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〔公式版〕 〔Steam版〕
概要
Fw 190 A-8 「アントン」は、第二次世界大戦中に広く使用されたドイツの単座単発戦闘機です。 設計者はクルト・タンクで、1930 年代後半に設計されました。 Me 109 と並んで、Fw 190 はドイツ空軍の主力戦闘機となりました。 頑丈な機体と強力な BMW 801 空冷星形エンジンにより、Fw 190 は爆撃機キラー、戦闘爆撃機、夜間戦闘機としてもその実力以上の活躍を見せました。
Fw 190 の開発は 1938 年の夏に始まり、1939 年 7 月 1 日に初飛行を行いました。 当初は BMW 139 エンジンを搭載していましたが、後に BMW 801 エンジンに変更されました。 この変更により、機体の構造強化やコックピットの位置変更など、大幅な設計変更が必要となりました。 また、Fw 190 は、当時の他の航空機とは異なり、油圧システムではなく、電気系統を多用していました。
Fw 190 は、1941 年以降、西部戦線、東部戦線、北アフリカ戦線など、ドイツ空軍が作戦を行ったすべての主要な戦線に投入され、成功を収めました。 特に、西部戦線では、スピットファイア Mk.V を凌駕する性能を発揮し、連合軍に衝撃を与えました。 しかし、高高度性能は Me 109 よりも劣っていたため、高高度戦闘機としては Me 109 が使用され続けました。
Fw 190 は、その優れた性能と汎用性から、ドイツ空軍のパイロットに高く評価されました。 オットー・キッテル、ヴァルター・ノヴォトニー、エーリヒ・ルドッファーなど、多くのエースパイロットが Fw 190 に搭乗し、戦果を挙げました。 Fw 190 は、第二次世界大戦におけるドイツ空軍の象徴的な戦闘機の一つと言えるでしょう。
購入時のアドバイス
メリット
- 強力なエンジンと優れた自動化: 搭載されているBMW 801D-2エンジン は、Kommandogerät(コマンドゲレート)と呼ばれる先進的なエンジン制御ユニットによって管理されています 。これにより、スロットル操作だけでプロペラピッチ、混合比、過給機のギアなどが自動的に調整され、パイロットの負担が大幅に軽減されます 。
- 卓越した戦闘力: スピットファイア Mk.Vと比較して、ロールレート、速度、加速、ダイブ性能で優れていました 。強力な武装を搭載しており 、「空飛ぶ戦車」とも感じられる頑丈な機体です 。
- 優れた設計思想: クルト・タンクは、本機をレース馬ではなく「Dienstpferd(軍馬)」として設計しました 。これにより、不整地からの運用能力、短期の訓練を受けた兵士による整備性、そして高い耐久性を実現しています 。
- 人間工学的なコックピット: コックピットレイアウトは人間工学に基づいて設計されており、Bf 109の雑然とした内部とは対照的に、非常に機能的です 。
デメリット
- 高高度性能の低下: Fw 190 Aシリーズの性能は、高度6,000m (20,000 ft)以上で低下し始め、高高度迎撃機としての有効性が制限されました 。
- エンジン管理のシビアさ: エンジンは強力ですが、特に地上でのウォームアップが不可欠です 。オイル温度が低い状態での離陸は、深刻な結果を招く可能性があります 。
- テールドラッガーの難しさ: Fw 190はテールドラッガー(尾輪式)航空機であり、特に離着陸時の操縦には習熟が必要です 。
まとめ
Fw 190 A-8 "Anton" は、ドイツ空軍の主力戦闘機であり、その設計は速度だけでなく、耐久性、整備性、そして過酷な前線の飛行場からの運用能力を重視していました 。
Kommandogerätという画期的なエンジン制御システムにより、パイロットは複雑なエンジン管理から解放され、戦闘に集中することができました 。その結果、強力な武装と相まって、低中高度では連合軍にとって恐るべき脅威となりました 。
DCSにおいて、本機体は「空飛ぶ戦車」 と評されるほどの重厚な飛行感覚と、人間工学に基づいた機能的なコックピット を提供する、やりがいのあるモジュールとなっています。
ガイド/教本
キーアサイン
優先度の高いもの
- Elevator Trim UP/DOWN:エレベーターのトリム調整
- Zoom IN/OUT:ズームイン/アウト
- Fire Cannons & Machineguns (A):機関砲と機銃の発射
- Fire Cannon Outer Wings (B1):外翼機関砲の発射
- Guns Safety Lever Toggle:安全装置の切り替え
- Bomb Release (B2):爆弾の投下
- Radiator Flaps Open/Close:ラジエーターフラップの開閉
- Engine RPM Increase/Decrease:エンジン回転数の増減
- Landing Gear UP/DOWN:着陸装置の上げ下げ
- Flaps:フラップ操作
- COMM Push-to-Talk:無線通信
余裕があれば割り当てたいもの
- Canopy Open/Close:キャノピーの開閉
- Engine Start:エンジンの始動
- Fuel Pump ON/OFF:燃料ポンプのオン/オフ
- Magneto Switch:マグネトスイッチ
- Horizontal Stabilizer Trim:水平尾翼のトリム調整
- Autopilot Engage/Disengage:自動操縦の開始/解除
レイアウト
始動
始動手順
- サーキットブレーカーパネル (Circuit Breaker Panels): コックピット右側にある2つのサーキットブレーカーパネルのカバーを開きます 。
- メインパネル (Main Panel) - ON: 以下のサーキットブレーカーをON (黒ボタンIN) にします 。
- Battery (Sammler) (チャックガイドではバッテリー始動 。公式マニュアルでは通常は外部電源C1を使用し、バッテリーは緊急時のみ )
- Engine Generator
- Ignition Starter (Zündung Anlasser)
- Flight Instruments Power (Meßanlage Überwachung)
- Gunsight & Gun Camera (Bild-und-Zielgerät)
- 後部パネル (Aft Panel) - ON: 以下のサーキットブレーカーをON (黒ボタンIN) にします 。
- FuG 16 ZY Radio (FT-Anlage)
- Landing Gear Drive (fahrwerks Antrieb)
- Landing Flaps Actuation (Landeklappen Betätigung)
- Propeller Pitch Drive (Verstellschraube)
- Propeller Pitch Controls (Verstellschraube)
- Horizontal Stabilizer Trim (Höhentrimm)
- Artificial Horizon (Wendehorizont)
- Engine Generator (Drehstrom Umformer)
- Repeater Compass (Kompaß Anlage)
- Landing Gear Actuation (Fahrwerks Betätigung)
- 武装パネル (Armament Panel) - ON: 以下の武装サーキットブレーカーをON (黒ボタンIN) にします 。
- P80: Outer Wing
- P1: Inner Wing
- P2: Engine-Mounted
- 燃料 (Fuel): 燃料セレクターレバー(左下)を AUF (Open) にセットします 。燃料ポンプ E14 (Forward), E13 (Rear), E96 (Auxiliary) をON (黒ボタンIN) にします 。
- 酸素 (Oxygen): 酸素バルブ(右下)を時計回りに回して開きます 。
- プライミング (Priming): プライマーポンプハンドル(左下)を1~15回操作します(気温による)。
- エンジン制御 (Engine Controls):
- スロットル (Throttle) を ANLASSEN (Start-Idle) の位置にセットします 。
- プロペラガバナー (Propeller Governor Automation) スイッチを Manual (Aft) にします 。
- スロットル上のプロペラピッチロッカー (Propeller Pitch Manual Rocker) でピッチ指示計が12:00になるまでRPMを上げます 。
- プロペラガバースイッチを Automatic (Fwd) に戻します 。
- マグネトースイッチ (Magneto Switch) を M1+M2 にセットします 。
- 始動 (Start):
- スターターカバー(右パネル)を開けます 。
- スターターレバー (Starter Lever) を DOWN の位置で約25秒間保持し、フライホイールを回転させます 。
- スターターレバーを UP の位置に引き上げ、エンジンが始動するまで保持します 。
注意点
- ウォームアップ (Engine Warm-up): 始動後、オイル温度が最低25°Cに達するまで1200 RPMでウォームアップします 。この間、ラジエーターフラップは ZU (Closed) にしておくと早く温まります 。
- 禁止回転域 (RPM Avoidance): エンジンのインペラ損傷を防ぐため、600~1100 RPM の範囲での連続運転は絶対に避けてください 。
- 電源 (Power Source): 公式マニュアルでは、バッテリーの消耗を防ぐため、通常は外部電源 (C1) を使用して始動することが推奨されています 。
飛行
特性
- 安定性: 非常に安定した飛行特性を持っています 。
- エンジン制御: Kommandogerät のおかげで、パイロットはスロットルレバーを操作するだけで、エンジンは現在の飛行条件に最適な設定を自動的に維持します 。
- 過給機: 2速式のスーパーチャージャー(過給機)を搭載しており、高度約 3300 +/- 200 メートルで自動的にギアが切り替わります 。
- 機動性: スピットファイア Mk.Vと比較して、旋回半径では劣りますが 、ロールレート、速度、加速、ダイブ性能で優越しています 。
禁止操作
- 背面飛行 (Inverted Flight): 潤滑システムが故障する可能性があるため、「賢明ではない (ill-advised)」とされています 。
- 急激な操縦 (Sudden Maneuvers): 急激なスティック操作は「壊滅的な結果 (catastrophic consequences)」を招く可能性があります 。
離陸
- 準備 (Preparation):
- 滑走路に正対し、スティックを完全に引き (AFT)、テールホイールをロックします 。
- フラップ (Flaps) を START (Takeoff Position, 10°) にセットします 。
- 水平安定板トリム (Horizontal Stab trim) を 0° にセットします 。
- ラジエーターフラップ (Radiator Flaps) を AUF (Fully Open) にします 。
- 滑走 (Takeoff Roll):
- ブレーキを解除し、スロットルをスムーズに 2700 RPM まで進めます 。
- 機首をまっすぐに保つため、ブレーキは使用せず、ラダー (Rudder) で微調整します 。
- 離陸 (Rotation):
- 速度が 170-180 km/h に達したら、スティックを中立に戻し、機尾を上げます。
- 速度 200 km/h で機首を引きます(Rotate)。(公式マニュアルでは170-180 km/hでの離陸と記載 )
- 上昇 (Climb):
- ギア (Landing Gear) とフラップ (Flaps) は、速度 250 km/h に達する前に格納します 。
- 離陸から3分以内に、スロットルを 2400 RPM(クライムパワー)まで絞ります 。
関係する速度
- 機尾上げ (Tail Rise): 170-180 km/h
- 離陸 (Rotate): 170-200 km/h
- ギア/フラップ最大操作速度 (Max Gear/Flap Speed): 250 km/h
- 最適上昇速度 (Optimal Climb Speed): 280-290 km/h
巡航
巡航速度
- 通常運用 (Normal Operation): 2300 RPM (高度0mで約515 km/h )
- 最大エコノミー (Max Economy): 2100 RPM (高度0mで約465 km/h )
自動操縦
DCS Fw 190 A-8のコックピットには、飛行状態(高度や方位)を維持するための自動操縦 (Autopilot) 装置は装備されていません 。航法は、リピーターコンパス (Repeater Compass) や、AFN-2ホーミングインジケーター (AFN-2 Homing Indicator) を使用した目視航法が基本となります。
着陸
- アプローチ (Approach):
- ダウンウインドレグに高度 300 m で入ります 。
- 速度が 250 km/h を下回ったら、ギア (Landing Gear) を AUS (Down) にします 。
- 速度が 250 km/h を下回ったら、フラップ (Flaps) を AUS (Landing, 60°) にします 。
- ラジエーターフラップ (Radiator Flaps) を AUF (Fully Open) にします 。
- 最終進入 (Final):
- ファイナルターン後、アプローチ速度 220 km/h を維持します 。
- 沈下率は 2.5~5 m/s を目安にします 。
- 接地 (Touchdown):
- 160-180 km/h の速度で接地します 。
- 重要: 接地直後にスティックを引かないでください 。170 km/h 以上でスティックを引くと、バウンドして失速、墜落する危険があります 。
- ロールアウト (Rollout):
- 速度が 100 km/h 以下に落ちたら、スティックを引いてテールホイールをロックします 。
- ラダーで方向を維持し、ラダーが効かなくなってきたら、ブレーキ (Wheel Brake) を優しく断続的に使用して停止します 。
成功への鍵
- 適切な速度と降下率を維持すること。
- 滑走路の端に着陸装置を接地させること。
- 尾輪を固定する前に、航空機が十分に減速するまで待つこと。
- ラダーの効きが悪くなったら、ブレーキを使用して航空機を停止させること。
関係する速度
- ギア/フラップ最大操作速度 (Max Gear/Flap Speed): 250 km/h
- アプローチ速度 (Approach Speed): 220 km/h
- 接地速度 (Touchdown Speed): 160-180 km/h
対空
武装一覧
- 2 x 13 mm MG 131: 機首上面。各475発 。
- 2 x 20 mm MG 151 (Inner): 翼付け根(内翼)。各250発 。
- 2 x 20 mm MG 151 (Outer): 翼外側(外翼)。各125発 。
- 2 x 21 cm BR 21 Werfer-Granate: 翼下対空ロケット 。
武装の使い方
- 準備 (Arming):
- 武装サーキットブレーカー (P80, P1, P2) がONであることを確認します 。
- Master Arm Safety I Switch (MG 131 & 内翼 MG 151) を ON (UP) にします 。
- Master Arm Safety II Switch (外翼 MG 151) を ON (UP) にします 。
- スティックの Gun/Cannon Safety Cover を開きます (UP) 。
- 射撃 (Firing Guns):
- A Button (SPACE): MG 131 機銃と内翼 MG 151 機関砲を発射します 。
- B1 Button (RALT+SPACE): 外翼 MG 151 機関砲を発射します 。
- ロケット (Firing Rockets):
- Rocket Arming Switch (SICHERHEITSSCHA. GERÄT 21) を Ein (Armed) にします 。
- B2 Button (RSHIFT+SPACE): ロケットを発射します 。
- ロケット架(大きな抵抗になります)を投棄するには、Arming Switchを Ein にした上で、Rocket Jettison Switch (ABSPRENGSCHA. GERÄT 21) を Ein にします 。
対地
武装一覧
- SC シリーズ (汎用爆弾):
- SC-50 (50 kg)
- SC-250 (250 kg)
- SC-500 (500 kg)
- SD シリーズ (徹甲爆弾):
- SD-250
- SD-500 A
- AB シリーズ (クラスター爆弾):
- AB-250
- AB-500
武装の使い方
- 準備 (Arming):
- Master Arm Safety I Switch を ON (UP) にします 。
- Bomb Release Mode Selector Switch(計器パネル中央下部)を設定します 。
- 攻撃プロファイル (Attack Profile):
Sturz (Left side): 急降下爆撃 (Dive Bombing)
Wagerecht (Right side): 水平爆撃 (Level Bombing) - 信管設定 (Fuze Setting):
OV (Ohne Verzögerung): 遅延なし (Without Delay) / 瞬発
MV (Mit Verzögerung): 遅延あり (With Delay)
- 攻撃プロファイル (Attack Profile):
- 注意: 遅延信管の遅延時間(秒数)などは、ロードアウト設定画面であらかじめ設定する必要があります 。
- 投下 (Release):
- B2 Button (RSHIFT+SPACE): 爆弾を投下します 。
- 急降下爆撃プロファイル (Dive Bombing Profile):
- 高度 2000 m、速度 350 km/h でターゲットに接近します 。
- スロットルをアイドルにし、45°~60°の角度で降下します 。
- 速度計に記載されている高度別の最大ダイブ速度を超えないよう注意します 。
- 高度 1 km ~ 500 m の間で爆弾を投下します 。
- 投下後、フルパワーで離脱します 。
