DCS F-14

Last-modified: 2025-11-13 (木) 15:13:10

加筆修正にご協力頂けると助かります。
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   〔公式版〕   〔Steam版〕

 

概要

F14B_external.jpg
F-14 Tomcatはアメリカ海軍がF-4 Phantom IIジェット戦闘機の後継機として計画・発注した空母機動艦隊防空用の艦上ジェット戦闘機で、
グラマン社によって設計・生産が行われ1970年に初飛行、1974年から実戦部隊配備開始、アメリカ海軍では2006年に退役となっている。

アメリカ海軍以外で唯一のF-14運用国がイラン空軍であり、1976年から78年にかけて輸出入と配備となり、
2021年現在でも少数機が実戦運用されている。

 

F-14への性能要求としては、当時アメリカの仮想敵国であるソビエト連邦がTu-95やTu-22といった大型爆撃機に非常に長射程の空対艦ミサイルを搭載しアメリカ艦隊に向けて(当時空母機動艦隊の防空を担っていたF-4 PhantomIIによる)防空圏の外側から迎撃不可能なほど多数の対艦ミサイルで攻撃してくる戦術が危険視されていたことから、
長時間にわたり艦隊上空を哨戒でき、遠距離の敵爆撃機を索敵・識別可能な高性能レーダーを持ち、発見した敵機を撃墜可能とする長射程・大威力な新型空対空ミサイルを運用できるといったことがあった。
もともとこれらの要求を満たす新型戦闘機としてF-111 Aardvarkを空軍用陸上型のAと海軍用艦上型のBを作り分けて実現するはずであったが、F-111Bが重量過大である・戦闘機として鈍重すぎるといった点で海軍の現場からNOを突きつけられ試作機のみに終わり、
改めて海軍のみの要求に従った設計となったのがF-14である。
この経緯により、F-14のレーダー・空対空ミサイル・ジェットエンジンなどのコンポーネントはF-111B向けに開発が進んでいたものを流用することとなった。
また可変翼のコンセプトもF-111から引き継いで採用された。

実機のF-14は、ジェットエンジンの更新や火器管制装置・コクピット表示装置の更新などにより、大きく分けてA/B/D型の3タイプが存在する。
またすべてのタイプについて、新造時は空対空戦闘能力のみを持っていたが、1990年代に無誘導爆弾やレーザー誘導爆弾・GPS誘導爆弾を用いた空対地戦闘能力を追加する改修が行われた。

 

サードパーティのHeatblur SimulationsからリリースされているDCS: F-14モジュールにおいては、F-14Aのほぼ最終増備タイプBlock 135と、F-14Bの2機種がセットとなっている。
(アーリーアクセス開始当初はF-14Bのみ収録であったが、2020年秋にF-14A-135が追加された)
実機のF-14Aの多数型である初期・中期の機体は機首下部センサーやコクピット内機器配置が後のF-14Bと異なっていたりしたが、本モジュールのF-14Aは最終型に近くB型装備を先取りしたものとしており、B型との違いはおおよそジェットエンジンの形式のみというところとなる。
(F-14A-135: プラット&ホイットニー社製TF30-P-414A / F-14B: ゼネラル・エレクトリック社製F110-GE-400)
TF30とF110はノズルの構造・外見がまったく異なっているので、機体の後方を見ることができればF-14AかBかを見分けるのはすぐできる。
初期のF-14Aに搭載していたTF30-P-412はF-14の機体重量に対し推力が不足気味で着艦時の操縦が難しい、大出力時の迎え角変化でコンプレッサーストールを起こしエンジンが異常停止するといった問題があり、F-14に関するネガティヴな評判の多くはこの初期型F-14Aに由来する。
本モジュールのBlock 135はTF30搭載のA型であってもエンジンがデジタル制御化されコンプレッサーストールを起こしにくくなり、また推力も多少増強された後のタイプなので、そこまで不具合は感じないであろう。またB型はエンジンそのものが大出力の新型となっているわけで、当てはまらない。

F-14モジュールの特徴として、レーダーの操作やミサイル照準はパイロットではなく後席に座るレーダー迎撃士官 (RIO) の仕事となっており、シングルプレイでこのシミュレーションを行うために Jester君 とニックネームがつけられた後席RIO再現AIと対話しながら空対空戦闘をこなすこととなっている。
またオンライン・マルチプレイにおいては、1機のF-14に異なる場所からネットワーク越しにパイロットとRIOの2人のプレイヤーが乗り込んで協力プレイを行うこともできる。

将来的なアップデートについて

  • ED公式の動画よりF14Bの改修型(スパローホークHUD搭載)が追加される可能性あり(2025/01現在)
    これによりHUD上に速度や高度が表示されたりJDAMが搭載可能になるかもしれない。
    以下ソース動画
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購入時のアドバイス

メリット

  • 射程NO.1のAAMが撃てる(AIM-54,2024/09現在)
  • DCSでトップクラスのレーダー搭載(レーダーノッチングしている相手も補足可能)
  • DCSでトップの最高高度に行ける(2024/09現在)
  • 可変翼のため高速から低速域まで良好な運動性がある

デメリット

  • エンジン配置によりフラットスピンする事が有る
  • ソロだとジェスターのやり取りがいる
    (レーダーを使いこなすにはRIO(後席)も学ばないといけない)
  • HUD画面と前方視界が第4世代にしては、お粗末
    • 将来のアップデートにより改善される可能性あり(HUDに速度や高度表示できるようになる)
  • 操縦は丁寧に行わないと空中分解等につながる

まとめ

DCS界隈でトップ3に入る人気機体です
上記に示す通り空対空においてはスナイパーのような運用が出来るのが醍醐味です。
ただ後席とのやり取りや操作方法を覚える事になったりUIも厳しい部分も有るので、
習熟には苦労するかもしれません。
また対地攻撃は、基本的な機能しか有りません
上記を上回るマーベリック効果が有るので頑張って習熟しカッコ良く飛びましょう
正直、アビオニクスやエンジンを考慮に入れると3.5世代だと思う

日本語化

キーアサイン

パイロット(前席)

Chuk's guideより
40%

優先度の高いもの

  • JESTER メニュー: A  
    • TrackIR使用者はspecial設定で「頭の動きをを使用する」を推奨(Chuk's guideより)
      画像

      40%

  • ストアリリース: トリガー (最初のクリック)
  • ターゲット指定: 上 / 前 / 下
  • ウィングスイープ: 自動モード / 前 / 後
  • CAGE/SEAM ボタン: CAGE/SEAM
  • PLM ボタン: PLM
  • オートパイロットリファレンス / ノーズホイールステアリング: オートパイロットリファレンス / ノーズホイールステアリング
  • スピードブレーキ: 出し入れ

余裕があれば割り当てたいもの

  • HCU スティック: 上下左右  
  • HCU オフセット: HCU オフセット  
  • HCU ハーフアクション / フルアクション: HCU ハーフアクション / フルアクション  
  • レーダー高度バーの増加 / 減少: レーダー高度バーの増加 / 減少  
  • レーダー方位スキャンの狭化 / 広化: レーダー方位スキャンの狭化 / 広化

RIO(後席)

Chuk's guideより
40%
HCUのスティック軸に関して
X軸はHCU 左右に割り当てる.Y軸は HCUの上下に割り当てる

LANTIRNセンサー

Chuk's guideより
40%

ゲームパッドレイアウト

F-14_Pilot_Gamepad_Layout.png
(WIP)_F-14_RIO_Gamepad_Layout.png

始動

始動手順

うっかりはんぞー氏より

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TomcatはAPU(補助動力装置)を搭載していないため、始動には地上支援機材が必須です 。JESTER AIを使用する場合、手順の多くはJESTERが実行してくれます 。

  1. Pilot (Pre-Start):
    • 通信メニュー(\)を開き、Ground Crew に Ground Electric Power と Ground Air Supply の接続を要求します。
    • ICS(Intercom)を HOT MIC に設定し 、JESTER AIメニュー(Aキー)から STARTUP を要求します 。
    • JESTERの通信チェックに応答(Loud and Clear)します 。
    • 射出座席(Ejection Seat)を ARMED にします(JESTERがキャノピーを閉じます) 。
    • Oxygen スイッチをON 、Emergency Wing Sweep Handle を OVERSWEEP (AFT) に設定します 。
  2. Pilot (Engine Start):
    • AIR SOURCE スイッチを OFF に設定します 。
    • Engine Crank スイッチを R (Right) にします 。
    • エンジンのN2が20% RPMに達したら、右スロットルを IDLE に入れます 。
    • EGT(排気ガス温度)と油圧(Oil Pressure)を監視します 。
    • 右エンジンが安定したら、Engine Crank スイッチを L (Left) にし、左エンジンも同様に始動します 。
  3. Pilot (Post-Start):
    • 両エンジンが安定したら、HYD TRANSFER PUMP を NORM に 、AIR SOURCE を BOTH ENG に設定します 。
    • 地上電源と地上空気を切り離すよう地上クルーに要求します 。
  4. RIO (INS Alignment):
    • JESTER AIがこのプロセスを自動で開始します 。
    • (手動の場合: RIOは WCS を STBY 、Nav Modeを GND ALIGN (地上) または CVA (空母) に設定します。地上基地の場合、CAP パネルから現在地の座標(緯度、経度、高度、磁気偏角)を手動で入力する必要があります )。
  5. Alignment & Final:
    • JESTERメニューからINSアラインメントの精度(INS GO FINE など)を選択します 。FINE を選択した場合、アラインメント(INS Alignment)に約8分かかります 。
    • Pilotは VDI, HUD, HSD の電源を入れ、HSDを TID モードに設定します 。
    • アラインメント完了後、JESTERが「Ready to Taxi」とコールします 。
    • AFCSパネルのSAS (PITCH, ROLL, YAW) スイッチを全てONにし 、タキシングのために ANTI-SKID SPOILER BK スイッチを OFF にします 。

注意点

  1. 外部電源必須: TomcatはAPU(Auxiliary Power Unit)を搭載していないため、始動には必ず地上電源(Ground Electric Power)と地上空気(Ground Air Supply)が必要です 。
  2. INSと冷却: INSアラインメントはWCS(Weapon Control System)の作動を必要とします。WCSは冷却(Liquid Cooling)が必要であり、そのためには両エンジンが作動し、かつPilotが AIR SOURCE スイッチを BOTH ENG に設定している必要があります 。
  3. アラインメント時間: 最も高精度な (FINE) INSアラインメントには約8分かかります 。

飛行

特性

  • F-14 の主翼は、飛行中に自動的に角度を変更することができます。高速飛行時には後退角を大きくし、低速飛行時には後退角を小さくすることで、最適な飛行性能を得ることができます。  
  • F-14 の胴体と主翼は、F-4 ファントムよりも高い高度まで上昇することができます。  
  • F-14 のツインテールは、優れた安定性を提供します。

禁止操作

  • F-14B の GE F110 エンジンでは、アフターバーナーを使用した離陸および発艦は原則禁止とされています。これは、離陸時のエンジン故障時に制御不能になる可能性があるためです。*1
  • spoiler は、着陸時や低速飛行時に使用すると、失速を引き起こす可能性があります。

離陸

飛行場 (Shore Takeoff)

  1. 滑走路にラインナップしたら、Emergency Wing Sweep Handle を一番前 (20°) に動かし、押し下げてカバーを閉じます 。
  2. MASTER RESET ボタンを押します (これを忘れるとAUTOモードが正常に作動しません) 。
  3. Wing Sweep Thumb Switch で翼を一度後退させ、再び前進させて動作確認 (exercise) します 。
  4. Wing Sweep Thumb Switch を AUTO モード(上)に設定します 。翼が自動で20°に設定されるのを確認します 。
  5. ANTI-SKID SPOILER BK スイッチを BOTH (UP) に設定します 。
  6. Flaps レバーを UP に設定します 。
  7. Takeoff Elevator Trim を 0° に設定します 。
  8. スロットルを MIL Power (90% N2) に設定して離陸滑走を開始します 。
  9. 注意: F-14BのF110エンジンでは、エンジン故障時の制御性(controllability concerns)の問題から、フルアフターバーナー (Full afterburner) で の離陸は禁止されています 。

空母 (Carrier Takeoff)

  1. カタパルトにアラインしたら、タキシーディレクターの指示に従い、翼を OVERSWEEP (75°) から展開します(Emergency Wing Sweep Handle をFWD (20°) に設定) 。
  2. MASTER RESET ボタンを押します 。
  3. Wing Sweep スイッチを AUTO に設定します 。
  4. Flaps レバーを DOWN に設定します 。
  5. Nose Strut スイッチを KNEEL に設定し、機首を下げてランチバー(launch bar)を伸ばします 。
  6. スロットルを少し開け、ランチバーをカタパルトシャトル(catapult shuttle)に接続します 。
  7. カタパルトのテンションがかかったら、Takeoff Elevator Trim を 2~3° Nose Up に設定します 。
  8. Shooter(Catapult Officer)の「Engine Run Up」シグナルで、スロットルを MIL Power に設定します 。
  9. 注意: 地上離陸と同様、フルアフターバーナーでのカタパルト発進は禁止されています 。
  10. フライトコントロール(control wipeout)をチェックし 、Shooterに Salute (デフォルト: LSHIFT+U) を送ります 。
  11. 発艦後、Clearing Turn(左へ20°)を行います 。

関係する速度

  • 地上離陸ローテーション (Rotation): 約 140 kts
  • ギア上げ (Gear Up): 250 kts 未満
  • フラップ上げ (Flaps Up): 225 kts 未満
  • 空母発艦後のクリアリングターン: 300 kts

巡航

F-14BはF110エンジンの搭載により、30,000フィート以上での「快適な巡航(cruise comfortably)」が可能となり、航続距離と生存性が向上しています 。

自動操縦

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F-14のAFCS (Automatic Flight Control System) は、パイロットの負担を軽減する「リリーフモード」を提供します 。使用するには、3つの SAS (PITCH, ROLL, YAW) がすべてONである必要があります 。

  • Attitude Hold (姿勢維持):
    Autopilot Engage スイッチをONにすると、現在のピッチ(±30°以内)とロール(±60°以内)を維持します 。
  • Altitude Hold (高度維持):
    Autopilot Altitude Hold Mode スイッチを ALT (FWD) に設定します 。VDIに A/P REF 警告灯が点灯したら 、スティックの Autopilot Reference/Nosewheel Steering ボタンを押すと、その時点の高度を維持します 。
  • Heading Hold (機首方位維持):
    Autopilot Heading Mode スイッチを HDG (FWD) に設定すると、現在の磁方位を維持します 。
  • Ground Track (対地軌跡維持):
    Autopilot Heading Mode スイッチを GT (AFT) に設定します 。A/P REF ライト点灯後、Autopilot Reference ボタンを押すと、風の影響を補正し、INSが計算した対地軌跡を維持します 。
  • APC (Approach Power Compensator / Autothrottle):
    Throttle Mode Switch を AUTO に設定すると、着陸アプローチ中に理想的なAoA(ON SPEED AoA)を維持するようにスロットルを自動制御します 。このモードは、ギアダウン、飛行中、かつスロットルが75%~90% RPMの範囲にあるときにのみ係合します 。

着陸

成功への鍵

チャックガイドによれば、Tomcatの着陸(特に空母着陸)を成功させる鍵は、速度計ではなくAoA(Angle of Attack)を管理することです。

  • AoA Indexer を信じる: HUDの "E" ブラケット は不正確で更新が遅いため「忘れる(forget)」べきであり 、代わりにキャノピーフレームの横にある AoA Indexer を使用することが強く推奨されています 。アプローチ中は常にオレンジ色のドーナツ(OPTIMUM / ON SPEED) が点灯するよう、スロットルとトリムで調整し続けます。
  • DLC (Direct Lift Control) の活用: "ON SPEED AoA" を達成したら、グライドスロープ(glide slope)からのズレは、ピッチやパワーではなく DLC で修正します 。スティックの DLC Thumbwheel を使い、機首のピッチを変えずに降下パスを微調整します(前で降下、後で上昇) 。
  • 操作の分離 (Pitch for Speed, Power for Altitude): アプローチ中の基本的な考え方は、「ピッチで速度(AoA)を、パワー(スロットル)で高度(降下率)を」コントロールすることです 。
  • フレア禁止 (空母): 空母への着艦では、機首上げ操作(Flare)は絶対に行いません 。"ON SPEED AoA" を維持したまま、甲板に叩きつける(controlled crash)ように着艦します 。
  • タッチダウン時のMILパワー (空母): 甲板にタッチダウンする瞬間、スロットルを MIL Power(アフターバーナーの手前)まで押し込みます 。これは、フックがワイヤーを掴まなかった場合(Bolter)に即座に再上昇するためです 。

関係する速度

着陸パターン(Shore / Carrier共通)における一般的な速度の目安です。

  • ブレイク (Break): 300–350 kts
  • ギア・ダウン (Gear Down): 250 kts 未満
  • フラップ・ダウン (Flaps Down): 225 kts 未満
  • ダウンウインド・アビーム (Downwind Abeam / On Speed AoA): 約 140–150 kts

対空

武装一覧

  • M61 Vulcan: 20mm ガトリング砲
  • AIM-9L/M Sidewinder: IR (赤外線) 誘導ミサイル
  • AIM-7M Sparrow: セミアクティブ・レーダー誘導ミサイル
  • AIM-54A/C Phoenix: アクティブ・レーダー誘導ミサイル(長射程)

武装の使い方

M61 Vulcan 20mm 機関砲

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Master Arm をON、HUDをA/Aモード、Weapon Selector を GUNS に設定します 。レーダーでターゲットをSTTロック (例: PilotのPALモード ) すると、HUDに正確なリード(lead)情報が表示されます 。


AIM-9 Sidewinder 空対空ミサイル

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Master Arm をON、SW COOL スイッチをONにし、シーカーを冷却します(完全な性能には60秒待機) 。Weapon Selector を SW に設定します 。ターゲットの赤外線をシーカーが捉え、トーン(aural tone)が甲高い音(high-pitch screeching sound)になったら発射します 。CAGE/SEAM ボタンでシーカーをアンケージし、広い範囲でロックオンさせることも可能です 。


AIM-7 Sparrow 空対空ミサイル
Master Arm をON、MSL PREP スイッチをONにし、ミサイルを準備します(約2分) 。Weapon Selector を SP に設定します 。Pilot(ACMモード)またはRIOがターゲットを STT (Single Target Track) モードでロックする必要があります 。 注意: AIM-7はセミアクティブ誘導のため、ミサイルが命中するまで自機のレーダーでターゲットをロックし続ける必要があります 。


AIM-54 Phoenix STTモードでの単一目標の追尾
Master Arm をON、MSL PREP ON、RIOが Liquid Cooling をONにします 。Weapon Selector を PH に設定します 。STTロック後 、トリガーを 3~4秒間長押し して発射します 。


AIM-54 Phoenix TWSモードでの複数目標の同時追尾

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F-14の真骨頂です。Pilotが上記(STT)と同様に兵装を準備し 、RIOがレーダーを TWS AUTO モードに設定します 。WCS(Weapon Control System)が自動的にターゲットを追尾し、脅威度(priority number)を割り当てます 。RIOが A/A Launch Button を押すと、優先順位1のターゲットから順にミサイルが発射されます(最大6目標同時交戦) 。

レーダーの使い方

レーダー操作はRIO(JESTER AI)の主要な任務です 。

  • ディスプレイ (Displays):
    • DDD (Detail Data Display): レーダーの生(raw)の反射を表示するBスコープです 。
    • TID (Tactical Information Display): メインとなるディスプレイ。WCSが処理したトラック情報(HAFUシンボル、高度、速度ベクトルなど)をトップダウン(地図視点)で表示します 。
  • BVR (視界外射程) モード (RIO/JESTER):
    • Pulse Mode (P SRCH): ドップラーフィルターを使用しないモード。あらゆるアスペクトの敵を検出できますが 、グラウンドクラッター(ground clutter)に弱くなります 。TIDにトラックは表示されません 。
    • Pulse Doppler Mode (PD SRCH): ドップラーフィルターを使用し、クラッターを除去して長距離探知を可能にします 。ただし、自機に対して直角に飛行する(notching)ターゲットや、自機とほぼ同じ速度で離れていく(Zero Doppler Filter)ターゲットは探知できません 。
    • RWS (Range While Scan): 長距離索敵モード。TIDに最大48のトラックを表示しますが、TID上でターゲットをフック(選択)することはできません 。
    • TWS (Track While Scan): 最も重要なモード。RWSと同様に索敵しつつ、最大24ターゲットを追尾(TIDには18まで表示) 。TIDカーソルでターゲットをフック(soft lock)でき 、AIM-54による複数目標同時攻撃(最大6目標)の基盤となります 。
  • ACM (近接戦闘) モード (Pilot):
    • PLM (Pilot Lockon Mode): (スロットルのボタン)HUDのADL(照準レティクル)前方にいる最初のターゲットをロックします(5 nmまで) 。
    • VSL (Vertical Scan Lockon): (Target Designateスイッチ上下)機首方位の垂直面(-15°~+55°)をスキャンし、最初のターゲットをロックします(5 nmまで) 。
    • PAL (Pilot Automatic Lockon): (Target Designateスイッチ前方)前方±20°の範囲をスキャンし、最初のターゲットをロックします(15 nmまで) 。

対抗手段

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  • 種類: Flares(IRミサイル用) 、Chaff(レーダーミサイル用) 、ECM Jammer(AN/ALQ-126、敵レーダー妨害用) の3種類です。
  • RWR (Radar Warning Receiver): AN/ALR-67を搭載 。脅威の種類(SAM, AAA, AI)とロックオン(点灯)、ミサイル発射(点滅)を警告ライトで表示します 。
  • Pilotによる投下: Pilotはスティックの DLC Toggle / Countermeasure Dispense ボタンで対抗手段を投下できます 。
  • Chaff/Flareの選択 (重要): Pilotがこのボタンで投下する種類は、RIOが設定する Flare Mode Switch の位置に依存します 。
  • スイッチが PILOT の場合: Pilotは Flares を投下します 。
  • スイッチが NORM または MULT の場合: Pilotは Chaff を投下します 。
  • RIO/JESTERによる管理: RIOは AN/ALE-39 パネルで、ChaffとFlareの投下プログラム(数量、間隔)を詳細に設定できます 。JESTER AI(Defensiveメニュー)にも管理を任せることができます 。
  • ECM Jammer: RIOが AN/ALQ-126 パネルで操作します 。STBY でウォームアップ後、REC(受信/分析)または RPT(妨害)モードを使用します 。

対地

武装一覧

  • 無誘導爆弾 (Unguided Bombs): MK-81, MK-82, MK-83, MK-84, MK-20 Rockeye (クラスター爆弾)
  • レーザー誘導爆弾 (Laser-Guided Bombs): GBU-10, GBU-12, GBU-16, GBU-24 Paveway II
  • ロケット (Rockets): ZUNI MK-71
  • デコイ (Decoy): ADM-141 TALD(Tactical Air-Launched Decoy)。敵のSAMレーダーを欺瞞するための滑空デコイです 。
  • 機関砲 (Gun): M61 Vulcan

武装の使い方

M61 Vulcan 20mm機関砲

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RIO / JESTER AI の操作

  • RIOは特に対地射撃のための設定を行う必要はありませんが、JESTER AIを使用している場合、Pilotが機関砲を選択すると自動的に対地モードに対応します。
    Pilot の操作
  1. Master Arm スイッチを ON (UP) にします 。
  2. HUDモードを A/G (対地) に設定します 。
  3. Gun Rate スイッチを LOW または HIGH に設定します(対地ではLOWが推奨されます) 。
  4. Weapon Selector (兵装セレクター) を GUNS (UP) に設定します 。
  5. 重要: AIR SOURCE スイッチが BOTH ENG になっていることを確認します。機関砲の作動にはエンジンからの圧縮空気(bleed air)が必要です 。
  6. ターゲットに対し、20°~30°程度の角度で降下(Dive)します 。
  7. HUDに着弾点(DiamondまたはCross)が表示されます。ターゲットに重ねます 。
  8. TRIGGER SECOND STAGE (トリガー2段目) を引いて射撃します 。

無誘導爆弾
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無誘導爆弾には、主に2つの投下方法があります。

  • CCIP (Computer Pilot): 目標に向かって降下し、HUDに表示される着弾点(Pipper)を目標に重ねて投下します 。
  • CCRP (Computer Target): 事前に目標を指定(Designate)し、水平飛行のままHUDの指示に従って投下します 。

RIO / JESTER AI の操作 (CCIP/CCRP 共通)

  1. 兵装選択 (WPN TYPE): MK-82 などの使用する爆弾を選択します 。
  2. 攻撃モード (ATTK MODE):
    • CCIPの場合: CMPTR PLT (Computer Pilot) を選択します 。
    • CCRPの場合: CMPTR TGT (Computer Target) を選択します 。
  3. 投下モード (DLVY MODE):
    • STP (Step) または SGL (Single): ボタンを1回押すごとに1発投下します 。
    • PRS (Pairs): 1回押すごとに2発(ペア)で投下します 。
    • RPL (Ripple): ボタンを押している間、設定した間隔(Interval)と数量(Quantity)で連続投下します 。
  4. 信管 (Fuze): MECH FUZE (機械信管) を NOSE (機首) に、ELEC FUZE (電子信管) を INST (瞬発) に設定します 。
  5. ステーション (Stations): 爆弾が搭載されているステーションの安全スイッチを ARM(上)にします 。
    (JESTER AIを使用する場合、PilotはA/G HUDモードでJESTERメニューを開き、AIR-TO-GROUND WEAPONS から同様の設定を指示します )

Pilot の操作 (CCIP / Computer Pilot モード)

  1. Master Arm スイッチを ON (UP) にします 。
  2. Weapon Selector (兵装セレクター) を OFF に設定します(ボタンを押し込みながら下に倒す) 。
  3. HUDモードを A/G (対地) に設定します 。
  4. Wing Sweep (可変翼) スイッチを BOMB モード (DOWN) に設定します(翼が55°に固定されます) 。
  5. ターゲットに対し、30°~40°程度の角度で降下(Dive)します 。
  6. HUDに爆弾着弾点(Bomb Impact Point Pipper)が表示されたら、それをターゲットに重ねます 。
  7. Store Release (兵装投下) ボタンを押して投下し、機体を引き起こします 。

Pilot の操作 (CCRP / Computer Target モード)

  1. 上記 CCIP のステップ1~4 (Master Arm, Weapon Selector, HUD, Wing Sweep) を実行します 。
  2. Target Designate (TD) スイッチの UP/DOWN を使い、HUD上の指定ダイアモンド(Designator Diamond)を目標地点に動かします 。
  3. ダイアモンドが目標に重なったら、TDスイッチを FWD (前) に押し、目標を指定(Designate / Lock)します 。
  4. 機体を水平飛行に戻し、HUDの Velocity Vector (速度ベクトル) を Bomb Fall Line (投下ライン) に合わせます 。
  5. 投下タイミングを示す Lower Solution Cue がHUDの上から降下してきたら、Store Release (兵装投下) ボタンを押し続けます 。
  6. Upper Solution Cue が Velocity Vector に重なると、爆弾が自動的に投下されます 。ボタンを離します。

ZUNI ロケット弾
RIO / JESTER AI の操作

  1. 兵装選択 (WPN TYPE): LAU-10 (ZUNIロケット) を選択します 。
  2. 攻撃モード (ATTK MODE): CMPTR/PLT (Computer Pilot) を選択します 。
  3. 投下モード (DLVY MODE): SGL (Single) または RPL (Ripple) を選択します 。
  4. 信管 (Fuze): MECH FUZE を NOSE、ELEC FUZE を INST に設定します 。
  5. ステーション (Stations): 搭載ステーションを ARM します 。
    (JESTER AIを使用する場合、PilotはA/G HUDモードでJESTERメニューを開き、AIR-TO-GROUND WEAPONS から同様の設定を指示します )

Pilot の操作

  1. Master Arm スイッチを ON (UP) にします 。
  2. Weapon Selector (兵装セレクター) を OFF に設定します 。
  3. HUDモードを A/G (対地) に設定します 。
  4. Wing Sweep (可変翼) スイッチを BOMB モード (DOWN) に設定します 。
  5. ターゲットに対し、20°~30°程度の角度で降下(Dive)します 。
  6. HUDに着弾点(DiamondまたはCross)が表示されます。ターゲットに重ねます 。
  7. TRIGGER SECOND STAGE (トリガー2段目) を引いてロケットを発射します 。

GBU-12/16/24 レーザー誘導爆弾

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GBU-12/16/24の誘導には LANTIRN ターゲティングポッド が必要です。

レーザーコードの設定 (Laser Code Setup)

  • 搭載するGBU爆弾のレーザーコード(デフォルトは 1688)と、LANTIRNポッドの照射コードを一致させる必要があります 。
  • GBU側のコードは地上でしか変更できません 。
  • RIO(またはJESTER)がLANTIRNポッド側のコードを設定します 。

RIO (人間) の操作

  1. LANTIRNポッドの電源(Targeting Pod Power Switch)を POD に入れ、8分間ウォームアップします 。
  2. ウォームアップ後、LANTIRN Mode スイッチを OPERATE にし、Laser Arm スイッチを ARM にします 。
  3. LANTIRN VIDEO スイッチを FLIR に、TID Mode を TV に設定し、TIDにポッド映像を表示します 。
  4. LANTIRNスティックの Slider(スライダー)と S4 Hat(右ハット)を使い、レーザーコードをGBUと一致させます 。
  5. WPN TYPE で GBU-12 を選択し、ATTK MODE を MAN (Manual)、信管を NOSE と INST に設定します 。
  6. LANTIRNスティックでターゲットを探し(Slew)、Left Four-Way Hat (S3) で Area Track (UP) または Point Track (DOWN) を実行してターゲットをロックします 。
  7. LANTIRNトリガー(2段目)を押してターゲットを指定(Designate)します 。
  8. Pilotが爆弾を投下した後、着弾(TIMP)までレーザーを照射し続けます(トリガー1段目または Laser Latched ボタン) 。

JESTER AI の操作 (Pilotから指示)

  1. PilotはA/G HUDモードでJESTERメニューを開き、AIR-TO-GROUND WEAPONS から GBU-12、MANUAL、SINGLE、NOSE FUZE を選択します 。
  2. JESTERメニューの NEXT PAGE -> SET LASER CODE UTILITY から、GBUと同じコード(例: 1688)をJESTERに設定させます 。
  3. ターゲットの索敵・指定をJESTERに指示します。
    • QMAP: SET Q MODE UTILITY -> QMAP MARKER UTILITY を選択し、F10マップマーカーを指定させます 。
    • QEYEBALLS: HEAD CONTROL UTILITY -> QEYEBALLS UTILITY を選択し、Pilotの視線(赤い円)でターゲットを指示します 。
    • JESTER Search: SEARCH FOR TARGETS を選択し、JESTERに索敵させます 。
  4. ターゲットを捕捉後、NEXT PAGE -> DESIGNATE UTILITY を選択して指定させます 。
  5. JESTERはインパクト(TIMP)の10秒前から自動的にレーザーを照射します 。

Pilot の操作

  1. 上記 CCIP のステップ1~4 (Master Arm, Weapon Selector, HUD, Wing Sweep) を実行します 。
  2. VDI Mode を TV に設定し、LANTIRNの映像をVDI(正面ディスプレイ)にも表示させます 。
  3. RIO/JESTERがターゲットを指定すると、HUDにステアリングキュー(Steering Cue)とTREL(Time to Release)が表示されます 。
  4. HUDの指示に従って飛行し、TRELが0になり Bomb Release Cue がラインに重なったら、Store Release ボタンを押して爆弾を投下します 。
  5. 重要: 投下後、LANTIRNポッドがターゲットを照射し続けられるよう、機体を穏やかに旋回させ、ポッドの視界が機体で遮られない(Masked)ようにします 。

ADM-141 TALD デコイ
TALD (ADM-141) は、敵の防空網(SAM)を欺瞞するための滑空型デコイです 。

RIO / JESTER AI の操作

  1. 兵装選択 (WPN TYPE): TALD を選択します 。
  2. 投下モード (DLVY MODE): SGL (Single) または RPL (Ripple) などを選択します 。
  3. ステーション (Stations): 搭載ステーションを ARM します 。
    (JESTER AIを使用する場合、PilotはA/G HUDモードでJESTERメニューを開き、AIR-TO-GROUND WEAPONS から同様の設定を指示します )

Pilot の操作

  1. Master Arm スイッチを ON (UP) にします 。
  2. Weapon Selector (兵装セレクター) を OFF に設定します 。
  3. HUDモードを A/G (対地) に設定します 。
  4. RWR(レーダー警報受信機)で脅威(SAMレーダー)の方向を確認し、その方向に機首を向けます 。
  5. 十分な高度と速度(高度と速度があるほどTALDの滑空距離が延びます)で飛行します 。
  6. Store Release (兵装投下) ボタンを押してTALDを投下します 。TALDは投下後に翼を展開し、敵レーダーに向かって滑空します 。

外部リンク

公式サイト(販売ページ)

コメント


*1 現実では禁止とされているが、DCSではアフターバーナーを使用した離陸は特に問題ないので気にしなくても良い。
https://forum.dcs.world/topic/192266-no-afterburners-on-takeoff-for-the-bd/