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【フェンブレン】

Last-modified: 2019-07-12 (金) 20:43:02

概要 Edit

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。
【オリハルコン】製のチェスの駒から生み出された金属戦士軍団【ハドラー親衛騎団】の一人。
僧正(ビショップ)の駒より生み出された全身の8割以上が鋭い刃で構成された狩人で、その刃の切断力は攻撃してきた並の武器を逆に切断し、【ヒム】のオリハルコンの左腕すら容易く切り裂ける程。
また、両腕はドリルのように回転させられ、全身と共に回転させる事で地中ですらも移動が可能で、元の駒である僧正の奇襲性に由来するその神出鬼没さが自ら狩人と称する所以となっている。
また、彼我の実力差を見定め格上にも一発逆転を狙う戦術を取るなど、能力に依存するばかりでない戦略眼を持ち合わせる。
因みに顔は常時無表情で、外見で喜怒哀楽を伺うことは出来ない。だが同じく表情の読めない【ブロック】と違い感情はかなり豊かである。

名前の由来はエンブレム(EMBLEM)からだろうか。
 
僧正のチェスの駒に禁呪法で生命を吹き込む際、ハドラーの心にわずかに残っていた負の精神面が大きく反映された。
そのため、普段は正々堂々が信条の他の親衛騎団に合わせるためある程度騎士道精神を振舞ってはいるが、本性は魔軍司令時代のハドラー譲りの残酷な性格となってしまっている。
しかも残虐行為に敵の完全無力化の意味が見出だせた勝利主義者の【フレイザード】と違い、彼のそれは単に弱者をいたぶる事そのものに悦びを見出す生粋のサディストで、更に非常に執念深い一面もあり、その様子はかつてハドラーが抱いていた残虐心・執念深さの生き写しといった所だろう。
彼自身もそれをハッキリと自覚しており、自分より格下の相手をいたぶりながら「ワシは残酷なのだ」と語っている。
また、予想外の邪魔が入った際に冷静さを失い激高する面もかつてのハドラーと似たところがある。
とはいえ、ただの功名心ではなく宿敵と定めた相手を命令無視してでも無謀だろうと仕留めようと挑む姿はまさしく現在のハドラーの「武人」としての精神を投影しており、命令に背いても忠誠心は失っていない(ハドラーの命令を無視した独断専行は【アルビナス】も行っている)。
また残虐ではあっても卑怯者ではない辺り、かつてのハドラーの持っていた悪人であっても誇りがあった面も確かに受け継いでおり、どんなに自身に刻まれても死ぬ間際まで部下を守らんと体を張るチウを「立派だよおまえは」と評したり、命令に背きダイ親子に立ちふさがった際は内心仲間に謝罪している等、歪んだ嗜好こそ持ちつつ性根はまともである。
この手の悪役にありがちな相手をただ見下すような素振りもなく、その実力を確かに見極め、自身より格上と認める事もあり、他のメンバーに共通する騎士道精神のようなものもしっかりと持ち合わせている。
 
親衛騎団の中でもダークな側面が目立つキャラであるせいか、彼が散った後のハドラーの反応も、捨て去ったはずの自らの虚栄心を振り返るなどやや否定的に評されてしまったが、見方を変えればその姿は全てを捨ててまでもアバンの使徒に勝とうとしているハドラーそのものであるとも言える。
なお、ハドラーとダイとの最終決戦で、生命の剣を用い最後の技を繰り出そうとする際の回想で「最後の最後でオレは部下に恵まれた」とハドラーが語るシーンではフェンブレンもちゃんと描写されている。
 
刃となった両腕による切り付けや高速回転突きをメインに、生まれつき宿された【バギ系】呪文に加えて、 身体全体を武器に錐揉み回転体当たりを繰り出す【ツインソードピニング】という奥の手を持つ。
また、前述した地中の他に水中ですら自在に移動できるので、虚を突かれるとそれから逃れる事は困難を極める。(現に手負いの状態ですら【バラン】の奇襲に成功している)
まさに「狩人」の本領といえよう。
 
一人称は「ワシ」と老人のようなものを用いている。
場面によっては極悪非道な手もためらわずに使える老獪さを有す彼らしい一人称である。
  
因みに、生命体やオリハルコンの反応を察知するという一種のソナーのような索敵能力も持ち合わせており、
それを利用して盲目の状態でも【ダイ】やバランと難なく戦う事が出来たようだ。
この能力は、本来彼が地中などの視認ができない場所から奇襲を仕掛ける際に敵と味方を識別するために必要な能力であったのだろう。

戦歴 Edit

対魔王軍前線基地の港町【サババ】で他の親衛騎団共々襲撃してきた時、ダイ達一行と戦闘。
他のメンバーがそれぞれ押され気味で戸惑う【ポップ】の前に土中から現れ、彼と対戦。
咄嗟にポップが振り回した新品の杖がスッパリと切断され、ポップを恐怖に陥れた。
その後ポップお得意の一点集束した【ギラ】を受けるが、オリハルコンの体を持つ彼には通じずじわじわと攻撃を仕掛け追い詰めていく。
ヒムがダイに対して超熱拳(ヒートナックル)を繰り出そうとするのを見て、自分もポップにとどめを刺そうとするが、【ノヴァ】の闘気を込めた投げナイフの援護によって足止めされる。
体勢を整え直すべく一時集結した際にヒュンケルの【虚空閃】で負傷し動かなくなったヒムの左腕を切り落としてみせた。
フォーメーションの変更で再度他のメンバーと共に襲いかかるが、その時はあまり大した活躍は見せなかった。
なお、この時点でも自身に対して決定打を持たない(と思っていた)ポップをじわじわと追い詰めるなど、台詞の端々からその嗜虐癖が伺える。また一対一のこの状況で速やかに倒さなかったせいで、パーティー全滅の危機を間接的に招いている。
 
それからハドラーの命令で一時撤退後、彼はナイフを数本腕に浅く受けた程度のほぼ無傷だったので、死の大地にネズミ(【チウ】)が彷徨いている事を察知していたハドラーにスパイ狩りを命じられた。
チウが仲間の働きで死の大地の近海底にあるバーンパレスの門を発見した為、その口封じに襲いかかった。
単機行動だったため、彼は内に秘められた残虐性を露わにし、仲間を必死に守ろうとするチウをいたぶり続けたが、チウを助けるべく繰り出された【ゴメちゃん】の決死の体当たりにより顔面をひしゃげさせられて逆上。
ゴメちゃんを守ろうとする獣王遊撃隊を斬り飛ばし、それでもしつこく庇い続けるチウごと纏めて刺し貫こうとしたその刹那、突如現れた竜騎将バランの不意討ちにより逆に顔を刺し貫かれて両目を失い、屈辱と復讐心を露にバーンパレスへと撤退した。
 
その後ハドラーから他の親衛騎団ともども再び死の大地の守護を命じられるが、バランへの復讐を果たすべく命令に背き、仲間たちには心の中で密かに詫びながらも親衛騎団の腕章をかなぐり捨てて単身魔宮の門で待ち伏せ、ダイとバランの前に立ちはだかった。
前回までの傷の内、ほとんどの傷は修復されていたが、眼の傷は敢えてそのままであった。
これは、視覚と引き換えにバランへの復讐心を絶えず滾らせるためである。
復讐心に駆られていたが冷静さは失っておらず、バランを自身より格上の存在と認識した上で、最も得意とする奇襲策での一撃撃破を狙う。
不気味に静寂を漂わせた次の瞬間、【バギクロス】で大渦巻を巻き起こして
バランの真魔剛竜剣を手元から吹き飛ばし、そのスキを突いて自らの最大の必殺技ツインソードピニングを発動。錐揉み回転で姿を消し、岩盤から奇襲を仕掛けて一気にバランを貫こうとするが、その凶刃が届く一瞬前にダイがバランを助けるべくアバンストラッシュでフェンブレンを一刀両断。
真っ二つにされた彼は、最期の瞬間、自らより強い者が多く存在する事への憤りの念を抱きながら沈み行き海底で爆散し死亡、同時に地上の仲間の元へ送った彼のエンブレムは砕けて焼け落ち、地上のメンバーはフェンブレンの敗北と死、そしてダイ達とハドラーの戦いの始まりを知ることとなる。かくしてハドラー親衛騎団最初の殉職者となった。
この時呟いた「な、なんでワシより強い奴が世の中にこんなに…いやがるんだ…気に…入らねえ…!!」
という最期の念はいくら力をつけても様々な相手にことごとく返り討ちにされてきたハドラーの心の声とも言えるだろう。
彼を倒す際、ダイは初めて意識せずに剣を抜いており、奇しくもダイの成長を促すきっかけにもなった。

余談 Edit

海外版DQ5において、【光の教団】の要人はチェスの駒の名(役職名?)を冠しているが、ビショップのポジションにいるのは【ゲマ】
奇しくも彼も冷酷且つ残虐非道である点が共通している。
尤も、その下衆っぷりはフェンブレンの比ではないが。