概要
DQ9で初登場したシステム。呪文がたまに想定以上の威力を発揮する。
今作でもあまり仕様は変わっておらず、発生すると画面が紫に点滅すると共に呪文の発動音が変化し、回復呪文なら「かいしんの○○○」、攻撃・弱体呪文なら「○○○がぼうそう!」とポップアップメッセージに表示される。
加えてオフラインモードの場合は下メッセージにも魔力が暴走した!といった旨が表示される。
暴走した呪文は攻撃・回復呪文ならダメージまたは回復量が2.2~2.4倍に、弱体呪文なら高確率で弱体効果が成功する(有志の検証によると成功率が約5倍になる)。強化呪文は暴走しない。
つまるところ呪文版会心の一撃であり、会心の一撃に反応して怒るモンスターは暴走でも怒るようになっているケースが多い。
暴走した呪文は【会心ガード】や【会心完全ガード】によって(その呪文が盾ガードできるかどうかには関係なく)軽減・無効化可能な点も会心の一撃と同じである。
DQ9では基本的に暴走率が低く、戦略には組み込みづらかったが、本作では能動的に暴走率を上げることができるようになった。
その手段は武器・腕装備の錬金効果、アクセサリの【モノクル】、職業スキルや両手杖・スティックスキルのスキル効果、【かいしん率・じゅもん暴走率アップ】のような状態変化、設置型特技の【暴走魔法陣】系など多岐に渡る。
また、会心率を上げる補助効果(【会心まいしんラップ】や武闘家・踊り子の【おうえん】など)の多くは暴走率にも影響する。
ただし、全ての呪文は会心補正(【会心の一撃】参照)が1/2に設定されているため、装備やスキル、状態変化でプラスされた暴走率は実際の数値の半分で計算されており、暴走率自体はどれだけ盛っても効果が実感しづらいものになっている。
現在では、【超暴走魔法陣】の確定きようさラインに到達しやすくなったため、両手杖持ちの職は100%暴走させることが容易となっている。
特に魔法使いはCTのない【超暴走魔法陣・零】が使えるため、切れ目なく暴走させることができる。
両手杖以外の武器でも、賢者の扇、スーパースターの鎌など、確定で暴走させるスキルを持つものも増えてきている。
また、超暴走魔法陣と短剣・鞭の【状態異常成功率アップ】と組み合わせると弱体呪文の成功率も凄まじいことになる。
杖以外の武器を使う関係でこの戦術を利用する場面は少ないが、魔法使い複数で【大魔獣イーギュア】と戦う場合などは重要になってくる。
敵側も呪文を暴走させる事がある。
ただし【痛恨の一撃】同様、敵に暴走率が設定されているのではなく「暴走する呪文」が行動の1つとして割り当てられているため、暴走するのは「特定の敵が(特定の条件下で)使用する特定の呪文」のみとなっている。
【サイコマスター】【エビルソーサラー】といった敵は、高確率で暴走する呪文を使用する。
また、【災厄の王】など「普段使う呪文は暴走しないが、怒り時は必ず暴走する」と設定されている敵もいる(ただし災厄の王のドルマドンは他の技と比べるとあまり脅威ではない)。
上記の通り暴走呪文は会心ガードで軽減可能なので、暴走させるとわかっている敵が相手なら使っておくとよいだろう。
変遷
Ver.1.1
Ver.1.0では弱体呪文が暴走した場合に完全耐性持ちでない限り100%効いた。
これによる暴走【ラリホー】戦術が猛威を振るった結果成功率の上昇量が抑えられ、敵の耐性が高い場合は効かない場合も出てくるようになった。
Ver.2.2
これ以前は暴走時のダメージ上昇は1.2~1.6倍となっていたが、1.4~1.8倍へと上方修正された。
Ver.3.1
チャンスとくぎの【げきりんのさとり】を使うと確実に暴走する。
有効時間は20秒と短いが、【スーパースター】や【どうぐ使い】も使用可能。
Ver.7.2
呪文暴走時のダメージがこれまでより40~50%ほど増加した。
具体的には、2.2倍~2.4倍の間で変動する。
従来までと比べると目に見えてダメージが上昇しており、ダメージの幅も狭くなったため安定感が増した。
攻撃呪文の基礎威力やダメージ上限の上昇と相まって魔法使いや竜術士といった後衛呪文アタッカーがこれまで以上に活躍しやすくなったと言える。
一方、【テンションアップ】時の増加率は1.2倍で固定されるため、テンション2段階(1.2×2=2.4倍)でもほとんどダメージが増えない状態になった。(テンション1段階でもダメージが減ることはない)
一応【夢幻魔王の勲章】などのテンション時ダメージアップの効果は乗るが、あえてテンションを意識した装備や立ち回りをする意味はほとんどなくなった。