厭々衣服

プレイヤー
変わった………ストライカーか………
どこで変わったストライカーを探せば………

ミトス
ふはははははははは～(ダッシュ)～～～

プレイヤー
変わってるッ！さっさと服を着てッッ！

ミトス
何じゃ…いきなり大声で怒鳴ったりして。
ん…？よく見ると、主……あの～何とか～と言う………
とにかくここに来た管理官じゃな？

プレイヤー
そんなとこだけど………

ミトス
へ～？そういうこと。でも主に服を着ろと言われても、
やっぱり言うことは聞けない聞けない！聞くわけにはいかないッッ！

ミトス
ほんとに不思議じゃ。未来には裸体が人の本当の姿になってると信じてたが、
何百年もして目が覚めても、相変わらずあれこれ身を包んでおる。
がっかりじゃ。ああがっかりじゃ！服着てるこんな世界にがっかりじゃ！

プレイヤー
そんな願いがかなってる方がおそろしいよ………

ミトス
何言ってる？まさか主が服を着てるからって、
儂みたいに服を着ない者を差別していいと思ってるのか？
そんな服は見てるだけでこっちが恥ずかしくなるわ。自分で何とも思んのか？

プレイヤー
コイツの論理はまったく理解不能だ………

ミトス
ふっ、だからそうやって目もそらさずに儂を見てるのじゃな？
ずっとエロ視線を感じてたけが、まさか主だったとはのぅ。

プレイヤー
エロ視線とか………失礼な！

ミトス
ふはは～私のこのパーフェクトボディーには、
老若男女を問わず誰でもイチコロなんじゃ！
まさか主、興味ないと？傷ついた！深く傷ついた！

プレイヤー
エロい目で見られるのを期待してたの？
…まあいい。それはひとまず置いとこう。
気になるのは、どうしてそんなに裸が好きなのかってこと………

ミトス
最初からこうだった訳ではない。それには訳があるのじゃ…。
そう。魔力の流れじゃ。体内には強烈な魔力が循環して流れとる。
服を着ると流れが滞って具合が悪くなる。それで服を着ないことにしたのじゃ。

ミトス
何じゃ。そのまったく信じられないって目つきは？
けど、そのおかげで裸体の美しさと多彩さに気づくことができたわけじゃ。

ミトス
こんなに話してあげたんじゃ、考えてくれてもいいんじゃないのか？
早く服など脱ぎ捨てて、肌と自然が融合する快感を味わうんじゃ！

プレイヤー
お断るっ！来るなあっっ！

ミトス
あら、恥ずかしがらなくてもよい。
儂が手取り足取り教えてあ・げ・る

プレイヤー
ん………ミトス？川岸で何してるの？
遺跡にいると思って、探しに行くところだったんだけど。

ミトス
なんじゃ、儂の安否を気遣ってくれてるのか？
ふん、儂もかつてクロウリーで天才と呼ばれた魔術師。心配ないない！
だがまぁ、せっかく来たんじゃ、ぼんやりしてないで手伝え！

プレイヤー
手伝う？

ミトス
ここでキレイな貝殻をたくさん見つけたところなんじゃ。
ここに置いとくよりはコレクションにした方がいいと思ってな。
わかったらさっさと動け。いちいち言わせるでない！

プレイヤー
どれも同じに見えるけど………キレイの基準がわからないよ。

ミトス
これだから美的感覚の欠如したやつは！
ほら………この2つははっきり違うじゃろ？
…まあよい。主などハナから期待しとらん。まったくアテにならん。

プレイヤー
何だか最近リーダーの威厳がなくなってきたような………

ミトス
ふっ。何言っとる？威厳なんて最初からなかったわ。
求めようともしないなんて主らしくもないわ。まったく?
そんなありもしないものを探し求めるくらいなら、一緒に裸体の境地を楽しめ。

プレイヤー
お断りします！いったいどんだけ人の服を脱がしたいのっ！

ミトス
主の服を脱がす？うぬぼれるでない！
儂の目標は、全ての民を素っ裸にすること！主だけではないわっ！
ムダ話はこれくらいにして、さっさとこの貝殻を持て！

プレイヤー
人使いが荒いなあ………うわっ重い！
結局何も話せないまま終わっちゃった………ったく。

ミトス
はあ。まだこんな高級なお茶を飲むチャンスがあるとはの。
とっても幸せな感じじゃ………ほんとに。

プレイヤー
大げさだなあ。たかが紅茶じゃない…
そう言えば、大陸が黒い影に包まれる前のことについて、
まだ覚えてる？

ミトス
過去の………記憶……か…
大災難が発生した時は、何してたかの………えっと………
そうじゃ！街で子供の服を脱がしてたんじゃ！

プレイヤー
………ちっとも変わってないな。

ミトス
当然じゃ！世界中の人々を裸体へと導くのが儂の願いじゃ！
目標に向かっていつも努力を続けるのは当たり前。
子供は未来の主人公って言うじゃろ。子供のころからきちんとしつけないと！

ミトス
けど、あの時何が起きたのか………思い出せん。
いきなり天地が揺れ動いて、大きな音がしたのは覚えとる。
それから急に深い眠りについて、目覚めたらここにいた。

プレイヤー
また記憶喪失か………

ミトス
何じゃ、そんな顔して。隠してるわけじゃない。
ほんとに思い出せんのじゃ…

プレイヤー
わかってるよ。責めるつもりはないよ。
ただ、どのストライカーもみんなこの部分の記憶がないんだ。
まるで誰かがわざと仕組んだような………

ミトス
どうせずっと遺跡を発掘してるじゃろ？
このまま掘っていったらいずれわかる。おそらくな。いつまでも
落ち込んでないで、全ての人を裸体にする願い、主に託したんじゃからな！

プレイヤー
そんな約束した覚えはないんだけど！？

ミトス
…ん？儂に贈り物？えっ…ええええ！？
こ、これは儂が過去に貝殻集めに使ってた鉄箱ではないか！？
主…どうして？

プレイヤー
これは………キミの箱だったのか。
それもそうだ。中にはいろんな貝殻が詰まってる。確かにキミのもの
だって可能性は高い。これは今日の遺跡探索で見つかったんだ。

ミトス
ありがとう………で、でもいきなり過去の宝物が戻ってくるとは。
何だか………実感がわかぬな………まさか………取り戻せる…とは…

ミトス
ほら、この一番大きくてキラキラしてる貝殻。
儂のお母さんがくれたんじゃ！昔はよく魔力でお母さんに話したいことを、
貝殻に閉じ込めたの………あぁ………懐かしいの。

プレイヤー
だったら貝殻の中の声を聞くことはできる？

ミトス
なにぶん、時間が経っておる。儂もよくわからぬが、とにかくやってみる。
ついでに小さいころの儂がお母さんとどんな楽しいお話をしてたのか
教えてや…あっ、魔力が通じたぞ。聞こえそうじゃ………

ミトス
『おこづかいほしいの！おこづかい！』

ミトス
『オムツしたくない。こんなのヤダ…………ガチャッ！』

ミトス
………や………はは、ははは、ははははははっ！
何もない、何もなかった。あはは、何も聞こえなかった！

プレイヤー
ハハッ………楽しいお話ねえ。

ミトス
言うな！聞かなかったことにしろ！ううう………