【ザボエラ】

Last-modified: 2024-09-28 (土) 10:04:00

 魔王軍:ダイの大冒険

【バーン】

【ハドラー】【キルバーン】【ピロロ】【マキシマム】

【クロコダイン】―【ザボエラ】―【ヒュンケル】【フレイザード】【ミストバーン】【バラン】

ダイの大冒険

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。
旧アニメ版の声優は龍田直樹(CDシアターに複数回出演)、新アニメでは岩田光央(DQ10Ver.6のカブ役)。
 
齢890歳の小柄な魔族の老人で、同僚のフレイザードからはジジイ呼ばわり、敵対勢力とはいえ【バダック】からも妖怪ジジイと言われている。
原作の背表紙やDQMSL等の派生作品では人間に近い肌の色をしているが、アニメ版(新・旧共に)ではそれらよりやや彩度の低い色になっており、旧版ではシーンや媒体によってベージュ色だったり褐色だったりと安定しない。ヒゲの色は水色だが、これも新アニメ版では色がやや薄くなっている。
まるでおとぎ話の魔女のような「キィ~ッヒッヒッヒッ」といった妙な笑い声が印象的。
息子に妖魔学士ザムザがいるが、妻など他の家族構成は不明。
【三条陸】【ダイ好きTV】において、妻(ザムザの母)に関して「夫(ザボエラ)に匹敵する極悪美女魔族のイメージ」だと語っており、夫の命を狙って返り討ちにあったというような想定をしている模様。
 
大魔王バーンに仕える幹部「魔王軍六大魔団長」の一人。
【魔術師】【悪魔の目玉】【バルログ】など、呪文が得意な魔法使い系と【悪魔系】モンスターを中心とする妖魔士団を率いる、「妖魔司教」という【ダークビショップ】辺りに当て字できそうな肩書きを持つ。
一般に「司教」と言えば地域単位で教会や司祭をまとめる役職のことだが、ザボエラの立場は指揮官と科学者であり、宗教家の側面は見られない。
他の幹部もそうだったが、彼らの肩書きは実態より通称に近いのだろう。
ただし配下には邪教神官系のモンスターがいるので、そいつらのまとめ役という意味ならさほど的外れな肩書でもない。あるいは【ハーゴン】のように、手下の統率に都合のいい宗教でも騙っているのか。
劇場版オリジナルだが【ベルドーサ】という配下がおり、【ダイ】たちへの刺客として差し向けたこともある。
妖魔士団は本来【ベンガーナ】侵攻を命じられていたようだが、他人に取り入ることに力を入れていたためか目立った戦果は上げていない。
 
後には謀反を起こした【ハドラー】から【バーン】の身を守った功績により、魔軍司令となった【ミストバーン】直属の部下として魔軍司令補佐=ナンバー3相当の地位を授けられた。
もっとも、その時点で魔王軍の目ぼしい幹部クラスはミストバーンとザボエラ、バーン直属の暗殺者【キルバーン】しか残っていなかったので、実態は昇進というより重役の減少による単なる繰り上がりである。
 
ゲーム作品では星ドラのダイ大コラボで登場するが、切り札【超魔ゾンビ】を使った彼の最後の戦いはカットされている。スーパーライトでは初回コラボ時は登場しなかったものの、2018年に超魔ゾンビと一緒に登場した。

人物像

自らは矢面に立たず後方で小細工を駆使して暗躍するタイプだが、基本的にヘタレな上、悪どい手段を好む割には手柄に繋がらないというギャグキャラっぽい描写が目立つ。鼻水が出ているシーンが多いのも特徴的であり、(【最強ジャンプ】2022年10月号の特集によると全81コマ。だがポップの方が多い)原作・アニメ版共にややコミカルにも見える行動が多い。
だがその本性は残酷かつ卑劣、ドス黒い利己心と出世欲の塊のような人物。
自分以外のすべてを「道具」と称し、他者は自分に役立つか否かでしか判断しておらず、利用価値がないものはただのゴミと断言する。
そんな傲慢で酷薄な態度は実の息子にさえ例外ではなく「自分に役立つ道具となれ、さもなくばお前はゴミじゃ」「子供が絶対に逆らえんもの…それは”親”じゃっ!!」等と平然と言ってのけた。その息子であるザムザも「自分が死んだとしても父は涙一つ流さない」と、わずかな親子の情すら諦め切っており、実際にザムザが死んだ際も、涙どころか悲しんだ様子すら見せずに彼の遺した超魔生物の研究成果が自分の役に立つことを喜び「短い一生だったが実に有意義だった」とザボエラは笑っていた。
 
自分の身に危険がおよべば部下に【モシャス】をかけ、即席の影武者にしてさっさと逃げることも平然と行う卑劣漢であり、彼をスカウトしたハドラーですら「最も狡猾で残酷な頭脳を持ち、油断も隙もない男」と評している。
魔王軍設立の際には魔力以外にも狡猾さ、出世欲を買われて軍団長に選ばれたようだが、奸計を練る頭脳を評価されつつも、それゆえに上司からも信用されていなかったのである。
実際、後述するハドラーと組んでの夜襲が失敗した際には敗北したハドラーを死んだと思い込んだまま置き去りにして次はミストバーンに取り入ろうと考えたり、そのハドラーを改造した時も体内に【黒の核晶】が仕込まれていることに気付いていながら黙っていたりと、上司に対しての忠誠心や情などは欠片も持ち合わせていない。
自ら戦線に出る度胸はないので戦果を上げそうな強者には媚びて取り入るが、他人に情を一切持たないため利用価値が無いとみるや否や即座に掌を返す。そんな態度から次第に魔王軍内の信用も無くしていった。
 
【ダイ】たちとの戦いにおいては、ダイの育ての親である【ブラス】を捕まえて【クロコダイン】に人質作戦を持ちかけたり、ハドラーと組んで【魔香気】を使って夜襲をかけ、モシャスで【ポップ】の想い人【マァム】に化けて毒を盛る等々、卑劣な手法を多用しパーティーを苦しめてきたが、手段の悪辣さに加えてリスクを人に押し付け自分だけ甘い汁を吸おうとするため、ダイ達はもちろん、魔王軍でもそのやり口を快く思わない者は多い。
特にハドラーの離反後、魔軍司令となったミストバーンの前でハドラーをヘラヘラと卑下したため彼の逆鱗に触れ、「カス」だの「人から人へ自分の成り上がりだけを目当てにうろつくドブネズミ」だのと吐き捨てられる程に嫌われている。また、【ヒュンケル】【アルビナス】は当初から「ダニ」呼ばわりしており、全く相手にされていなかった。
 
魔王軍での地位喪失を恐れて、らしくもなく自ら出陣した際には、切札のマホプラウスでダイを仕留める一歩手前まで行ったが、ハドラーの意を受けた【ヒム】に妨害され、連れ戻され投獄される。
その際アルビナスは「いずれ彼はハドラー様に災いをもたらします。一刻も早く処刑するべきです」と進言までしている。
もっとも、当のハドラーはかつての【アバン】やダイ達との度重なる戦いを通して魔王から武人へと考えを改めるようになっていたため、ザボエラに対しても一応の情を見せていた。
曲がりなりにも自らを超魔生物に改造し力を与えた恩人にあたり、先の戦いで息子のザムザを喪っていることを汲み取り、魔牢に閉じ込めておくに留めていたのだが…。
アルビナスの進言は的中し、バーンへの反乱を決断したハドラーは、決着まであと一歩という所でザボエラに妨害されてしまい、逆に部下を喪う羽目になった。

能力

妖魔の軍団を率いるだけあって優れた魔法使いであると同時に、いわゆる悪の科学者(マッドサイエンティスト)ポジションでもあるキャラクター。
老齢かつ非常に小柄であるため、魔法使いの例にもれず肉弾戦はからっきしだが、強大な魔力と技術力をもって他の軍団長からも一目置かれていた。
さらに体内には数百種類にもおよぶ毒素が流れており、これを自在に調合し爪から注入する能力や毒素を瘴気として放ち相手を眠らせる技【魔香気】や、強力な麻痺毒、注入した相手を意のままに操る毒など、様々な効果を生み出せる。
その効力は地上最強クラスの大魔道士【マトリフ】【キアリー】でも即時全快せず、体力がない者だと即死させてしまう程のもの。
 
しかし、物語後半で開かれた王国サミットでは「残る強敵」に数えられもしないどころか名前すら出ず、魔王軍ですら妖魔士団ごと忘れ去られるという扱いを受けている。
もっとも、これは後述される性格のせいであり、ザボエラの実力が低いという意味ではないが。
 
呪文の面では、【ベギラマ】【ザラキ】【モシャス】【メラゾーマ】やオリジナル呪文【マホプラウス】を使いこなす。新アニメ版では【イオ】を使用しているシーンもある。
モシャスは本人が使うほか、部下にかけて身代わりに仕立てるのにも利用している(本家では他人にかけることはできないが、「ダイ」では可能なようである)。
またハドラーすら突破に手こずった【マホカトール】に守られている【デルムリン島】に容易く侵入したり、バーンに匹敵するほどの力を得た超魔生物ハドラーを、不意打ちとはいえ魔力の枷で拘束するなど、高等な魔法使いであることを示す様子もしっかり描写されている。
新アニメではハドラーを拘束した魔法が実力差のある相手も拘束できる代わりに自分も動けなくなる魔法であることが追加台詞で言及されている。
 
科学者としては、自軍の妖魔士団配下のモンスターのパワーと生命力不足の欠点を補うべく発案した【超魔生物学】が主な功績である。
これは魔族の肉体をベースに、獣や悪魔といった他のモンスターの体組織を繰り返し移植することで長所を取り込ませ、圧倒的な力を持つ合成獣を人工的に作り上げるというおぞましくも理に適ったもの。
当初は魔族から超魔生物に変身させることを念頭に置いており、変身、肉体維持に魔力を使う結果、呪文が一時的に使えなくなる欠陥があった。
しかしザムザに行わせていた研究により、魔族と超魔生物の相互変身能力を切り捨てることで呪文の問題を克服できると発見。
その結果、魔族の肉体を捨てる代わりに、強力な身体能力と呪文を兼ね備えた超魔生物ハドラーを誕生させている。
ただ、「変身能力を無くす」という方法はハドラーのセリフであるため、彼の発案という可能性も無いではない。
 
その後もさらに研究を重ね、超魔生物改造による生命力の大幅な消費を克服しつつ、再生能力自体を無効化する武神流【閃華裂光拳】への対策も完備した超魔生物の完成型【超魔ゾンビ】を開発し、ミナカトール攻防戦で使用している。
これは数多のモンスターの死体を合成・凝縮して死肉のパワードスーツを作り、中に乗り込み直接魔力で操るというもので、他者を平然と踏み台にしつつ自らの安全だけは手放そうとしないザボエラの卑劣な理念を体現するものであった。
また、その直前には自身の能力で作った毒素を仕込んだ投擲武器【毒牙の鎖】でポップの暗殺を狙ったり、使い捨てながら一度に何十匹ものモンスターを詰め込める【魔法の筒】の改良版【魔法の球】で部下の魔界のモンスター軍団(のちに超魔ゾンビの材料となるよう改造済み)を召喚しているが、これらのアイテムもザボエラが自分で開発したものと思われる。
 
ちなみに、ザボエラは超魔ゾンビ発動の際に「前回の課題をすべてクリアして初めて“改良”という…!」と語っているが、搭乗者はもとより超魔ゾンビも呪文が使えないので、肉体強化と魔法が両立不可という最初の欠点は克服できていないように見える。
ただ、もともとザボエラが目指していたのは「格闘も魔法も全てこなす最強の戦士」ではなく、「自分はノーリスクで相手を一方的にいたぶれる能力」である。
超魔ハドラーの時点で「魔法と両立する方法」は克服してはいるが「不死身のゾンビ体で圧倒すれば格闘のみでも自分の理想に適う」という結論に至っていたのであれば、戦略上で魔法は重要度の低いパーツなので、無理に取り入れなくとも課題としては克服しているといえなくもない。

末路

魔軍司令補佐として臨んだ最終決戦において、自軍が劣勢に陥るといつものようにその場をミストバーンに押しつけて【バーン】の護衛という名目でバーンパレスに逃げ帰ろうとした。
が、ミストバーンは最初からザボエラを全く信用していなかったため「地上の兵士達すら倒せないお前がバーンパレスに赴いてダイ達相手に何ができるというのだ?」とぐうの音も出ない嘲笑で潰される。
さらに「たまには自分の手足を動かせ」と吐き捨てられてなお、なんとも似合わない仲間意識まで持ち出して彼の情にすがろうとするザボエラ。しかしその浅薄な出任せまで逆手に取られ、自分の口から逃げ道を絶つ言葉を言わされるハメになり、最前線に置き去りにされてしまう。
この時、ミストバーンは敵であるはずのノヴァ達に深い敬意の言葉を残して去っており、仲間なのに軽蔑を受け一人置き去りにされたザボエラは敵対する人間たちからさえ同情されてしまう。
その上でクロコダインに降伏を持ちかけられるが、開き直ったザボエラは周りにいる瀕死の部下を皆殺しにし、自身の切り札にして最高傑作たる超魔ゾンビを生み出す。その力でミナカトールを消去しかける寸前まで追い詰めたものの、【ロン・ベルク】渾身の必殺技【星皇十字剣】によって超魔ゾンビは倒されてしまう。
 
ザボエラ本人はロンの攻撃からは辛くも逃れ脱出していたが、さすがに超魔ゾンビが負けたときの対策までは準備していなかった。
全魔力とアイテムを使い果たし、這いずって逃げようとするところをクロコダインに見つかってしまう。
往生際悪く「まだ策を残しているやも…」とハッタリをかけるが、ザボエラの性格を知っている元同僚のクロコダインは「危険となれば真っ先に逃亡するような奴がすぐに見つかるようなところにはいずっている時点で手札切れだろう」と即座に見抜いた。
 
さすがに観念して命乞いを始めたと思いきや、これも演技。
クロコダインを騙して油断を誘い、その隙に体内で調合した「相手の意識を奪い意のままに操る毒」で彼を操ろうと、差し伸べられた手に飛びかかった。
しかしそんな行動さえ読み切っていたクロコダインは【グレイトアックス】の柄を落としてザボエラの両腕をへし折り、その重さで地面に縫い留めてしまう。
地面に這い蹲らされ、死刑宣告に今度こそ行った本気の命乞いも空しく真上から【獣王会心撃】を撃ち込まれ、潰されるように惨めな死に様を晒した。
完膚なきまでに追い込まれ、浅はかな策に縋るもあっさりと見抜かれ惨めに散るその様は、ロトの紋章の【冥王ゴルゴナ】に共通するものがある。
またDQM3では、【エビルプリースト】も同様の惨めな末路を迎えている。
 
救いようもない卑怯者に落ちぶれたザボエラに「この世には本当に煮ても焼いても食えぬ奴がいる」と最後通告を突きつけ、そのまま容赦なくとどめを刺したクロコダインだが、本来は魔王軍でも一目置かれた程の高い魔力と実力を持ちながら、出世欲に目が眩み、他人の力ばかりを利用しているうちに腐りきった下衆になってしまったザボエラの惨めな姿には軽蔑を通り越して哀れみすら感じていたようだ。
かつて地位にとらわれた末に恥を捨ててその汚れた策にすがった身としてか「自分もダイたちと一番初めに戦っていなかったら同じ様になっていたかもしれない」と欲望の恐ろしさも吐露しているが、それを聞いたクロコダインの友人バダックは「自分の誇るべき友人クロコダインは、例え敵のままであったとしても決してそうはならなかったろう」と断言した。

凋落の原因

ハドラー、クロコダイン、ヒュンケル、バラン、ロンと魔王軍から離反していった者も多い中、忠義によるものかはともかく、ザボエラは最期まで組織としての魔王軍は裏切っていない。
超魔生物、超魔ゾンビ、魔法の球など、科学者や研究者としての魔王軍への貢献も大きく、ハドラーの叛乱時にバーンを救うという決定的な実績も残している。
ザボエラが提案や主導した個々の作戦も、戦略的に見れば非常に合理的なものが多い。
 
ブラスを人質にとった作戦は、ダイの親を想う心を上手く利用したものであり、半人前のポップが本来なら使えないはずの【マホカトール】を使い、心打たれたクロコダインが追撃を躊躇っていなければ、勇者の命運は絶たれていたはずの完璧な策であった。
手痛い反撃を受けて焦りを見せていたクロコダインをそそのかして性に合わない策に参加させたとはいえ、言うなればクロコダインが個人的な感情を軍事目的より優先した結果の失敗である。
そんな彼を蘇生液によって救ったのもザボエラなのだが、蘇ったクロコダインはそのまま人間側に寝返るという、ザボエラにとっては恩を仇で返される結果になった。
 
バラン戦後にハドラーを誘って仕掛けた闇討ちは、敵が弱った所で追撃し始末するという合理的な作戦である。
実際ダイのパーティはポップ以外ザボエラの魔香気で深い眠りにつき、唯一効果が薄かったポップもザボエラがマァムに化けて色仕掛けからの不意打ちで完全に戦闘不能にした。
マトリフの乱入、予期せぬダイの新たな力という想定不能な事態さえなければ、パーティ全滅さえあり得たのである。
 
ハドラー戦後、ザボエラがダイを捜索して倒そうとしたのも、バーンが直々に魔王軍最大の障害と認めたダイを倒すこれ以上ない絶好の機会であり、味方側のヒムの妨害が入らなければダイを倒せていた可能性は高い。
軍の秩序維持という観点では、独断専行したザボエラを作戦の内容や結果に拘わらず処罰することにも一理あるのだが、ハドラーによるヒムの派遣は「自分がダイを倒すこと」に拘った公私混同の部分が強いため処罰に正当性がない。
 
ミナカトール防衛戦では最大戦力のミストバーンがロン・ベルクとの戦闘で釘付けにされる中、【ミナカトール】の魔法陣に唯一守られていなかった術者を不意打ちで殺し、極大化を阻止する作戦は間違いなく最良の選択だと言える。
結果としては【メルル】に妨害され、ポップの覚醒を引き起こしてしまったが、これが成功していればダイ達一行は【バーンパレス】に登ることすらできず、最終決戦を挑む計画そのものが実行できなかった。
 
超魔ゾンビがロンの必殺技に敗れ去った件にしても、超魔ゾンビの防御を突破できるロンの存在自体が規格外であり、そもそもロンが敵陣にいることもバーンが昔作った禍根が原因である。
そんなロンの両腕を結果的に破壊して戦闘不能にしており、ヒュンケルやラーハルトに並ぶ強者の一人を事実上の相討ちに持ち込んだのは間違いなく大戦果でもあった。
ミストバーンに捨てられ開き直った勢いで戦闘に突入してしまい、ロンの戦闘能力を見誤ったことや、超魔ゾンビを破壊され脱出した際にMPやアイテム等の逃走用の手段をすべて失ってしまったことも災いしたと言える。
 
こうして見ると、技術以外の戦闘面でも、魔王軍に対しての貢献度は軍団長の中でもかなり高い。
しかもどれもこれもが「想定外の事態が無ければ敵をまとめて根絶やしにできていた」はずのものばかりで、他の軍団長より徹底的にダイ達を追い詰めており、技術面に於いても自軍の戦闘力を躍進させる大きな功績ばかりである。
敗北の原因も、想定不能な事態や不運、時には味方に足を引っ張られることも大きく、ザボエラ自身の落ち度とは言い難い。
そんなザボエラが嫌悪や非難を向けられ凋落の一途をたどった原因は、その出世の方法と、それに見合わぬ矮小な心構えであった。
 
ザボエラは絶大な魔力の他に頭脳を買われていたのだから、軍師として各軍団長やハドラーを後方から補佐し智謀を発揮することが組織の中で最も効率よく活躍する方法であったといえる。
ところが、総大将であるバーンは個人の武勇と戦果に重きを置き、魔王軍の方針も「軍団長を互いに競わせることで戦果を伸ばす」ものだったため、連携を取らせようという発想そのものが無かった。
この環境では、策に長けるが単純な戦闘力に大きく劣るザボエラが長所を活かすことはできず、短所のみが目立ってしまうため必然的に肩身が狭くなっていく。
 
また、取り入った幹部に自慢の頭脳を提供し、それに見合った評価を得たいなら対象をきちんと観察しその価値観にあった接し方で信頼関係を築かなければならない。
クロコダインや超魔生物になった後のハドラーならば武人としての誇り、ヒュンケルならば育ての親譲りの騎士道、ミストバーンならばバーンに対する絶対の忠誠と、強い意志や強靭な肉体への敬意を蔑ろにしてはならない。
しかしザボエラは自分が得することしか考えておらず、相手の利を挙げることもなく自分が利用する前提丸出しで接触、表面的にすら他人の価値観を尊重するという感覚がなく、寧ろ逆撫でするような言動で逆鱗に触れることさえしばしば。
こんな有り様で良好な関係など築けるはずもなく、擦り寄ってくるザボエラの智謀は同僚にとってすら警戒の対象であった。
 
一度手を組んだクロコダインは価値観に完全に相反する策を強行させられた苦悩の末に敗北、蘇生後は己の過ちを恥じそれを正してくれた人間側に寝返ってしまった。
ハドラーに関しては他の幹部よりも行動を共にした時間が長かったにもかかわらず、彼の「自らの手でアバンの使徒との決着を付けたい」という心情を図り切れずに独断専行に出た結果、土壇場で妨害を食らっている。
ハドラーを改造したのはザボエラでありその動機は知っているし、ハドラーがそれを直にバーンに嘆願している場面もザボエラは盗み見ているにも関わらず、その辺りを汲んで行動することは無かった。
ハドラーのパワーアップは間違いなくザボエラの超魔生物研究の産物であり、ハドラー自身もそれは自覚している。
さらに、この時期のハドラーは自分のプライドを賭けた戦いにしか興味が無く組織内での手柄や名声に執着していない。
「魔王軍の障害を排除するため超魔ハドラーという戦力を作り上げた」とでも売り込んでバックアップに徹しておけば、最前線に出る危険も少なく、ミストバーン辺りからも反感を買わない補佐役の立場ぐらいは得られたはずだった。
 
ミストバーンに「超魔生物改造の際にハドラーの体内にある黒の核晶に気付かなかったのか」と問われた際には、「ハドラーはどうせバーンにとっては捨て駒なので自分の利を考えて外さなかった」などと正直に答えたことで、常にバーンを最優先に考える彼からまがりなりにもその命を救った功績のある身であるにもかかわらず面と向かって罵倒されるほどの不興を買い、ミストバーンからの不信感・不快感を決定的なものにしてしまっている。
たとえば、「ハドラーに黒の核晶を仕込んだのはバーン以外考えられないので、彼の意向を無視して自分の一存で取り外したりハドラーに伝えたりするわけにはいかないと思った」とでも言って、あくまでも主君の意向を重んじたからだという形にしておけば、バーンの第一の忠臣であるミストバーンとしてはそれ以上文句のつけようがなかったはずである。
 
もともと取り入り方が下手で反感を買いやすい上、実際に部下を盾に使い、上司には面従腹背、ころころ掌返しをするとなれば、せっかくの智謀を提供し実行してくれる戦力すら見つからない。皮肉にも、ある程度の立場まで出世した後の自分の形振りには智謀が働かなかったのである。
次第にやり口は露呈し、さらには幹部の脱退や戦死による空席が増えて利用する相手の選択肢が削られた上に、責任が重くなった分逃亡や失敗が許されないリスクまでも抱えてしまった。
これはピンチになるとまず逃げる思考の彼からしてみればあまりに不利、得意戦法を一つ封じられたに等しい。
 
取り入るべき相手を無くし続けた結果、彼の「無理」はミナカトール攻防戦にて堰を切ったかのように一気に押し寄せてきた。
ザボエラのようなスタンスを忌み嫌い、しかも部下になったザボエラに面と向かって嫌悪感を示した上で「お前のようなやつは絶対信用しない」と宣告しているミストバーンは、実際に容赦なくザボエラを捨て去ろうとする。
屁理屈はすべて正論で論破され、『ワシらは仲間』という恐ろしく似合わない言葉まで出してまで食い下がるが、ミストバーンはそれを嘲った上で悠々と「それほどつきあいの長い"仲間"ならば…こういう時に私が何と答えるのかも充分承知しているはずだが…」と返し、ザボエラ自身の口から、自分が見捨てられるのは誰にも逆らいようもない「大魔王様のお言葉」なのだと言わせることで、完全に逃げ道を断った。
この際、ミストバーンが「…人生のツケというやつは、最も自分にとって苦しいときに必ず回ってくるものらしい」と告げているが、まさにその通りとなってしまった。
 
結局、彼は利用できる味方を全て失い、自身の隠し玉も敗北して追い詰められ、ついには自分に対して疑念しか持っていないクロコダインを利用できると思い込むまでに堕ちてしまった。
知略や策略を好まないことを指してか、自分を「頭が悪い」と謙遜していたクロコダインだが、むしろ要所での判断力や洞察力にはかなり秀でており、決してザボエラが評したような「力だけが取り柄のバカ」などではない。おまけに散々騙されてきたためその手口や性格は既に知り尽くしており、最初のハッタリに全く乗ってこない時点でその場凌ぎの謀略は最早通用しない相手と気付くべきだっただろう。
 
クロコダインの視点から見ればザボエラは認め難い価値観を持つ卑劣漢であり、敬愛するダイ達に卑劣な罠を仕掛け続けた因縁の相手。
しかし同時に、かつては(追い詰められた末の窮余であり不本意だったにせよ)策を貰い受け、敗死した自分を蘇生してくれた元同僚でもある。クロコダインがその直後に魔王軍を裏切っているという点では、恩を仇で返したと言えなくもない。
勝利を祝う仲間に黙って単独でザボエラを追跡し、発見後に即座に断罪せずわざわざ会話の機会まで設けているあたり、彼への恩義と裏切ったことへの負い目も少なからず持ち合わせていたことは伺え、ザボエラが潔く降伏したならば武人の情けで助命し、その上で万一の責任を自分で負おうと考えていたと取れなくもない。
 
しかし、前述のように人を見る目がないザボエラは、それすら踏み台に利用できる油断だと履き違え、最後のチャンスを自らフイにしてしまった。
大馬鹿と心の中で嘲笑い起死回生のチャンスと飛びかかるザボエラに対し、やっぱりなと言わんばかりに一切動じず斧を落とすクロコダイン。斧の柄で動きを封じられ、「この世には本当に煮ても焼いても食えないやつがいることを知った」と死刑宣告を受けてはじめて読み違いに気づき「ま 待ってくれぇッ!!クロコダイ……」と本当の命乞いをするも、言い切ることすらできず闘気で捻り潰された。
降伏を装いクロコダインに吐露した「六大団長の中でワシだけがあまりにも非力! こうして策を弄すること以外に生き抜いていく道などワシにはなかったんじゃ・・・・・・!!」という言葉は、果たして単なる命乞いの出任せだったのか、それとも「本音」さえも、油断を誘う道具にちょうどいいとでも思ったのだろうか。
得意の掌返しで魔王軍そのものを裏切り、保身と引き換えに情報を売り渡すといった、それこそ卑劣漢らしい逃げ道にすら縋る余裕もない最期であった。
   
ザボエラが失敗と凋落を続けたもう一つ大きな理由として「ダイの大冒険という作品の世界観と作劇」という都合も挙げられる。
この作品は騎士道精神や仲間との絆を軸にしつつ、大群さえ凌駕するほど優れた実力者の存在感と、その武勇が激突するシーンの比重が大きい。
そのため、組織的な軍略や集団戦の有効性はあまり描写・肯定されず、最終的に軍団長、あるいは彼等に準じる実力者さえいれば侵攻作戦やバトルが成立するようになっていった。
組織全体に技術的な貢献をするが武勇に劣る科学者タイプには、もとより向かない環境であった。
他の幹部連中のようなプライドや信念を見せつけるタイプの見せ場が採られなかったのも、根っから非道で悪趣味、何より自分は動かず他人を利用する卑劣な臆病者の因果応報が強く演出されたゆえか。
同じく作中屈指の卑劣漢で非常に高い実力を備えながら、一方的な不意打ちの暗殺という手段で実力者を葬ったことが無い【キルバーン】も、同様の事情だと言える。
とはいえ、そのキルバーンが成果をあげられないなりに高い評価を得ていることを考えれば、必ずしも作劇や組織の傾向だけに責任を負わせることはできないだろうが。
ザボエラももう少し立ち回りを考えれば、策謀の成否はともかく、まだマシな末路を迎えることはできたであろう。
 
同じドラクエ漫画である『ロトの紋章』が、敵側に卑劣な手段や狡猾な策謀を巡らす敵が当たり前のように存在し、大群で襲い掛かり圧倒してくる敵が現れれば主人公パーティでさえ押し止めるのは困難となり時に主要人物さえ命を落とすのが珍しくない世界観だったのとは真逆と言える。
もしザボエラがロト紋の魔王軍にいたなら、大人のパーティーメンバーを失った【アルス】達を精神的にも大きく追い詰める一大脅威として化けていたかもしれない。
そんなロト紋の【冥王ゴルゴナ】とは、悪役としてのポジションが近いせいか

  • 醜悪な老人
  • 魔法使い兼マッドサイエンティスト
  • 自分以外の存在を己の野望達成のための道具にしか見ていない卑劣漢
  • 命を弄び、部下を盾にしたりゾンビとして操ったりすることも辞さない外道
  • かつての身内に命乞いしながら騙し討ちするものの、あっさり見破られて切り捨てられる惨めな最期

など、末路まで含めて「悪の組織の頭脳派」にありがちな共通点も多く見られる。しかし、ゴルゴナは命惜しさに遠巻きから策を弄するようなタイプではなく、時には自ら戦線に赴いて敵と相まみえているため、この一点だけはザボエラよりマシか。
ただ、仮にゴルゴナが自ら戦線に赴けた要因が戦闘能力の高さにあったとしたならば、ザボエラも自身が超魔ゾンビに近い戦闘能力を持っていた場合は違った立ち回りになっていたことも考えられる。
 
また逆の視点から見ると、武人の多い魔王軍だからこそ、策謀家と言う他にないその個性で長く生き残れた、と考えることもできる。
「他人の心情を推し量れない」と言う致命的な弱点を持ちながらそれでも策謀家として活動できたのは、魔王軍に他に策謀家がいなかったから、と言う面が小さくない。
もし、彼のような知恵者が重宝される組織にいた場合、彼以上の知恵者がいる可能性も高く、それによって隅に追いやられる、あるいは使い捨てられた可能性も高いだろう。
実際にダイ大と作者を同じくする『冒険王ビィト』では、ザボエラ同様に卑劣な策略を得意とする魔人・ガロニュートが、より深い裏の顔を持つ同格の魔人・ロディーナに謀殺されている。

余談

上述のとおり、「キィ~ッヒッヒッヒッ」という特徴的な笑い方が有名だが、実は作中で最も笑い方のバリエーションが豊富なキャラでもある。
キヒヒヒやヒッヒッヒッといった基本の笑い方の他にも

  • キキキ
  • クククク
  • クヒヒヒ
  • グヒェッヒェッヒェッ
  • ギェッヘッヘッヘッ
  • ギョヘヘ
  • ヒョエッヘッヘッ
  • イヒヒヒッ
  • ウヒャハハハハハッ
  • キョエ~ッヘッヘッヘッ
  • ギョニャァァァッ

など、珍妙で下品な笑い方については枚挙に暇がない。
自分は安全なところにいて、不利な状況の敵をあざ笑うシーンが多いザボエラの特徴とも言える。
 
ただし中盤以降は笑い方のバリエーションも減って、「キィ~ッヒッヒッヒッ」に統一されていった。
また、ザボエラ自身も物語後半以降になるとさすがに肩身が狭くなって笑っていられるような立場になくなっていったため、笑い声自体を聞くことも少なくなった。
ちなみにこの笑い方はザボエラとザムザが親子であるということを示す要素ともなっており、ザムザが人間に化けてまだ正体を現していないときにも、この笑いを発してほくそ笑んでいた。

勇者アバンと獄炎の魔王

第9話で初登場。ザムザと共にとある森の隠れ家で研究を行っている。
ハドラーが訪ねた際には、息子が造った【おおめだま】【あくまのめだま】合成モンスターを自分の成果であるかのように見せて売り込んだ。
その腕を見込まれてハドラーにスカウトされており、ザボエラ自身も魔王軍に入るつもりではいるが「さんざん口説いて仲間にした男」という箔を付けてから加入して魔王軍での地位を高めようと、この時点では誘いを蹴っている。
 
息子に体罰を加えたり手柄を横取りする等、他人を一切省みず自分の都合しか頭にない性格はこのころから丸出しであったが、絶大な魔法力には自信を持っており、ハドラーの力を見せての交渉にも動じない胆力は持っていた。
 
第25話では【凍れる時間の秘法】にかかったハドラーを発見したのはザボエラで、クロコダインに報酬を先に渡して救出を依頼したらしい。
クロコダインが「ザボエラとかいう男」と言っているのでこの頃が彼らの初対面のようだ。
とはいえそのクロコダインをデクの棒呼ばわりするなどやはり自分勝手な性格が目に付き、魔王を助けてもらった恩人であるはずの【バルトス】【ガンガディア】からも不興を買っていた。

第42話ではハドラーの敗北に憤慨するが、噂をすれはなんとやら。バーンによって精神体のみで活動するハドラーが目の前に現れ、強引に妖魔師団団長に任命された。

DQMSL

妖魔司教ザボエラ名義で登場。ランクはS。超魔ゾンビに転生できる。
原作では悪魔系モンスターを率いていたが、本作では転生先に合わせたのか【ゾンビ系】
リーダー特性は「ゾンビ系の呪文ダメージ+18%」。
特性は【いきなりインテ】と妖魔力(【亡者の執念】と同じ効果)。
習得特技はマホプラウス、毒牙の鎖、ベギラマ、魔香気。ベギラマと魔香気の枠はダイコラボモンスターのみが使用できる魔界のたまごによりカスタマイズ可能。
通常攻撃のモーションは「こちらに走ってきて土下座した後、鼻水を垂らしながら毒の爪で不意討ちする」というコミカルなものになっているが、なぜか正面から見た場合と【気合伝授】などで横から見た場合で鼻水の出るタイミングが異なっており、横から見た場合は前方に走って行くモーションの時点で既に鼻水が出ているという差異がある。
なお、原作での設定や上記の攻撃モーションに反して敵を毒状態にする特技や特性は持っていない。本作のゾンビ系は毒をコンセプトとしたモンスターが多いだけに残念な点である(一応、転生先の超魔ゾンビは毒特効の特技を持っているが。また、【スカルスパイダー】の特性【一族のけがれ】により通常攻撃に猛毒の追加効果を付与することは可能である)。

星ドラ

ダイコラボでボスとして登場する。こちらでは悪魔系。

クロスブレイド

第2弾で【ドラゴンレア】として登場。
もちろん属性は妖魔。必殺技は【メラゾーマ】
ポップすらしのぐ今弾最強のまりょく1490が特徴。すばやさも1250と意外なまでに高い。
スキルは光属性の敵のガードルーレットのグレートマスを中ダウンする「邪悪な微笑」と、2R目の相手ターンに敵のダイの攻撃エリアを狭くする「悪知恵」。
とにかく徹底的にダイをメタったカード。ルーレットマスに絡む能力を持つことや、種類が多いカードであるダイを対象にした効果を持つことからもどちらかと言えば対人戦向けのカードと言える。

第5弾では「妖魔士団長ザボエラ」名義で他の六軍団長とともにドラゴンレアで登場。

漫画版

14話で登場。飲食店にてダイ達を偵察し、金を払わず去っていく(金は部下の【ギガン】がこっそり払った)。
時空の武術大会にて【ゴースト】【ギガンテス】のギガンを引き連れ、ユウキ、ダイ、ポップと対戦。
自身は表立って戦わず、スキルによる妨害を行ったりポップのダメージトラップに対し部下を身代わりにしたうえで背後からポップを狙うなど相変わらずの戦術を見せる。
しかし逆にポップに罠にハメられ、自分だけのために戦ってるお前じゃ勝てないと言われたことでその場を去った。

その後31話で再登場。バーンに置いて行かれたために未だクロブレの世界におり、勇者に手こずっていることに憤る【ロムドラド】に名乗りをあげる。
部下と共に幻術でユウキの家族に変装(ザボエラは父、ホークマンは母、トロルボンバーは姉)し、ホームシックになっていたユウキの前に現れ、現実世界に戻ろうと騙して崖下の針山に落とそうとしたが、EXカード【五色の光】で化けの皮が剥がれてしまい、幻とはいえ家族と再会できたことに感謝されながらも思い出を悪用された怒りのキズナアタック(一同のアッパーカット)で敗北。
ユウキに対し二度と自分の世界に帰れず(ユウキの人生が)終わると吐き捨て、去っていった。

ドラけし!

イベント「最強剣はどこだ!?」で登場。ストーリーではザムザ討伐後に息子からデータを受け取る形で、戦闘ではバトケシ!に登場し、属性は緑。
ドラ消しはレベル報酬で入手でき、星3でスキルはモシャス。

インフィニティストラッシュ

鬼岩城編までが本作の範囲なためストーリークエストでの登場に留まっているが、公式HPには他の軍団長と同じくCGが描かれている。

魂の絆

原作通り【ボス級モンスター】として登場。

妖魔司教ザボエラ

原作再現ストーリー【竜の軌跡】第6章などでボスとして登場。言語切り替え時の英語表記は「Mystic Bishop Zaboera」。

超魔ゾンビザボエラ

原作再現ストーリー【竜の軌跡】第21章でボスとして登場。言語切り替え時の英語表記は「Superior Being Zombie Zaboera」。

記憶体(メモリーズ)ザボエラ

アニメ連動キャンペーン「白い宮庭の血戦」の一環であるイベント「バーンを冠する二人」で登場。
 
「記憶のかけら」という媒介によって戦いの記憶から再生された「記憶体(メモリーズ)」という存在。
ボス登場時は記憶のかけらによってその場に生じ、戦闘中は光背のように紋様を背負って体の輪郭が赤く光っており、撃破後は宙に溶けるように掻き消えるなど、本物ではないことを表す演出がとられている。
このためゲーム的にも『妖魔司教ザボエラ』とは別者扱いであり、記憶体を倒しても対象ボス(この場合は妖魔司教ザボエラ)を100回倒すミッションは進行しない。
 
基本的な見た目は妖魔司教ザボエラと同じ。
 
ちなみにこのイベントでは(元)軍団長たちが勢ぞろいしているため、ザボエラだけ本人ではなく記憶体しかいない状態だった。