2020年シーズン初頭、ジャスティン・ボーア(元阪神)を筆頭に打てない選手を集めた打線及びネタのこと。
概要
ボーアはマーリンズ時代はイチロー、エリック・コーディエ、スコット・マクガフと、エンゼルス時代は大谷翔平とチームメイトだった。阪神は2019年途中で解雇されたヤンハービス・ソラーテの後任としてオフにタイラー・オースティン獲得を狙ったがDeNAに取られてしまった為、このボーアとジェリー・サンズを獲得。MLB時代でも自主トレでの来日歴があったことやそのパワーから知名度も元々あったため阪神ファンからバースの再来を期待される。2020年に入るとオープン戦や練習試合ではそのパワーを見せつけ各メディアをポジらせていたが、一方で左投手に壊滅的に弱く対左では18打席16打数ノーヒットと壊滅的な成績に。なんJでは早くもネタにされ、阪神ファンからも左に弱い点から「バースの再来の再来」を危惧された。
そして開幕戦を四番で迎えるも当たりが全く出ず、開幕18打席連続ノーヒット*1と何なら開幕前よりも悲惨な状況に。開幕3連戦後はネタ選手扱いがさらに加速し、打席が回るだけで話題になるまでになり、一部では「コンラッド*2以下」とも言われるようになった。
そして同様に不振を極めていた他球団の選手も「○○のボーア」と揶揄されるようになり、ついに「各球団のボーアで打線組んだwwww」スレが立つ。
https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1592925355/
1(指)ボーア .077 (13-1) 0本 0点
2(中)ボーア .067 (16-1) 0本 1点
3(二)ボーア .000 (17-0) 0本 0点
4(一)ボーア .000 (16-0) 0本 0点
5(三)ボーア .000 (12-0) 0本 0点
6(遊)ボーア .059 (17-1) 0本 0点
7(左)ボーア .083 (12-1) 0本 0点
8(右)ボーア .056 (18-1) 0本 0点
9(捕)ボーア .000 (4-0) 0本 0点
控え
(一)ボーア .083(12-1) 0本 0点
答え合わせ。
- 王柏融(1番・日本ハム)
- 丸佳浩(2番・巨人)
- 菊池涼介(3番・広島)
- ボーア(4番・阪神)
- 大城滉二(5番・オリックス)
- 源田壮亮(6番・西武)
- 木村文紀(7番・西武)
- 平田良介(8番・中日)
- 高城俊人(9番・横浜)
- 銀次(控え・楽天)
と、著名な選手がズラリと並んでいる。
この時点でボーア並みに悲惨だった王には王ボー融・ワンボーア、菊池にはカープ坊ア*3、大城にはボー城ボー二という蔑称まで付けられた。
その後も定期的にこのスレが立てられた結果、この打線、通称ボーア軍は順位スレなどにも顔を出す2020年シーズン序盤のなんJの名物と化した。
ボーア軍定着後
スレの隆盛後、チーム共々低空飛行を続けた大城や完全冷凍状態に長く陥っていた王や平田に関しては「名誉ボーア一族」と持て囃されるようになるなど、シーズンが進むにつれボーア軍内でも成績差が大きくなっていた*4。
一方でこの打線には入っていないものの、安田尚憲(ロッテ)・近本光司(阪神)など低空飛行状態に陥った選手*5に対してボーア関係の蔑称を付け、ボーア軍に入団させようとする風潮も出来た。
この面々の中で、丸と近本はV字回復、菊池・源田も最終的にはそれなりの成績まで持ち直した。
しかし、大城・平田・木村・銀次・安田・王は2割台前半で収束。
ちなみに当のボーアはというと、6月24日のヤクルト戦で初安打を記録して以降は打ち方を思い出したのかそれなりに活躍*6しており、成績も見られるラインまで戻してきたため、逆にボーア本人が「ボーア軍の面汚し」「ボーア軍の裏切り者」「二度とボーアを名乗るな」などと言われるようになった。
その後、なんJ内でもボーアへの評価が変わってきており、始めはネタ扱いだったが真剣にボーアを応援するというなんJ民も確認された*7他、ハッスルプレーにより意図せずネタを提供することから「新井の再来」「米製新井」と評されたり、打撃スタイルや調子の波などから「ブラゼルの再来」とも評された。
7月末に臀部の張りで数試合欠場した時は阪神ファンに限らずボーアロスに陥る者が多く現れるほどだった。
その後のボーア
復帰後は故障の影響や研究されたこともあってか低空飛行を続け、特に9月末からは大不振に陥った。
高額年俸*8や本人のMLB復帰志向もあり*9一部では早くから退団の可能性を囁かれていたとは言え、ボーアを手放しても阪神の外国人野手調達能力を考慮すればボーア以上の選手が来る保証はなかったためファンもアンチも黙っていた 。
結局、11月20日に自由契約が発表され1年で阪神を退団。韓国球界入りと言う噂もあり、2021年3月にサンフランシスコジャイアンツとマイナー契約を結び、米球界に復帰したが、6月にLGツインズに入団した。韓国では不振を極め、同年オフに退団、2023年2月10日に現役引退を表明した。
阪神では最終的に打率.243*10、17本塁打、45打点、OPS.760、盗塁1という成績だった。
残した数字は物足りず、さらに守備、走塁面では度々足を引っ張った。しかし、ロサリオやソラーテら歴代のバースの再来達と比べれば守備を含めた貢献度は決して低くなかったのも事実であり、終わってみれば「アメリカから連れて来られた野球のできる外国人」*11程度の評価に落ち着いている。
二代目「ボーア軍の首領」
一時期、ボーア本人に代わってネタの中心となっていた王は相変わらず低空飛行を続けて、一時は打率.097(31-3) 、OPS .297というどっちが打率なのかがわからないようなグロテスクな成績を残してハムファンを戦慄させ続ける。この状態においても一軍で代打で出るという事実から、契約で二軍に落とせないのでは?という疑惑があったが7月26日についに二軍落ちしボーア本人に代わって2代目「ボーア軍の首領」扱いされた。
なお、再昇格後の王は9月こそ良く打ったが10月になり下降した。2割台に乗せられなかった同僚の清宮幸太郎*12と違い辛うじてボーア軍を卒業したものの、最終的にボーアと比べればかなり物足りない成績*13であった上に守備でも足を引っ張った。
ボーアの再来?
2020年オフ、阪神はボーアと入れ替わりにKBO・KTウィズよりメル・ロハス・ジュニアを獲得。同年に韓国で本塁打王・打点王・MVPを獲得していただけあって期待度は高かったものの、入国制限もあり来日が開幕後の4月4日まで遅れてしまう。
G.W中に大山悠輔とジョー・ガンケルが故障したため緊急昇格するが調整不足の懸念が的中してしまう。一軍初出場となった5月8日から10日後の5月18日・ヤクルト戦(甲子園)で来日初安打となる本塁打*14を記録するまで21打席連続無安打*15をマーク。昨年ボーアが打ち立てた記録をあっさり追い抜いてしまい、「ボーアの再来」とネタにされた。
その後も15打数連続無安打を記録するなど不振が続いたが、前半戦終了の時点で打率.098(51-5)*16、1本塁打、3打点 という凄惨な成績を残しソラーテどころかコンラッド*17と同等かそれ以下の扱いをされた。また守備面では伊藤隼太並みと言われ阪神ファンからは多段のヘイトを集めた。
後半戦こそ優勝争いに一応貢献したものの年俸の高さや数字の物足りなさもあり賛否両論あるが、キャラクター的な意味で「ボーアの再来」扱い*18されることもある。