無印から登場している防具シリーズの一つ。
目次
概要
- MH世界の甲殻類の生物、キングロブスタの外殻をベースに、金属類で補強を施して作られた防具。
キングロブスタはモンスターとしては登場してはおらず、一般的な生物として扱われているようだが、
そんな存在の甲殻でも防具に加工できてしまうのは、この世界の工房の技術力の賜物か、
はたまたそれだけの強度にまで発達しなければ生き残る事も難しいほどに厳しい野生の産物か。
- 前述の通り、キングロブスタは現状としてはモンスターとしては登場しておらず、
しかもアイテムとしての登場も無い。
つまりは自力でキングロブスタを狩猟してその素材を剥ぎ取る事も、
水棲の甲殻類と言えど釣りによって集める事もできない。
ではそんな生物の素材をどうやって集めればいいのか?
結論から言うと、基本的には「ガノトトスやラギアクルスを狩猟する」事が正解となる。
鋭い歯で獲物を襲うガノトトス達にとっては、キングの名を冠してもおそらく大きいエビ程度の餌でしかない。
しかしキングロブスタの甲殻、特に頭部は非常に頑丈なので、
捕食されても奇跡的に噛み砕かれることなく、原型が壊れないまま彼らの胃に収められる事がある。
そして捕食を終えた個体がそれほど時間を置かずにハンターに狩猟され、当然ながら解体される。
すると、その体内から素材として使えそうな状態のキングロブスタの甲殻が見つかる…という寸法である。
吐き出すなどして落とし物として得られることもあるが、原則剥ぎ取りや報酬で出るからには
胃袋も毎回取り出して中身を確認しているのだろう。
…そう考えると随分と効率の悪い入手法である。竜玉や蒼玉も一緒に見つかったりするのかもしれないが。
性能
- こう言ってはなんだが、一度捕食された上に一時的とは言え胃液に晒された素材がベースである。
そんな過酷な状況でも形を維持するほど頑強な素材ということなのか、
大型モンスターの素材で作られた防具にも引けを取らない防御力を持っている。 - 一方で雷属性の攻撃には非常に弱い。
あまりの低さに初期のシリーズでは防具の説明文でも散々叩かれていたほどである。
どれくらい低いのかというと、属性攻撃の耐性には定評のあるガンナー用装備でさえ、
一式揃えると-25という信じられない数値をマークする。
最早紙ほどの強度も無いズタボロの耐性にガンナーの基本防御力が最悪な方向に噛み合わさっており、
フルフルのブレスやキリンの雷撃などには一撃耐える事さえ困難。
彼らを相手にする時には使わない方が賢明だろう。- MHFでは雷属性にはそこまで弱くはないが、
剣士用のみ一式でマイナススキルが発動し、火属性が致命的な弱点となる。
- MHFでは雷属性にはそこまで弱くはないが、
無印~MHP
- 最初期より存在しており、意外と高い防御力を誇る。
無印ではイャンクックやゲリョスなどの下級飛竜にはハードランク用の防具が用意されない中、
K・ロブスタGシリーズはちゃっかり登場していた。
ガノトトスに感謝である。- この時期は腰・脚パーツがなく、上半身のみの防具だった。
MH2
- 待望の腰・脚パーツが追加され、一式装備が揃った。
本作では強化を進めると色違いのアメザリシリーズに派生する。
MHP2~MHP2G
- 下位装備のみの登場。
MHP2Gでは他の防具と同様に、その気になれば真鎧玉などを利用する事で
G級防具に匹敵するほどの防御力までがっちり強化できる。
ただ、スキル構成は強力とは言えず、スロットの数も少なめなので前線で活躍させるのは難しい。
なお、水属性の攻撃に対して非常に強い。流石は甲殻類の装備といったところか。
MH3(G)・MHP3
- MH3(G)・MHP3では未登場。
MH3Gでは素材の「エビの大殻」が、入手経路が狩猟船に変更になりつつも復活を果たしたが、
武具の復活はハンマーの「ロブスタンプ」のみで、
この「キングロブスタシリーズ」や「エビィーガン」の復活は実現しなかった。
MH4~MH4G
- MH3以降、長らく登場していなかったが、ついに復活。
しかもまさかの超強化を受けての復活である。- 一式での発動スキルはなんと回避性能+1&回避距離UP。ナルガ装備じみた一品になってしまった。
特に回避性能はこの時点で発動できる装備がほとんどなく、
真面目に対ゴア・マガラ用決戦装備の候補の一つ。
というか、手慣れた人なら下位はこれのみで十分ラストまで行ける。
スロットも全身で5個あり、そこそこの自由度である。
- 一式での発動スキルはなんと回避性能+1&回避距離UP。ナルガ装備じみた一品になってしまった。
- マイナススキルで火耐性弱化が発動するので、リオレイア戦などには着ていかないほうが無難。
火属性系攻撃を全て躱しきる自信があるなら別だが。火耐性弱化はゴア・マガラの防具で散々叩かれている以上、
オンラインで火属性を使うモンスターに着ていくと白い目で見られることだろう。- 雷耐性もかなり悲惨なため、フルフルやジンオウガなども要注意。
- 作成難易度は地味に高い。
今回は投網マシーンを使わないとキングロブスタの素材は手に入らないのだが、
入手確率の割に全身で5個必要なエビの尾扇が厄介。
それ以外にも化け鮫のヒレとカワズの油もネックになる。
- MH4Gでもステータスはそのままに続投されたが、残念ながら上位以降のシリーズの復活・追加は無かった。
MHX
- 本作でも続投。
下位のラギアクルスから入手できるエビの小殻だけでは防具は作れず、
上位にてガノトトスからエビの大殻を入手してようやく製作できる。- 下位防具がないため、上位防具ではあるものの防具名にSのグレードがつかない。
- 中ランク程度の防御力と高い水耐性を持っている一方で、その他の耐性は一律-1。
防具自体は過去作品のように雷耐性に極端に弱いことはない。
が、後述の通り弱化スキルを持っているため、結局は弱くなってしまう。
- 一式装備での発動スキルは剣士・ガンナー共通で泡沫の舞、満足感、雷耐性弱化。
4大メインモンスターの一体、タマミツネの防具の目玉スキルを持っているものの、
総じて魅力的なスキル構成とはいえず、実用面では、
上位中盤で泡沫の舞と防御力を両立させたい場合に必要となる程度か。
雷耐性弱化も一式で-15ポイントと、打ち消すにも一苦労するため、
雷属性持ち相手には、泡沫の舞の回避力でカバーするか、おとなしく別装備で臨むのがいいだろう。
MH4時代のゴアシリーズの火耐性弱化を彷彿とさせる。
MHXX
- 本作ではついにG級装備K・ロブスタXシリーズが追加された。
キー素材はP2G以来の復活をしたエビの巨大殻となっている。
10文字制限のせいで全ての部位が省略された名称にもなった。
- 一式装備での発動スキルは剣士・ガンナー共通で泡沫の舞、満足感、回避性能+1、雷耐性弱化。
泡沫と回避性能の効果が被ってるように見えるが2種は重複可能であり、泡状態中は実質的に回避性能+2になる。
雷耐性弱化も一式で-10ポイントとスロットを1つ使えば打ち消せるようになっている。
- スキル関連は良くなっているが耐性とスロット数は上位装備と一緒。
余談
- 各種パーツの銘の頭に「キングロブスタ」という七文字の単語が付くが、
一部パーツやS防具は10文字の字数制限をオーバーしてしまうため、
「K・ロブスタ○○」と省略形で表記される。
- 復活したMH4以降では「高性能な頭用の装備に仕上げた工房自慢の一品」「頑丈な/高性能な胴体装備」
「すばらしく高い防御力の腕装備」「工房自慢の腰装備」「隙を無くした脚用装備」
…と、密かにテキスト内容がやたら絶賛する物に変わっている(特に剣士)。
作った防具を褒めるのはある意味当然だし、内容が肯定的な防具は珍しく無いが、
説明がモフモフだったり伝承だったり心構えだったり、悪い噂やよくない話、曰く付きな物。
肌触りやフィット感を押す物や、果てにはそのままだとロクに読めない物があったりする中、
全部位でここまでベタ褒めする内容なのは中々無い。
まぁ胃の内容物から大型竜素材を使った防具に匹敵する物を作ったのだから、工房としても自慢の仕上がりなのだろう。
え、ガンナー脚のテキスト?聞こえないなぁ。「殻をむく時は指を切らないように注意」