【マホトラ】

Last-modified: 2024-03-19 (火) 15:45:11

概要

敵1体から【MP】を奪い、その分自分のMPを回復する【呪文】
中々便利そうだが、【マホトラ系】の属性を持つため、効かない相手には効かない。
とはいえ【マホキテ】よりは間違いなく便利。
敵が集団で唱えてくるとかなり鬱陶しい。
同じ効果を持つ特技に【マホトラおどり】が存在する。
名前の由来は、敵から魔法力(MP)を盗るから「マホトラ」だろう。
 
作品問わず【ミミック】系の敵がよく使ってくる。
初期の頃のミミックの【行動パターン】を現した、こんな一句がある。

まずザラキ 切れてマホトラ またザラキ

まず非常に高確率にザラキを使い、再びザラキ(MP不足で不発)でMP切れを認識してマホトラに切り替えて、MPが補充できたらまたザラキ。
自分たちのMPが奪われて、それがザラキのガソリンとなり即死させられる厭らしさには当時のプレイヤーたちは腹立たしい気分になったことだろう。
一応こちらからのマホトラも確実に効くため、MPの奪い合いを行えば比較的安全に倒せる。

DQ3

【魔法使い】【賢者】がLv15以降、【かしこさ】に関係なく1/2の確率で習得する。
消費MPは0で、吸収量は5~10。
MP補給手段が乏しい上に、やたら長丁場なダンジョンの多いDQ3本作ではとてもありがたい呪文。特にネクロゴンドの洞窟では大きなダメージを食らいながら長々とダンジョンをこなす上で回復にMPを大量に使う為、作中で最もマホトラが活躍する場所となる。ミニデーモンやホロゴースト辺りをMP供給源として洞窟をぬけたプレイヤーが多数いたと思われる。
ただ、後半になるほど効く相手が減っていき、後半でMP補給源にできそうな弱耐性以下の相手は、【ホロゴースト】【フロストギズモ】【マントゴーア】【ソードイド】くらいしかいない。
ただしFC版には【マホカンタバグ】が存在するので、これを活用するなら有効性が跳ね上がる。それでも相手は限られるわけだが。
DQ3ではガラケー版までは味方にも唱えることが出来るので、MPに余裕のある仲間からMPパサーよろしく頂いてしまう手もある。
 
一方、敵に使われても非常に鬱陶しい呪文。
しかも、味方側はMPがあるかぎり必中のため、防ぐ手段はない。
特に【サマンオサ南の洞窟】【ゾンビマスター】が集団で唱えまくってくるため、あっという間にMPが枯渇してしまう。こちらもマホトラで奪い返すという手もあるが、結局不毛な奪い合いになる。しかも、向こうは必中に対し、こちらのマホトラは3割程度は効かないので、マホトラ合戦をするならゾンビマスター2体に対して、こちらは3人でかからなければ互角にはならない。
 
FC版で【ふしぎなぼうし】を装備したキャラがMPが0のときにこの呪文を使おうとすると「MPがたりない」と表示され使うことができない。本作の不思議な帽子の仕様は基本的に消費MPが軽減されるのだが、その公式が

補正消費MP = 基本消費MP × 3/4(端数切捨) + 1 

なので大抵は軽減される(1~4ならそのまま)のだが
マホトラはもともと消費MP0なので

0 × 3/4 + 1 = 1

と逆に0から1に上がってしまうために、この様な不都合が起きてしまっているのだ。
ただし、使ったときにMPが1消費されることはない。つまり失敗してもMPが減るようなことはない。
このような判定が行われるのは、呪文選択時のみのようだ。
『ファミコン通信』1988年9号の裏技コーナー『禁断の秘技』では「MP0じゃマホトラも使えない!」という記事があったが、実際には不思議な帽子を装備していないならMP0でも使うことができるので投稿者は不思議な帽子を装備させていたようだ。
 
【公式ガイドブック】には【パルプンテ】の効果の1つに、この呪文と同じ効果があるとあったが実際には耐性完全無視で敵全部のMPを完全に吸い尽くす(MP無限モンスターからは255吸い取り、そのモンスターはMP0になる)という、この超強力バージョンである。
本当にこの呪文と同じならパルプンテのMP消費分(20)すら取り戻せないので大損だ。

DQ4

【マーニャ】がLv16~18、【ブライ】がLv25~27で習得する。
吸収量は5~10。
AIの仕様上、MPが尽きた時にしか使ってくれないが、マーニャをスタメンにして作戦を【ガンガンいこうぜ】にしているようなプレースタイルだとダンジョン内で枯渇しやすいため、なんだかんだで唱える機会は多い。
 
ただし、カジノの【838861枚】の裏技で【まほうのせいすい】【いのりのゆびわ】を量産できるため、マホトラの価値そのものは前作よりも低下している。バグ技を禁じるとしても500枚は簡単に稼げるので、やっぱり入手はしやすい。
もちろんマホカンタバグも残っていない。
 
相変わらず敵が唱えた場合には必中で、上記のミミックの他、王家の墓に生息する【ビビンバー】【ブラッドソード】などが唱えてきて鬱陶しい。
しかし、王家の墓には回復の泉があるため、前作のゾンビマスターほど絶望的なシチュエーションになることは少ない。
【フエアリードラゴン】が使う【ふしぎなおどり3】はこの呪文と同等の効果。
 
余談だが同じくMPを吸い取る効果の【ふしぎなおどり】は本作で味方サイドも使えるようになり、NPC【パノン】 (3~7吸収する【ふしぎなおどり2】)や【トルネコ】独自のモノで15~20奪い去る)が使う。
マーニャがマホトラを使うというのは悪くはないが、彼女は踊りのプロなのだからこの踊りで吸い取った方が、よりそのキャラクターが際立ったのではないだろうか。
逆を言えば特技コマンドの無いFC時代のシステムではやむを得ず、踊りのイメージで代わりにマホトラを採用したのかもしれない。
パノンやトルネコと同様のシステムで踊った場合、一定の確率で作戦を無視する身勝手なキャラクターと印象付けられたことだろう。
実際にクリフトはリメイク版でトルネコ同様に1/4の確率で命令を無視するキャラに変わったのだから、どんなものかは容易に想像が付く。
せめてミネア専用の【ぎんのタロット】と同じように、【てつのおうぎ】【おどりこのふく】をマーニャ専用にして道具使用で発動させれば良かったと思えなくも無いのだが…。

DQ5

吸収量は5~11。
幼年時代に【スライムナイト】が集団で唱えてきて、絶望感を味合わせてくれる。
人間キャラは無耐性で必中なので、【主人公】のMPはあっという間に枯渇する。
ちなみに、【スライム】のように、敵のときにMP0だったモンスターは仲間になってもマホトラ完全耐性を持つ。
 
スライムナイトは、仲間になっても最初から覚えている。
イオを覚えて以降はこれを連発してあっという間にMPが枯渇するので、マホトラを唱える姿をよく見かけることになるだろう。
人間キャラの【サンチョ】もLv25で習得するが、彼はMPが枯渇するほど唱える機会もないので、ほぼ無意味。
呪文メインの妻や娘を差し置いて、なぜマッチョなおっさんが習得するのかは謎。
仲間モンスターの中では、上記のスライムナイトの他は【ドラキー】(Lv20)、【まほうつかい】(Lv15)、【スライムベホマズン】(習得済)が習得する。
後半でも【ゴールデンゴーレム】【ワイトキング】に効き、耐性の低い敵はやや多いものの中盤以降は仲間が多い上に【エルフののみぐすり】も入手しやすいので、さほどMP切れを恐れる必要はないだろう。
もしかしたら最大の見せ場は【ミミック】相手のマホトラ合戦になるかもしれない。

DQ6

【魔法使い】★6で修得。
本作からDQ8まで吸収量がレベル依存になり、使用者のレベルの1/4+5のMPを吸収する。
敵の場合は当然【モンスターレベル】によって吸収量が決まる。
【やまびこのぼうし】を併用すればかなりの吸収量を期待できるが、やまびこのぼうしを入手できる頃にはほとんどマホトラが有効な相手が居ない。
本作以降は特技の導入、【ねる】の登場、【杖スキル】によるMP自動回復、更には錬金によるMP回復アイテムの入手難度低下などもあり、あまりマホトラでMPを回復したい状況というものはなくなっていった。
 
むしろ、【ベホマスライム】の得意技として有名だろう。リメイク版では判断力が最高に設定されているせいで、通常攻撃でこちらにダメージを与えられず、かつベホマも必要なしと判断した場合は消去法で毎ターンマホトラをしてくるのだ。この点はDQ3のゾンビマスターによく似ている。
通常攻略中でも厄介だが、【スライム格闘場】ではこちらから作戦を変えることができないので、【スライムナイト】がベホマスライムとマホトラ合戦してしまうことがある。こうなると引き分け率が上がってしまう。
 
ちなみにリメイク版の【ベホマン】は敵の場合と違いなぜか自力で覚えていない。

DQ7

【魔法使い】+【盗賊】という実に分かりやすい【職歴技】で習得する。
実用性はともかくとして、職歴技というもののイメージを示すにはなかなかの好材料である。

リメイク版

転職システムの仕様変更と職歴技の廃止により、人間の上級職で覚える特技はその職に就いている間しか使えないため、【賢者】【ゴッドハンド】(★4以上)、【天地雷鳴士】の職でいる間しか使えなくなった。
しかしながらこれらの職業になる頃にはマホトラでMPを回復するような状況はまず無い上に、【すれちがい石版】でMPが回復する【まほうのこびん】が山ほど手に入る為、やっぱり出番は無い。

DQ8

【ククール】【杖スキル】12で、【ゲルダ】がレベル40で習得する。
ククールには【精霊の矢】があるし、ゲルダが習得する頃にMPに困ることはないのでMP回復にはあまり使われない。
MP回復というより相手に呪文を使わさせないという妨害呪文と考えた方がしっくりくるだろう。
【マージマタンゴ】【マリンフェアリー】【スライムダーク】の呪文を使わせないようにするには有効。こいつらはマホトーンに耐性があるがマホトラは確実に効くし、時間経過で解けることもない。
 
実はマホトラが非常に役立つボス戦闘が1つだけある。
【永遠の巨竜】にマホトラを唱えると、何と【マダンテ】がMP不足で不発になってしまうのだ。
強力なマダンテを封印できれば戦いがかなり楽になる。
しかし、3DS版では永遠の巨竜のMPが無限になったためこの戦法はできなくなってしまった。

DQ9

杖による打撃と【天使の矢】にその役割を譲り、ひっそりと敵専用呪文になった。
最強クラスの敵である【うみうしひめ】【パンドラボックス】が唱えて来ると25奪われる。
だが、他の攻撃が厄介なこいつらの場合はサービス行動に思えてしまうから不思議だ。
 
なお、マホトラやふしぎなおどりの使い手から奪うMP吸収率も高くなっているため、奪いやすくなっている。

DQ10オフライン

攻撃呪文(赤いアイコン)に分類されている。
習得条件は【魔法使い】Lv15、【魔法戦士】Lv30、【踊り子】Lv38、【フウラ】Lv25。
【ゲストキャラクター】では【ヒメア】【ガルミィ】【キュウスケ】【オーディス】が使える。
消費MPは0。
敵単体のMPを吸収する。吸収量は0~【こうげき魔力】の55%(上限は55ポイント)。

DQ10オンライン

魔法使いがLv35、魔法戦士がLv30、天地雷鳴士がLv55、デスマスターがLv61で習得。
吸収量は【こうげき魔力】に依存(上限は55)するが、敵モンスターの場合は種族毎に固定。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

【ベロニカ】がLv24、【ロウ】がLv28で習得。
今作のマホトラ耐性は完全耐性か無耐性のどちらかのみになっており、完全耐性でない限りは必中する。【マシン系】の大半や【キングスライム】などが完全耐性を持っている。吸収量の上限は36。
相手のHPを削らずMPだけを奪えるということで【りゅうはかせ】【はめつの使者】等、呪文攻撃が強力なモンスターで通常ドロップに有用なアイテムがある=【ぬすむ】で入手できる相手に使っておくと安全に盗むことができる。
 
敵専用技としては一部の雑魚敵が使う【マホトラおどり】【妖魔軍王ブギー】が使ってくる【ギガ・マホトラ】等の上位種があり中々の嫌らしさを見せてくれる。ただ本作はなんだかんだでMPに困ることはあまり無いため、「MPダメージ軽減」の特性のある装備品よりは他の耐性を重視したほうがいい場面も多い。

モンスターズシリーズ

DQM1ではレベルが上がるとマホキテになってしまう。
使い勝手は数段落ちるが、本作は歩いているとMPが少しずつ回復する仕様である上、【エルフののみぐすり】もあるのでMPにはあまり困らない。
DQM2以降ではマホキテにならなくなった。
 
基本的に本編と大差ない扱いだったが、DQMJ2Pで【ギガ・マホトラ】なるマホトラの上位種が登場、これまでの不遇を跳ね返すかのような八面六臂の大活躍を見せている。
テリワン3D以降は大幅に強化され、使用者のレベルによって吸収量が増えるようになり、高レベルのモンスターが使えば一度に100以上のMPを奪えるようになった。回復役のモンスターに覚えさせておくと重宝する。
当然敵側が使った場合も非常に強力であり、雑魚敵のマホトラですらFC版DQ2の【ふしぎなおどり】を彷彿とさせるような威力になっている。本編よりMP回復が容易とはいえ、道中に嫌なダメージである事は間違いない。
対戦でも相手への妨害としてよく見かける技となっている。
DQMSLでは【無属性】になっており、使用時にMPを8消費する。

トルネコ2

魔法使いに転職したトルネコが覚える。
トルネコはMPを持たず、HPを消費して呪文を唱えるため、HP吸収呪文になっている。
消費HPは5でダメージは10~20なので、使うと減っているHPが回復することになる。
残りHPが少ない敵からもダメージ分吸収できる。
 
トルネコの攻撃呪文は【魔法系】のモンスターには何故か全く通用しない。
イオナズンもギガデインもジゴスパークもビッグバンも、【きめんどうし】などに1ダメージである。
「ホイミを唱える」という理由で【ホイミスライム】にすら効かない。
そんな中マホトラは本編を引き継ぎ補助呪文扱いであり、魔法系のモンスターにダメージを与えることのできる貴重な手段となっている。
【魔のダンジョン】では序盤に可能な限りレベルを上げたいため、きめんどうしや【ドルイド】を倒せるこの呪文は嬉しい所。
 
もっとも、マホトラがまともな威力となるのは序盤だけ。
中盤以降の敵はマホトラ一撃では倒れず、逆にこちらが攻撃を受けてしまう。
敵の呪文攻撃などを食らうとトルネコは呪文を1つ忘れてしまうため、ニフラムやザキ、メダパニをかけてとっとと逃げた方が良い。
ただし、【ボミオス】【ラリホー】と併用すれば、攻撃されずにHPを吸えるためタイマンでは無敵状態。HP回復の手段ともなる。
若干卑怯&面倒くさいが、それを差し引いても覚えておきたいコンボである。

ヒーローズ2

主人公が両手杖装備で△(X)ボタンを押すと出せる基本アクションとなっている。
前方に円形の魔法陣を描き、その中に入ったモンスターからMPを奪う。
この時、△(X)ボタンを長押ししていると左スティックで発動地点を動かすことができる。
本作ではモンスターにMPは設定されていないため、どのモンスターに使っても吸収量は一定で、何度でも吸える。
吸収量は初期で3ポイント、両手杖の熟練度で強化されると6ポイントになる(中型大型モンスターに空中で発動したマホトラの場合は吸収量は12)。
当然範囲内にいるモンスターの数が多ければ多いほど吸収量も増えるが、一体のモンスターから吸える量はほんの数Pのため、雑魚が出現しないボス戦でのMP回復手段としては微妙。

ロトの紋章

【ポロン】の両親である【ボルク】【レナス】夫妻が住む【テドン】の村が魔物に襲撃されたとき、ビビンバ―の集団が原作よろしくマホトラを唱えまくり、僧侶と魔法使いだった夫妻はMPを吸い尽くされ、最終手段の【メガンテ】を唱えることになった。