【ミルドラース】

Last-modified: 2025-11-28 (金) 19:21:23

概要

イベント【伝説の宿敵たち】第2弾として、2025年3月17日(Ver.7.3.2)に実装されたボス。
DQ5のラスボスで、自らを「魔界の王にして王の中の王」と称する。
詳しくはDQ大辞典:【ミルドラース】を参照。
 
本作では最初から第二形態の姿で登場する。
戦闘開始時には【マスタードラゴン】と思われる翼が現れ、深淵の檻に突入していく演出が入る。
戦闘前のカットインでは「大魔王ミルドラース」表記となっている。
系統は【???系】。戦闘BGMは【大魔王】
 
原典で使用した呪文・特技が汎用技ばかりだったこともあり、例によって本作独自の技がかなり追加されているが、第一形態のキラーマシン&あくま神官呼び、第二形態の開戦時マホカンタ特性やSFC版で多用した瞑想など、特徴的だった部分はしっかり押さえられている。
もっとも、原作で使用していた【痛恨の一撃】【ルカナン】は使用しない。
また、戦闘開始直後の固定ローテーションはSFC版第二形態の行動パターンの一つを完全再現しており、そのためだけにこのローテーションの中でしか使わず、現環境のDQ10の技としては下位技となり果てているイオナズンや灼熱の炎を使わせている。
一方、外伝を含めればDQシリーズで初めて「魔瘴」と名の付く技を使ったモンスター(モンスターバトルロード2にて使用)でもあるのだが、こちらでの彼はそのような技を使用せず、強いて言えば毒沼を発生させる技が遠回しに連想させる程度である。
また、原作と本作では属性関係のシステムが異なるが、弱点こそないものの全属性等倍であり攻撃呪文や属性付きの物理攻撃が問題なく通るのも、ある意味原作再現と言えるか*1
 
なお、仲間呼びや設置物や床予告など様々なオブジェクトを表示している関係か、処理能力の低い端末でプレイしたりオブジェクト表示数を少なくしているとミルドラースが表示されなくなる場合があるこんな形で存在感の薄さを再現しなくても
また、射程が0の近接攻撃技でミルドラースを攻撃すると、フィールドの端よりわずかに手前で攻撃が成立する。その位置からさらにミルドラースに近づくこともできる。
このことから、ミルドラースの当たり判定はフィールドに若干食い込んでることがわかる。きっとメタボ腹がフィールドにはみ出ているのだろう。
近づきすぎるとカメラワークの関係でミルドラースの腹が大写しになってしまい、周囲の状況把握に支障が出るため、多少離れた位置で戦った方が良い。

使用特技・呪文

ミルドラース

 
あくま神官:HP20000程度(4人時は半分)

  • 通常攻撃
  • イオナズン:自身周囲に440~460程度の光属性呪文ダメージ
  • マホカンタ:対象1人に光のカベを付与

キラーマシン:HP24000程度(4人時は半分)

魔界の結晶

  • バーティカルレーザー:垂直方向にダメージ
  • ホライゾンレーザー:水平方向にダメージ
  • クロスレーザー:4方向にダメージ
  • ダブルクロスレーザー:8方向にダメージ
  • 中央の1つはホライゾンレーザー→クロスレーザー→ホライゾンレーザー→ダブルクロスレーザーの順に使用。
    左右の2つはバーティカルレーザー→クロスレーザー→バーティカルレーザー→ダブルクロスレーザーの順に使用。
    いずれも925~975程度のダメージ

ローテーション行動

※4人版のもの。8人版では仲間呼びで呼び出す魔物の数や移行するHPの条件が異なる。

  • 戦闘開始直後
    • 前半部:通常攻撃→しゃくねつのほのお→いてつくはどう→イオナズン→マホカンタ→めいそう→後半部へ移行
    • 後半部:仲間呼び(あくま神官×2)→通常攻撃→地獄の三連星→破滅の吐息
      ※前半部である程度HPを削ると、即座に後半部に移行する。
  • HP75%~
    • 仲間呼び(キラーマシン×2)→地獄の三連星→怒りの凶弾→いてつくはどう
    • 通常攻撃→サークルカラミティ→地獄の三連星→ジャッジメントフレア→破滅の吐息→仲間呼びローテーションへ移行
  • HP50%~
    • 50%を下回った直後:仲間呼び(あくま神官×2+キラーマシン)→超めいそう→魔界の流星→地獄の三連星→破滅の吐息
    • うつろう焦土→魔結晶召喚→怒りの凶弾→ザオトーンボム→ジャッジメントフレア→仲間呼びローテーションへ移行
      このローテーションで使う魔界の流星は最も離れているキャラクターをターゲットにする。
  • HP25%~
    • 25%を下回った直後:仲間呼び(キラーマシン×2+あくま神官)→超めいそう→うつろう焦土→魔界の流星→ジャッジメントフレア→ゆらめく毒沼
    • 怒りの凶弾→魔結晶召喚→破滅の吐息→マホカンタ→地獄の三連星→仲間呼びローテーションへ移行
    • 通常攻撃→魔結晶召喚→ジャッジメントフレア→ザオトーンボム→地獄の三連星→仲間呼びローテーションへ移行
      このローテーションで使う魔界の流星のターゲットはランダム。

攻略

4人バトル時のパラメータや耐性などは次の通り。

  • ミルドラースのHPは70万程度、攻撃力は2400程度、守備力は1300程度、全属性耐性1.0倍、ブレスダメージ0.5倍
  • あくま神官のHPは10000程度、全属性等倍
  • キラーマシンのHPは11000程度、炎に耐性があり、雷・光耐性が弱点

【魔炎鳥】【邪竜神ナドラガ】のように、フィールド前方で位置が固定されているタイプのボス。
最初からマホカンタ(光のカベ)がかかっている。戦闘開始直後の行動は上記の固定行動パターンで決まっているため、意識して動きたい。
判断力は高くなく、こちら全員にマホカンタや【おいかぜ】がかかっていても呪文やブレスを使い、固定ローテーション内の行動は範囲内に誰もいなくても行う。
 
守備力は【悲愴のウィリーデ】ほどではないが、物理構成でも挑めるボスとしてはかなり硬め。ブーメラン装備の【賢者】などは意図的に攻撃力を調整しないと準必中ラインを超えないこともあるため注意。
 
一番問題になるのが、呼び出されるあくま神官&キラーマシンへの対処。
放置しておくとダメージがかさむのはもちろん、あくま神官のマホカンタで呪文職が機能しなくなり、押される事によって設置物の回避もしづらくなるので、CT技などの範囲攻撃の大技を温存しておき素早く処理したいところ。
ただしタイミング次第ではミルドラースにマホカンタがかかっている事もあるため、範囲呪文で処理する場合は反射に注意。しかし放置すると確実に壊滅するため、擬似【DPS】チェックとして機能している。
呼び出す仲間の数に上限はないか非常に高いようで、仲間呼びを連発されることもある。序盤はHPが減った際の固定行動で必ず仲間を呼ぶため、【魔法使い】等の高火力の職が雑魚を無視して本体を攻撃し続けると、それまでの行動をキャンセルして連続で仲間を呼んでくるため非常に危険。
ダイダルクラッシュは2000前後のダメージ×2+いてつくはどうの効果があるため、避け損なうと【ホップスティック】も貫通してまず確実に即死する。準備時間も短く咄嗟の回避は難しいので、【フワフワわたアメ】を使っておきたい。
 
オートマッチングのアタッカーとしては盾持ちでブレス耐性や闇耐性を確保しつつ高い火力で攻撃できる【海賊】【魔剣士】、デッキを組む必要があるものの単体・範囲火力で優れ一定の補助もある【占い師】などが向いている。
【魔法使い】は属性耐性がキラーマシンの炎耐性程度なのもあって火力こそ高いものの、オートマッチングだとマホカンタを解除できる職がいるとは限らないため構成運に大きく左右される。
雑魚のHPが高くマホカンタ地獄になりがちなので、【極竜打ち】やマホ解除埋めの武器など自前でマホカンタを剥がす手段を持ち込む、【マヒャデドス】【メドローア】を温存してあくま神官を即座に倒せるようにする、倒すのが遅れそうなあくま神官は【マホトーン】しておくといった対策を考えておきたい。
ブレス対策・火力補助役で【レンジャー】も有効。後衛職の場合ブレスが当たらない位置に陣取ることができるので必須というほどではないが、後ろに集まりすぎると他の攻撃の巻き込みで壊滅するのでレンジャーがいる場合はある程度前にもバラけたいところ。
変わったところでは【踊り子】もあり。魔法職が多く味方の死亡リスクが高い都合上、たったCT45秒で壊滅したパーティを立て直せる【よみがえり節】【覚醒のアリア】などの呪文系バフ技が役立つ。
また、【ふういんのダンス】であくま神官を黙らせることもでき、サブ程度とはいえ自身も呪文アタッカーをこなせるため魔法型踊り子を活躍させる機会でもある。
 
オートマッチングの回復役は【僧侶】【賢者】が向いている。
賢者は【きせきの雨】によって、ジャッジメントフレアを数人で受けてしまっても高確率で生き残れるようになり、【零の洗礼】によるマホカンタ消し役、状況によっては攻撃呪文で雑魚処理役も兼ねる。パーティーに一人はいると楽になるが、自身が死亡したあとのリカバリが困難であり、一旦PTが壊滅したらそのまま押し切られる可能性も高い。
僧侶は回復能力が高い上に、【シャインステッキ】で感電対策、【聖女の守り】で一撃死を予防できる。反面ジャッジメントフレアでの大量死亡は必殺技以外でケアしづらく、また自身の火力が皆無であるため、火力枠の構成次第では雑魚処理すらおぼつかなくなる危険がある。
 
デスマスターは【反魂の秘術】【冥界の祝宴】【不死身の天使】で死亡後の立て直し能力に優れるものの、耐久面や回復力で僧侶や賢者に劣り、ジリ貧になりがちなのでやや不向き。
ブーメラン旅芸人は【ハッスルダンス】の回復量と後隙に対して敵の攻撃が激しすぎる上に死亡阻止・立て直し手段もないためかなり厳しい。ブーメラン(回復役)以外でマッチングしてから持ち変えると雑魚処理に独自仕様の【デュアルカッター】【デュアルブレイカー】で役立てなくもないが、ミルドラースの守備力の高さもあって本体への火力が低くなりがち。
 
また特徴として、戦場がかなり狭いという問題がある。
特に8人バトルの場合、全員が立ち位置を意識しないと攻撃の巻き込み(特にうつろう焦土やゆらめく毒沼からのジャッジメントフレアや魔界の流星)が多発する。
これに加えてサークルカラミティや災いの洗礼などの位置取りの注意を強制させられる技や、呼び出されるあくま神官&キラーマシンによる相撲も絡む事により、気づいたら即死していた、という事態がかなり起こりやすい。狭いバトルエリアを有効活用するためにも、前述のとおり呼び出される仲間の処理は怠らないようにしたいところ。

4人バトルと8人バトルの違い

序盤の仲間呼びで呼ばれるモンスターの数は、4人バトルでは2匹だが8人バトルでは3匹となっている(中盤以降は4人バトルでも3匹呼ばれる)。本体および仲間呼びで出てくるモンスターのHPも上がっている。
一方、4人バトルでは破滅の吐息に幻惑・混乱・呪文封印の効果が追加されており、ジャッジメントフレアと魔界の流星の威力も上がっている。
フィールドの狭さによる巻き込みと雑魚含めたHPの高さが8人での難易度の高さの主要因なため、むしろオートマッチングでの8人バトルより4人バトルの方がクリアしやすいとも言えるか。
 
Ver.7.5より、8人バトル時のジャッジメントフレアがジャッジメントサインに変更され、【封還のわざわい】のように巻き込み範囲が可視化されるようになった。

サポ討伐

浮遊モンスター以外はタイダルクラッシュでまず壊滅してしまうものの、【りゅうおう】のようにAIがうまく動かなくなる攻撃はないためそれを除けばそこまで難しくはない。
火力枠は安定して火力が出せる海賊が優秀。
仲間モンスターの枠においては盾装備でブレス100にしやすく、強烈な範囲攻撃持ち(しかもキラーマシンの弱点も突ける)である【スライムナイト】が最適だろう。原作で優良キャラだった実績も意識しての調整だろうか?

変遷

Ver.7.3

実装。

Ver.7.5

再演にあわせてバトルバランスの調整が行われた。すでに実装済みのボスのバランス調整は、ストーリーボスやコインボスではいくつか例があるものの、エンドコンテンツに位置付けられるボスでは異例のことである。変更点は以下の通り。

  • あくま神官は登場後1ターン目でマホカンタを使用していたが、1・2ターン目では使用せず、3ターン目に使用するように変更
  • 8人バトルでミルドラースが使用するジャッジメントフレアをジャッジメントサインに差し替え(4人バトルでは変化なし)

Ver7.3からレベル上限解放などの大きな環境変化こそないものの、上記のバランス調整や【隠者】実装によるバトル環境の変化によって、特に8人同盟バトルにおけるバトルの難易度が若干改善されたとみられる。

余談

DQ5出身の大ボスのうち、DQ10オンラインの中でプレイヤーが対戦可能なボスとして参戦したのは、実はミルドラースが初。
彼が本作にやってきた2025年3月時点では、【ゲマ】をはじめとした【光の教団】幹部は本作に実装されていない*2
【ブオーン】はVer.3ストーリーの中で登場したものの、ボスではなく味方寄りNPCという位置付けのため対戦機会が存在せず、それゆえDQ5出身の【コインボス】などは一切存在しなかった。
詳しい事情は省くがシリーズ全体で冷遇され気味と言われている彼が、DQ5枠の中から先陣を切って堂々参戦したのはかなりの厚遇と言えるかもしれない。
 
また、モンスターリストのまめちしきにおいて『光の教団を組織させるなど奸智にも長けている』とあるが、この説明は本家DQ5での活動を見る限り解釈違いであるとも言える。
実際のDQ5リメイク版作中では「私のしもべたちがあれこれとはたらいていたようだが」と言っているように、あくまでも光の教団設立をはじめとした計画の数々は部下達の独断によるものであり、ミルドラースはそれらに一切関知していなかった。
挙句「あのようなことはそもそも必要のないくだらない努力にすぎなかったのだ」とまで言っているため、そもそもミルドラースはそのような奸智を企てる必要すらないほど、自らを勇者や神をも超える絶対的な存在だと認識していたのである。



*1 原作では「属性弱点」という概念は無いが、ミルドラース第二形態はダメージ系の属性が全て無耐性であり、相手のヒャド耐性が低いほど与ダメージに補正が掛かる「ふぶきのつるぎ」による物理攻撃がよく効くほか、呪文系の仲間やモンスターを主軸にしても攻略できるようになっていた
*2 後述するような前例がなく3Dモデル新規作成のコストがかかるであろうジャミとイブールはともかくとしても、本作の中で同系統がボス枠含めて実装済みのラマダ(【ギガンテス】【赤の巨人レドノフ】等と同系統)とゴンズ(【ソルジャーブル】【護門将ゴウシルシャ】等と同系統)、本作では系統ごと未登場だがほぼ同等の3Dモデルを用いているDQM3等で登場実績があるゲマあたりはあまり苦労せず実装できそうなものだが…