーも多いことだろう。
Uχ
メダルとして登場。
初期は単純な火力メダルとして登場していたが、後にギルト6のコピーメダルとしても登場。Daysの最終形態時のメダルも存在。
最近ではカイリの対になるリバース用のバフメダルにもなっている。やっぱり顔が似ているからだろうか。
- カイリのノーバディであるナミネのメダルはカイリのメダルとは全く関係のないアビリティがついていることがほとんど。
- ちなみにカイリのメダルについているアビリティ名は「リーフドレス」、シオンのアビリティ名は「リーフコート」となっている。衣装…?
≪SB≫KHIIIカイリメダルに対しても安定のコンパチとして実装されたが、これもリバースとして扱うためかコートのフードを目深に被って顔が見えない状態のモデルが使用されている。
現時点ではシオン単体のものはすべてリバースメダルとなっているが、週課金メダルとして登場した「カイリ&シオン Toon Ver」のメダルではアップライトとなっている。
- ≪SB+≫KHIII シオン Bや≪SB++≫シオン イラストはシオン単体のアップライトとして実装された。
KHIII
3Dで手に入れるのに失敗したソラの代わりに、真XIII機関の13番目の器に選ばれる。
アルティマニアによると、真XIII機関員としてのシオンは、レプリカに「XIII機関に加入して間もないころ」のシオンの心が移されている。
- 機関側でいつの間にか復活していたのだが、その詳細に関してはゲーム中ではヴィクセンが関わっていること以外不明だった。
- だいぶあっさり器に選ばれているので、ひたすら難儀したソラより先にこっち狙えばよかったじゃん、と思わなくもない。まあシオンはシオンで、Daysのように何かの拍子に(ゼアノート側からすると)余計な自我を持つであろうことがわかりきっているので敬遠していたのかも。
- むしろ3Dでのソラの反省があったからシオンを選んだという解釈もできる。
- ゼアノート達が各ワールドで行っていた人形やデータに心を宿す実験を考えるに、シオンを器にするのも相当面倒なことだったのかもしれない。
- シオンが唐突に機関入りしていたことについてはKHIIIRMで補完されている。
どうやらゼアノート含む機関メンバーにシオンの記憶は無く、サイクスの提言によりメンバーとして採用されたようだ。つまり3Dでシオンが採用されなかったのは、単純にシオンの存在が忘れられていたからだと思われる。サイクスも記憶に無いと言っているが、彼の事情やキーブレード墓場での描写を考えると機関を欺くための虚言である可能性が高い。彼に関しては、彼なりの意図があったのだと思われる。- Daysでロクサスとの対決後、ロクサスはシオンの事を忘れてしまったのに対して、ゼムナスとサイクスは覚えていた。KHIIIの時点で彼らもシオンの事を忘れてしまっていたのは何故なのだろうか。サイクスはともかくゼムナスも忘れてしまっていた様だが、それについて説明はされていない。
- リクもロクサスとの対決時に「その名しか思い出すことはできない(逆に言えばシオンが消滅したにもかかわらずこの時点では名前を覚えていた)」と言っているため、ゼムナスも普通に時間経過で忘れてしまったのだと思われる。
- Daysでロクサスとの対決後、ロクサスはシオンの事を忘れてしまったのに対して、ゼムナスとサイクスは覚えていた。KHIIIの時点で彼らもシオンの事を忘れてしまっていたのは何故なのだろうか。サイクスはともかくゼムナスも忘れてしまっていた様だが、それについて説明はされていない。
キーブレード墓場の決戦にサイクスと共にフードを被ったままで登場し、断絶の迷宮でリアとカイリの相手になる。
- 戦闘前のムービーではキーブレードで戦っているが、戦闘開始直後、サイクスが「バーサク」を行うと同時になんとシオンもクレイモアを装備し、KHIIでサイクスが使った大技「狂気」そのものの動きで暴れ回る。
途中からキーブレードを使うが、バトル開始から1分経つとサイクスのバーサクゲージが青色(最大)まで溜まり、シオンはイベント発生まで動かなくなり、こちらの攻撃も当たらなくなる。- Daysの時のように能力をコピーしたり、それが逆流したりしているのだろうか。
- 彼女の相手はリアとカイリ(+ソラ)であるが、カイリを積極的に狙うように設定されているようで、ソラとカイリのうち、近くにいる方を狙う傾向がある。
戦いの最中に現れたゼムナスにリアが倒され、そのまま止めを刺されそうになるのを阻止するが、今度はゼムナスから「親友だった」シオンが命を奪うよう命令される。リアの命を奪う一歩手前で葛藤しているところをソラに諌められ、一瞬迷うもソラに斬りかかったが、ソラの中のロクサスに名前を呼ばれ、頭を抱えて苦しみ始める。
- この時にアルティマニアによるとソラの中にいるシオンがシオンの身体に還り、存在も還ったとされる。
ソラの中のロクサスが呼び掛けたことがきっかけとなり、シオンの持つ「ソラとロクサスの力を吸収」する能力によりソラの中のシオンの心が吸収されたらしい。
ゼムナスから「使えない人形だ」と蹴り飛ばされてフードが取れ、その顔を見たリアはシオンのことを思い出すものの、先にシオンが始末されかける。
しかし、ささやかなリアの妨害と復活したロクサスが乱入したことでゼムナスは去り、後はロクサスと共にキーブレードを失ったリアと攫われたカイリの代わりを務める。
- このときロクサス・シオンと共闘するのだが、シオンはAIが「いっしょにたたかえ」に設定されているのか、ソラがサイクスから離れると二刀流で暴れまわるロクサスを尻目にソラについてくる。離れすぎるとシオンは攻撃しなくなるが、実はロクサス1人でトドメ以外はなんとかなる。
- この時のシオンはケアルガの他、敵の周囲に光線を12回落とす「レーザーレイン」を使用する。
これらの性能とアルティマニアを見るにどうやらカイリと比べてさらに後衛サポートに寄せた性能をしている。
- この時のシオンはケアルガの他、敵の周囲に光線を12回落とす「レーザーレイン」を使用する。
- なお、上記にある通りシオンは「カイリの代わり」としてソラ達に助力する訳だが、彼女自身は光の守護者としてはカウントされていない。メンバーの入れ替わりがあったことを考慮しても同様である。
サイクスを倒してソラが去った後、リア(アクセル)とロクサスとの再会を喜び、涙を流した。
その後、キングダムハーツが開かれようとしているところでリアとロクサスと共にソラに合流。
マスター・ゼアノートとの決戦に臨もうとするソラに消滅させられたカイリについて「心を感じるから大丈夫」と告げる。
- 実際のところ、シオンの成り立ちはソラ(+ロクサス)、より正確に言うと「ソラの記憶の中のカイリ」が元であり、カイリ自身との関わりはない。
- むしろそれがカイリとの繋がりなのかも。
- 強いて言うなら容姿(と性格?)の参照元。
- シオンがカイリの心を感じるのは、ソラ自身がカイリの心を感じているのを代弁したということだろうか?
- ソラの記憶の中のカイリ、言ってみればソラが感じたカイリを元にしているため、カイリに対する感受性はソラ並に強くてもおかしくはないかも。
エンディングでは、トワイライトタウンの時計塔でロクサスやリアと共にアイスを食べている。その後アイザ、ハイネ、ピンツ、オレットも来て総勢7名となる。そしてなんとシリーズで初めて私服を披露する。アイザやリアなど私服がリニューアルした人もいるが、これまで一度も私服を着ていたことがないのでかなり新鮮。
- 黒いノースリーブのトップスに、白のプリーツスカート、黒いミドルブーツ。シンプルかつ可愛らしくまとまっており、ファンからも好評。
- 全体的に今作のカイリの服と似たデザインになっている。
デスティニーアイランドのシーンではナミネと共に波打ち際で遊んでいる。
上記の通り、途中からキーブレードを使うようになるが、そのキーブレード(正確にはシオン共闘時の装備)の名前は「レプリカキングダムチェーン」となっている。レプリカだが無強化のキングダムチェーンより強い。Daysの時と同じものかは不明。
Daysでのシオンのキーブレードはリクからは「偽物」と判断されており、シオン自身も正式なキーブレード使いとは言い難いが、キーブレード使い達が力を合わせてキングダムハーツの扉を抑える場面では、シオンも他のキーブレード使いと同じように「レプリカ」キングダムチェーンを使ってキーブレードの力を発揮している。
- Daysのリクの判断から当時のものはキーブレードとしての力が十全に使えるかは疑問であり、今回正式なキーブレードと全く同様に力が使われていたとすると、人工的なキーブレード使いを作り出す研究は、Daysよりずっと進んでいることになりそうである。
- リクがシオンのキーブレードを「偽物」と評したのは、当時のシオンのキーブレードがシオン自身のものではないと直感したから、あるいは独自に調査をしておりシオンの性質について少しは知っていたからと見ることもできる。
- ただし、Daysではロクサスと二人でソラの力を共有していたはずである。当時とは状況が異なるKHIII現在、(ロクサスもだが)どのようにしてキーブレード使いの力を使えているのだろうか。
- シオン自身がキーブレード使いになっているのなら、「レプリカキングダムチェーン」という名前になるのはおかしい。
- 心に記憶が紐づいているのは確かなので、過去のシオンの心はソラの記憶が吸収し、キーブレードが使えるようになっている状態を維持して現在に来たのだろうか。
- サイクスのクレイモアをコピーしたり、ソラの中にいる(現在の)シオンの心を吸収することで復活していることから、Daysと同様にソラの力をコピーしたのではないだろうか。
- しかし、シオンが自身のキーブレードを出現させるためには対象のキーブレードを使うというプロセスが必要なため、キーブレードに触れていない状態でソラからキーブレード使いの力とキーブレードをコピーしたのなら、サイクスの能力をコピーしていたことも含め、むしろKHIIFMのヴィクセンの能力の方が近い。しかし、それだとそれはキーブレードとして使えるのか、という疑問が出る。
- また、Daysではキーブレードを出せるようになったのはソラの記憶の改変が始まったタイミングであることからシオンの力のコピーはソラの記憶の改変と紐づけられている節があり(Daysのラストでも各地に残るソラの記憶を吸収させることでシオンを強化していた)、KHIIIのソラの記憶が解かれていない状態から、ソラの力をコピーできるかは疑問である(逆に記憶の影響を受けたのは全くの予定外という可能性も無くはないが)。
- そもそも、シオンは「ソラ由来の力をコピー、吸収する」能力なのに、なぜサイクスの能力をコピーしているのだろうか。
- 彼女の能力はコピーというよりは吸収寄りなので、初期と同じ能力ならソラ然りサイクス然りコピー元はDaysのように弱体化してしまうはずである。そのため、ノーリスクで誰の能力でもコピーできるように改良されたのかもしれない。
- もっともシオンやロクサスのオリジナルであるソラ自身、キーブレードは元々リクのもので、キーブレードが使えるのは誰かの心と繋がりによるものとされている(実際のところ元々アクアが素質を見い出していたし、シグバールがどういう考えで答えたのか不明なので、本当なのかはいまいちはっきりしないが)が、他のキーブレード使いと同じ様にキーブレード使いとして力を振るえている。そしてデータ・ソラは最初はシオンと同じように「コピーされた偽物(データ)のキーブレード」を使っていたが終盤でやはり心の繋がりによって本物のキーブレードを手に入れた例である。そのため彼女も他者との心の繋がりでキーブレード使いの力が芽生えたとしても不思議ではない。
- その場合でも「レプリカキングダムチェーン」という名前についての疑問は残るが、これを「キーブレードの贋作」ではなく「キングダムチェーンの姿を模したもの」という意味だと解釈すれば、キングダムチェーンの姿をとった別のキーブレードと考えることもできるか。大分無理矢理だが。
- 敵側だった時はともかく、「心が戻った」あとは彼女も自分の心を媒介にキーブレードを出していたのかもしれない。そうなると「レプリカキングダムチェーン」という名前はシオンという「レプリカ」が得た「キングダムチェーン」ということだろうか?また、キーブレードの呼称についてはリクの例もあるし…。
親友のリアですらシオンを明確に覚えていない中、どのように彼女を取り戻すのか、そもそも本当に復活できるのかが発売前から注目されていた。
しかし実際のストーリーは「いつの間にか敵側で復活していたシオンが、呼びかけに応じて自我を取り戻した」といった展開であり、あまりにも唐突かつ描写が足りないとファンの間でももっぱらの評判となっている。
過去に消滅した存在が真XIII機関にいるのはレプリカ体に過去から心を移しているということはダーク・リクが種明かしをした後であり、既にヒントは与えられている状況ではある。しかしながら、キャラが総登場するキーブレード墓場のクライマックスにおいてようやく顔を見せたシオンがそのレプリカの内の一体であると全てのプレイヤーが自然と気付くには、いささか無理がある展開だと言わざるを得ない。そのシオンに旧XIII機関に加入して間もない頃の心が入っていることについては描写も説明も一切ないのでなおさらである。
どのように復活したのかが推測すら難しいテラに比べるとまだマシな部類に入るかもしれないが、彼女も間違いなく終盤の全体的な駆け足展開の煽りをくらった一人だと言えるだろう。
フードの陰とカメラワークで隠されているため確認できないが、フードを被った状態のシオンは眼が金色になっている。
- KHIIIRMのデータグリーティングなら確認することが可能。
- ロクサス復活後は目が青くなっている。フードが脱げてからロクサスが復活するまでは目を閉じているため目の色は不明。
また、KHIIIよりも前のシオンの体型はロクサスと並んでもほとんど変わりなかったが、今作ではだいぶ女性的な体つきになっている。
グラフィックの向上、あるいはDaysではソラやヴェンの顔に見えるという演出上の都合が関係しているのかもしれないが、もしかしたら、より良いレプリカに宿った結果の一つなのだろうか。
- Daysではソラの顔を晒した時点で体も男性(というかロクサス)のモデルに変わっているからあんまり関係無いかも。
KHIIIRM
追加シナリオ「Re Mind」に登場。
真XIII機関の13人目となるはずだったソラの代わりとして、誰の記憶にもないがヴィクセンの記録に残っていた、ソラの記憶に強く関わる彼女をサイクスが機関に招き入れる予定である旨を語った。
- 無論それは表向きの理由で、本当の目的は本編で言及されている通りアクセルを親友と再会させることである。
- 余談だが、ここで初めて彼女の本名である「No.i」がボイス付きで呼ばれた。
断絶の迷宮では真XIII機関としてアクセル、カイリと対峙。
ゼムナスからは「光側の想定外」であるアクセルに対し「闇側の想定外」、「この戦いのために作られた駒」と紹介された。
当初は記憶も無く、言われるがままにアクセル達に襲いかかるような状態だったが、サイクスがわざとらしくさりげなくリアをアクセルと呼んだりロクサスの名前を強調したりして、シオンの記憶を揺さぶっていた。
- ただし対峙した時点でカイリに「女の子!?」と驚かれている。
その後は本編と同様に、ソラの中にいるロクサスの呼びかけによって記憶が戻り、光の守護者の側についた。
- キャラクターファイルズによると、シオンの心が還ったことでシオンの吸収していたロクサスの記憶が還り、ロクサスの心が目覚めたらしい。シオンはロクサスの記憶の一部を吸収したままソラに溶けていたようだ。
- つまりロクサスの覚醒にはシオンの覚醒が必須であり、その為にはシオンとソラ(ロクサス)の心の接触及び記憶の吸収能力を持つシオンの体が不可欠であり、それを実現するにはシオンを記憶している人が必要で…と非常に高いハードルが存在していた事になる。
復活の経緯は本編と同じだが、その後この時間軸のみで起こった出来事として、ロクサス、アクセルと共闘し、彼ら3人の繋がりの証である異端の印を取り戻すためにゼムナスとサイクスに戦いを挑む。
その後は他の守護者達と同様にキングダムハーツを抑える役目を任され、その間に出現したレプリカ・ゼアノートと他の守護者達と力を合わせて戦うこととなる。
バトル面での性能は本編の時とほとんど変わりはないが、アクセル及びロクサスと共闘している時に限り、連携技のシンクオブユーが使える。
本編では最終的に味方になったが、真XIII機関が再現データとして登場するリミットカットエピソードではボスとして抜擢された。
- 野村ディレクターによると、シオンをボスに加えるべきかどうか悩み安江Co.ディレクターに相談したが、その時にはもう開発が進んでいる状態だったとのこと。
- 「真XIII機関員としてのシオンの全力(台詞を見るに記憶も戻っている)」ということになるが、この状態のシオンと戦う機会を考えると、本編ストーリーとは全く異なる「ソラがシオンのことを思い出してシオンの自我が戻っているにもかかわらずロクサスが復活しておらず」、「尚且つゼムナスによる介入も入らない」という条件が揃っていなければならない。リミットカットエピソードのボスの中でも別格の扱いを受けているのはそのためだろうか?
最初はマスター・ゼアノートとシオンとは戦うことができないが、それ以外の真XIII機関を全て倒すことで戦うことができるようになる。武器はキーブレード(レプリカキングダムチェーン)。
キーブレードによる光を駆使した苛烈な攻撃を仕掛けてくる。特に最大HP自体を削ってくる光の柱の攻撃は連発してくるので、一度のミスが致命傷になりかねない。
- 光柱だけではなく連続キーブレード攻撃にも要注意。最終段の振り下ろし攻撃は食らってしまうとスタン状態になるので、そのまま次の連続攻撃~振り下ろしをガードできずに食らって再びスタン、コンボリーヴで耐えてもなすがまま次の攻撃を受けてゲームオーバー、という事態が結構ある。サイクスのクレイモア投げと並んでスタンハメとして恐れられている。
- この光柱の先端にはシオンのシンボルマークである上下非対称の王冠マークがついている。
HPをそれなりに削ると光のアーマーを身に纏うようになる。この状態になると更に攻撃が激しくなる。さらにガード不可能な黄色い光の柱も使ってくるようになる。
- この状態は一定時間経つか、アーマーHPを削りきると元に戻る。
終盤になってくると上述したアーマーを身に纏った上でフィールドほぼ全域を覆うような黄色い光の柱を繰り出してくる。シオンの大技である。
- この大技は凌ぎきった後もコンスタントに放ってくる。そのため、回避とガードを的確に使い分ける必要がある。
シオンの攻撃は前述の黄色い光の柱以外はガード可能であるため、カウンターを使うと隙を作りやすい。
リスクドッジの対象技をよく使用するため、こちらも持ち込んでおくとなお良い。
リミットカットエピソードではデータではないシオン本人の直接の登場はないが、本編エンディングから1年間姿を消したままのソラの手掛かりを探るため、ロクサスと一緒に自身の記憶を調べてもらっていることをリクが話している。
MoM
ストーリーには回想以外に登場しないが、ゲームプレイにおいてはロクサス・アクセルと共にパーティー「DAYS」の一員を務める。