概要
DQ5、DQ6に登場する、全体が鉄でできている杖。
【かしのつえ】と同じく、シリーズ初の特殊効果のない打撃専用の杖として登場した。
結構な重量があるので、杖としてよりもむしろハンマー的な使い方をするらしい。
実際、このぐらいのサイズの鉄製の棒を持ってみればわかるが、めちゃくちゃ重たくて日常的な杖としては使い物にならないことはわかるだろう。
鉄パイプのように中空であればそこまで重くはならないが、製造技術がはるかに高く、現実世界で作られるようになったのは鉄砲などが普及して以降の話である。中世の世界観であるドラクエ世界であればおそらく中身までしっかり詰まった鉄の棒だろう。
杖スキルがあるDQ8、DQ9には登場できなかった。
魔力を高めたりMPを吸収したりできそうな印象がないためか。
ちなみに、キリスト教では「鉄の杖」は宗教的に重要なモチーフの一つとされる。
デザイン的にも「人々を導く羊飼い」としての要素が見られるDQ5主人公らしい武器といえばそうである。
DQ5
攻撃力は+22で、価格は850G。
【主人公】、【男の子】、および魔法使い系の【装備グループ】の仲間モンスターが装備できる。
幼年時代、青年時代ともに【ラインハット】の武器屋で販売されており、入手方法はここで購入するのみ。
今作にはシリーズ恒例の【てつのやり】が登場していないのでそれの代わる形で登場している。
まずまずの威力だが、同時期に売られている【チェーンクロス】が高性能過ぎて、見向きもされない。
地雷っぽいが引っかかったという報告はあまり聞かない。
ただし、幼年時代の【ゲマ】(負けバトル)に勝つためには、会心の一撃を出せるこちらの方が使える。
一応【ニセたいこう】戦までは、魔法使い系の仲間モンスターにとっては最強の武器。
といってもSFC版ではこの時点では該当モンスターがいない。
リメイク版ならば攻撃力の高い【エンプーサ】用の武器として活躍の余地はある。
DQ6
攻撃力+22、価格850Gと前作の据え置きで、かっこよさが+8。
【ミレーユ】や【チャモロ】、仲間モンスターの【ウインドマージ】や【くさったしたい】などが装備できる。
【ゲントの村】で販売されているほか、【はなまどう】や【はねせんにん】が落とすこともある。
重量のある打撃用の武器という設定とは裏腹に、前作とは違って完全に後衛用の武具となっている。
ミレーユ用としてはより攻撃力が高く麻痺の追加効果もある【どくがのナイフ】がこの武器よりも先にタダ同然で入手できるため不要(厳密には【とうぞくのカギ】を買う必要があるがほぼ元は取れる)。
もし毒蛾のナイフに気づかずに取り逃がすかうっかり処分してしまっていても、同じ店に【はじゃのつるぎ】が売っているので普通はそちらを購入するだろう。
チャモロにとっては初期装備の【ゲントのつえ】(攻撃力15)よりは強いが、あろうことか性能と攻撃範囲で勝る【チェーンクロス】の方が先に販売されている。
さらにそれが加入直後の【ムドーの島】に落ちているので買う必要すらないため、チャモロ用としての需要も皆無。
仲間モンスターに関しても、転職ができる頃にはもっと良い武器がいくらでもある。
前作は単体攻撃武器でないと会心の一撃が出ないという理由から存在意義がないこともなかったが、性能の割に登場が遅すぎること、このすぐ後ぐらいに転職可能になって通常攻撃自体をほとんどする機会がなくなることなどで、ますます見向きもされない武器として君臨している。
トルネコの大冒険シリーズ
トルネコの大冒険シリーズにも、識別されていない杖の不確定名として登場することがある。