巨人の犬

Last-modified: 2025-11-14 (金) 18:55:14

読売ジャイアンツに対して戦績の悪いチームに付けられる蔑称の一つ。対義語は巨人キラーまたはアンチ巨人。
かつては東京ヤクルトスワローズ*1に対して「犬ルト」などの形でよく使われていた。

本項目では主に阪神タイガースについて解説する。

概要

両チームの対戦が伝統の一戦と呼ばれるなど巨人のライバルとして扱われることが多い阪神だが、通算成績では大きな差がある。
更に直接対決の成績も2008年から2020年まで13年間ペナントレースで勝ち越すことができなかった時期もあるという有様で、ほとんどのシーズンでは巨人に負け越しとなっている。
1リーグ時代(1936年~49年)こそ、阪神の85勝84敗3分、勝率.5030と対等の成績だったが、2024年現在で888勝1127敗77分、勝率.4407と差を付けられている*2*3

単に負けているだけならばまだしも、巨人以外のチームに対して強さを見せることもあり*4、他のチームを蹴落としながら巨人に勝ち星を貢ぐ様が、まるで飼われている犬のようだとしてこの蔑称が定着した。

余談

  • 近年甲子園球場での勝利数の伸びが芳しくない阪神だが、対巨人戦となるとさらに酷い有様であり2018年5月27日の勝利から2019年5月29日の勝利まで1年以上も甲子園では勝ちが無かったほどである
    • ビジターでの試合であれば年単位で勝てないという例はそれほど珍しくはないものの*5、地方開催の例を除くとホームでの対戦成績でここまで勝てない例は少ない。
  • ○○の犬という呼称は他チームの極端に相性が悪い組み合わせでも巨人の犬ほどではないが見受けられる。
    • 2016年からの広島三連覇の時期は巨人が広島の犬と化していた*6
    • 阪神が優勝した2023年と2025年は巨人が阪神の犬になっている*7
    • 横浜DeNAは上記の通り阪神を苦手としているため阪神の犬とも言えるが、阪神自体の犬扱いが目立つせいか巨人の犬の餌呼ばわりされることもある。
    • 低迷期に入ってからの中日は、DeNA戦の勝率が非常に低く、中日の低迷とDeNAのAクラス入りの原因となっている。
  • ソフトバンクはかつてのポストシーズンでの対戦結果と2019年~2020年のロッテとの対戦成績が悪いことからロッテの犬と呼ばれることがある。
  • 通算成績では、巨人は千葉ロッテマリーンズ除く全ての球団に勝ち越している*8


関連項目

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*1 特に高田繁監督時代(2008年~2010年途中)は14勝41敗1分、勝率.255と散々だった。また古くは松園尚己オーナー時代に「巨人には勝たなくてもいい」と野球規則違反(敗退行為)紛いの発言で槍玉に挙がったこともある。
*2 巨人 カード別対戦成績」。逆に巨人から見て一番苦戦しているセ・リーグチームは「巨人だけには勝て」が合言葉といわれる中日ドラゴンズだが、それでも2024年現在で902勝1122敗64分、勝率.4457と、結構な差が付いている。
*3 ちなみに阪神は2リーグ制になってから7回リーグ優勝を達成しているが、いずれのシーズンも巨人は3位以下に低迷している。その一方で巨人が優勝した年は阪神が2位だったシーズンが複数あるため阪神は「巨人と優勝争いした時の直接対決には弱く、巨人が低迷している年しか優勝出来ない」とも言われている。
*4 横浜DeNAベイスターズは暗黒時代を脱して成績が上向き始めたにも関わらず(特に本拠地の横浜スタジアムで)2022年に勝ち越すまで阪神に一方的に負け越している。また、前述のヤクルトも2008年~2020年の13年間のうち9年負け越している。
*5 近年では2012年の横浜DeNAが東京ドームで9敗1分であり、1勝もできなかった。また、2024年の中日は甲子園で10敗1分という惨状であった。
*6 2017年は借金11、2018年は借金10を作っている。
*7 2023年は借金12、2025年は借金9を作っている。
*8 ロッテの系譜である毎日オリオンズが誕生したのは2リーグ制となった1950年であるため、巨人は1リーグ時代にロッテと戦っていない。ただし、合併球団まで含めると、ゴールドスターズ(→金星スターズ→大映スターズ→大映ユニオンズ。1958年、毎日オリオンズと合併)相手に37勝30敗4分と勝ち越している。通常、大映の成績はロッテの通算成績には含まないが、仮に両者を合算しても、2025年時点で70勝68敗7分と、なおロッテ・大映が2つだけ貯金を残す計算になる。