『MARVEL VS. CAPCOM』シリーズとは、カプコン社が開発した対戦型格闘ゲーム。
「Marvel Comics」社とのコラボゲームであり、両社出身のキャラクターが多数登場する。
通称は「MVC」「マヴカプ」「マベカプ」など。
概要
- カプコン社は「VS.シリーズ」と称される他社とのコラボゲームを多数開発しており、
本タイトルはその中でも歴史が長く、よく知られたタイトルとなっている。
- 「Marvel Comics*1」社はアメリカン・コミックで知られる出版社。
キャプテン・アメリカ、スパイダーマン、アイアンマン、ハルク、ウルヴァリンなど、
日本においても知名度の高いスーパーヒーロー作品を有しており、
最近は美麗な3DCGを駆使した映画で一般層にもその存在を知られている。- カプコンは『X-MEN』などの格ゲーを手掛けており、その縁でコラボが実現したもの。
Marvel側とカプコン側双方出身のキャラクターが操作可能キャラとなっており、
ストリートファイターのリュウが星を食べる怪物*2に挑むといった事態も発生する。
また、派手な超必殺技演出にも定評がある。 - キャラクターについては、版権などの関係で参戦できなかった者がいる。
後年の作品では版権問題が解消して参戦したり、逆に続投できないキャラクターもいる。
例として、MVC無印ではアイアンマンの版権使用許可が下りなかったため、
急遽同作品の別キャラクター「ウォーマシン」として登場させたケースがある。
- カプコンは『X-MEN』などの格ゲーを手掛けており、その縁でコラボが実現したもの。
モンスターハンターとの関係
- モンハンが2004年に発売され、カプコンを代表するタイトルの一つとなった後、
最初に登場したMVCシリーズは2011年発売の『MARVEL VS. CAPCOM 3』である。
当然ながらモンスターハンターからキャラクター登場を期待する声は挙がっていたものの、
操作可能キャラクターとしてモンハンから登場した人物はいなかった。
ただし、後述する通りこの頃からモンハンネタが一部取り入れられてはいた。- この頃は「モンスターハンターのキャラクターは出し辛いのでは?」という指摘が出ていた。
他作品とは異なり主人公の細かいキャラメイクができるモンハンは、
プレイヤーが望むキャラクター像とは異なった姿になってしまいやすい。
このため「人間キャラで一番可能性がありそうなのは教官」と言われることもあった。
一方でモンスター側についてはキャラクター性がはっきりしていたこともあり、
将来ボスキャラクターなどとして登場可能なのでは?といった予想もなされていた。
- この頃は「モンスターハンターのキャラクターは出し辛いのでは?」という指摘が出ていた。
- 本格的にMVCシリーズとモンスターハンターが絡み始めたのは
2017年9月に発売された『MARVEL VS. CAPCOM: INFINITE』からである。
同年6月のストーリートレーラー第二弾の公開と同時期に、
対戦ステージの一つとして「バルカンダ王国」が舞台となることが紹介され始めた。
バルカンダは「ワカンダ王国」と「バルバレ」が混ざった場所であり、
リオレウスの像や飛行船、大砂漠といった背景の要素だけでなく、
あの豪山龍ダレン・モーランが一瞬だけ映し出される場面が確認されていた。
この場面はストーリーモードの一幕として実際に存在する。- 2017年9月のTGSに合わせ、遂にモンハンからの参戦キャラが発表された。
参戦キャラクターの名前はそのままずばり「モンスターハンター」であり、
ダウンロードコンテンツとして、10月17日より配信予定となっている。
その超人能力の一つや二つでも発揮できれば途端にバランスブレイカーになれるが……。
- 2017年9月のTGSに合わせ、遂にモンハンからの参戦キャラが発表された。
MARVEL VS. CAPCOM 3
- 本作*3にはモンスターハンター出身の操作可能キャラクターは登場しないものの、
こっそりとではあるがモンハン要素が盛り込まれている。
- 格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズ出身者レイレイの必殺技の一つに、
「暗器砲」という袖口から様々なアイテムを投擲する技がある。
投げつけるアイテムは短剣・手裏剣・斧・雪だるま・ドラム缶などと多岐に渡るが、
その中にアイルー村シリーズと同デザインのアイルー人形と肉が混ざっている。
一部のアイテムには特殊な効果が付与されるが、これら二つには特に効果がない。
レイレイはMVC3当初から居るキャラクターであるものの、
この二つのアイテムはULTIMATE版から新たに追加されたものである。
- 法廷バトルアドベンチャーゲーム『逆転裁判』の主人公ナルホドくんは
UMVC3において3つのモードを駆使して戦う特殊なファイターとして登場している。
最も強力な「逆転モード」に移行するために「探偵モード」にて証拠品集めが必要だが、
その証拠品を集める技「さがす」にてなんとこんがり肉を拾うことがある。
拾える証拠品の中では特殊扱いを受けており、これを習得するとナルホドくんは即座に食べ、
微量ではあるものの減少した体力を回復することができる。- 明確な効果だけでなく、SEなどもモンハンと同じ物が使用されている。
「さがす」はナルホドくん運用にとって極めて重要な要素に関わる行動であるため、
小ネタではあるものの、UMVC3プレイヤーの印象にはよく残っているようだ。
- 明確な効果だけでなく、SEなどもモンハンと同じ物が使用されている。
- UMVC3で追加された対戦モード「HEROES & HERALDS」では、
ファイターに特殊な効果をもたらすカードのデッキを構築して対戦を行うが
このカードの中にもモンハンキャラがいくつか含まれている。
レウスとレイアのカードが毒を付加する効果だったりと、モンハンプレイヤーならニヤリとできる。
MARVEL VS. CAPCOM: INFINITE
- 初めてモンスターハンターシリーズが直接的に関わった作品となる。
特に主人公キャラクターを意識した「モンスターハンター」の参戦は驚きを持って迎えられた。
- 戦闘の舞台として、バルバレとよく似た「バルカンダ王国」が登場。
本作ではMarvel側の世界とカプコン側の世界が融合してしまう事態が発生しており、
バルカンダについても"バルバレ"と"ワカンダ王国"が合わさって誕生したものである。
更に、ストーリー中ではラスボスの陰謀によって「シグマウイルス」が散布されてしまい、
凶暴化した豪山龍ダレン・モーランの襲撃を受けてしまう事態が発生する。
- バルカンダの彫像としてリオレウスの像も置かれているものの、
ダレン・モーラン以外のモンスターは殆ど存在感を示してはいない。
「モンスターハンター」
- プレイヤーが操作可能なダウンロードコンテンツキャラとして、2017年10月17日より解禁される。
パッケージなどでは男性主人公を中心に描かれることの多いモンハンだが、
本作ではレウス装備を纏った女性ハンターが参戦キャラクターに抜擢されている。
ゲーム発売時点ではDLCが解禁されておらず操作することもできないが、
ストーリーモードでもバルカンダ王国を訪れる場面にて顔見せの機会がある。- バルカンダはワカンダ王でありヒーローでもある「ブラックパンサー」が治めているが、
彼を補佐する右腕ポジションとして登場するのが「モンスターハンター」である。
ここでいう"モンスターハンター"は伝説的な活躍に対する称号を意味しており、
バルカンダでも屈指の腕利きハンターであるのは間違いないだろう。
当然ながら本名もあるはずだが、ストーリー内では特に触れられる機会はない。 - MVCiは基本全登場キャラが英語を喋り、モンスターハンターも例外ではない。
攻撃の度によく喋るため、印象はスピリッツシリーズのハンターに近い。
- バルカンダはワカンダ王でありヒーローでもある「ブラックパンサー」が治めているが、
- 大剣を背負っていることから大剣使いかと思いきや、
状況に応じて武器を即座に入れ替えて使用するというライダーもびっくり器用な芸当を見せる。
遠距離では弓、多段攻撃では双剣を持ち出してくる。
また、キックや前転といったモンハンで見られる行動も当然盛り込まれている。- 超必殺技(Lv3ハイパーコンボ)では最後に大タル爆弾でフィニッシュを行う。
関連項目
ゲーム用語/コラボレーション - クロスオーバーについての解説あり