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【ノヴァ】

Last-modified: 2018-12-24 (月) 20:45:49

ダイの大冒険 Edit

漫画【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場する人物。16歳。物語の中盤、主人公である【ダイ】以外の「【勇者】」として登場した。
【リンガイア】王国出身で、王国将軍である【バウスン】の息子であり、王国の戦士団長を務めている。通称「北の勇者」。
登場したばかりの時点では【ダイ】に嫉妬心から一方的な対抗心を燃やしたり、【ロン・ベルク】に対して「酔狂で人間に味方している魔族」などと考えたりと浅慮が目立つ人物だったが、【サババ】での苦い経験や、ダイとの手合わせによる触れ合い、圧倒的な力を持つ【超魔ゾンビ】との戦いで「勇者」としての振る舞い方を身をもって知った事により「北の勇者」の称号にふさわしい人物へと成長を遂げた。
 
精神面において、ダイ達一行で最も成長したのが【ポップ】、魔王軍で最も成長したのが【ハドラー】なら、このキャラは脇役サイドで【チウ】に並んで最も成長したキャラだろう。
 
勇者を名乗るのは伊達ではなく戦闘面での実力は初登場時から並々ならぬものがあり、得意とする【ヒャド系】呪文は最上位の【マヒャド】まで使いこなす上、【闘気】を操ることにも長ける。
闘気を込めた武器を投擲したり、コントロールはあまり効かないものの闘気弾を放つ事もできる。闘気を込めた武器は通常攻撃で【オリハルコン】に傷をつけられるほどの威力を誇る。必殺技は【闘気の剣】(オーラブレード)から繰り出す【ノーザン・グランブレード】

戦歴 Edit

初期 Edit

初登場は対魔王軍前線基地として各国の軍勢が集められていた港町サババ。この時点ではプライドが高く自己中心的で、自分以外に「勇者」と呼称されているダイ達一行に対して、「自称勇者ご一行」、「真の勇者はボクだけでいい」などと傲慢さが垣間見られる台詞を言い放ち、父のバウスンの言う事も聞かず戦場に先走ったりと無鉄砲な面も目立つ性格だった。
これは【オーザム】救出の為に遠征をしていた折に祖国リンガイアを攻撃され、自分がその場に居れば助けられた。という思いが強かった為である。
…いたとしても相手は超竜軍団率いる魔王軍最強の軍団長なので勝ち目は無かった、と言われていたが。
さらにサババでは一刻を争う怪我人の救助よりも、実力的に遥か格上の敵(しかも相手は複数で現時点でかなり劣勢)を倒す事に執着し、ダイに「そんなの勇者じゃない」とまで言われてしまう。
 
港を襲っていた【ハドラー親衛騎団】には僅かな手傷は負わせたものの惨敗。
しかし、ボロボロになっても気絶するまで【闘気】を込めたナイフや杖でダイ一行の援護をした姿勢は彼なりの勇者の矜持を示すものでもあり、それまでのノヴァの態度に反発を覚えていたポップたちからも評価された。
この時のダイも【ダイの剣】の威力への慢心と依存からダイの剣が抜けず苦戦を強いられており、満身創痍でもなお戦うノヴァを見て自身の慢心に気付き、体勢を立て直している。
戦いが終わった後は、戦いでの不手際もあってか暫く意気消沈し弱音を漏らしていたが、【マァム】の折檻で普通に立てることに気づかされ、何とも言えない微妙な雰囲気を纏って怪我人の救護などにあたった。
 
なお、後にバランがヒュンケルのまさしく命がけの説得によりダイ一行に合流し衆目に姿を現した場面にノヴァも同席しているのだが、ノヴァにとってバランは祖国リンガイアを滅ぼした張本人、この世でもっとも憎むべき不倶戴天の敵であるはず……にも関わらず、死の大地に向かって飛び立つ父子を見送るシーンなどを見る限り、バランに怒りをぶつけるどころかそれを匂わせる描写すら無い。
もっとも、この時は一時的にわだかまりを捨てて手を組んだ主人公親子の心の葛藤の方がストーリー上重要であり、いち脇役である彼を巡る部分まで描く余裕は無かったのかもしれない。仮に此処でノヴァがバランに憎しみを露にするシーンを描いても、漫画の展開上蛇足になる可能性も否めない。
あるいは、その辺の事情を察したダイ一行がバランの経歴を周囲に伏せていた可能性もある。ノヴァもバランとは初対面であり、直接教えでもしない限り分からなかったと思われる。
関連する前例として、リンガイアと同じくバラン率いる超竜軍団に滅ぼされた【カール】の廃墟にヒュンケルが訪れ生き残った兵士との会話の最中で「自分が魔王軍の不死騎団長だった事を知ったら、この男はさぞ自分を恨むだろう」と心中零していた場面がある。またヒュンケルも不死騎団長だったが彼率いる不死騎団が滅ぼしたパプニカの復興宴では名乗るまで誰も正体に気付かなかった事もある。
 
この後、ダイとの特訓中に力の差を痛感してノヴァは改めてダイに、
「相手は本物の勇者だっていうのに…ただの嫉妬だったんだな…」と言い非礼を詫びているが、当のダイは
「ノヴァの方がおれよりちょっと力が無くったって、それで救われている人がいるなら!! おれも勇者でノヴァも勇者だ!!」と、ノヴァとは全く違う勇者観を返す。
この言葉が勇者というプライドに縛られていたノヴァに強く影響を与える。ただし、先述した通りノヴァの戦う姿がダイを導いたという面もあることは特筆すべきだろう。ちなみにダイは、サババでノヴァに絡まれた後にも、
「強い仲間なら何人いたっていいし、そのうち勇者は一人だけっていうきまりがあるわけでもないし、2人いたって3人いたって…100人いたっていいんだからさ!」と、似た旨の発言をしている。

名実とも勇者に  Edit

処刑場の【ミナカトール】作戦時、魔法の球から出現した大量のモンスターに囲まれた時、歴戦の強者たる【クロコダイン】さえも動揺し冷や汗を流す中「窮地をいかに守り切るか」という受け身の消極的な思考ではなく
「いかに敵を全滅させるか」という積極的な思考に転じさせ、彼の士気を奮い立たせたのは後述の勇者の素質の表れと思われる。
ちなみにその時ノヴァは未知の魔物だろうと40~50体までは確実に倒せると豪語し(実際その後もほぼ無傷で戦い続けていた)、対してクロコダインは100匹は目指すと軽口を言う余裕ができるほどまで士気(≒勇気)を貰った。
この時のクロコダインからの「……よくぞ言った北の勇者!!」の返答は、「勇者を名乗る大人の戦士と星の数ほど戦った」クロコダインからの最大級の賛辞でもあろう。
 
【超魔ゾンビ】戦にて、【ロン・ベルク】やクロコダインの攻撃も通じず、劣勢に陥っていた際、ロンの
「絶対的な防御力を上回るパワーとスピードで究極の武器を使えば」という仮定を受けて、自分の命そのもので形成した【生命の剣】を作り出し、切りかかろうとする。ロンにその行為は犬死になるだけだと諭されるも、ノヴァはそれでいいと答えた。先の特訓中のやりとりでダイに励まされた事を打ち明け、

「…ボクは…あの時はじめて知った!!真の勇者とは自らよりもむしろ…!! みんなに勇気を沸きおこさせてくれる者なんだ、と…!!!」

「ボクが生命(いのち)尽きて倒れても…!!ボクがつけたわずかな傷跡に後から攻めていけるだけの勇気を…! この場のみんなに残してあげられれば…!!…ダイほどではなくても…ボクも勇者の代わりができる…!!!」

とロンに己の覚悟を語った。
この言葉を受け、父であるバウスン将軍は息子の成長に涙を禁じ得なかった。そして、捨て身の突撃をしかけようとしたが、ロンにその体で生命の剣を受け止められ、
「感心すると同時にやはりどうあってもムダ死にはさせたくなくなった…!!」と先程より強く諭される。ノヴァの勇気と覚悟が、ロンに自己犠牲技、【星皇十字剣】を使う覚悟を決めさせたのである。それは図らずも、ノヴァの思い描いた“他者に勇気を与える勇者”そのものであった。

ロンと共に Edit

ノヴァはそれまでは皮肉った口ぶりが目立つロンを「魔族」と呼んで嫌悪し、ロンも最初は必要以上に血気盛んな若造だと見軽んじて「坊や」と呼んでいたが、この際に初めて互いに名前を呼びあった。互いの心意気が種族の壁や心の行き違いを取り払い、絆を芽生えさせた瞬間であった。
その後、超魔ゾンビが倒され、腕が使い物にならなくなったロン・ベルクに弟子入りを申し込む。そして、生涯をかけて星皇十字剣に耐えうる真の【星皇剣】を作ることを目標と定めた。しかし、最初の仕事「酒瓶を開ける」ができずに周囲の笑いを買ってしまう。地上でのミナカトール防衛が一段落し、やっと皆が心に一息をつけたシーンである。
 
その後大魔王バーンにより【ピラァ・オブ・バーン】を落とされたのちはロンと共に塔に登り「【黒の核晶】」を氷漬けにしている。その後、世界の滅亡の危機に晒されても全く動じず、バーンからの再勧誘と助命の誘いも一蹴するロンの豪胆な姿勢に改めて感銘を受け、あらためて彼を「先生」と呼ぶ。出身地であるリンガイアに落とされた柱の黒の核晶もノヴァが対処したが、オーザムには初登場前の救援遠征時に辿り着けなかったため【ルーラ】をする事が出来ず、その際に諦めかけたもののすぐさま先のダイとの出会いで学んだ勇者観を思い出し、己に鞭打ち、先の防衛戦で体力も魔力も限界の中オーザムを目指した。(結局ノヴァが到着する前にオーザムの黒の核晶はニセ勇者一味と【マトリフ】が処置してくれた)
 
エンディングではロン・ベルクの家で熱心に鍛冶修行を行っている。

戦闘能力 Edit

上述のように闘気の技と剣技に長け、ダイ一行ほどではないがなかなか強い。
彼は【フレイザード】が侵攻中の【オーザム】を救うため遠征中に、祖国リンガイアを滅ぼされている。その頃のダイ一行といえばクロコダインを倒しヒュンケルと対峙する前であり、オリハルコンよりも強度で劣る【鎧の魔剣】に傷一つ付けられない程度のレベルであった。サババで合流するまでのノヴァのレベルアップ具合がわからないため参考にならないが当時からオリハルコンに傷を付けられるレベルだったとすれば、超一流の実力者であったと仮定が出来るかもしれない。
 
高威力の闘気剣を扱える一方で、闘気を飛ばす技は一応扱えるもののコントロールがいまひとつで、狙った場所にうまくあてられない。
ノヴァ自身は「闘気技が得意な自分でも闘気を飛ばして狙った場所にうまくあてるのは難しい」と解説していたが、作中で動かない的を外したのはノヴァだけである(本職が学士である【ザムザ】でも、狙った場所に闘気弾をあてることはできている)。
一応フォローしておくと、狙った場所にあてるのが難しいのは本人も認めているが、ノヴァは本来闘気を飛び道具としては使わないし、この時はさらに不慣れな逆手(アバンストラッシュの構え)から放った小さな闘気の刃ゆえになおさらコントロールが難しかったという面もあるだろう。
また、他の闘気技の使い手たちの多くは「逃げ場がないほど大規模な闘気のカタマリを叩き付ける」(【グランドクルス】【カラミティウォール】など)か「ゼロ距離で直接当てる」(【闘気拳】【闘魔最終掌】など)型で
飛び道具として最小限の大きさで命中させる技はそれこそアバン流の「空」の技くらいのものである。
仮にこの時ノヴァが放った闘気の刃が【獣王会心撃】と同じくらい太いものであったとすれば、「ほぼど真ん中で命中」していたはずなので、必ずしも他の闘気技の使い手と比べてコントロールが悪い方だということもないのかもしれない。
 
ちなみにのちにノヴァがダイの新技開発に付き合うことになった時、ダイがラスボスの【バーン】の腕さえ切り飛ばした【アバンストラッシュX】を試し打ちしたが、特訓という事で普通の剣による使用で、竜闘気を込めず手加減をしていたことに加え、ノヴァ自身、ダイの言葉に従って全力の闘気剣で受けたことにより辛うじて命が助かっている。ただし、剣その物は真っ二つに斬られてしまった。
ノヴァが尻もちをついていること、本人の負傷はさしたるものではなく、後ろの森が切り株だらけになっていたため、剣で受けたことで辛うじてよける時間ができたと推察される。尚この技は後にバーンの腕を切断している。
 
呪文でも特に氷系呪文に精通しており【ポップ】が習得していない最高位の【マヒャド】を使いこなせる。
普通に呪文が効かないだろうオリハルコン製の親衛騎団に放ったが、それはダメージを与える為ではなく、極低温に下げた状態で砕きやすくするといった応用的な使い方であった。ただし、マヒャドは【シグマ】【シャハルの鏡】を持っていたことを考慮しなかったとしても、ヒムに【ザボエラ】【マホプラウス】による【メラゾーマ】すらも通じていなかったことから、実際に成果が出るかは疑わしい。
とはいえ、呪文や必殺技の単純な威力のみに頼らず、応用的な戦術を構築する能力があることも分かる。
 
最終決戦では、ザボエラが連れてきた魔界の強力な魔物相手にほぼ無傷で戦い続けていたことからしても、アバンの使徒や関係者以外の人間ではかなり強い部類であることは間違いないと思われる。傲慢な言葉を吐くようになってしまったとはいえ、それを裏付けるだけの実力は確かにあったといえるだろう。
 
比較的クロコダインと比べられやすいが、ハドラー親衛騎団に全く歯が立たなかったところを見ると、善戦していたクロコダインには分が悪いだろうか。例えば【アバン】【キルバーン】と比べて攻撃力が近いと思われるが彼らは搦手にも長けるため、戦力としては劣ってしまうと考えられる。
流石に【バラン】率いる超竜軍団と戦えば彼でも勝ち目が無かったということは、作中で分析されていた通りであろう。せいぜい滅亡が数日延びる程度だったと思われる。
 
バーンパレスの決戦前には既に鍛冶屋になる事を決めていたため、指名前に自ら辞退した。自身とバーンの実力差が圧倒的であり、行ったとして役に立てる可能性はほぼないことへの認識もそこにはあったに違いない。結果論ではあるが、彼がバーンに挑んで瞳にされていたならば、黒の核晶のうちリンガイアの柱を凍結させる者はおらず、バーンの野望は成就していたことだろう。
 
剣も闘気も呪文も一流半ぐらいに卒なくこなせ、武器作りもこなし、更には試し撃ちとはいえダイのアバンストラッシュクロスを受けて(辛うじてだが)無事で済んでいる。欠点なしのオールラウンダーどころか万能の天才。
それなのになぜか小者臭がまとわりつく。どうも作品は「万能キャラよりも一点特化型」のほうが優遇されがちである。同じことがハドラーにも言えて、統括マネージャーとしては最高の人材なのに専門家と張り合っては負けるパターンが、すっかり板についてしまっていた。部下のフレイザードやフェンブレンのように相手の短所を攻める強かさが無いのだ。
いみじくも、マトリフがフレイザード戦後の修行中にダイに言っていた『なんでもできる反面なんにもできないのが勇者って人種さ…』というセリフを体現したようなキャラである…
愛用している剣は作中でも珍しい片刃の剣。名前が付いているのかは不明。ノヴァはこの剣をよく折る。少ない戦闘、特訓シーンのほとんど全てで一度は折っている。最終戦の超魔ゾンビ戦のみ超魔ゾンビの腕に食い込み折れることはなかった(が、回収した様子もない)。闘気の剣があるので不利になる事こそないが。生命の剣を使った時は父バウスンの剣を借りて態々折っていた。戦闘後もまた同じ剣を装備している事から量産品である模様。

名前の由来 Edit

“nova”…新星 から。
颯爽と出現した新キャラだからとの事。どちらかと言えば【ヒュンケル】のようにダジャレ寄りのネーミングキャラだが、デザイン面でも新星を思わせる黒色混じりの青白い髪色のヘアスタイル等でそれを体現されているようだ。