死球のイメージが強い投手、特にインパクトの強い死球をよく与えている投手または球団に与えられる称号。
単純に与死球が多い場合と、多くはなくても故障させてしまった場合などの両方が当てはまる。
主な選手 
- 藤浪晋太郎(阪神→OAK→BAL)
入団当初から制球難ではあったが2017年~2019年までは特に顕著で1試合で1死球出すことも珍しくなかった。しばしば右打者の、しかも頭部に死球を当てるため、対戦相手は左打者を並べることが多い。現在では破壊神といえば大体彼のことを指すが基本的に失言がないこと、和田豊監督時代の酷使や金本知憲監督時代の161球懲罰投球などに対する批判もあり同情的な意見も少なくなかった。
- 美馬学(楽天→ロッテ)
「避けようとすれば避けれる」を参照。
- 西勇輝(オリックス→阪神)
オリックス時代から与死球の数こそ多いものの、球速はそこまで速くないことからさほど問題視されずにいた。しかし2014年の日米野球でアメリカ代表のロビンソン・カノに死球を与え、試合後カノの骨折が判明してしまったため、この頃から一部では破壊神と呼ばれるようになる。藤浪同様、西もまた与死球で崩れる*1ことが少なくない。また、小久保裕紀の引退試合を破壊したことを破壊神と言われることも。
- 山口俊(元横浜/DeNA→巨人→TOR→SF傘下→巨人)
横浜時代から巨人一期目を通じて与死球の常連でありMLB移籍前は危険球退場の最多タイ(同率1位が複数)だった。特に會澤翼(広島)には2打席連続死球を与えるなど何かと因縁があった。近年ではその會澤に死球を与えた後しばらくピッチングが別人のように悪化しており、フォーム矯正を行なっていたと考えられる。しかし、2021年9月14日の古巣・DeNA戦で危険球退場*2のNPB新記録を作った。
- 大谷翔平(日本ハム→LAA)
花巻東高時代から豪速球投手と知られる一方でコントロールは今ひとつであった。日本ハム時代の2013年には61イニングを投げて与死球は8個与えており、2013年にはブラッド・エルドレッド(当時広島)、2014年には伊藤光(当時オリックス)への投球によってスタジアムが騒然となっている。
2013年と2016年の与死球率は同年の藤浪を上回っているが、2017年~2020年は怪我で投手を休業していたため鳴りを潜めている。
- ジョニー・ヘルウェグ(元広島)
広島入団前から助っ人外国人に詳しいファンには既にその凶悪性を知られており、2018年に広島に途中加入するやたちまち破壊神候補の活躍を見せた。投球スタイルが藤浪と酷似していることから「米製藤浪」や「ヘル浪ウェグ太郎*3」と呼ばれることもあったが2019年11月に広島を戦力外になった。
- 澤村拓一(巨人→ロッテ→BOS→ロッテ)
- 高橋礼(ソフトバンク)
2021年の開幕ローテに入るものの登板する度に四死球を連発しており、4月12日の西武戦にて外崎修汰を死球で骨折させてしまったことで一気に有名になった*4。なお、高橋の通算死球割合は藤浪を上回っている*5 。
球団 
- 埼玉西武ライオンズ
毎年与死球が多く投手陣全体が破壊神扱いされており*6「山賊の飛び道具」呼ばわりされる。
2021年7月2日には先発の佐々木健が先頭打者の福田周平に僅か3球で危険球退場*7。NPB先発投手の最速危険球退場記録を更新した。
- 阪神タイガース
藤浪や西以外にも岩貞祐太や青柳晃洋、さらには2021年で引退した岩田稔や中田賢一といった死球祭りになる投手が揃っていた。2018年以降では危険球退場した回数が12球団でも断トツに多かった*8。そして2019年と2020年の開幕3戦目に相手選手を死球で骨折させるなど、破壊神の名に恥じない破壊力を見せておりこちらは「地獄の飛び道具」呼ばわりされる。
2021年は与死球数が12球団最少だったものの、その半分以上が阪神と色々とあったヤクルトに与えたもの*9だったためにイメージは改善されなかった。
- 東京ヤクルトスワローズ(2021年~2023年)
与四球については12球団でも好成績に収められているが、慢性的にすっぽ抜け球が多く与死球はリーグ平均以下*10となかなか改善されてはいなかった。
特に2023年は一軍、二軍ともに与死球を量産している上、死球を与えた試合での球団全体の態度も問題視された。この年は広島を除く4チームと死球絡みのトラブルを起こした。
5月20日のDeNA戦では乱闘寸前の騒ぎに発展したほか、9月3日の阪神*11戦では近本光司に死球を与えてしまい、その後の杜撰な対応で岡田彰布監督を激怒させるというトラブルを起こしてしまった(9月23日に高津監督が直接謝罪し、和解した)。
上記の通り、この年のヤクルトは死球関連での話題が非常に多かったのだが2023年シーズンの与死球数は63個でセ・リーグ2位である*12。